「新社会兵庫」 2018年07月24日号
 昨年の総選挙で公約にも掲げ、早ければ今通常国会に改憲発議の提出をと目論んでいた「安倍9条改憲」の動きが、安倍首相自身が思い描いていたようには進んでいない。今通常国会での提出は見送られた。改憲発議をめぐっては、来年の政治日程を考えれば、秋の臨時国会が重大な正念場になろう。「安倍9条改憲NO!3000万署名」運動の意義がさらに大きくなる所以だ。改憲発議を断念させ、安倍政権を退陣へと追い込むような政治的高まりをつくり出すことが問われている。
 こうしたなか、「戦争をさせない1000人委員会ひょうご」は「毎月19日行動」の一環として7月16日、安倍改憲阻止に向けた運動の情勢や課題などについての学習会を神戸市中央区のラッセ・ホールで開いた。
 約80人が参加した学習会では、平和フォーラム事務局長の勝島一博さんが、「安倍9条改憲を許さない、戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会の取り組み」と題した講演を行った。
 勝島さんはまず、2014年1月の「戦争をさせない1000人委員会」の発足から始まって、同年12月15日の「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」の発足(19団体、9賛同支援団体で構成)、さらに17年9月からスタートした「安倍改憲NO!全国市民アクション」の呼びかけによる「3000万署名」運動の推進など一連の経過にふれて、かつてないほどに共闘が幅広く前進してきたことを強調。またその一方、第2次安倍政権による「戦争する国づくり」の足跡について、13年以来6年連続で膨らむ防衛予算、12年の自民党「憲法改正草案」の発表、集団的自衛権の行使を柱とした安保法制の強行採決(15年9月)、共謀罪法の強行採決(17年6月)、さらに安倍首相による改憲発言(17年5月)などを振り返り、加えて武器輸出3原則の廃止・武器輸出の解禁(14年)や防衛装備庁の発足(15年10月)、「安全保障技術研究推進制度」のスタート(15年度から)などについても批判的に検証した。
 そして、今後の運動課題として、「3000万署名」運動の推進はもちろんのこと、「来年は統一地方選挙や参院選がある政治決戦の年。その中で、市民による運動や野党共闘がどれだけ追求できるのかが勝負。安倍改憲の企てを止め、安倍政権を倒す方法はこれしかないと思う」と訴え、「これまでつくってきた3つの共闘をさらに大きく発展させることだ」と強調した。3つの共闘とは、@総がかり行動実行委員会のような幅広い市民の共闘運動、A野党間の協力と共闘、Bこうした政党の共闘と市民の共闘を結ぶより大きな共闘だと提起した。
写真:平和フォーラム事務局長の勝島一博さんが講演を行った=7月16日、神戸市中央区
 「安倍9条改憲NO!西宮芦屋市民アクション」は7月8日、雨は上がってはいたが大雨洪水警報が発令中という悪条件の中、講演と交流の集いを開き、約70人が参加した。
 上脇博之(かみわきひろし)・神戸学院大学教授を招いた講演と交流の集いは、今年1月に同アクションを結成して以降、約半年間にわたって取り組んできた「3000万署名運動」について、秋の臨時国会までさらに継続していくことが全国市民アクションで確認されたことを受け、改めてその意義を学び交流しようと開催されたもの。
 「壊憲動向と3000万署名の飛躍を目指して!安倍政権を退陣へ!」と題した講演で、上脇さんは「森友・加計疑惑、自衛隊の日報紛失問題など、公文書の破棄・改ざん・軽視は民主主義の実質的否定であり、そんな安倍政権に憲法を変える資格はない」と批判。さらに、安倍政権が掲げる改憲4項目のなかの教育無償化、緊急事態法、参議院選挙区の「合区」については、そもそも憲法を変える必要などがないことを具体的に説明し、「3000万署名の達成で、改憲発議を断念に追い込もう」と呼びかけた。
 最後に事務局からは、8月に佐々木寛さんを招いて「市民と野党の共闘を新潟の経験に学ぶ集い」を、9月には山城博治さんを招いて沖縄との連帯集会を開催することが報告された。
(奥山)
写真:講演は「壊憲動向と3000万署名達成をめざして」と題して上脇博之・神戸学院大学教授が行った=7月8日、西宮市
 憲法あしやの会は6月29日、芦屋市民センターで2018年度の総会を開いた。
 総会は、共同代表の佐治孝典さん(90歳)からの今の憲法をめぐる情勢について述べたメッセージの紹介に始まった。佐治さんは「正しい歴史認識と的確な現状把握で人間を基点に物事を考えることが大切」と訴えた。
 事務局から、1993年に発足して以降の取り組みを振り返りながら、今後の会の基本活動について提起がなされ、@会費制導入と会員拡大、A憲法学習会の開催とニュース等の発行、B憲法を生かす会・ひょうごネットや憲法を生かす阪神連絡会との連携、C「3000万人署名」運動を精力的に取り組んでいくことなどを確認した。
 意見交換のなかでは、今後は役員を幅広く募っていくよう考えてほしいなどの要望も出された。
 総会の最後に、新代表に就任した上原康夫弁護士(阪神連絡会の代表兼任)から「今日、国会で『働き方改革』法案は可決された。自公の数の力で押し切られているが、法律は変えることができる。その力は現場にあると思う。改憲発議を何としても阻止する草の根運動を進めよう」と決意が述べられ、参加者全員で確認し合あった。
(小畑)
写真:総会では新代表に上原康夫弁護士を選出した=6月29日、芦屋市
 1985年に始まり今年で第34回を迎えた反核平和の火リレーの出発式が7月9日午前、県庁1号館前で開かれた。7月31日に神戸市役所前に到着するまで、核兵器廃絶や非核自治体宣言をめざして県内を一周する。自治労兵庫県本部青年部などでつくる兵庫県青年女性平和友好祭実行委員会が主催する。
 出発式では主催者を代表して実行委員長の上田裕司さん(自治労県本部青年部書記長)が、「被爆者の講演から被爆の実相に学んだ。核廃絶をめざし走りつないでいく」とあいさつ。その後、来賓の自治労県本部、兵庫県職労、立憲民主党、新社会党、兵庫県などから激励のあいさつがつづいた。
 新社会党兵庫県本部を代表して菊地憲之書記長は、国連での核兵器禁止条約の採択など核兵器をめぐる大きな変化を踏まえ、「世界で唯一の被爆国の安倍内閣が核兵器禁止条約に背を向けていることは許されない。核のない平和な社会を実現するためにも皆さんとともに安倍9条改憲を止めていきたい」と連帯のあいさつを述べた。
 出発式の最後には実行委員長から「平和の火」が第一走者のトーチに点火され、朝鮮総連の若い仲間を含む6人が県内一周に向けて軽快に走り出した。
(憲)
写真:出発式の最後には実行委員長から第一走者のトーチに[平和の火」を点火=7月9日、兵庫県庁前
 第40回アジア労働者交流集会in神戸が6月27日、今回も韓国からのゲストを招いて神戸市勤労会館で開かれ、約40人が参加した(写真)。 集会には前回の交流会に日本の入管当局によって来日を阻まれた韓国平等労働者会代表のホ・ヨング氏がビデオメッセージを寄せた。
 ゲストはアルバ連帯労組などを経て現在労働党で活動する若者のCさん。Cさんも入国拒否の措置を受ける恐れがあり、名は秘さなければならない。  Cさんは、一昨年ろうそくデモで政権交代を実現し、今日の南北間、朝米間の劇的な動きが生じていることや、以前から「青年左派」という名で活動していたが今回の地方選に労働党候補として何人かが出馬するなど活動の幅を広げ、名称も「ノモ」(〜を超えて、という意味)に替えて青年たちの政治共同体づくりをめざしていることを報告した。さらに、「労働尊重」社会を拓くと約束した文在寅政権が最低賃金法を改悪しようとしていることなどを強く批判し、この日、双龍自動車の争議がついに30番目の犠牲者を出したことも報告した。
 会場からの「徴兵は行ったのか?」という質問には、「これからだ」と答えながら、韓国の徴兵制の実態、良心的兵役拒否のことなども話題になったが、Cさんからは「じつは明日、憲法裁判所が良心的兵役拒否について判決を下す予定になっている」と報告された。  ちなみに、6月28日、韓国憲法裁判所は「銃よりも良心」「代替服務規定のない兵役法の条項は『憲法に不合致』」「来年末までに(政府に)立法要求」という判決を出した(「ハンギョレ新聞」から)。
(門永)
 朝鮮学校支援のための「モンダンヨンピルコンサートin兵庫」が6月29日、神戸文化ホール・中ホールで開催された。I女性会議ひょうごなどでつくる実行委員会の取り組みによって900人の全指定席は完売となり、当日券も売り切れて、雨の中、足を運んだのに入場できなかった人もいた。
 オープニングの朝高生による吹奏楽から舞台と観客が一体となったフィナーレまで2時間40分のコンサートには、「感動した」「大成功だった」「平和について考えさせられた」などの声が多く寄せられた。
 韓国のNPO法人「モンダンヨンピル」は、東日本大震災での被災を皮切りに、朝鮮学校の窮状を何とかしたいと立ち上げられたもので、チャリティコンサートは国内外で数多く開催されてきたが、今回は民族教育の出発となった記念すべき阪神教育闘争の地、神戸での開催が実現したものだ。
 南北首脳会談もあり、この数年来の高校無償化差別の問題も相まって、出演アーティストが次々と増え、一段と盛り上がった舞台となった。渡航費から滞在費まですべて自費で来日し、全収益は朝鮮学校に寄付するという趣旨に共鳴した参加者からは終了後15万円ものカンパが寄せられた。歴史を切り開く希望を感じることのできた取り組みであった。
代表らが神戸市会を表敬訪問
 コンサートに先立ち、モンダンヨンピル代表のクォン・ヘヒョさん(冬のソナタのキム次長役などで有名)らは神戸市会を表敬訪問した。
(門永三)
写真:感動的なフィナーレでクォン・ヘヒョ代表に花束=6月29日、神戸市文化ホール
インフォメーション
朝鮮戦争休戦65周年
東アジアに平和を7.27キャンドル行動
   休戦協定を平和協定に!日朝の対話を!
  • 日時=7月27日(金)18時30分〜
     ※キャンドルで人文字(PEACE) 18時50分と19時10分
     ※御堂筋ピースパレード
  • 場所=大阪・靫公園
     ・地下鉄四つ橋線「本町駅」28番出口から4分
     ・地下鉄四つ橋線「肥後橋駅」7番出口から6分
     ※できるだけペンライトのご用意を
兵庫県高齢者団体連絡会・講演会
  • 日時=8月4日(土)14時
  • 場所=神戸市勤労会館308
  • 講演「子どもの歓声が響く農村に」阪東進さん(篠山市・阪東農園)
  • 参加費:500円
  • 連絡先:078-382-2116(熟年者ユニオン)