「新社会兵庫」 2017年6月13日号
 安倍自公政権は、まともな国会答弁すらできなかった共謀罪法案を5月19日、衆議院法務委員会で強行採決、23日には本会議でも強行可決した。この暴挙に対して全国で抗議の声が高まり、反対運動はさらに大きくなっている。こうしたなか、神戸では「こわすな憲法!いのちとくらし!市民デモHYOGO」(39団体が呼びかけ団体)が主催する「共謀罪はいらない!5・20兵庫県集会」が5月20日、神戸市勤労会館で開かれた。
 市民デモHYOGOの毎月の「19日行動」の一環として設定されていた集会だが、共謀罪法案が前日に法務委員会で強行採決された直後ということもあって、会場では立ち見もでる150人が参加した。
 集会ではまず、戦時下の最大の言論弾圧事件とされる「横浜事件」を描いたドキュメンタリーDVD「横浜事件を生きて」が上映された。「横浜事件」は多数の言論・出版関係者が「共産主義を宣伝した」などとして特高警察に治安維持法違反容疑で逮捕された事件。拷問による取り調べで4人が獄死したほか、約30人が有罪判決を受けたが、DVDは、生き残った方による戦後の再審請求の闘いを描いたもので、治安維持法がいかに酷いものだったかを生々しい証言で物語った。
 続いて、あすわか弁護士の弘川欣絵さんが「ほんとうに怖い共謀罪」と題して講演。その中で、これまで日本の刑法理論は既遂処罰が原則だったが、「共謀罪」は犯罪の実行について意気投合したら罰せられるとし、刑法の大原則を変えるものだと指摘。また、脱税を計画した会社や、日照権を守るため座り込みを計画したマンション管理組合なども「組織的犯罪集団」とされると述べ、「組織的犯罪集団」になる手前から警察による会話、メール、電話等が日常的に監視される社会を生み出すと警告。そして、それが市民を委縮させ、民主主義の驚異になることをもっと広く伝えていこうと訴えた。
 集会終了後、参加者は強行採決への抗議を表しながら、共謀罪法案はあくまで廃案に、と訴えるデモ行進を元町まで行った。
(伸)
写真:(上)会場が一杯になった5.20兵庫県集会=5月20日、神戸市中央区(下)前日の衆院法務委員会での強行採決への抗議と廃案への強い決意を込めてデモ行進=5月20日、神戸市
共謀罪をテーマに 憲法を生かす会・長田 5.27
 憲法を生かす会・長田は5月27日、長田区内で共謀罪をテーマに憲法カフェを開いた。神戸新聞の情報欄を見て参加した人もいて、16人が参加した(=写真)。
 講師の「あすわか」の大田悠記弁護士からは、共謀罪について以下のような指摘があった。 共謀罪=テロ等準備罪法案がいかに危ういものかは、「刑法」から入るとわかりやすい。刑法の大原則は、「どのような行為が犯罪で、いかなる刑罰が科せられるかを法律で規定しておかなければ、人を罰することができない」という「罪刑法定主義」だ。これは憲法31条に基づくもので、何が罪かが具体的にわかる明確性が必要だ。あいまいであれば、恣意的な運用が行われ、拘束されたり、処罰されることになる恐れがある。共謀罪法案では、2人以上で話し合えば、下見に行けば、お金を引き出せば、メールに情報が流れたら、とかいう日常的な行為が監視の対象になり、チェックされ、問題にされる。
 参加者たちは、民主主義を守るためには情報収集や発信が欠かせないが、そうしたことで逮捕されると、たとえ無罪になっても精神的なダメージになる。市民運動などの委縮効果を狙っている。今、沖縄で起きていることは共謀罪の狙いに重なる。これからも、おかしいと思うことには声を上げ、あきらめないことだと話し合った。
(伊藤)

5.13 東灘でも共謀罪で
     憲法を生かす会・東灘とろっこう医療生協が共催
 憲法を生かす会・東灘とろっこう医療生活協同組合が共催して、少しでも「共謀罪」の中身について多くの方々に知ってほしいという思いから、川元志穂弁護士(あすわか)を講師に、憲法カフェ「『共謀罪』ってなんやろう?」を5月13日、東灘区のうはら多機能ホーム・地域住民交流室で開いた。16人が参加した(=写真)。
 アンケートの回答では、ほとんどの方が川元弁護士のお話を聞いて理解できたということだった。法案は「必要ない」という回答が多かったが、3人が「分からない」と回答し、必要と思っているというわけではないが、まだ理解が不十分ということのようだった。  お話を聞いた後に、フリートーキングで質問や意見を出し合ったが、まさにこのように一般の市民がワイワイガヤガヤと自由に言い合っていると、それが「共謀罪」として捕らわれることになってしまうとお互いに認識させられた。
 今回は、聴くだけではなくて、参加者のほとんどの方が話されて良かった。「憲法カフェ」をまた継続して実施していきたい。
(新原)

奨学金問題をテーマに「若者カフェ」
      憲法を生かす阪神連絡会 5.13
 憲法を生かす阪神連絡会は5月13日、若者の貧困問題を考えようと、佐野修吉さん(奨学金問題と学費を考える兵庫の会・事務局長)を講師に、初めての「若者カフェ」を西宮市の関西学院大学前の店で開いた(=写真)。
 大学授業料の大幅な値上げの一方(38年間で約15倍に)、親の収入の激減を背景に、奨学金を借りている学生が全体の過半数を超えていることや、高い授業料を支払うため、また、就職後も奨学金の返済のため、ブラック企業、ブラックバイトと呼ばれる劣悪な職場環境の中でも働かざるをえない現在の若者の状況が、佐野さんから報告された。  参加者からは、「有利子で奨学金300万円を借り、毎月1万5千円を6年間返済し、最近、一括返済した」「学費を立て替えてくれた親に返済するため国家試験に合格したい。そのためバイトを辞めて、9時〜5時の間勉強している」などの実情が出された。
 参加者のうち学生・青年は3人。店のマスターから「学生は土、日はバイトで参加は難しいよ」と聞いていたことを実感した。しかし、参加できなかった学生との繋がりもでき、「若者カフェ」は今後も継続していきたい。
(奥山))
 新社会党兵庫県本部(粟原富夫委員長)は5月14日、神戸市勤労会館で第23回定期大会を開き、明文改憲と「戦争する国づくり」へ暴走しつづける安倍”独裁“政権の打倒へ、地域から共同をさらに広げる大衆運動の強化や、次期総選挙での野党共闘の一端を担うべく擁立を決定している兵庫9区・きくち憲之の勝利に向けた準備活動の強化などを柱とする新年度の活動方針を決めた。
 大会の冒頭、粟原県本部委員長のあいさつに続き、中央本部からは就任したばかりの岡崎宏美委員長があいさつを行い、新委員長としての決意を述べながら地元県本部を激励した。
 その後の来賓あいさつは、高まる野党共闘の気運を反映する多彩な顔ぶれで、今大会を強く特徴づけた。社民党(服部良一・元衆議院議員、大島淡紅子・県連副代表)のほか、日本共産党県委員会からもはじめての出席があり(松田隆彦・県委員長)、緑の党(松本なみほ・県本部共同代表)、連帯兵庫みなせん(松本誠代表世話人)と、そろって野党共闘の意義と重要性を訴え、新社会党への連帯と期待が表明された(民進党からは井坂信彦県連代表のメッセージ)。また、労働組合では兵庫労連もはじめての出席で(成山太志議長)、12人の来賓あいさつが続いた。
 午後の議事の冒頭には松枝佳宏前委員長からも委員長退任のあいさつを受けた。
 質疑討論では延べ17人の代議員から活発な発言が行われた。各地の「憲法を生かす会」を軸にした憲法カフェや講演会などの活動の成果、とりわけ、どうしたら若い世代に働きかけ、呼び込めるかという観点からの工夫を凝らした企画や取り組みの報告、兵庫9区でのきくち憲之の支持拡大に向けた活動の報告、さらに、地域ユニオン運動での奮闘などの報告などが続いた。とくに女性党員たちから、「まずは一人からでもやってみること」「自分にできることは何かを考えてやり始めた」など、指示待ちではなく、大衆運動の場での自発的な活動の経験とその成果を紹介する発言もあり、女性党員の奮闘ぶりが印象的だった。
 きくち憲之・兵庫9区国政対策委員長もこの間の活動を報告しながら選挙に向けた決意を述べた。
>写真:野党共闘を強めようと手をつなぐ4党の代表たち=5月14日、神戸市勤労会館
「高齢者!福祉のたたかいのトップランナー」と、兵庫県高齢者団体連絡会(兵高連)が主催する講演会が5月21日、神戸市内で開かれた。講師は元衆議院議員で4月に新社会党委員長に就任した岡崎宏美さん。
 熟年者ユニオン会長の山ア貢さんの司会で進められた講演会は冒頭、実行委員長の今村稔さん(熟年者ユニオン前会長)が「高齢者は人間として扱われているかということ点検し、”オレたちは人間だ“というところからの怒りを高めよう」などとあいさつし、「今こそ高齢者の怒り、誇り、役割を」と訴えた。
 講演では岡崎さんは、「生きるために黒いものを白と言わねばならないことこそ人間の不幸」「おんなの幸せは結婚か。収入の道を持て。それが働くということ」など、自分の考え方の中心ともなったという、父からずっと聞かされてきた話のことから切り出し、その父や母の老後の介護の大変さを身をもって体験しながら見送ったことをいわば原点として、その後の福祉問題への関わりなどを語った。とくに、デンマークの優れた高齢者施設を何度か訪問して学び、刺激を受けたこととして、「はじめからあったわけではなく、私たちは生きていくためにやってきた。あなた方も闘いなさい」と言われたことが強く残っていると紹介した。そんなことが、自分が関わる高齢者協同住宅「コミュニティハウス花たば」(灘区)の建設と運営につながったと述べ、最後には「高齢者の生活を決めるのは、高齢者自身。具体的な要求を持ち、人として生きる闘いを」と締めくくった。
写真:デンマークの高福祉を紹介しながら「高齢者の生活を決めるのは高齢者自身」とたたかいを呼びかける岡崎宏美さん=5月21日、神戸市
 アイ女性会議兵庫県本部(加納花枝代表)は5月21日、神戸市内で第56回定期大会を開催し、例年より多数の出席者で議案を討議した。
 委任状に書かれた会員の近況には年金や体調などに関する不安の声、機関誌「ウーマンズカレント」の感想などが記載されており、会員とのつながりが感じられた。
 経過報告では、毎月の「戦争への道を許さない兵庫おんなたちのネットワーク」としての平和のための街頭行動や国際女性デーの取り組みとして開いた憲法24条についての学習会など、1年の活動をふり返った。
 また、「憲法カフェ」「スタンディング」など工夫した行動が各支部から報告された。 昼食の時間を利用して「共謀罪」をテーマにしたDVDを上映した。
 午後は来賓の新社会党の菊地憲之さん(兵庫9区国政対策委員長)から挨拶を受けた後、4、5月に沖縄の闘争に参加した複数の会員から報告を受けた。辺野古での座り込みでは機動隊によるゴボウ抜きにあった体験、山城博治さんの裁判の傍聴の報告などに耳を傾けた。 新年度は共同代表制に移行することを決め、新たに川辺比呂子さんが共同代表に加わった。
 閉会後はJR新長田駅前で「共謀罪はNO!」をビラで訴えた。
(花)
写真:例年より多くの参加者で報告・討論し合った大会=5月21日、神戸市長田区
インフォメーション
これからの憲法運動交流会
  • 6月18日(日)13時30分〜17時
  • 神戸芸術センター6階(新神戸駅前)
  • 講演「憲法をめぐる情勢と国民投票を意識した取り組み」羽柴修弁護士/報告と分散会
  • 参加費 500円
  • 主催:市民デモHYOGO
憲法ひょうご 第18回ピース・セミナー
  • 6月20日(火)19時〜
  • 神戸市勤労会館
  • 「日米安保と北東アジア情勢」服部良一さん(元衆議院議員)
  • 参加費 500円
森友学園問題を考える集い
  • 6月25日(日)13時30分〜16時
  • ひょうご勤労市民センター・講習室(JR兵庫駅北側)
  • お話 木村真さん(豊中市会議員)「森友学園問題の真相究明を」
  • 主催:教育労働運動研究会、憲法を生かす会・ひょうごネット
  • 参加費 500円(学生は無料)
三上智恵監督最新作
     「標的の島 風かたか」上映会
  • 7月5日(水)@14時A18時30分/篠山市民センター2F・催事場
  • 7月6日(木)18時30分/三田駅前キッピーモール6F・多目的ホール
  • 入場料1000円(高校生以下無料)
  • 主催:『標的の島 風かたか』を観る会 0795/73/3869