「新社会兵庫」 2017年2月14日号
きくち憲之が総選挙へ決意
 新社会党兵庫県本部(粟原富夫委員長)は1月21日夜、神戸市中央区の兵庫県民会館で「2017新春の集い(新春旗開き)」を開き、新しい年の奮闘と前進を誓い合った。来賓や党員ら100人が集まった今年の集いは、来賓の顔ぶれや発言内容から「安倍壊憲暴走政権」に立ち向かう野党共闘の実現をめざす熱気に包まれ、気勢があがった。
 粟原委員長は冒頭のあいさつで、「新社会党も野党共闘の一翼を責任をもって担おうと、兵庫県本部は昨年4月、次期総選挙で兵庫9区(明石市、洲本市、南あわじ市、淡路市)にきくち憲之県本部書記長を擁立することを決め、野党統一候補をめざして活動を進めてきた。安倍政治に不安や怒りを持つ市民の声を集め、運動を通じてぜひ野党共闘を実現していこう」と訴え、県本部の決意を示した。
 今回初めて新社会党の旗開きに出席した共産党の堀内照文衆議院議員が社民党県連の北上哲仁幹事長につづいてあいさつに立ち、「私がこの場に立っていること自体、歴史的なことだ」と発言すると会場からは大きな拍手が起こった。また、民進党県連代表の井坂信彦衆議院議員からも初めてメッセージが寄せられた。
 労働組合でも兵庫労連が初めて参加し、北島隆事務局長は「新社会党の旗開きに兵庫労連が招かれたことも歴史的。野党共闘をともに担おう」と訴えた。
 さらに、参院選にひきつづき次期総選挙に向けても市民と野党の共闘を掲げて活動をすすめる「連帯兵庫みなせん」の松本誠代表世話人も、「野党共闘で候補者の一本化を」と呼びかけた。
 途中に歓談を交え、労働組合、民主団体、個人から多くの熱い連帯と激励のあいさつがつづき、新社会党への期待と激励はさらに膨らんだ。
 こうしたなか、集いの締めくくりには今年選挙を闘う予定のきくち憲之兵庫9区国政対策委員長と、つづき徳昭尼崎市議(市議選は6月4日投票)が登壇し、それぞれ選挙への決意を述べた。
 きくち憲之予定候補は「街頭での演説に力を入れてきたが、貧困と格差の解消の訴えなどに街角でも激励をいただくなど手応えを感じている。市民と野党の共闘に希望を感じる。ぜひ実現を」と訴えた。
(きくち憲之の政策)
 中央本部からはきくち憲之予定候補をはじめ候補の擁立を決意した兵庫県本部を激励しようと、松枝佳宏委員長のほか、加藤晋介副委員長、長南博邦書記長が東京から駆け、顧問の岡崎宏美元衆議院議員が乾杯の発声を行った。
写真:(上)多彩な顔ぶれの来賓から安倍政権を倒す野党共闘の実現をとの訴えが続いた=1月21日、兵庫県民会館 (下)きくち憲之さん
 改憲国民投票が現実味を増して迫るなか、護憲の運動の展望について交流・意見交換しようと、「憲法改正」問題交流会が1月28日、神戸市中央区のあすてっぷKOBEで開かれ、各地の9条の会や憲法を生かす会などの市民運動団体から約50人が参加した。2年半前の1回目に継ぐもの。
 冒頭、呼びかけ団体を代表して弁護士9条の会の羽柴修弁護士があいさつし、若い人たちが憲法を自分のものとしてとらえられていないことなど、前回の交流会で浮かび上がった課題を含めて集いの趣旨を説明した。
 こうした趣旨に沿って、「あすの護憲運動と、あすわかの活動」と題して、あすわか(明日の自由を守る若手弁護士の会)の川元志穂弁護士が講演し、「あすの護憲運動」のための情勢分析や運動への具体的な提言を行った。このなかで、川元さんは、改憲国民投票を見据えてどう改憲勢力支持層、無関心層、無党派層に切り込んでいくかという課題の重要性に言及し、あすわかの活動紹介も交えて、今の憲法のよさを知ってもらうことの大切さを強調した。
 その後、各地域で活動している運動団体からそれぞれの活動にもとづいた発言が続いた。憲法を生かす会・ひょうごネット関係からも憲法カフェを取り組んでの成果と教訓、4月2日に東灘区で開かれるラッキィ池田の「親子deケンポー!」のイベントの取り組みの紹介など、どう若い人たちを巻き込み、運動の幅を広げていくのかに主眼をおいた活動の報告が行われた。
写真:集いでは川元志穂弁護士が講演してこれからの護憲運動への提言を行った=1月18日、神戸市中央区
 憲法ひょうごが主催する第16回ピース・セミナーが1月19日、神戸市勤労会館で開かれ、元自衛官の泥憲和さんによる「『中国の脅威』と安保政策―私たちの選ぶ道とは―」と題した講演が行われた。このセミナーには「こわすな憲法!いのちとくらし!市民デモHYOGO」も1月の「19日行動」と位置づけて合流参加し、約80人の参加となった。
 泥さんは、政府やメディアによって流される中国の脅威に関し、いくつかの報道された事例を検証し、それらがいかに事実を捻じ曲げ、ねつ造されたデマであるかを具体的な資料をもとに立証。
また、沖縄の海兵隊の抑止力についても、海兵隊は約500人であり、強襲艦は佐世保、護衛艦は横須賀に配備されていることから、即応力や抑止力に欠けると指摘し、日本政府のいう抑止力はあたらないと批判した。
さらに、南スーダンPKOでの自衛隊の駆けつけ警護の任務について、自衛隊の装備の軽さも紹介し、到底対応できる能力はないと指摘。過去に駆けつけ警護が行われたのは1回だけであり、米軍でさえ多数の死傷者を出して失敗したことも紹介して、駆けつけ警護は現実的でなく、危険な情勢のスーダンからは自衛隊は一刻も早く撤退すべきだと強調した。
 最後に、フィリピンのミンダナオ島での内戦の和平に果たしたJICAやNGOの活動を紹介し、憲法の平和主義こそ非軍事の平和貢献ができる道だと締めくくった。
写真:PKOの駆け付け警護の危険性を具体的に説明する泥憲和さん=1月19日、神戸市勤労会館
たんぽぽ倶楽部・たんぽぽカフェ
 たんぽぽ倶楽部(小林るみ子後援会)主催の「第4回たんぽぽカフェ」が1月29日、灘区内で開かれ、原発賠償関西訴訟原告団代表の森松明希子さんや新社会党兵庫県本部女性委員会で福島を訪問した山田和子さんの話を聞いた。フェイスブックを見ての飛び込み参加もあり27人が参加した。
 2011年3月11日の地震・津波、そして原発事故。刻々と避難区域が拡大されていく中で、見えない、臭わない、痛くない放射能の“不安と恐怖“に追い詰められ選択を迫られていった原発事故避難者。汚染されているかもしれない水を子に飲まさざるをえない親の葛藤。放射能のことを口に出せず閉ざしている福島の人たち。“歩く風評被害“と揶揄される原発事故避難者。露わになる子どもたちへのいじめ―。
 やがて6年を迎えるが、遅々として現況が変わらない中、その心情をうたったいくつもの川柳が紹介された。怒り、焦り、不安、諦め……、どの川柳からも原発事故避難者の思いが伝わる。懸命に“福島“と向き合う原発事故避難者に寄り添いながら私たちも自分自身の問題として捉え、向き合っていかねばと思う場になった。   
(小林)

写真:原発事故避難者のさまざまな思いがひしひしと伝わった=1月19日、神戸市灘区
インフォメーション
市民デモHYOGO 2月の19日行動
  • 2月19日(日)14:00~16:00
  • 神戸市勤労会館308
  • 講師 佐野修吉さん(奨学金問題と学費を考える兵庫の会事務局長)
学習に最適 「データブック2017」~働く者の「いま」と「これから」~
  • 労働問題研究委員会編
  • A5判72頁/定価500円(税込み)
  • 内容 発刊にあたって/第1章:働く人々の現状/第2章:グローバル化と日本経済/第3章:富を勤労国民とその家族へ取り戻そう/第4章:地方自治/第5章:子供の貧困と教育/第6章:TPP問題と農林業/第7章:今こそ非武装中立の日本を
  • 申し込みは新社会党兵庫県本部へ(078・361・3613)