「新社会兵庫」 2018年09月25日号
 「朝鮮半島をめぐる情勢と北東アジアの平和」をテーマにした「2018西神戸憲法集会」が9月9日、新長田勤労市民センターで開かれ、約100人が参加した。西神戸憲法集会は兵庫区、北区、長田区、須磨区・垂水区の各「憲法を生かす会」の連絡会「憲法を生かす会西神戸連絡会」が企画し、毎年秋に開かれている。
 今年は平昌五輪をきっかけに朝鮮半島をめぐる情勢が大きく動いた年。歴史的な南北首脳会談と初の米朝首脳会談も開催された。シンガポール会談後の朝鮮半島の非核化、終戦宣言から平和協定への道は必ずしも平坦ではないが、こうした歴史的な大きな流れをわれわれがどう考えるのか、北東アジアの平和体制構築に向けてわれわれには何ができるのか―。このような問題意識から、今回の憲法集会は、長年にわたり朝鮮半島の平和統一に取り組んできた韓統連(在日韓国民統一連合)副議長の宋世一(ソン・セイル)さんによる解説と問題提起を聞いた。
 宋世一さんは問題提起の冒頭、1973年の金大中拉致、救出運動のときに発足した韓民統を前身とする韓統連の歴史を紹介したあと、金正恩委員長が核ミサイル体系の完成を宣言したにもかかわらず、「3大遺訓」(@自主的平和統一、A朝鮮半島の非核化、B社会主義経済強国の建設)に沿って軍事・経済の並進路線を転換し、関係諸国との全方位的、全面的関係改善に乗り出していることを説明。非核化は体制保障(終戦→平和協定)とセットであり、現在まだ対北制裁は維持されており、非核化も、朝鮮戦争の法的な終結も一直線には進んでいないが、「段階的、同時行動の原則」(北朝鮮報道)という主張にも留意する必要があると、解説した。
 また、北東アジアをめぐる南北米日間の複雑な関係にも言及したが、韓国では大統領が代わっても南北関係が維持されるよう共同宣言の国会批准の動きもみられ、トランプ大統領の任期も折返しに差しかかっているが米朝首脳の関係は現在のところ比較的良好であることから、任期内の懸案結着の可能性にも触れた。
 そんな中で「拉致問題が最優先」を繰り返す日本政府は、自らの主張に自縄自縛に陥り、流動する情勢に日本政府本来の役割が果たせていないと疑問を呈した。
(門永)
写真:(上)「朝鮮半島をめぐる動きと北東アジアの平和」と題する講演に学んだ2018西神戸憲法集会、(下)講演する宋世一さん=いずれも9月9日、神戸市長田区
特別報告で米軍Xバンドレーダー基地問題
 9月5日夜、篠山市内で「望月衣塑子さん講演会成功に向けた賛同人集会」が開かれた。この集会は、11月17日に篠山市・四季の森生涯学習センター(多目的ホール)で開かれる「いま伝えたい真実〜望月衣塑子さん講演会」を成功させるために実行委員会が開いた。
 実行委員会代表世話人の小島修二さんが「ちょうど1年前の9月5日に木村草太さん講演会を成功させた経験を生かし、東京新聞記者・望月衣塑子さんを講師に招く今回の講演会も、これから2か月間の取り組みで、会場をいっぱいにしよう」と開会あいさつ。事務局からは、500人の参加を目標に、協賛金の募集、前売券(1枚800円)の販売をこれから本格化していくための具体的な取り組みが提起された。
 なお、協賛金はこの日までに27団体・個人から33口(1口4千円)寄せられていることも報告された。
 集会では、京丹後市から「米軍基地建設を憂う宇川有志の会」事務局長の永井友昭さんを招き、特別報告を受けた。永井さんからは、経ヶ岬の米軍基地(Xバンドレーダー基地)をめぐるこれまでの経過と最近の状況について、映像を交えながら詳しく話を聴くことができた。
(川崎)
写真:集会では米軍基地建設を憂う宇川有志の会の永井友昭事務局長から報告を受けた=9月5日、篠山市
 新社会党灘総支部(金丸正樹委員長)が1996年の結党以来つづけている定例の早朝行動『おはよう新社会党です』が9月3日、JR六甲道駅前の行動で1千回を迎えた。
 この日、マイクを持ったのは小林るみ子神戸市議と井上力元神戸市議。金丸委員長もマイクを持つ。灘区内の9駅のうち4〜5駅で、毎週明けの7時から8時30分まで党員の手で『おはよう新社会党です』を配る。
 灘総支部は、この行動とあわせ2001年11月からJR六甲道駅前での「なだ・平和のための木曜行動」も750回を超えて続けている。
 チラシづくり担当の井上力さんは、「ガリきり3年、アジ(マイク)8年、ビラまきスイスイ13年。通る人の目をしっかり見て、タイミングよく声を出そう、と先輩から教わった」、「市政と県政に見える格差・貧困問題を吉田俊弘さん(元県会議員)が書いていてくれた頃のチラシがよかった」という。チラシ第1千号に掲載の川柳は〈配る人つないでつなぐ一千号。書く人も代わり代わって一千号。マイク持つ者も代わって一千号。お叱りの声も力に一千号。千号も川柳にひねりま〜だまだ〉(井上さん作)。
 灘総支部はいま、来春の統一地方選挙での小林るみ子さんの5選と、10月6日の「平和まつりinなだ2018」の成功へ燃えている。
(T)
写真:(上)新社会党灘総支部の「おはよう新社会党です」の第1000号、(下)1千回目の行動後=9月3日、JR六甲駅前
 兵庫県労働史研究会の第3回公開研究会が9月8日、神戸市内で開かれ、「サンダース現象と米国労働運動の新潮流」をテーマに伊藤大一・大阪経済大学准教授の講演があった。
 カリフォルニア州立大バークレー校在外研究中に「サンダース現象」を目の当りにした伊藤氏は、オキュパイ運動など市民運動と繋がった社会的労働運動(SMU)に注目。研究者や組合活動家を対象に調査・研究し、日本で社会的労働運動の発展の可能性を見出せるかをテーマに研究している。
 伊藤氏は、営業中のマクドナルドの店舗に突入し、最賃引き上げを要求する労働者の行動を動画で紹介。いまや新潮流となりつつあるSMUの特徴について、@労組の課題として地域コミュニティやジェンダーを加えたこと、Aその流れの中で市民運動の活動家が労働組合の中心を担い労働組合が活性化している、Bマクドナルドなど多国籍企業で働く労働者の国際連帯、C社会的関心を集めるための地元メディアの活用と派手な直接行動などをあげた。
 伊藤氏はまた、「サンダース現象」は市民と結びついた社会的労働運動が原動力になり、政治運動にも影響を与えたと指摘。その歴史的背景には、NAFTAでカナダやメキシコに自動車産業などが流出したことや08年リーマンショックによる中間層の没落と格差拡大による不満の鬱積があるとした。
 最後に、「活動家養成と合わせ、1500円への最賃引上げ運動こそが非正規労働者組織化のカギではないか」と提言した。
(鍋島)
写真:「サンダース現象と米国労働運動の新潮流」をテーマにした伊藤大一・大阪経済大学准教授の講演に学んだ=9月8日、神戸市中央区
 県内の労働組合や弁護士らでつくるひょうご労働法律センターの第18回総会が8月31日、神戸市勤労会館でが開かれ、加盟組合から約30人が参加した。
 総会では、上原康夫代表(弁護士)が「働き方改革関連法が成立したが、闘いはこれから現場での攻防になる。みなさんの奮闘に期待する」とあいさつ。その後、宇野克巳事務局長から議案の提案が行われ、働き方改革関連法の内容を中心に解説も行われた。
 総会議事後、「同一労働同一賃金をめぐる現状と取り組み」と題して、3つの労働組合から報告を受けた。ユニオンあしやからは、派遣から直接雇用へ転換が内定している組合員から「直接雇用となっても正社員ではなく、ダブルワークを禁止されると生活ができない」と訴えがされた。また、JPネットからは、新一般職の正社員に支給されていた住宅手当を「同一賃金同一労働のために廃止」するとの労使合意に対し、反対署名が取り組まれ、全組合員から署名が寄せられたとの報告があった。さらに、全港湾神戸支部からは退職後の再雇用制度における賃金についての取り組みが報告された。
 最後に、上原弁護士から「法律は成立したが審議を通じて様々な付帯決議もされており、争議権などもフルに活用して権利を守る闘いに取り組んでほしい」とまとめがされた。
(塚原)
 日中平和友好条約締結40周年を記念して8月28日、北京で「日中友好労働者シンポジウム」が中国職工対外交流センター(中国における唯一のナショナルセンターである中華全国総工会の対外交流部門)と日中労働者交流協会(1974年結成)の共催で開かれた。15人の訪中団は8月27〜31日の間、北京を訪問してシンポジウムに参加するとともに、人民網(人民日報のインターネット版)、京東グループ(電子商取引大手)などの職場や抗日戦争記念館などを見学した。兵庫からは3人が参加した。
 中国の労働組合は役割が日本と根本的に違う(当局の指導の下に活動する)と聞き、どのように交流するのか不安もあったが、せっかくの機会、しっかり見てこようと参加した。
 初めて見た北京は、経済発展の最先端。官庁や企業本社など超高層ビルがどこまでも広がり、おびただしい車の渋滞で、あのセグウェイで移動する人の姿も見かけた。ハイブランドや、ユニクロなどのファストファッションの店、映画館やレストランが並び、日本でよく見る“再開発されどこも同じ街の風景”だった。準備していたスマホ決済が役立つ場面にも遭遇し、噂に聞いていたキャッシュレス社会を実感した。
 職場訪問した人民網は、平均年齢32才、みなラフな格好で、圧倒的に女性が多い。中国では大学で外国語を専攻する9割が女性で、外国語を扱うこの分野も必然的にそうなるとのことだった。一方、中国での女性の社会進出については、公務員以外、ほとんどの女性は採用過程で有期雇用しか選ぶことができず、最近は専業主婦願望者が増えていると聞き、想像と違い残念に思った。
 シンポジウムは、中国側の報告では“模範労働者の育成”や“経済の発展”という言葉が多く使われ、違和感も感じたが、ITやAIの導入が急激に進む社会で、雇用関係のない働き方が増え、競争にさらされていること、AIに仕事が奪われることなど、直面する共通課題に取り組んでいることも知った。日本側は、沖縄の歴史の研究活動を行う大城航さん(沖縄県高教組)や、岐阜一般労組の専従として外国人研修生の問題に取り組む甄凱(ケンカイ)さんらが報告した。
 私たちが見た中国はごく一部だが、中華全国総工会は今年秋、5年に1度の全国大会を開催し、大きな改革に取り組むことが報告されるなど、常に変化する中国を感じさせられた。                       
(岡崎彩子)
写真:日中友好労働者シンポジウムは中国職工対外交流センターと日中労働者交流協会の共催で開かれた=8月28日、北京
インフォメーション
平和を考える集い
  • 9月30日(日)14時〜16時
  • 高砂市・ユーアイ帆っとセンター(山陽電車高砂駅西へ7分)
  • @DVD上映(速報辺野古)
    A憲法講演会「平和主義は壊せない」吉田竜一弁護士
  • 入場料無料
  • 主催:平和憲法を守る高砂市民の会(090・5654・7145 嶋谷)
石川文洋写真展「辺野古と高江―沖縄の現実」
  • 10月1日(月)〜7日(日)10時〜17時
  • より処 いっぷく(北区・西鈴蘭台駅南アーケード)
  • 主催=憲法を生かす北区の会
谷口真由美さんを迎えて
     今年も「平和まつりinなだ」
         平和・憲法・暮らし・環境

 新社会党灘総支部らでつくる実行委員会主催の「平和まつりinなだ」が今年も開かれる。谷口真由美・大阪国際大学准教授の講演など多彩な催し。
  • 10月6日(土)13時〜15時50分
  • 神戸市立灘区民ホール5F
  • 講演「誰もが人間らしく生きられる社会へ向けて〜おばちゃん目線で」谷口真由美さん(大阪国際大学准教授)ほか(1階ロビーでは午前中から別企画)
  • 参加費大人1000円(大学生等500円)
党中央総支部も「平和まつり」
        第17回平和in秋まつり

 新社会党中央総支部とあわはら富夫後援会は、17回目を迎えた恒例の「まつり」を下記で共催する。
  • 10月7日(日)11時〜14時
  • 葺合文化センター・大ホール
  • 映画 平和と災害を考える
     ・昭和13年阪神大災害の記録
     ・神戸港と平和を考える取材映像
    歌 はるまきちまき ほか
  • 入場無料
講演会「高等教育の無償化を根底から問い直す」
  • 10月13日(土)13時30分
  • あすてっぷKOBE(JR神戸駅北へ5分)
  • 講師 矢野眞和・東京工業大学名誉教授
  • 参加費1000円
  • 主催:奨学金問題と学費を考える兵庫の会(078・362・1166 神戸あじさい法律事務所)
憲法カフェNO.16 幸せのカタチを考える
  〜憲法13条・14条・24条と私たち〜
  • 10月14日(日)14時
  • 新長田勤労市民センター
  • 参加費500円
  • 主催=憲法を生かす会・長田
2018社会主義ゼミナールin近畿
  「新自由主義の克服と21世紀型社会主義」
     〜マルクス生誕200周年記念〜
  • 10月14日(日)13時〜16時30分
  • 講師 伊藤誠さん (東京大学名誉教授)
  • 国労大阪会館(JR環状線天満駅すぐ)
  • (事前申し込み制)FAX:072/242/6315
10月の集会とデモ
  • 10月20日(土)14時30分
  • 神戸市役所北・花時計前で集会後、デモ行進
第22回働く女性の交流会
  • 10月21日(土)13時30分〜16時30分
  • ひょうご共済会館(元町駅北へ10分)
  • 講演「どこへいく 子どもたちの居場所 どうする女性労働者−私たちはあきらめへん」小林美希さん(労働ジャーナリスト)や職場報告
  • 参加費1000円
  • 主催:集会実行委員会
今伝えたい真実〜望月衣塑子さん講演会
  • 11月17日(土)13時30分ミニライブ 14時講演
  • 四季の森生涯学習センター(篠山市)
  • 前売り券800円(当日1000円、大学生500円)