「新社会兵庫」 2017年2月28日号
ウソで固めた「必要性」
 実際の犯罪行為がなくても相談・合意しただけで処罰できる「共謀罪」。安倍政権は、これまで世論の強い批判の前に3度も廃案になった「共謀罪」を、「テロ等準備罪」と名前や要件の一部を変えて新設する法案を今通常国会で成立させようとしている。市民を監視する社会をつくる「共謀罪」である「テロ等準備罪」を絶対に成立させてはならないと、憲法を生かす会・ひょうごネットは2月16日、「共謀罪NO!」の街頭宣伝行動をJR元町駅前で行い、乗降客らに「共謀罪」の危険な内容を訴えた。

 憲法を生かす会・ひょうごネットのメンバーは、マイクを交代しながら、安倍政権が新設をねらう「テロ等準備罪」と名を変えた「共謀罪」について、その危険な内容を伝えるとともに、安倍政権がこの法案を成立させるためにいかに国民をだまそうとしているかという問題点についても訴えた。
 安倍政権はいまだに法案そのものを国会に提出していないが、これまで安倍首相が強調してきたのは過去の「共謀罪」とは違うという点であり、国会の質疑でも、「対象となるのは組織的犯罪集団に限定され、一般の市民が対象となることはありえない」と答弁してきた。
しかし、法務省は16日、「もともと正当な活動を行っていた団体についても、団体の結合の目的が犯罪を実行することにある団体に一変したと認められる場合には、組織的犯罪集団に当たりうる」との見解を発表し、一般市民も処罰の対象となりうることを明らかにした。「一変した」と認定するのは誰か、どのようにして判断をするのか。捜査当局・警察による日常的な監視が前提となることは明らかであり、通信・会話の傍受や監視カメラの多用、密告の奨励などと、市民監視社会の様相が一気に強まることが容易に想像できる。
また、「テロ等準備罪」は東京オリンピック、パラリンピックのテロ対策のために必要だという言い分も、さらに国際的にも「テロ防止関連条約を締結するために必要」との言い分も、明らかに詭弁であり、国民をだますためのものだと言わねばならない。テロ対策のための法律はすでに多くつくられており、これらの現行法でも十分に対応できることは専門家も指摘していることだ。
憲法を生かす会・ひょうごネットは、3月16日にも同じくJR元町駅前で午後5時から「共謀罪を許さない木曜行動」として街頭宣伝行動を行う。
写真:「共謀罪を許さない木曜行動」の活動を開始した憲法を生かす会・ひょうごネットのメンバー=2月16日、神戸市中央区
米軍Xバンドレーダー基地反対・近畿連絡会が京都で旗開き
 京都府京丹後市の経ヶ岬に建設された米軍Xバンドレーダー基地に反対し、その撤去をめざす「米軍Xバンドレーダー基地反対・近畿連絡会」は2月4日、昨年にひきつづき今年も京都市内で旗開きの集いを持った。旗開きには京都を中心に、滋賀、大阪、兵庫、奈良からもあわせて約70人が参加して運動の強化を誓いあった。
 開会あいさつの後、都合で出席できなかった基地地元の「米軍基地建設を憂う宇川有志の会」事務局長の永井友昭さんからのメッセージが紹介された。永井さんはその中で、昨年10月、12月と、またもや米軍属による交通事故が相次いで起きたことを報告。頻発する交通事故をめぐって地元住民が米軍関係者の運転講習の義務化を要請しても、米軍・当局は何らの具体策を示さないとその無責任さを批判するとともに、基地の拡張を見据えて新しく架設された3万3千ボルト用の高圧電線が強風時に騒音を発することに対する苦情が住民から出ていることや、米軍基地の敷地の拡張が進んでいることなども伝えた。そして、いま京都府北部が日米の巨大な軍事拠点にされつつあるとし、宇川有志の会は抵抗の旗を立て続けると、闘争への決意も述べた。
 集いでは、昨年の闘いを映像で振り返ったり、服部良一、大湾宗則両共同代表のあいさつを受けたりした後、出席した各府県の代表からも連帯のあいさつが続いた。兵庫からは「憲法を生かす会・ひょうごネット」の中村伸夫さんが発言した。
 最後に、平和と闘いを歌う川口真由美さんとおもちゃ楽団が沖縄の歌などを歌って場を盛り上げ、旗開きは閉会した。
写真:兵庫からは憲法を生かす会ひょうごネットの中村伸夫さんが連帯のアピール=2月4日、京都市
 開港11年を迎えても需要予測に遠く届かず、財政計画も破綻して実質的に赤字経営が続くなど、多岐にわたる未解決課題が積み残される中、神戸市は「お荷物」となった神戸空港を運営権売却に活路を見いだそうとしている。
 そうしたなか、開港11年にあたる2月16日、「運営権売却で神戸空港問題は終わったのか?神戸空港開港11年抗議集会」が神戸市役所1号館前で開かれた。「新しい神戸をつくる市民の会」が呼びかけ、21団体が賛同した集会では、各団体がそれぞれの立場からアピール。
 新社会党神戸市会議員団を代表して、あわはら富夫市会議員は「神戸市は運営権売却でも情報を隠し、市民に謝罪もない。空港の是非を問う住民投票さえ行っていれば、こんな状況には至らなかったはずだ」とアピールを行った。
 集会では、神戸市が空港事業の失敗を認め、これまで指摘されてきた課題を速やかに再精査・検証し直して市民に説明責任を果たすことや、運営権売却に向けた運営権対価の最低基準価格等の決め方や基礎資料を公開することなどを神戸市に申し入れることを確認する集会アピールを確認し、集会終了後、神戸市に申し入れを行った。
(伸)
写真:21団体が賛同して開かれた集会であわはら富夫神戸市議も発言して神戸市の空港政策を批判した=2月16日、神戸市役所前
教育労働運動研究会・教育労働講座
 教育労働運動研究会が主催する「教育労働講座2017」が「東北被災地は今―大川小学校裁判が問うもの」と題して2月12日、新長田勤労市民センターで開かれ、 元宮城県教組の相沢瑞男さんから講演を受けた。
 石巻市ではまだ仮設住宅が解消していないが、復興が進まない原因として、広域合併、東京五輪に乗り換えた大手ゼネコンとそのための資材高騰、人手不足があげられた。
 大川小学校裁判をめぐっては、県知事は「被災の責任を教職員に負わせるのはあまりに酷」と控訴はしたが、石巻市は真実を一切明らかにせず、校長中心の学校・人事管理体制や平成の大合併問題等の行政の責任を追及されたくないという対応だ。新聞報道でも、当初は教務主任が「裏山に逃げよう」と言ったが、教頭が「校長に確認しないといけない」と、50分を無駄にしたとある。津波への危機感もなかったのではないかという保護者の指摘通りではないか。「先生がいなかったら児童は裏山に逃げて助かった」という保護者の声もある。
 管理体制強化の問題は、宮城県教組は組織率20%を切り、石巻市では10%を割って大川小学校にも組合員はいなかったことにも示されている。宮城県教組の調査では、他の学校で、組合員が自分の判断で子どもたちを3階から屋上に引き上げ辛うじて助かったという事例もある。命を守るためには、一人でも校長に発言できる労働組合と労働者が必要で、教職員組合の姿が見えないことが大きな問題だと改めて思わされた。
 犠牲者74人中23人の保護者が原告になっているが、原告の主張を広げ、支援する市民運動も必要ではないか、と参加者からの声もあった。
(智)
写真:元宮城県教組の相沢瑞男さんが講演し石巻市などの現状を伝えた=2月12日、神戸市
ひょうご丹波・憲法を生かす会
 ひょうご丹波・憲法を生かす会は2月7日、同会結成10周年に因み、高作正博・関西大学法学部教授を講師に、「高作正博さんお話会」という名の講演会を篠山市内で開き、約40人が参加した。
 冒頭、同会世話人の村上久直さんが開会のあいさつを行い、改憲国民投票さえ意識しなければならなくなった平和憲法の危機的な状況に対する運動の強化を呼びかけた。
 その後、高作さんは「憲法をめぐる情勢と課題―独裁者の改憲/壊憲に手を貸すのか―」と題して講演。昨年秋の臨時国会の政治状況を振り返り、衆参両院で多数を獲得した政権側の「おごり」や沖縄・高江に示される暴力で踏みにじる態度を取り上げ、それらに表れた安倍政権下の「数」と「暴力」の政治を批判した。そして、憲法審査会などで野党が改憲論のテーブルにつくことの危険性を指摘し、改憲が現実味を帯びて、一気に国民投票へと進む恐れがあると警告した。
 また、高作さんは現在の通常国会の課題についても述べ、共謀罪の危険性、流動化する日米関係などについても解説。「アメリカに依存し続ける」日本を指摘し、防衛費の大幅増の可能性や大学での軍事研究の解禁の恐れ、米軍基地問題の厳しい行方などを警戒視した。
 さらに、結びに“暗黒の4年間?”として、トランプ現象の衝撃を資本主義の崩壊の始まりという視点から捉え、差別主義的政治や「孤立主義への途」の持つ意味や他国への影響を考えた。そのなかでは、フランス、ドイツ、イタリアなどヨーロッパにおける極右、反グローバル勢力の伸張にも注意を促した。
写真:高作正博さんが安倍政治の危険な動きを多岐にわたって指摘し対抗すべき課題を提起した=2月7日、篠山市
 あかし地域ユニオン(西山和宏委員長)は2月11日、第19回定期大会を明石市内で開いた。
 冒頭、西山委員長は「ユニオンは小さい組織だが、働く人みんなに相談の窓口を開いている」とユニオン運動の原点などを述べてあいさつ。つづいてひょうごユニオンの塚原久雄事務局長が各地域ユニオンの参加者を代表して来賓あいさつを行ったのち、姫路ユニオンの金田組・尾上さんと神戸ワーカーズユニオンの権田工業分会・徳田さんから闘争支援へのお礼と連帯のあいさつが述べられた。また、永井俊作明石市議、きくち憲之・新社会党兵庫9区国政対策委員長からも連帯のあいさつがあり、「安倍政権の下で貧困と格差が拡大している。時給1500円の実現を目指そう」などと訴えた。
 つづく議案提案の中では、昨年の相談件数は27件で11人の新規加入があったことが紹介されるとともに、兵庫土建一般加印支部の懲戒免職処分の取り消し闘争、播州交通分会の賃金引下げ撤回のたたかい、山陽タクシー分会の除名取り消しと争議積立金の支払いを求めるたたかいなど、特徴的な闘争が紹介された。
 討論のなかでも明給労と明石市民病院労組の非正規労働者のたたかいが報告された。 第2部は、上山史代・武庫川ユニオン委員長による「ユニオンと歩んできて今思うこと」と題する講演で、上山委員長はこれまで自分が経験してきたことを分かりやすく話した。
(理)
写真:県下の各地域ユニオンや地元の労働組合からも来賓が参加し連帯した=2月11日、明石市"
インフォメーション
連帯兵庫みなせん 野党共闘と市民の共同選挙
  • 3月5日(日)13時30分〜16時30分
  • 神戸市立婦人会館5階大会議室(JR神戸駅北・湊川神社西向かい)
  • 講師 市民連合みえ 森原康仁さん
  • ゲスト 野党5党(民進党、共産党、社民党、新社会党、緑の党)
2017兵庫たたかう仲間の集会
  • 3月11日(土)13時30分
  • 神戸中央港湾労働者福祉センター
  • 各労組や地域からの闘争報告 ※集会後に元町・大丸前までデモ行進
さよなら原発関西アクション
  −再稼働やめて!核燃料サイクル中止−
  • 3月12日(日)雨天決行
  • 本集会 13時30分〜14時45分/中之島公園女神像前/デモ 15時〜(2コース)
  • さよなら原発関西アクション実行委
憲法ひょうご 第17回ピースセミナー
  • 3月14日(火)19時〜20時30分
  • 神戸市勤労会館406号
  • 講演「自民党改憲草案から見える人権破壊」 ※共謀罪についても解説
  • 講師:冠木(かぶき)克彦弁護士
  • 参加費 500円
いのちとくらしを守るデモ
  • 3月19日(日)14時集会 東遊園地 ゲストスピーチ 中島哲演さん
  • 14時30分デモ出発(兵庫県庁南側まで)
  • 主催=市民デモHYOGOなど4団体
学習に最適 「データブック2017」
   〜働く者の「いま」と「これから」〜
  • 労働問題研究委員会編
  • A5判72頁/定価500円(税込み)
  • 内容 発刊にあたって/第1章:働く人々の現状/第2章:グローバル化と日本経済/第3章:富を勤労国民とその家族へ取り戻そう/第4章:地方自治/第5章:子供の貧困と教育/第6章:TPP問題と農林業/第7章:今こそ非武装中立の日本を
  • 申し込みは新社会党兵庫県本部へ(078・361・3613)