「新社会兵庫」 2017年12月26日号
日本企業の武器輸出に警鐘
 二度と戦争をさせないという願いをこめて、I(アイ)女性会議ひょうごが毎年主催する「平和のつどい」が12月9日、東京新聞社会部記者の望月衣塑子(いそこ)さんを講師に招き神戸市中央区のあすてっぷKOBEで開かれ、満席の250人が参加した。望月さんは、菅義偉官房長官の記者会見で食い下がって質問する姿が多くの反響を呼んでいるが、この日は望月さんの取材テーマである日本の武器輸出について、「今なら止められる武器輸出〜戦争ビジネスに舵を切らせるな〜」と題する講演を行った。
 望月さんはまず、2014年の「防衛装備移転3原則」の閣議決定によって武器輸出が解禁されて以降、政府主導の戦争ビジネス国家づくりに向けた動きが急速に進んでいる実態を紹介。過去最高額となった軍事費予算、日本初開催を果たし大企業もそろって出展した武器の国際展示会、武器輸出を行う企業や軍事研究をする大学などの研究者への手厚い支援策、官民一体で取り組んだオーストラリアへの潜水艦売り込み事業などだ。
 一方、武器製造の下請け企業や中小企業の本音は、民間人を殺す可能性への恐れや世論の武器商人への根強い批判など、武器市場参入に慎重なものである。
 しかし、すでに日本の民生技術が欧米軍事企業に採用され、中古の武器販売や海外との武器共同開発も進み、安全保障法制も成立するなど、政治家、防衛官僚、防衛企業の戦争マインドは形成されつつあるように感じるという。
 望月さんは取材をする中で出会った、ある欧米軍事企業幹部の言葉を紹介した。「武器輸出に踏み切れば、いいとこ取りはできなくなる。潜水艦も魚雷を撃つし、やるなら全部批判を覚悟でやるべき。その前に、日本がどういう国になりたいのか、もっと国民が議論すべきだ」。
 この言葉の意味や、ちゃんとした議論もないまま憲法9条の改悪を含む国の路線転換が進めようとされている現状を受け止めながら、「記者として最前線でその事実を伝えていきたい。みなさんもひとりひとりが今起きていることを知り、共有していってほしい」と締めくくり、会場は満場の拍手に包まれた。
 つどいでは、「安倍9条改憲NO!3000万署名」の呼びかけも事務局から行われ、その取り組みの強化をみんなで確認しあった。
(彩)
写真:(上)会場満席の250人が参加した=12月9日、神戸市中央区、(下)講演する望月衣塑子さん
 「安倍9条改憲NO!3000万署名」をさらに広い取り組みにしようと、憲法を生かす会・垂水、垂水平和ネット、みなせん須磨垂水の3者が呼びかけた「3000万署名をすすめる垂水連絡会」が12月10日、「3000万署名スタート集会」を垂水区内で開いた。
 集会では上脇博之さん(神戸学院大学教授)が安倍首相のねらう9条改憲がどのようなものか、どう闘うかを提起し、連絡会の発足を確認した。
 連絡会は、垂水区での「3000万署名」の目標を3万7千筆に設定し、5月末までの締め切りまで毎月3日を統一行動日とすること、また、連絡会に参加するそれぞれの団体・グループが独自の企画や行動を通して積極的に活動し、目標達成に全力を挙げることを確認した。
 垂水区では戦争法(安保法制)廃止の署名運動時に憲法を生かす会、平和ネットを中心に署名推進実行委員会を発足させて署名に取り組んできたが、今回は今年秋の「憲法を活かす1万人意見広告運動」の経験をも引き継ぎ、また10月の総選挙での市民と野党の共闘を呼びかけてきたみなせん須磨垂水も加わり、安倍改憲国民投票(当面は改憲発議をさせないこと)を見据えながらの取り組みとなる。
(門永S)
写真:スタート集会では垂水区での目標を3万7千筆とし毎月3日を統一行動とするなどを確認した=12月10日、神戸市垂水区
脱原発運動や反基地闘争などを交流
 3年ぶりの開催となった新社会党西日本大衆運動交流会が12月9、10日の2日間、滋賀県大津市内で開かれ、5つの講演と闘争報告に学ぶとともに、各府県本部の大衆運動の取り組みを報告し合った。 交流会ではまず、「若狭の原発再稼働を許さず、原発全廃をめざして」と題した木原壯林・若狭原発を考える会代表の講演に学んだ。木原さんは原発問題全般について分かりやすく詳細に解説。「原発は人類の手に負える装置ではない。事故が起こる前に全廃しよう」と強調、「3・11以降の人間性を取り戻す運動の種火を消してはならず、新たな種火も着けよう」と結んだ。 さらに、毎月1泊で2回、延べ4日は若狭に通う同会のメンバーの一人から、「若狭のアメーバデモから学んだこと」として、現地に行くことの意味、その活動にかける熱い思いを語ってもらった。 夜は居酒屋を貸し切っての夕食懇親会。参加者ひとりひとりが簡単に活動紹介を兼ねた自己紹介を行い、和やかに交流した。 2日目は、近畿で唯一の米軍基地である京都府京丹後市の米軍Xバンドレーダー基地の撤去闘争について、地元の永井友昭さん(米軍基地建設を憂う宇川有志の会・事務局長)から現地の実情報告を受けた。 各府県本部からは、Xバンドレーダー基地反対闘争やJAL闘争支援(京都)、平和運動(徳島)、介護保険改悪に対する取り組み(兵庫)、総選挙闘争(和歌山)、脱原発運動(滋賀)の取り組みが報告された。
(上野)
写真:5人のゲストによる講演や闘争報告など盛り沢山な内容を学習・交流した=12月9日、大津市
岡アひろみ新社会党委員長が講演
 憲法を生かす北区の会は12月10日、総会および第44回憲法を考える集いを北区民センターで開いた。
 総選挙が与党圧勝の結果に終わり、いよいよ改憲が間近に迫る状況の中、北区の会として今後の取り組みを進めていくうえで重要な位置づけとなる総会だった。事務局での講師検討の際、真っ先に名前が挙がったのが岡アひろみさん。新社会党委員長として全国を視野に入れた話が聞けるのではないか、久しぶりに北区で岡ア節を聞きたい、聞いて元気になりたい……思いが一致して即決した。
 前段の総会では山崎貢代表のあいさつの後、事務局の桑田さんがこの1年間の活動と会計の報告。月ごとの詳細な行動日程や街頭行動、写真展、他団体との共闘など北区の会の主な活動をまとめた資料が用意された。会計関係では、延べ51人からのカンパがあり、それが会の原動力になっていることが報告された。
 岡崎さんのお話は、活動家に年配者が多い、若者がなぜ自民党を支持するのかなど日頃の悩みや疑問にスパッとした切り口で答えてもらいすっきりした思いがした。また、地方議員をつくる大切さや新社会党の今後についての話もあり、元気の出る内容だった。
 最後に、「安倍9条改憲NO!憲法を生かす全国統一署名」を北区でも全力で取り組むことを確認して会を終えた。
(渡辺)
写真:総会後の憲法を考える集いでは岡アひろみ委員長の話に元気づけられた=12月10日、神戸市北区
  憲法を生かす会・垂水が主催する憲法カフェが12月3日、同区塩屋町の喫茶ティンカーベルで開かれ、15人が参加した。
 お話は、塩屋町在住で『昭和の戦争とおじいさん』という本を著した竹内隆さん。明石の元小学校教員で、満州事変の年、1931年生まれの86歳。典型的な軍国少年で、早く士官になることを夢見ていたが、学校ではほとんど勉強せず勤労奉仕ばかりで、挙句は徴用で工場へ行かされたとのこと。姫路大空襲に遭い、その詳細な記憶は今も消えることがない。空襲警報が鳴る前に飛行機がやって来て、その音でB29かグラマンかが分かったという。近づくと飛行機のお腹がカパッと開いて爆弾が落ちてくる。そのとき落下する爆弾の空気を裂くザーッという音が聞こえ、あまりの数の多さに弾の向こうの山がまるで背伸びをするように見えたという。列車が走り出すときこちらが動いているのに駅や景色が後ろに動いていくように見えるのと同じだ。子どもの目に映った情景は悲しいほど生き生きとしている。
 同い年の女性の参加者や空襲体験者、悲惨な体験を初めて聞いたという若い参加者もいて、2時間半のカフェは安倍改憲に反対する「3000万署名」の意義を確認してあっという間に終わった。
(門永M)
写真:「昭和の戦争とおじいさん」という本の著者竹内隆さんのお話を聞いた=12月3日、神戸市垂水区
 13回目の長田・憲法カフェが12月3日、神戸市長田区内で開かれた。 改憲をめぐって危機的な状況のなか、現行憲法を守り生かしていくために、今の情勢や今後の動向を知りたいと、津野公男さんのお話を聞いた。
 そのなかで津野さんは今の若者の動向について、「格差と貧困が広がるなかで将来が見えてこない不安から貯蓄率が高くなっている。それでも今回、若者の50%弱が比例区で自民党に投票したという出口調査結果があり、若い世代ほど自民党を『リベラル』ととらえている。若い世代にどう話しかけていくか、また若い世代の話をどう聞き、一緒に考えていくかが重要で、必要なことだ」と指摘。「各地の憲法カフェが非常に盛況だ。この絆を拡げていくこと、地域・職場で絆を強める運動を継続していくことが大切だ」と結んだ。 質疑では、「北朝鮮のミサイルの脅威をもちだして軍備が必要だと言ってくる人にどう言えばいいのか」との質問に、「攻めてくることはありえない。そんな機会に対話をしていくことが大切だ」との回答があった。
 前段にはJR新長田駅前で「安倍9条改憲NO!3000万署名」に取り組み、30分間で13筆が集まった。
(小城)
写真:講師の津野公男さんは若者への働きかけをどうするかが鍵と強調=12月3日、神戸市長田区
改憲の行方と運動の課題を探る
 大飯原発3・4号機の再稼働に反対する全国集会が12月3日、福井県おおい町で開かれた。「原子力発電に反対する福井県民会議」「ふるさとを守る高浜・おおいの会」「若狭の原発を考える会」の呼びかけで、おおい町総合町民センターに北海道から鹿児島まで500人が集まった。
 兵庫からは「神戸は地元や!原発やめんかい!市民会議」や「脱原発はりまアクション」などがバスや車で参加した。
 木原壯林さん(若狭の原発を考える会代表)は、神戸製鋼所のデータ改ざん問題で玄海原発が再稼働を遅らさざるを得なくなり、福井県知事の同意を待つようにして関西電力も延期を発表したことに触れ、「でたらめ、部品まで」と指摘した。
 「福井から原発を止める裁判の会」の島田広弁護団長は、11月20日に住民側証人申請を認めず審理を強引に終結した控訴審について、地震動の過小評価問題を解説した。
 各地からのあいさつでは兵庫から、神戸こども未来舎の田中英雄さんも壇上に。チェルノブイリのときも、3・11のときも、保育園で園庭の上をブルーシートで覆って子どもを放射能から守ろうとした田中さんの体験談に、ひときわ大きな拍手があった。
町内一周のデモでは「大飯原発動かすな」「安心・安全を脅かすな」などのコールに沿道から賛同を示す人も。参加者は手を振って応えた。
(力)
写真:兵庫からもバスなどで参加した全国集会には全国から500人が集まった=12月3日、福井県おおい町
インフォメーション
新社会党兵庫県本部2018年新春の集い
  • 1月20日(土)18時30分
  • 兵庫県民会館パルテホール
  • 参加費 3,000円
  • 申し込み 事前に兵庫県本部まで
2018年旗開き・新春講演会
  • 1月28日(日)14時〜
  • 神戸市立総合福祉センター
  • 講演「今日の情勢と課題」高開千代子さん(新社会党徳島県本部副委員長)
  • 主催 労働大学、まなぶ友の会兵庫県協議会