「新社会兵庫」 2018年04月10日号
「刑事訴追の恐れ」を理由に証言拒否を連発した佐川前理財局長の証人喚問(3月27日)。理財局による公文書改ざんをめぐっては頑なに口を閉ざした一方、首相官邸や明恵夫人、政治家の関与についてはまったくなかったと断言。際立った違いにかえって疑惑が深まった。安倍政権、自民党はこの証人喚問をもって森友学園問題の幕引きを図ろうとしている。しかし、こんな茶番劇のシナリオを断じて許すわけにはいかない。ことは民主主義の根幹にかかわる問題だ。幕引きを絶対に許してはならない。疑惑の真相解明を求め、安倍首相の責任追及を。内閣総辞職へと追い詰める世論を今こそ大きく高めよう。その先には安倍改憲策動の頓挫も見えてくる。
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 佐川前理財局長の国会証人喚問が3日後に迫った3月24日の午後、「森友疑惑の徹底究明、安倍内閣の総辞職を求めるデモ行進」が、神戸市役所北の花時計前から元町商店街3丁目まで行われた。
 このデモ行進は「こわすな憲法!いのちとくらし!市民デモHYOGO」が呼びかけたもので、100人余りが参加した。
 花時計前での出発前の集会では主催者を代表して高橋秀典さん(市民デモHYOGO世話人)が、「森友疑惑に市民として怒りの声をあげよう。財務省だけの問題ではなく、安倍総理など政府ぐるみの疑惑であることは明らかだ。安倍内閣の総辞職を強く訴えよう」とあいさつした。
 その後、デモ行進は「アベ政治は許さない」の横断幕を先頭に、「総理の犯罪を許さない」「一緒にデモを」などを書いたのぼりやプラカードを掲げて市内の繁華街を通り、春休みに入った子ども連れの買い物客などにアピールした。
 市民デモHYOGOらが3月15日に行った神戸マルイ前の宣伝行動では、「森友学園公文書改ざんは安倍内閣の総辞職に当たると思うか」のシール投票を呼びかけ、85人が「思う」、14人が「思わない」、13人が「分からない」と答え、7割を超える市民が総辞職に当たると思っていることが明らかになった。
(菊地)
写真:「安倍やめろ」の大きな横断幕などを掲げてデモ行進=3月24日、神戸市中央区
 「3000万人署名」を広く取り組もうと、今年1月に結成された「安倍9条改憲NO!西宮芦屋市民アクション」は、森友学園問題での公文書改ざん問題をめぐり森友学園問題の真相究明と疑惑に大きくかかわる安倍内閣の退陣を求め、佐川元理財局長の国会証人喚問が行われる前日の3月26日、阪急西宮ガーデンズ前の公園で緊急の集会とデモを行った。
 120人が集まった集会では、主催者の「西宮芦屋市民アクション」を代表して冨田宏治さん(関西学院大学教授)のあいさつに続いて野党各党やみなせん@西宮・芦屋などの市民団体から連帯のあいさつが行われた。野党では社民党、立憲民主党、共産党、新社会党、緑の党の代表らが共通して「安倍9条改憲阻止へ共に闘い、森友学園問題の真相解明と責任追及を通じて安倍内閣を退陣に追い込もう」と訴えた。新社会党を代表して発言した前田辰一芦屋市議は「改ざん問題が明らかになってから情勢の潮目が変わってきた。3000万署名の反応もよくなってきた。安倍9条改憲の企てを挫くチャンスだ」などと訴えた。
 集会と並行して公園外の道路で「安倍内閣は退陣すべきか」のシール投票を呼びかけ、30分の時間で「退陣すべき」が48、「わからない」が4、「すべきではない」が0の結果を得た。
 集会後、参加者は「森友学園問題の真相究明を」「公文書改ざんを許さない」「安倍内閣は総辞職を」などとコールしながらデモ行進した。
写真:120人が参加して安倍内閣の退陣を求めてデモ行進伝=3月26日、西宮市
 「安倍9条改憲NO!憲法を生かす全国統一署名」(3000万署名)をやり遂げるために、さらなる前進のためには何が必要なのか、県内の地域から、諸団体・グループが参加し、「憲法9条『加憲』に反対する市民交流会」が3月25日、神戸市内で開かれ、約50人が参加した。
 交流会は「9条の心ネットワーク」が主催し、「市民デモHYOGO」が協賛したもの。 交流会ではまず、東京新聞論説兼編集委員の半田滋さんが「憲法に自衛隊を書き込むとどうなるの?〜濃厚になった改憲発議〜」と題して講演。安倍壊憲のねらいについて、「自衛隊を憲法に明記することで、違憲との批判が強い安保関連法を、改定された憲法によって合憲とし、次の段階では自衛隊を『軍隊』、つまり制限のないフルスペックの集団的自衛権の行使と多国籍軍への参加に踏み切るのではないか」などと指摘した。
 その後、「安倍9条改憲NO!全国市民アクション岩岡・神出の会」「平和憲法を守る高砂市民の会」「市民デモHYOGO」「5・4憲法集会実行委員会」から3000万署名運動の取り組みの報告を受けたのち、参加者は3つの分散会に別れ、署名運動で感じたことや苦労、成果、なぜ3000万署名なのか、9条に自衛隊を書き込むことの意味などについて報告や討論を行って交流した。
(中村)
写真:9条「加憲」に反対する諸団体が参加した市民交流会=3月25日、神戸市勤労会館
 平和憲法を守る高砂市民の会の憲法講演会&第13回定期総会が3月24日、高砂市の福祉交流センターで開かれた。
 今年も明石市内の高校の新聞部の生徒たちが取材で参加してくれ、若者の真摯な姿に励まされる思いの学習会となった。
 憲法講演会は、憲法カフェなどで憲法改悪に反対して精力的な活動を続けているあすわか弁護士の弘川欣絵さんによる「どうして憲法を変えようとするの?」で、憲法の基本で重要なポイントをチエックした後、9条に焦点を絞って話が進んだ。
 弘川さんは、裁判所は統治行為論を盾に判断を回避して憲法の持つ平和主義を守ろうとはしてこなかったし、自民党政権は特措法をつくって自衛隊を海外派兵するまでに至り、さらには戦争法の制定で平和主義は一層危機にさらされていると指摘。もし憲法に自衛隊が明記されれば後法優位の法理により9条の1、2項は骨抜きにされ、自衛隊が衆議院・参議院、内閣、裁判所、会計監査院に並ぶ国家機関として位置付けられ、自衛隊の装備もますます攻撃性の高いものになっていくだろうとの危険性を訴えた。そして、どのような形に条文化されようとも、9条への加憲は自民党改憲草案に近づけるための戦略にすぎないと強調して講演を終えた。 
(嶋谷)
写真:あすわか弁護士の弘川欣絵さんが「どうして憲法を変えようとするの?」と題して講演=3月24日、高砂市
 連帯兵庫みなせん(平和と立憲主義、いのちと暮らしを守る市民選挙・連帯兵庫)は3月17日、「9条改憲NO!へ、ウイングを広げよう」のスローガンを掲げ、「2017衆院選の総括と再々出発のつどい」を神戸市勤労会館で開いた。
 つどいは最初に「ウイングを広げる課題を探る」と題して、芹田健太郎さん(神戸大学名誉教授)の記念講演を受けた。芹田さんはひとりひとりの人権の尊重を重視し、若者へのアプローチの試みを強調した。
 続いて松本誠事務局長が「2017衆院総括と次期選挙に向けた再々出発」について提案。市民と野党の共同選挙の土台はできたとして、来年の参院選に向け、野党共闘の一層の前進のため、野党との協議を早期に呼びかけ、促進するなどとした。
 その後、民進、立憲民主、共産、社民、新社会、緑の野党6党の県組織から、衆院選総括と今後の対応についてそれぞれの意見表明が順次行われた。新社会党からは粟原富夫県本部委員長が発言した。6党からはいずれも衆院選における野党共闘の成果と意義が共通して強調され、次期参院選挙についてもその方向性とそれにもとづく努力の共有が確認された。
 事務局からの提案や野党からの発言を受け、参加者による講演や発言への質疑・討論も熱心に行われた。
写真:野党6党の代表も出席して総選挙の総括と次期参院選への展望を討論=3月17日、神戸市
『河東けい ひとり語り 母〜多喜二の母〜』が3月21日、神戸市東灘区のコープこうべ生活文化センターで開催された。雨模様にもかかわらず、会場超満員の420人が参加。92才の生涯女優・河東けいさんが、言論弾圧の犠牲となった作家小林多喜二の母セキの生涯を渾身の語りで演じた。
 この企画の主催は、東神戸の各憲法を生かす会(東灘、灘、中央)とろっこう医療生協が中心となった実行委員会。20以上の団体や個人による5ヶ月の準備を経て実現したもの。
 東灘区在住の河東さんは、自身の戦争体験を背景に、再びあの暗い時代を招いてはいけないとの思いで、「多喜二の母」をライフワークにしており、その河東さんの評伝本を上梓した井上由紀子さんがこの企画の実行委員長を担った。事前の新聞報道や同名の映画上映もあり、前売り券は2月末には完売、当日券も立ち見となるなど、予想以上の大反響だった。
 当日朝は、あいにくの雨だったが、ぞくぞくと来場。約30人の要員スタッフのチームワークのよい対応で、イス並べ、音響・照明、交通案内、場内整備、受付、舞台進行、医療班などフル回転。事故無く盛会のうちに終えることができた。
 参加者アンケートは179人から回収され、「涙が止まりませんでした」「100才まで続けてください」「今のような時に、タイムリーな企画で、来た甲斐がありました」など、多くの賛同と感動の声が寄せられた。
(金丸)
写真:92歳の女優、河東けいさんが小林多喜二の母を渾身の語りで演じた=3月21日、神戸市東灘区
 熟年者ユニオン、西はりま熟年者の会、明日を考える東播高齢者の会(オブザーバー)でつくる兵庫県高齢者団体連絡会(略称=兵高連)は第7回総会を3月15日、神戸市内で開いた。3団体から68歳から82歳の11人が参加した。
 最初に、「安心と笑顔の社会保障ネットワーク(略称=安心ネット)」の菊地憲之代表からあいさつを受けた。介護をめぐる深刻な状況が報告され、高齢者が介護問題に取り組むことが一層求められているとの提起があった。
 兵高連は、昨年は春に「岡崎ひろみ講演会」を、秋には恒例の1泊2日の合宿の学習交流会を取り組んだ。また、2ヵ月に1回の世話人会をつづけ、一昨年からは世話人会の前に姫路と明石の駅前でビラ配布を行っている。
 総会では、連れ合いの看病や自分自身の健康がすぐれず日々の活動ができない人たちも多くいるなか、苦しくとも支え合いながら高齢者運動を継続・発展させていこうと、真剣な論議を行うことができた。若い頃の活動の話や苦労話も出て笑い声が絶えない総会となった。
 「高齢者の生活と権利を守る運動だけでなく、これからの世代の人たちの将来の生活向上に向けて運動を前進させる」との行動方針を確認、60歳代の人たちが各組織の会員になってほしいという思いを込めながら総会を終えた。
(兵高連事務局長 横林賢二)
インフォメーション
憲法を生かす会・ひょうごネット
       9条改憲NO!木曜行動
  • 4月19日(木)17時〜18時
  • 元町商店街東口(大丸前)
戦争をさせない、9条壊すな!
        5.3兵庫憲法集会
  • 5月3日(木・祝)14時〜15時
  • 東遊園地(神戸市中央区)
  • ゲスト 神田香織(講談師) 高石ともや(フォークシンガー)
  • ※集会終了後3コースに分かれてパレード
  • 主催:戦争をさせない9条壊すな!5.3総掛かり行動兵庫県民実行委員会