「新社会兵庫」 2018年08月28日号
 今年で14回目となる、明石地労協人権平和センターや市民団体などでつくる実行委員会主催の「ピースフェスタ明石」が8月8日〜12日、明石勤労福祉会館で開かれた。今年も開催中の5日間、数多くの市民の入場があり、「第14回ピースフェスタ明石」は成功裏に終了した。例年、このフェスタの企画は、沖縄・フクシマ・憲法などを中心テーマに置いてきたが、今年は『原爆の図』を展示の中心とし、原爆の非人間性を改めて問い、核兵器をめぐる世界の動きを考えようとしたものになった。
 丸木位里・丸木俊夫妻による『原爆の図』は全15部からなるが、今回は第1部「幽霊」と第3部「水」を丸木美術館からお借りした(ともに原寸大の複製画)。2枚で全長約14bにもなる『原爆の図』は、原爆の悲惨さを余すところなく描き、丸木夫妻の怒りと悲しみが伝わるものであった。
 ギャラリー展示はこの他に、「ヒロシマ・ナガサキ―原爆と人間」パネル展をはじめ、沖縄・フクシマ・憲法の今を伝える展示があり、城西高校新聞部による憲法と沖縄を考えるカベ新聞も展示された。今年は特に、「あすわか兵庫」のメンバーの参加もあり、「あすわか」結成以降の活動内容が細かく展示され、憲法を守る意義を訴えた。
 11日午後は「戦争体験談の集い」が行われた。今年も4人の体験者から辛く悲しい体験が語られたが、若いお母さんたちが子どもと共に参加して熱心に聞き入っていたのが印象的であった。明石空襲で逃げ遅れたのが幸いして被害に遭わなかった人、広島で原爆を体験された人、植民地・朝鮮からの引き揚げ体験を語る人、そして、満蒙開拓に動員され、敗戦とともに一変した状況下での数多くの苦労と悲しみを味わった人たちの体験談であった。戦争体験者が減少する今、被害の歴史も加害の歴史も共に記憶し、記録する活動はますます必要だ。
 最終日12日のメイン企画は、前泊博盛・沖縄国際大学大学院教授による記念講演(写真右)。
 例年のごとく会場には、フリーマーケットや無料健康チェックコーナーがあり、ドリンクなどの販売コーナーも並んだ。
 ピースバンドによる歌と寝床家道楽さんの「憲法落語」に続き、前泊教授の記念講演が行われた。「沖縄から見える私たちの未来―憲法に見捨てられた島から」と題し、沖縄の過去と現在が詳しく説明された。講演は大変好評で、終了後のサイン会では用意した著書が売り切れるほどであった。
 こうして、今年1月から相談・準備してきた「ピースフェスタ明石」は成功裏に終了した。
(金平)
写真:ギャラリーには丸木美術館から借りた丸木夫妻共同制作の「原爆の図」の第1部と第3部(原寸大複製画)などが展示された=明石勤労福祉会館
 自民党の杉田水脈衆議院議員が月刊誌『新潮45』8月号に「LGBTのカップルのために税金を使うことに賛同が得られるものでしょうか。彼ら彼女らは子供を作らない、つまり『生産性』がないのです。そこに税金を投入することが果たしていいのかどうか」と寄稿したことに批判が高まっている。
 だが、自民党は彼女を「指導した」とするだけで、杉田議員は謝罪も反省もしていない。さらに、「間違ったことを言ってないんだから、胸張ってればいいよ」「杉田さんはそのままでいいからね」と声をかける自民党議員もいることは、この問題については杉田議員個人だけでなく、自民党という党の体質そのものも問われていると言える。
 杉田議員の今回の寄稿は、直接的にはLGBT(性的少数者)を対象にしたものだが、高齢者、障がい者、生活保護者、子どもを持てない女性等々、弱い立場にいる人を排斥する思想につながるもので、ヒットラー、ナチスの思想と同質だといわねばならない極めて危険なものだ。
 こうしたなか、I女性会議ひょうごのメンバーら15人が、全国で広まる抗議行動にも連帯して、8月10日の夕刻、急きょ、三宮の神戸マルイ店前で、「杉田議員は辞職を!」「生産性で人を見るな!」「みんな違ってみんないい」などのそれぞれの思いを書いたプラカードを掲げ、スタンディング行動で抗議の意を訴えた。      
(小林)
写真:杉田水脈衆議院議員の投稿内容に抗議して「議員辞職を」とスタンディングでアピールする女性たち=8月10日、神戸市中央区
 7月初めの西日本豪雨では、数日間にわたって、1938年(昭和13年)の阪神大水害を思い起こさせる程の雨量が続き、灘区篠原台では、土砂が道路や宅地敷地内に流入する土砂災害が発生した。犠牲者が幸いにも出なかったものの、多くの住民の生活基盤が奪われた。
 1週間後、住民説明会が開かれたが、その時点で「避難指示」が解除されていない地域もあり、思うように復旧は進んでいなかった。流出した堆積土を撤去するにも、「避難指示」が出されている中で現地に入ることも容易ではなく、しかも、宅地敷地内(民有地)
の堆積土は当初は撤去することができない等々、復旧にあたってはいくつもの法的な壁が立ちはだかっていた(篠原台の76世帯152人に出されていた「避難指示」が解除されたのは8月10日)。
 こうした中、新社会党灘総支部(金丸正樹委員長)と新社会党神戸市会議員団(あわはら富夫議員、小林るみ子議員)は7月27日、避難所と篠原台の実態をもとに、神戸市危機管理室に篠原台の住民が1日も早く日常の生活を取り戻せるように復旧に向けての申し入れを行った。
 要望項目は、以下のとおり。
(1)六甲山の地質は、風化した花崗岩真砂土で脆くできていることから、広島の土砂災害同様、土砂崩れや土石流が発生しやすい状況にあると言われている。このことから2次被害が懸念される今、排水路の復旧、崩落・土石流への応急処置はもとより、土砂・土石流災害への防災対策を早急に進めていただきたい。
(2)神戸市の責任で、「災害救助法」に基づく障害物の除去制度を活用し、民有地の堆積土撤去も行なうようにしていただきたい。
(3)篠原台全住民及び避難者の生活再建に向けての支援について
@篠原台全域の被害状況の把握に早急に取り組んでいただきたい。A全住民の健康調査に取り組むと同時に、早急に熱中症対策を行なっていただきたい。B「被災者生活再建支援法」が適用されたが、現在、対象外となっている「一部損壊」等を神戸市独自で支援していただきたい。C「災害救助法」に基づく「原則1年以内(1年を限度に更新可)の使用期間」となっている市営住宅の一時使用については、避難者に寛容な対応をしていただきたい。D罹災証明書の発行をはじめ、見舞金の支給、義援金の配分等の手続きを早急に進めていただきたい。E各種税金・保険料・公共料金の支払い期間の延長、減額、免除等の措置を広報を通じて周知徹底していただきたい。Fワンストップ支援で設置された「篠原台緊急対策チーム」を灘区役所内ではなく、神戸大学構内に設置していただきたい。
(4)今回の災害を教訓に、緊急避難場所・避難所の周知、並びに環境改善に取り組んでいただきたい。(駐車場利用・エアコン設置・ペット同伴問題等々)     
(小林るみ子)
写真:(上)7月初めの豪雨で土石流が発生し篠原台の道路や宅地敷地内には土砂が流入した。(下)神戸市に申し入れる新社会党神戸市議団=7月27日、神戸市役所
 「安倍9条改憲NO!3000万署名」の取り組みに向け県内でもいち早く地域の市民アクションを立ち上げ、共同の運動を進めてきた「安倍9条改憲NO!西宮芦屋市民アクション」は、市民と野党の共闘で大きな成果をあげてきた新潟の経験に学ぼうと8月10日、市民連合@新潟・共同代表の佐々木寛さん(新潟国際情報大学教授)を講師に招き、「新しい政治の実現へ―新潟の経験から学ぶ/市民と野党の共闘」と題した講演会を西宮市民会館で開いた。
 講演で佐々木さんは、安保法制反対闘争のなかで2015年12月に設立された市民連合@新潟がその後、市民と野党の共闘で16年7月の参院選、同10月の県知事選、さらに17年10月の総選挙(6選挙区のうち4選挙区で野党統一候補が勝利)と、「新潟の奇跡」と言われる「野党共闘3連勝」を果たした経過や、その中で得た教訓などについて詳しく説明し新潟の“市民と野党の協働”の経験を紹介した。そのなかで強調されたのは市民のリーダーシップ。候補者選考にも市民連合が深くコミットしたことが新潟の特徴であり、野党共闘を強固にした要因だ、などと述べた。
写真:保守王国と言われた新潟での「新潟の奇跡」と呼ばれる「野党統一候補3連勝」の経験などを聞いた=8月10日、西宮市
 8月3日夜、丹波市内で「市民と政治をむすぶ会@ささやま・たんば」(愛称・おむすび会)の結成集会が開かれ、豊中市議の木村真さんが記念講演を行った。
 「おむすび会」は、昨年の衆議院総選挙の後、「ミナセン篠山・丹波」が活動に区切りをつけたことをうけ、今年1月に準備会をスタートさせ、7回の準備会を重ねて、この日に正式発足することになった。
 「市民が政治を動かす」というテーマで講演した木村さんからは、ユニオン運動や「とよなか市民力(しみんりょく)フェスタ」など市民運動の経験にもふれながら約1時間、貴重な話を聴くことができた。
 木村さんは、自治体議員として、地域の“気になる問題”について調べ、市民と情報共有し、市民と共に動くという活動の中でたまたまぶつかった「森友学園問題」が大きな、国政を揺さぶる問題に発展したと語った。
 森友学園問題について木村さんは、「これほどまでのデタラメをまかり通らせては民主主義が崩壊してしまう」「しかるべき人物にしかるべき責任を取らせることが不可欠だ」とし、あきらめることなく取り組んでいくと話した。
(川崎)
写真:ミナセンの活動を受け今年1月から準備を重ねての結成集会=8月3日、丹波市
 1988年5月1日に兵庫県内初の地域ユニオンとして結成され、今年で結成30周年を迎えた神戸ワーカーズユニオン(西直子委員長)は8月5日、神戸市勤労会館で第32回定期大会を開くとともに、ひき続き権田工業分会争議の中間報告と結成30周年を祝う集いを持った。
 「次代へつなぐ活動をユニオンから発信する」とのスローガンを掲げた大会の冒頭、西委員長があいさつ。この間の2年を超える権田工業分会の果敢な闘争と分会員の団結、そしてその闘争支援への感謝を述べつつ、労働者の「負けない、あきらめない」という気持ちがどんなに大切かを、また、それを支えるユニオンの意義と役割を改めて確認し合おうと訴えた。
 議案提案では、1年間の活動を振り返り、支部活動の取り組みが組織の維持にとって大きな役割を果たしていることが確認されるとともに、方針案では、組織拡大の取り組みや学生・若い世代とのつながりを積極的に求めていくことなどが強調された。
大会は手短に終了し、報告や交流は「祝う集い」のなかで行われた。
 乾杯と歓談ののち、7波のストライキを含む闘争を経て今年2月にようやく一定の勝利的和解に至った権田工業分会の闘いが映像で紹介され、木村文貴子書記長による経過報告や分会員のあいさつ、裁判で代理人を務めた上原康夫弁護士の解説と感想とつづいた。 県内の各地域ユニオン代表らの連帯あいさつやテーブルごとの組合員の紹介や発言などが行われ、短時間ではあったが、結成30周年の節目を今後への新たな出発点とする決意を確認しあって閉会した。
写真:結成30周年と権田工業分会の闘争支援に感謝を述べる西直子委員長=8月5日、神戸市勤労会館
 脱原発はりまアクションが2012年7月13日から始めた関西電力姫路支社前で行う「関西電力さん原発やめて下さい 毎週金曜行動」(関金行動)が、7月27日の行動で300回目を数えた。雨の日も風の日も、寒い日も暑い日も続けてきた行動だ。行動を貫いた思いは、福島原発事故を絶対に繰り返してはならない、繰り返させてはならいという思いである。
 300回目の行動には県内各地から脱原発の運動に取り組む多くの仲間が支援にかけつけてくれた。
 福島原発事故から7年と5カ月余り、今なお5万人近い福島県民が県内や全国に避難を余儀なくされている。これだけ多くの人たちが避難生活を続けなければならない「人災事故」は他にあろうか。チェルノブイリ原発は、事故後32年経った今なお高い放射線を周囲に出している。福島原発事故の収拾も何十年経つかわからない。
 若狭湾は、14基もの原発が集中立地する「原発銀座」だ。ひとたび事故が起これば福島の事故レベルでは済まない。1日も早く原発ゼロの社会をつくらなくてはならない。さらに、私はいつも「関電から新電力へ」を訴えている。原発推進の関電を問い詰めるためだ。皆さん、済んでいますか?
(脱原はりまアクション・菅野逸雄)
写真300回目を迎えた関西電力姫路支社前での「毎週金曜行動」=7月27日、姫路市
インフォメーション
2018西神戸憲法集会 
 「朝鮮半島をめぐる動きと北東アジアの平和」
  • 9月9日(日)14時
  • 新長田勤労市民センター・3F大会議室
  • 講演=宗世一(ソン・セイル)さん
  • 参加費800円(学生無料)
  • 主催=憲法を生かす会・西神戸連絡会
9条改憲NO!木曜行動=署名&街頭宣伝
  • 9月20日(木)、17時〜18時
  • 場所=元町商店街・東口(大丸前)
  • 主催=憲法を生かす会・ひょうごネット(078-361-3655)