今年で15回目を数える「ピースフェスタ明石」が8月7日から11日までの5日間、「平和・いのち・子ども」をメインテーマに多彩な内容をもって明石市立勤労福祉会館で開催された。明石地労協人権平和センターを中心に、憲法を生かす会・明石、原水協、新日本婦人の会、年金者組合などで構成する実行委員会は、今年1月から8月まで11回の実行委員会を重ねて準備を進めてきた。
今年のギャラリー展示の中心は、フォトジャーナリスト安田菜津紀さんの写真展「世界と日本の子どもたち」。東南アジア、インド、中東、アフリカ、そして日本(陸前高田)などで撮影した子どもたちの表情は、不安や悲しみを吹き飛ばすほどの、笑顔がいっぱいに広がるもの。安田さんの深い思いが伝わる作品だ。
ギャラリー展示は、その他にも実行委員がそれぞれ担当した「生かそう憲法」「沖縄の今」「フクシマを忘れない」「明石空襲の記録」「信略戦争 加害の歴史」「パネル展 原爆と人間」、さらに戦時下の暮らしの品々などで、工夫を凝らした展示を熱心に見つめる入場者の姿があった。昨年に続いて「あすわか兵庫」も「憲法と市民をつなぐ」をテーマに展示を行い、戦跡めぐりピースウォークにも積極的に参加してくれる明石城西高校新聞部は、高校生の立場で社会の問題を考えるカベ新聞を作って参加してくれた。ギャラリーの入場者は5日間で約550人になった。
土曜日の午後は恒例の「戦争体験談の集い」。今年は特攻隊、引き揚げ、学徒動員などを体験した6人の市民の話を聞いた。中学在学中に特攻隊に志願したIさんは、「積極的に志願した生徒はいないが、最後は全員が志願していた。戦後は誰にも話すことはなかったが、夢でうなされ早く忘れたかった」と語り、最後に「9条を変えてはならない」と結んだ。この集いにも80人の市民の参加があった。
最終日の11日は、11時から管楽器の演奏や子どもたちのダンスのミニコンサートが行われ、夏野菜カレーの昼食をはさみ、「あすわか兵庫」による憲法の寸劇、安田菜津紀さんの講演会と続いた。
安田さんは何度も訪れたというカンボジア、シリア、陸前高田の人々との交流を語り、写真を撮る意味を語り続けた。そして、「写真は被災者・難民の腹を満たすことはできず、けがを治療することもできないが、役割分担として理解し、世界に発信したい」と、その気持ちを語った。会場超満員の250人余りが参加した。安田さんの静かで丁寧な語り口の中に、フォトジャーナリストとしての強い決意が感じられた。
(金平)
写真:〈上〉メイン行事の安田奈津紀さんの「写真で伝える仕事−子どもたちと向き合って」と題した講演は多くの人々の共感を呼んだ、〈下)戦争体験を聞くつどい、=8月11日、明石市