今年で14回目となる、明石地労協人権平和センターや市民団体などでつくる実行委員会主催の「ピースフェスタ明石」が8月8日〜12日、明石勤労福祉会館で開かれた。今年も開催中の5日間、数多くの市民の入場があり、「第14回ピースフェスタ明石」は成功裏に終了した。例年、このフェスタの企画は、沖縄・フクシマ・憲法などを中心テーマに置いてきたが、今年は『原爆の図』を展示の中心とし、原爆の非人間性を改めて問い、核兵器をめぐる世界の動きを考えようとしたものになった。
丸木位里・丸木俊夫妻による『原爆の図』は全15部からなるが、今回は第1部「幽霊」と第3部「水」を丸木美術館からお借りした(ともに原寸大の複製画)。2枚で全長約14bにもなる『原爆の図』は、原爆の悲惨さを余すところなく描き、丸木夫妻の怒りと悲しみが伝わるものであった。
ギャラリー展示はこの他に、「ヒロシマ・ナガサキ―原爆と人間」パネル展をはじめ、沖縄・フクシマ・憲法の今を伝える展示があり、城西高校新聞部による憲法と沖縄を考えるカベ新聞も展示された。今年は特に、「あすわか兵庫」のメンバーの参加もあり、「あすわか」結成以降の活動内容が細かく展示され、憲法を守る意義を訴えた。
11日午後は「戦争体験談の集い」が行われた。今年も4人の体験者から辛く悲しい体験が語られたが、若いお母さんたちが子どもと共に参加して熱心に聞き入っていたのが印象的であった。明石空襲で逃げ遅れたのが幸いして被害に遭わなかった人、広島で原爆を体験された人、植民地・朝鮮からの引き揚げ体験を語る人、そして、満蒙開拓に動員され、敗戦とともに一変した状況下での数多くの苦労と悲しみを味わった人たちの体験談であった。戦争体験者が減少する今、被害の歴史も加害の歴史も共に記憶し、記録する活動はますます必要だ。
最終日12日のメイン企画は、前泊博盛・沖縄国際大学大学院教授による記念講演(写真右)。
例年のごとく会場には、フリーマーケットや無料健康チェックコーナーがあり、ドリンクなどの販売コーナーも並んだ。
ピースバンドによる歌と寝床家道楽さんの「憲法落語」に続き、前泊教授の記念講演が行われた。「沖縄から見える私たちの未来―憲法に見捨てられた島から」と題し、沖縄の過去と現在が詳しく説明された。講演は大変好評で、終了後のサイン会では用意した著書が売り切れるほどであった。
こうして、今年1月から相談・準備してきた「ピースフェスタ明石」は成功裏に終了した。(金平)写真:ギャラリーには丸木美術館から借りた丸木夫妻共同制作の「原爆の図」の第1部と第3部(原寸大複製画)などが展示された=明石勤労福祉会館