安倍自公政権は、まともな国会答弁すらできなかった共謀罪法案を5月19日、衆議院法務委員会で強行採決、23日には本会議でも強行可決した。この暴挙に対して全国で抗議の声が高まり、反対運動はさらに大きくなっている。こうしたなか、神戸では「こわすな憲法!いのちとくらし!市民デモHYOGO」(39団体が呼びかけ団体)が主催する「共謀罪はいらない!5・20兵庫県集会」が5月20日、神戸市勤労会館で開かれた。
市民デモHYOGOの毎月の「19日行動」の一環として設定されていた集会だが、共謀罪法案が前日に法務委員会で強行採決された直後ということもあって、会場では立ち見もでる150人が参加した。
集会ではまず、戦時下の最大の言論弾圧事件とされる「横浜事件」を描いたドキュメンタリーDVD「横浜事件を生きて」が上映された。「横浜事件」は多数の言論・出版関係者が「共産主義を宣伝した」などとして特高警察に治安維持法違反容疑で逮捕された事件。拷問による取り調べで4人が獄死したほか、約30人が有罪判決を受けたが、DVDは、生き残った方による戦後の再審請求の闘いを描いたもので、治安維持法がいかに酷いものだったかを生々しい証言で物語った。
続いて、あすわか弁護士の弘川欣絵さんが「ほんとうに怖い共謀罪」と題して講演。その中で、これまで日本の刑法理論は既遂処罰が原則だったが、「共謀罪」は犯罪の実行について意気投合したら罰せられるとし、刑法の大原則を変えるものだと指摘。また、脱税を計画した会社や、日照権を守るため座り込みを計画したマンション管理組合なども「組織的犯罪集団」とされると述べ、「組織的犯罪集団」になる手前から警察による会話、メール、電話等が日常的に監視される社会を生み出すと警告。そして、それが市民を委縮させ、民主主義の驚異になることをもっと広く伝えていこうと訴えた。
集会終了後、参加者は強行採決への抗議を表しながら、共謀罪法案はあくまで廃案に、と訴えるデモ行進を元町まで行った。(伸)写真:(上)会場が一杯になった5.20兵庫県集会=5月20日、神戸市中央区(下)前日の衆院法務委員会での強行採決への抗議と廃案への強い決意を込めてデモ行進=5月20日、神戸市