「新社会兵庫」 2017年8月29日号
山城博治さんらが訴え
 1981年以降、市民が戦争と平和を考える集いにと、毎年8月15日に開かれてきた、戦争を起こさせない市民の会が主催する「8・.15平和のための市民の集い」は今年で第33回を数えた(阪神大震災の影響で1995年から1999年までは中断)。今年の集いには沖縄から山城博治さん(沖縄平和運動センター議長)と知花昌一さん(真宗大谷派沖縄別院僧侶)の2人を迎え、会場のあすてっぷKOBEには約180人が集まった。2人のゲストによる沖縄からの熱いメッセージや問題提起を聞きながら、沖縄の闘争や“アベ政治”との闘いなどについて考え合った。
 集会は、新社会党兵庫県本部も含む12の賛同団体・個人を代表して部落解放同盟兵庫県連の坂本三郎委員長の挨拶から始まった。
 まず、知花昌一さんが8・15に因み、本土は8・15をどう考えているのかと問い、沖縄戦で24万人の犠牲の上に学んだ教訓は、軍隊は住民を守らないこと、教育の恐ろしさと大切さの2つだと語った。知花さんは三線を手に、歌でも沖縄の心を伝えた。
 続いて登壇した山城博治さんには5カ月におよぶ不当な長期の拘留という弾圧に耐えてきたことへの敬意と激励の意を込めて会場からは自然に大きな拍手が巻き起こった。山城さんはそれに応えるように、まず「沖縄今こそ起ちあがれ(俺たちの道は)」をみんなと一緒に歌って話を始めた。そして、支援への感謝を述べるとともに裁判に勝ってぜひ現場に帰りたいと熱く決意を語った。
 さらに、安倍政権の安保戦略にふれ、辺野古新基地建設、京丹後のXバンドレーダー、南西諸島に基地が次々とつくられている現実などから、安倍政権は米国とともに中国・朝鮮半島包囲網を築き危険な戦争政策を進めていると指摘し、この戦争への道を止めさせようなどと訴えた。
そして、話の締めとして、最後に知花さんも一緒になって、会場の参加者とともにキャンプシュワブのゲート前の行動で歌われている歌「座り込めここへ」を熱唱した。
 集いの後半は、2人からの報告と問題提起を受けての質疑討論。脱原発運動にも話は及び、辺野古の埋め立てのための鹿児島の土砂採掘跡が川内原発の核廃棄物の処理場として用意されている恐れがあるとも指摘された。
写真:(上)約180人の参加者は山城博治さんらの熱い話に聞き入った=8月15日、神戸市中央区(中)山城博治さん(下)知花昌一さん
国際ジャーナリスト・伊藤千尋さんが講演
 今年で13回目となるピースフェスタ明石が8月2日〜6日、明石市勤労福祉会館で開かれた。
 1階ギャラリー会場は期間を通じて沖縄と福島の写真展をはじめ、平和憲法、明石空襲や戦時下の暮らし、市内県立高校新聞部による展示。5日の戦争体験談の集いは、明石空襲を体験した3人から当時の生活、学校や職場の状況、空襲によって学友や職場の同僚が亡くなったことが語られた。最終日は子どもたちによる「絵本読み聞かせ」とダンス、午後からは国際ジャーナリストの伊藤千尋さんの心を熱くする講演が行われた。
 開催中はうだるような猛暑で、参加者数が心配されたが、伊藤さんの講演会には200人が参加した。世界78ヵ国を取材してきた伊藤さんの講演はたいへん説得力があった。なかでも「1割余りの市民が動けば社会は変えることができる」という話にはとても元気づけられた。アンケートでも「目の前が明るくなった感じで元気をもらいました」という声が多く寄せられている。ともすれば、私たちは情勢の厳しさばかりを強調するが、講演を聴いてこの癖は改めた方が良いと思った。
 わたしたちが安心して暮らせる平和な社会は、どこかの政党や政治家にまかせることではなく、気がついた人が声を上げていくことから。社会を変えるのは政治家ではなく主権者である市民だ、ということを伊藤さんはくり返し強調した。
(進)
写真:(上)伊藤千尋さん(写真下)の記念講演には会場一杯の200人が参加して世界の動きを学び元気づいた=8月6日、明石市(下)伊藤千尋さん
 武庫川ユニオン(上山史代委員長)は8月6日、第30回定期大会を尼崎市内で開催した。大会には組合員62人、来賓12人の74人が参加した。
 当日は広島の被爆72年の日であり、司会の小林副委員長の提案で黙とうを行った。小林副委員長は被爆者に思いを馳せ、涙ぐみ声をつまらせた。大会参加者も原爆投下の日であったことを改めて思い起こすことができた。
 大会では、来年の第31回大会は結成30周年記念大会となることから、今年から来年の大会に向けて30周年記念事業を展開し、組合員全体で組織の強化・拡大をはかることを確認し合った。
 安倍政治に陰りが見え始めたこの時期に、ナショナルセンターの連合が安倍政権の「働き方改革」に動揺し、100時間未満の労働時間規制や高度プロフェッショナル制度の導入に同意するかのような動きを見せたことは残念だ。だからこそ私たちがもっと力をつけないといけないことを誓った大会ともなった。
 第2部の懇親交流会では恒例になったサンシン部会の演奏と戎さん(自治労阪神淡路ブロック事務局長)のサンシン演奏に始まり、参加者一人ひとりが近況報告などを行った。大会には長期にわたる闘いの最中に結婚した石村さんのパートナーさんと子どもさんも参加。飯田ファミリーと同様、ファミリーでの参加が増えることに期待したい。
 来年は盛大な大会と祝う会が開催されることになる。イベント内容の話が交流会でも語られていたが、乞うご期待。
(小西)
写真:大会終了後、全員笑顔で記念撮影=8月6日、尼崎市
薬師院仁志・帝塚山学院大学教授が講演
 2017社会主義ゼミナールin近畿が7月29日、大阪市のドーンセンターで開かれ、近畿各地から約80人が参加した。
 今回のテーマはポピュリズム。「ポピュリズム 世界を覆い尽くす『魔物』の正体〜橋下徹からドナルド・トランプまで〜」と題し、薬師院仁志さん(帝塚山学院大学教授)が講演した。薬師院さんは今年3月刊行の『ポピュリズム〜世界を覆い尽くす「魔物」の正体』(新潮新書)の著者で、橋下維新に身をもって立ち向かってきた社会学者。
 講演では、ポピュリズムの定義について、歴史的に民主主義、間接民主主義を考察するところから始め、現代のポピュリズムについては、一般的によく使われる「大衆迎合主義」という訳語ではなく、むしろ「大衆扇動主義」と規定する方が妥当だと指摘。橋下維新やトランプなどの実際の政治手法などを取り上げ、架空あるいは抽象的な「人民の敵」というイメージを宣伝し、他者を攻撃する特徴をもっていることを解説。またそれは、危機や不安が広がる時代の中で、政策の中身は空虚であっても「救世主」を演じながら独裁的傾向を強めていくとも解説し、それが受け入れられやすい時代背景と有権者の自覚などを問題視した。
インフォメーション
「憲法を活かす1万人意見広告運動」の
           成功に向けた決起集会
  • 8月31日(木)18時30分
  • 神戸市勤労会館7階・大ホール
  • 憲法情勢と意見広告運動の提起など
労働法制改悪反対連続学習会・第3回
  • 9月2日(土)14時00分〜
  • 神戸市勤労会館7Fホール
  • 講演「私たちの求める『働き方改革』」西谷敏氏(大阪市立大学名誉教授)
  • 主催:労働法制の改悪に反対する弁護士有志の会
憲法という希望 木村草太さん講演会
  • 9月5日(火)18時30分開会
  • 丹波の森公苑ホール(丹波市柏原町)
  • 入場料:当日1,000円/前売り800円
  • 主催:木村草太さん講演会実行委員会
「標的の島 風かたか」映画と三上智恵監督講演
  • 9月24日(日)@午前10:00〜12:30 A13:30〜16:30
  • 子午線ホール(アスピア明石北館9階)
  • 映画と監督講演(講演は午前・12:00〜、午後・15:30〜)
  • 前売り券 1,000円(当日1,200円、60歳以上1,100円)、学生・障がい者500円、中学生以下無料
  • 主催:『標的の島〜風かたか』上映 明石実行委員会(窓口:明石地労協人権平和センター) (078) 912-2797