「新社会兵庫」 2019年2月26日号
半田滋東京新聞論説兼編集委員が講演
 安倍9条改憲の野望は、昨年の臨時国会における憲法審査会への改憲案の提示も断念せざるをえなかったように、安倍首相が当初目論んだようなスケジュールでは進んでいない。だが、彼の改憲の企ての“執念”は決して弱まってはいない。改憲をめぐる攻防の正念場は続いている。改憲阻止へは、何よりも夏の参院選における立憲野党の前進で改憲派を“3分の2勢力”の位置から引きずり落とすことだ。そして、それをあと押しする大衆運動の強化も不可欠だ。5・3兵庫憲法集会の意義もそうした中に位置づけられる。この5・3憲法集会を1万人の結集で成功させようと、プレ集会が2月13日、神戸市勤労会館で開かれ、約200人が参加した。
 集会の冒頭、羽柴修弁護士(9条の心ネットワーク)が主催者の「戦争させない、9条壊すな!総がかり行動兵庫県実行委員会」を代表してあいさつしたのち、半田滋さん(東京新聞論説兼編集委員)が「安保法制下の自衛隊〜踏み越える専守防衛〜」と題して講演を行った。
 半田さんはまず、昨年12月に閣議決定された新「防衛計画の大綱」について解説。その概要と特徴やこれまでの防衛大綱の推移を示しながら、前回から5年で前倒しして改定した今回の計画が、護衛艦「いずも」の攻撃型空母化の方針に端的なように、これまでの国是であった専守防衛を事実上放棄し、強力な日米一体化を進めるものだと、その変質ぶりを指摘した。
 さらに安保法制施行後の自衛隊の行動についても、米艦艇防護、米航空機防護、米艦艇への洋上補給や南シナ海での初の対潜水艦戦訓練の実施などの事例をあげ、これまでとは大きく変わってきていることを指摘。
 また、日米軍事一体化についても、米国製武器購入の急増の事実や第4次アーミテージレポート(昨年10月)をとりあげ、自衛隊が米軍の一部として軍事的役割を担うよう露骨に迫ってきていることなどを紹介した。
 最後に、安倍9条改憲の狙いについても言及。憲法に自衛隊を明記することで、違憲との批判が強い安保関連法を合憲とし、次の段階では制限のないフルスペックの集団的自衛権の行使と多国籍軍への参加に踏み切ることにあるのではないかと指摘。さらに、夏の参院選は衆参同日選挙の可能性は高いとも予想し、何としても改憲国民投票に持ち込みたい安倍首相の野望への警戒を強め、ここまできてしまった軍事大国化への道を止めようと呼びかけた。
写真:「安保法制下の自衛隊〜踏み越える専守防衛〜」と題する半田滋さんの講演に学び、安倍9条改憲阻止を誓い合った=2月13日、神戸市中央区
  昨年11月、自衛隊あいば野演習場での実弾81ミリ迫撃砲を使った演習の際、誤射によって場外の民間車両が破損するという事件が起こった。しかし、その調査・反省・対処策・住民説明等が極めてずさんで不十分なまま、日米合同軍事演習が2月4日から15日まで同地で強行されることとなったのを受け、「実弾演習反対!オスプレイ来るな!日米合同軍事演習反対!改憲阻止!2・3あいば野集会」が2月3日、滋賀県高島市の住吉公園で開かれた。
 自衛隊は、事件から間もない1月21日から迫撃砲実弾訓練を再開。事件を真摯に反省することなく日米合同軍事演習を実施したが、今回の演習ではオスプレイも4機使用された。
 オスプレイの日米合同軍事演習での使用は6年前のあいば野演習場が国内初だったが、今回はあいば野で2回目、国内の日米合同軍事演習では8回目となる。前回は「市街地は飛ばない」と言っておきながら、高島市役所付近の市街地飛行が複数回確認されており、市長が求めた飛行ルートの報告も結局されなかった。
 集会は「フォーラム平和関西ブロック」と「2019あいば野に平和を!近畿ネットワーク」の共催で開催され、連帯あいさつで「オール沖縄会議」の山本隆司事務局長と「フォーラム平和・人権・環境」の藤本泰成共同代表が発言した。
山本氏は「危険なオスプレイは実験訓練をやるために日本に配備された。それは、日本では航空法の適用を受けることなく、基地間移動も自由にできるからだ」と指摘。また、辺野古沖埋立てをめぐっては「軟弱地盤の存在がわかり、地盤改良に13年以上かかる。そして金額も3500億円から2・5兆円に膨れあがる。全国の連帯で止めていこう」と訴えた。
 集会後、参加者は冷たい雨の中、高島市内をデモ行進した。
(中村)
写真:集会とデモはフォーラム平和関西ブロックと2019あいば野に平和を!近畿ネットワークが共催した=2月3日、高島市
「基地反対近畿連絡会」が旗開き 2.2 京都
 米軍Xバンドレーダー基地反対・近畿連絡会は2月2日、恒例の新年旗開きを京都市内で開き、連絡会に結集する近畿各地の団体から約60人が参加した。兵庫からも憲法を生かす会・ひょうごネットの仲間が参加した。
 集いの冒頭、近畿連絡会や京都連絡会が取り組んできた1年間の活動などが映像と画像で紹介された後、代表世話人の大湾宗則さんがあいさつ。「今年は安倍内閣を倒す年、倒せる年だ。打倒を訴えよう」と述べ、これまでの活動も振り返って「地元・京丹後で基地撤去の声がさらに大きく起こるようがんばろう」と一層の奮起を呼びかけた。
 乾杯と歓談ののち、連日、フェイスブックで基地の状況を伝えている永井友昭・米軍基地建設を憂う宇川有志の会事務局長が最新の状況について報告。「2期工事での隊舎の建築など基地はさらに増強され、固定化されていく。やがて高さ13メートルのフェンスで囲われてしまうと道からは基地が全く見えなくされてしまう」などと語った。
 集いの終盤は京都、大阪、滋賀、兵庫、奈良と近畿各地の参加団体から連帯のあいさつがつづき、最後は服部良一代表世話人が閉会あいさつで「アジアの平和の動きに逆行する安倍政権の軍事大国化の道を、沖縄や韓国の反基地闘争と連帯してはね返していこう」などと訴え、閉会した。
(中村)
 結成20周年を迎えたあかし地域ユニオン(金平博委員長)は2月9日、第21回定期大会を明石勤労福祉会館で開催した。
 今回は20周年記念の集いもあることから、ていねいに呼びかけた結果、近年にはない32人の組合員の参加があった。
 大会では、執行部から「結成総会は1999年2月10日に行われ、本日2月9日でちょうど20周年を迎えた。この間やってきたことのなかで成果を上げていることもあるが、まだ出来ていない所もある。知らない者どうしが共感できるように共に頑張っていきたい」などの議案提案があった。
 議案に対して、播州交通分会とラピスネット分会から報告があり、議案は承認された。 新執行部を代表してあいあつした金平委員長は、今年の課題に「執行委員の世代交代」、「交渉スタッフの充実」、「一人組合員への取り組み」をあげ、精力的に取り組んでいくと決意を述べた。 午後からは第2部の20周年記念の集いが62人の参加で開かれた。
最初に「あかし地域ユニオンの闘いの記録」のビデオ映像が流され、過去の闘いを振り返った。次に、4月の明石市議選に立候補を予定しているよしだ秀夫さん率いる「ありんくりん」が三線を演奏し沖縄の歌で会場を盛り上げた。
つどいのメインは、「ユニオン思い出のアルバム」の上映。「東播清掃」「フタバボウル」「山手台保育園」「叶フーズ」「東亜外業」等の過去の闘いの懐かしい場面が、Hさんの絶妙なナレーションで紹介された。それぞれの場面を思い出して、「若かったな」「真剣に取り組んでいる」等の声が出た。
最後は皆でカジャ(「行く」という意味の韓国の労働者のパフォーマンス)を踊って、記念の集合写真を撮影して閉会した。
(次本)
写真:大会後には結成20周年記念の集いがにぎやかにもたれた 2月9日、明石市
 春闘期の青年労働者の全国的な交流の場として開催されてきた第52回全国青年団結集会が2月9日〜10日、神戸市内で開かれた。主催は、林野労組、自治労、日教組、私鉄総連、国労の各「青年部」と社青同、各地域ブロック代表の県実委で構成する実行委員会。
 兵庫での受け入れは、集会が始まった1967年から数えて5回目。第9回集会(1976年)では神戸市内で6300人が結集したこともある。今回は31県から360人の参加で、青年の職場・賃金実態の率直な交流が行われた。
 記念講演では、システムエンジニアだった27歳の息子を過重労働の末に亡くした西垣迪世さん(兵庫過労死を考える家族の会・共同代表)が「なぜ過労死の遺族が労働条件の改善を考えなければならないのか」と訴え、労働組合が何をすべきかを提起した。
 構成詩では、人員が不足する郵便局の集配職場で大量の郵便物を抱え込まされ、配りきれず、郵便物を隠したことをきっかけに逮捕された非正規雇用の青年の事例が演じられた。 分散会では、自治労、教組、郵政、林野をはじめ多くの産別の仲間が実態交流を行い、自分の「常識」が実は当たり前でないことに気付いたという感想が寄せられている。
闘争団報告では、全日建連帯労組関西地区生コン支部への大がかりな権力の弾圧が報告された。
 集会宣言の前段、藤井兵庫県副実行委員長(教組)が「教員の異常な働き方がおかしいことに改めて気付かされた」と感想を述べ、上田裕司県実行委員長の団結ガンバローで集会を締めた。
(北川)
写真:兵庫での開催は5回目となる全国青年団結集会には31県からの参加があった=2月9日、神戸市
 憲法を生かす加古川・稲美・播磨の会が主催する第4回憲法カフェが2月3日、加古川市内で開かれた。
 今回のテーマは「生存権」。昨年12月、福島県の「子ども脱被ばく裁判」の傍聴と「福島市内スタディツアー」に参加した脱原発はりまアクションのメンバーの報告をもとに議論した。
 原発事故後、福島大学病院などではヨウ素剤をいち早く飲んで被ばくに備えたのに対し、行政は子どもたちや市民にはヨウ素剤を配らなかった。また、事故直後、国の要請で住民説明会に来た山下俊一長崎大学教授は「1時間あたり100マイクロシーベルト(法規制の5倍以上)を浴びても大丈夫」と講演をして廻ったり、さらにはその後も「放射能は日常生活にもあり怖くない、安全だ」という宣伝も行われた。そして8年が過ぎ、いま270人を超える子ども達が小児甲状線がんになるという事態を招いている。だが、国や東京電力は因果関係を認めようとしない―。これらのことが報告された。
 これまでも幾度か聞いてきた内容であったが、放射能汚染もまだまだ終わっていない様子(ガイガーが警告アラームを発した)や、被災者の心の苦しみや生活の苦しみが復興の掛け声で分断され、本当に理解されていないことを聞き、改めて政府や東京電力に怒りがこみ上げる憲法カフェとなった。
(藤井)
写真昨年12月に福島を訪ねた仲間からの報告をもとに論議=2月3日、加古川市
インフォメーション
福島原発事故から8年後援会
  「武藤類子さんのお話を聞きませんか?」
  • 3月2日(土)14時〜16時30分
  • 県加古川総合庁舎1階講座研修室
  • 参加費500円(避難者・障がい者・高校生以下無料)
  • 主催=脱原発はりまアクション  090/9989/7129(菅野)
「学習交流会」野党統一候補アピール集会
  • 3月3日(日)13時30分〜16時30分
  • 神戸市立産業振興センター9階・901号室(ハーバーランド)
  • 講演=山口二郎・市民連合共同代表(法政大学)や報告など
  • 主催=連帯兵庫みなせん
2019兵庫たたかう仲間の集会(集会後デモ)
  • 3月9日(土)13時30分
  • 神戸ポートオアシス(神戸税関・南東)
  • 主催=集会実行委員会 078/382/2116(ひょうごユニオン)
春闘期の学習会に 「データブック2019〜働く者の「いま」と「これから」〜
  • 労働問題研究委員会編
  • A5判58頁/定価500円(税込み)
  • 内容 働く人々の現状/グローバル化と日本経済/富を勤労国民とその家族へ取り戻そう/地方自治/こどもの貧困と教育/農林業とTPP11/今こそ非武装中立の日本を など
  • いずみ橋書房新社発行
  • 申し込みは新社会党兵庫県本部へ(078・361・3613)