「新社会兵庫」 2018年06月12日号
現地集会へ近畿から250人
 京都府京丹後市の米軍Xバンドレーダー基地の運用が開始されてから約3年半。騒音や軍人・軍属による交通事故の多発など多大な基地被害をもたらしながらも基地建設は続き、今年4月10日からは、駐留軍人の居住施設の建設を中心とする2期工事が始まった。この間、米軍人・軍属の実弾射撃訓練が福知山の自衛隊射撃場に移転されるとともに、米軍基地に隣接する自衛隊基地も拡張・整備され、日米軍事同盟の強化をも浮き彫りにしている。こうした流れに抗し、米軍基地の固定化を許さず基地撤去をめざそうと、米軍Xバンドレーダー基地反対近畿連絡会は6月3日、現地の久僧公民館で総決起集会を開き、近畿各地から約250人が集まった。
 「米軍Xバンドレーダー基地撤去!東アジアの平和を!」のスローガンを掲げた集会の冒頭、大湾宗則・近畿連絡会代表世話人は、日米同盟の中に位置づけられ、東アジアミサイル防衛網の要となる京丹後のXバンドレーダーの軍事戦略的な役割と危険性を指摘しながら、また一方で、この間の2回にわたる南北首脳会談の実現など朝鮮半島の平和への動きを評価し、支持する立場から米軍基地撤去をめざす運動をさらに強め、東アジアの平和を実現しようと訴えた。
 現地の米軍基地をめぐる動きについて、米軍基地建設を憂う宇川有志の会の永井友昭事務局長が、最近起きた3つの事件を報告した。ほとんど情報が出されないなかで4月から始まった2期工事で、米軍側が無断で基地の敷地外の土地(京丹後市が管理する里道)を掘削していたこと。また、事前の住民説明に反して、米軍側が市や周辺住民に無断で土曜日に工事を行っていたこと。さらに、5月15日、重傷者をドクターヘリで豊岡市の病院へ搬送する際、日本側が米軍に電波の停止を要請したにもかかわらず停波が実施されなかったため、ドクターヘリは飛行経路を変更して、病院への到着が17分遅延したことなどだ。
 ゲストの山城博治さん(沖縄平和運動センター議長)と韓国でTHAAD(サード)ミサイル配備阻止闘争を闘う金泉(キムチョン)市民からは反基地闘争の連帯のアピールが行われた。  その後、近畿連絡会に結集する京都、大阪、滋賀、兵庫、奈良の各府県代表から決意表明が行われ、最後に集会決議を採択して集会を終えた。
 デモ行進は米軍基地ゲート前や地元の集落を通るコースで行われた。
 憲法を生かす会・ひょうごネットからは神戸、阪神、明石、高砂、西播、但馬から20人が参加した。
写真:(上)2期工事の始まった米軍基地(写真右のフェンス内)前を抗議のシュプレヒコールをあげながらデモを行った、(中)沖縄の山城博治さんや韓国の市民もゲスト参加し反基地闘争の連帯のアピール、(下)拡張・整備が進んだ米軍隣接の航空自衛隊経ヶ岬分屯基地、いずれも6月3日、京丹後市
 今年22回を数える、南北朝鮮の統一を願う「統一マダン神戸」が6月3日に開催されるが、今回は4・27南北首脳会談が行われ、また今後も紆余曲折が予想されないわけではないが6月12日には初の米朝首脳会談も予定されるという朝鮮半島情勢の激変の中で行われるマダンだけに周囲の期待もとくに大きい。
 統一マダン神戸は例年、開催の1週前にプレイベントとして朝鮮情勢についての講演会を開いてきたが、今年は5月26日、長田区のピフレホールで約50人が参加して、韓統連(在日韓国民主統一連合)副議長の宋世一(ソン・セイル)さんによる南北首脳会談、米朝首脳会談の意義を確認する講演を聞いた。
 開会にあたりマダン実行委員長の崔孝行(チェ・ヒョヘン)さんは「5月24日のトランプ大統領の米朝会談中止の書簡にもかかわらず会談は必ず行われる」とあいさつし、続いて宋世一さんが講演した。講演の要旨は以下の通り。
 今回の板門店宣言は、その内容を正しく言えば「朝鮮半島の(恒久的な)平和と(南北共同の)繁栄、(自主的)統一のための板門店宣言」であり、北の意向が全面的・全方位的な関係改善を指向していることは間違いない。金日成、金正日からの3大遺訓@自主的平和統一A朝鮮半島の非核化の達成B社会主義経済強国をめざしていると考えるのが妥当だ。
(5月28日記・門永)
写真:講演する宋世一・韓統連副議長
 新社会党労働運動委員会幹事会は5月27日、大阪市内で第2回拡大交流集会を開いた。拡大交流集会は一昨年の兵庫での開催以来のもの。「働き方改革」関連法案が衆議院厚労委で強行採決された国会情勢のなか、労働者の党として労働運動の再生・強化と職場からの党建設をめぐる取り組みの報告で交流を深めた。
 冒頭、宮川敏一労働運動委員長から「情勢報告と党活動の課題」と題して、労契法「20条裁判」、18春闘の妥結状況、「働き方改革」法案をめぐる情勢などの報告がされ、仲間との学習会から党建設の展望を共有しようとの提起があった。
 近畿から自治体労働者、教育労働者、ユニオン運動関係者の3人の情勢や運動をめぐる特別報告を受けたのち、議論が進められ、15人から活動報告や意見が出された。「JP労組が18春闘で正規の大きな賃下げ、非正規の少しの賃上げによる同一労働同一賃金づくりで妥結したことは既得権の切り捨てだ。会社目線の妥結に支部代表者会では異論が出されている」「安倍政権の『働き方改革』反対の行動が連合にないなか、全労協が提起した全国キャラバンには労働組合やユニオンの共闘や連携をつくる意義があり、今後も続けていくべきだ」「現場を離れたOB党員として労働運動研究会に参加し、現役の仲間と議論や学習を続け、党員も増えている。党員が現場とつながることに労働現場からの党建設の展望がある」などの取り組みの経験や課題が出された。     
(菊地)
写真:「働き方改革」法案をめぐる情勢も考えながら労働運動の課題などを交流した=5月27日、大阪市
中部剛・神戸新聞記者が記念講演
 NPOひょうご労働安全衛生センター(小西達也理事長)の第13回通常総会が5月26日、神戸市勤労会館で開かれた。
 第1部の総会では、議案提案に続き、明石市環境部職員の震災アスベスト被害(2012年に悪性腹膜中皮腫で死亡)等の職場の公務・労働災害問題の報告が行われた。
 第2部は記念講演で、「過労死問題〜取材の現場から」と題して神戸新聞記者の中部剛さんが講演した。講師の中部さんは、以前から労働問題やアスベスト問題等に取り組み、家族や遺族、労働者に寄り添いながら現場の声を発信し続けている記者だ。
 総会の前日、厚生労働委員会で、まやかしの「働き方改革」関連法案が与党の数の力で強行採決されたばかり。子や夫の遺影を持って傍聴席に座る遺族の姿……、どんなに悔しかったであろう。その気持ちを察するに余りある。
 2014年、「過労死等防止対策推進法」は、遺族らの並々ならぬ努力で成立・施行された。講演の中で、中部さんは、病院、高速道路会社、菓子メーカー等で起きた過労死・過労自死を採りあげ、働く者の意識変革や若い世代へのワークルールの学習の重要性を説きながら、労働組合は何をしてきたのか、何をすべきだったのかなど、その責任や役割を問いかけた。
 労働組合からの参加者にとってはあらためて職場を見直す契機にもなったのではないだろうか。
(小林)
写真:「過労死問題〜取材の現場から」と題して中部剛記者が講演=5月26日、神戸市勤労会館
山田真裕・関学大教授が講演
 市民と野党の共闘を推し進めている「連帯兵庫みなせん」主催の学習講演会が5月26日、神戸市兵庫区の兵庫勤労市民センターで開かれ、約40人が参加した。
 講演会では、山田真裕・関西学院大学法学部教授が「市民の政治参加をどう広げるか」と題し、国政選挙での有権者の投票行動の分析結果をもとに、野党が取り組むべき課題などについて提起した。山田氏は過去8回の小選挙区制導入後の総選挙を例に、2大政党制ではなく1強多弱になっていることについて、市民生活の格差の拡大やこれに伴う地域共同体の崩壊など、市民の側が分断されるなか、野党側は十分に対応できていないことなどを指摘した。例えば、階級間同盟(労と農の同盟)などヨコの連携が必要であることや消費税廃止と法人税をもとに戻すことなど、広範な人びとが一致できる経済政策での共同アピールを行うといった人びとの参加を呼び起す運動提起が必要なことを強調した。
 連帯兵庫みなせんでは、市民の政治参加のすそ野を広げていくために、引き続き学習講演会に取り組むほか、来年の参院選挙に向けて市民と野党の共闘運動の前進を目指して7月からは野党との対話集会も再開することにしている。
(鍋島)
写真:山田真裕教授は広範な人々が一致できる経済政策での共同アピールなどの運動提起が必要だと強調した=5月26日、神戸市
インフォメーション
モンダンヨンピルコンサートin兵庫
     チョアヨ!(いいね)朝鮮学校
  • 6月29日(金)17時30分開場18時開演
  • 神戸文化ホール・中ホール
  • A席3500円、2階席2500円(当日券・全席指定)