「新社会兵庫」 2016年10月25日号
チェルノブイリ事故から30年。 その教訓は・・・
  原発は廃炉にするしかない
 新社会党中央総支部とあわはら富夫後援会が共催する恒例の「平和in秋まつり」―。第15回を迎えた今年は10月2日、葺合文化センターで開かれ、約300人が参加した。今年がチェルノブイリ原発事故30年ということもあり、まつりではDVD映画「チェルノブイリ28年目の子どもたち」を上映し、改めて原発問題について考え合った。
 映画「チェルノブイリ28年目の子どもたち」は、福島第一原発の事故を受けて、日本の市民グループが事故から28年が経つチェルノブイリを訪れ、周辺の都市で居住する子どもたちの健康状況やウクライナの原発被害者に対する政策などを取材してDVDにまとめたもの。原発事故からすでに28年が経ち、放射線量は低下しているものの、子どもたちには心臓病や高血圧など高齢者が罹患する病気が多発している状況が明らかにされる。低線量被ばくによる免疫性の低下が原因のようだ。
 ウクライナではチェルノブイリ法という特別法によって子どもたちへの定期的な検診や保養が義務付けられている。福島ではこれらの都市よりもはるかに高い放射線量の下で子どもたちが生活し、まるで原発事故がなかったかのような日本の国や自治体行政の対応とは大違いであることに驚く。
 DVDの上映時には、参加者みんなが固唾をのんで見入っており、原発事故による放射能汚染が30年近くを経ても子どもたちの健康をむしばみ続けること、そして、原発は廃炉にするしかないことを参加者で確認した。
 まつりでは、懐かしいフォークソングを歌うデュオのミルフィーユさん、津軽三味線の久保比呂誌さん、震災など災害での被災者への心のケアなどに取り組んでいるまやはるこさんのミニコンサートも行った。
 最後に、ミルフィーユさんのギター演奏で、あわはら富夫市議がマイクを握り、「戦争を知らない子どもたち」を参加者全員で合唱した。
 会場では、バザー、すし、唐揚げ、おでん、スーパーボールすくい、野菜販売などが出店され、すべてが完売した。最後は豪華(?)商品の抽選で盛り上がり、幕を閉じた。
(あわはら)
写真:(上)フォークソングのデュオのミルフィーユさんの演奏(下)今回も会場がいっぱいになる300人が参加して賑わった=10月2日、葺合文化センター
露の新治師匠の「お笑い人権高座と落語」の世界を満喫
 新社会党兵庫県本部(粟原富夫委員長)は10月1日、結党20周年記念イベントの第3弾として、落語家・露の新治師匠による「お笑い人権高座と落語の会」を神戸アートビレッジセンターで開き、会場が満席となる180人が参加した。
 新治師匠は、その磨かれた芸で昨年は文化庁芸術祭賞の大衆芸能部門優秀賞や奈良人権文化選奨を受賞するなどの栄誉に輝く一方、「芸人9条の会」に参加し、戦争法反対の国会前行動にも参加するなど憲法・平和問題にも積極的な姿勢を保つ落語家。新社会党の応援も惜しまない。
 「お笑い人権高座」では、日常の身の回りの出来事を面白おかしく切り取り、豊かな人権感覚にもとづいてそこに潜む“差別”を笑い飛ばし、観客を自然のうちに人権の大切さへと誘った。最後は、師匠が好んで使う言葉、願いに生きる「願生(がんば)ろう」で締めくくった。さらに落語では有名な古典の「中村仲蔵」を披露。しんみりした場面では涙まで誘いながら、品格を感じさせる芸で観客を惹きつけた。
 会は太神楽の豊来家玉之助さんの見事な曲芸や露の新幸さんの落語も加わり大いに盛り上がった。
 閉会あいさつには来る総選挙で兵庫9区から立候補を予定している菊地憲之県本部書記長が立ち、選挙への決意も交えて結党20年を迎えた新社会党への支援に感謝し、大きな激励の拍手を受けた。 新社会党兵庫県本部は、結党20周年記念イベントの第1弾として1月に公開講演会(講師は東海林智・毎日新聞記者)、4月の県本部大会後には記念の集い(レセプション)を開催し、今回の落語会はその締めくくり。
写真:(上)会場満席となる180人が参加し落語や太神楽を楽しんだ=10月1日、神戸市兵庫区(下)露の新治さん
高作正博関西大学教授が講演
 憲法ひょうごの第14回ピース・セミナーが10月14日、神戸市勤労会館で開かれ、「改めて、自民党改憲草案を斬る」をテーマに(2回連続で今回が第1回)、高作正博・関西大学法学部教授の講演に学んだ。
 講演に先立ち、沖縄・高江を訪問した須磨区の女性2人が現地の写真を見せながら、厳しさを増す高江のたたかいの状況を報告した。
 講演では高作さんは、まず安倍政権の改憲策動の基本的な問題をしっかりとらえてそれへの対抗方法を考えようと、安倍政権の改憲策動の狙いとわれわれの運動の在り方や展望について述べた。以下はその概略。
 安倍政権の改憲策動の特徴として、日本国憲法そのものに対する憎悪が見られ、「押し付けられた価値観」としてそれを否定する。とりわけ人権観念、人権思想そのものの否定が特徴的だ。改憲草案で「個人として尊重される」が「人として」に変更されているように、個人主義をエゴイズムに歪曲、同一視し、道徳が強調される。また、安倍首相の議会軽視、政府批判に対する不寛容な言動などからは平和主義、民主主義をも実質的に否定していると指摘できる。
 こうしたなかで現実味をもって出てくる改憲の動きに対してどう迎え撃つのか。改憲論に対応する議論のポイントと運動上の課題の2つの面から考えるべきだ。議論としては、立憲主義を廃棄するなどの自民党改憲草案などイデオロギーに満ちた議論を排除すること。法律で対応できる、改憲論でない改憲提案を排除すること。そうするといよいよ緊急事態条項が論議の攻防の焦点となりそうだ。運動上の課題としては民主主義の再構築である。野党共闘の成果は重視しながらも、原理原則を放棄せず、選挙だけで民主主義を実現するのではなく、日常的な運動の中で行動することだ。
 次回は11月11日。
写真:(上)自民党改憲草案の批判をもとに改憲策動をしっかりとらえてそれへの対応を考えた=10月14日、神戸市勤労会館(下)高作正博さん
 憲法を生かす北区の会は9月21〜25日、北区民センター1Fギャラリーで神戸空襲写真展を開き、神戸空襲を記録する会所蔵の空襲の記録写真と同会員の小城智子さん所有の写真を展示した。
 5日間の展示期間中、生かす会会員が受付に座り、呼びかけのための「カツケンひろば(会報)号外」を配布し、見学者とのお話を続けた。数少ない20点足らずの写真をどれほどの人が観てくれるだろうかという当初の心配に反して、419人が写真の前に立ってくれた。自らの戦争体験を語り、「戦争しない国にするために今こそこのような取組みをしなければならない」と話す年配の人も多くあった。用意したアンケート用紙にも38人が書いてくれた。ベビーカーを押しながら丁寧に観てくれたお母さん、幼児の手を引きながらじっと見入ってくれていたお母さんの姿が印象的で、高校生の姿もあった。
 写真数が20点程度であったことが、じっくりと観てくれることになったと思われる。
 会では、来年、再来年と「戦争とオキナワ」、「ヒロシマ・ナガサキ」の写真展を続けることも計画している。同時に、中国や朝鮮をはじめとするアジア各国への侵略の実態も示していかねばとも考えている。
(桑田)

写真:5日間の展示期間中、419人の見学者が訪れ熱心にパネル展に見入った=9月25日、神戸市北区
平和憲法を守る高砂市民の会
 平和憲法を守る高砂市民の会の「平和を考える集い」が9月25日、市内の福祉交流センターで開かれた。
 DVD「沖縄・高江のたたかい」の上映、護憲・脱原で活動する女性コンビ「あんこうズ」の漫才の後、「憲法ってなあに? 憲法改正ってどういうこと?」と題して、今夏の参院選で「連帯兵庫みなせん」の代表世話人を務めた「あすわか(明日の自由を守る若手弁護士の会)」の弁護士、川元志穂さんがやさしく憲法を解説した。あすわか特製の紙芝居「王様をしばる法―憲法のはじまり」から入り、現憲法の重要条文を取り上げながら、憲法が権力を縛り(立憲主義)、権力を分散し(三権分立、地方自治)、国民主権、基本的人権の尊重、平和主義の3大原則などを分かりやすく語った。そして、この現憲法を変えて人権を制限し、国家を守ることに重きを置いたものに変えようとする自民党改憲草案の批判へ移った。そこでは「人権の保障」が「人権の制限」に変わり、「権力を縛る」憲法が「国民を縛る」ものに。最後に、いま取り沙汰されている緊急事態条項に触れてその危険性を訴え、話を閉じた。
(嶋谷)

写真:川元志穂弁護士は自民党改憲草案を批判し緊急事態条項の危険性を訴えた=9月25日、高砂市
兵庫から25人が参加
 コミュニティ・ユニオン全国ネットワークの第28回全国交流集会が10月1〜2日、広島市文化交流会館で開かれた。
 今年の集会テーマは「希望としてのユニオン・明日へ!」で、全国から70団体320人が参加し、討論と交流を深めた。兵庫からは25人が参加した。
 1日目の全体集会では地元の歓迎あいさつや来賓あいさつに続き、全国ネットワークの総会議事が進められた。その後の闘争報告の中で、先の大阪高裁で勝利判決を勝ち取り、職場復帰を果たした姫路ユニオンの尾上さんが勝利報告をした。また、韓国・希望連帯労組から特別闘争報告があった。
 記念講演は、「労働組合は、非正規社員の正社員化をどう成し遂げたのか」と題し、広島電鉄の全正社員化の経過と成果について私鉄中国地方労働組合広島電鉄支部委員長の佐古正明さんが講演した。
 佐古さんは広島電鉄労組の歴史を振り返りながら、全国で路面電車の廃止、バス転換化が進んだ時期に路面電車の廃止を止めたことや、組合分裂による弱体化を経て単一組織としてユニオンショップ制にしてきた取り組みなどを紹介。そして、非正規社員制度が導入された時に、非正規社員の雇用や賃金などの差別待遇を改善するために会社と交渉を続け、非正規職員の組合員化、無期雇用化や正規職員の賃金を下げることで賃金差別の改善を勝ち取ってきたことを報告した。
 集会の最後に、「『働き方改革』を掲げ雇用・労働を、そして憲法・民主主義・平和を総破壊する安倍政権を退陣させよう!」との特別決議と集会宣言を採択して全体集会を終えた。
 2日目は課題別に12の分科会に分かれ学習・討論を深めた。
 閉会集会では来年の開催地を福岡市と決め、2日間の日程を終了した。
(石上)

写真:全国から参加した70団体320人を前に姫路ユニオンの尾上さんが勝利報告=10月1日、広島市
被災地・大船渡に思い馳せ、盛大にさんま祭り
ろっこう医療生協や商店街らで実行委 10.2 神戸市灘区
 「大船渡支援・水道筋さんま祭り」が炎天の10月2日、神戸市灘区王子町の青谷川公園と水道筋商店街の西部一帯で開催された。
 この祭りは、「三陸のさんまをみんなで焼いて食べ、被災地東北を思い起こそう」と、ろっこう医療生活協同組合が事務局を担い、地元の水道筋ひだまり商店街、水道筋6丁目商店街、神戸土建労組など多くの団体が実行委員会を結成して企画・準備したもので、昨年に続き今年で2回目。
 昨年は1,000尾のサンマを仕入れたが、あっという間に売り切れたので今年は1,500尾に増やし、実行委員も130人と広がり、1,200人を超す来場者で賑わい完売した。この収益金は全額大船渡市へ贈られる。
 東日本大震災から5年半が過ぎて、ともすれば被災地以外の地域では「風化」が懸念されているが、「楽しみながら誰でも気楽に関われるこうした企画の積み重ねが、少しでも被災地に視線を向ける人びとのきっかけになれば」と、実行委員会では感想が出し合われた。
(金丸)

写真:大船渡から仕入れた1500尾のさんままはまたたく間に完売し収益金は大船渡市へ送られた=10月2日、神戸市灘区
インフォメーション
連帯兵庫みなせん 参院選総括と再出発の集い

 参院選で「つながれ野党!みんなで選挙」と、市民と野党の共闘を目指し担ってきた「連帯兵庫みなせん」は、衆院選に向け活動を再出発させる。
  • 10月29日(土)13時30分〜16時30分
  • 神戸市教育会館404
  • 野党各党からの発言や参加者による討論など
  • 参加資料代=500円
憲法を生かす会・ひょうごネット総会・交流会

 県内の各地で憲法・平和問題などを課題にした活動に取り組む各地域の憲法を生かす会ら18の団体でつくる「憲法を生かす会・ひょうごネット」は、9月30日、神戸市内で第16回運営委員会を開き、各地域でのこの間の取り組みや当面の活動企画を報告し合うとともに、結成後初となる11月3日の第2回総会・交流会の企画などについて協議した。開催要領は下記の通り。
  • 11月3日(木・祝日)13時30分〜
  • ひょうご勤労市民センター・講習室
  • 内容=第1部:DVD「高江−森は泣いている」の上映/第2部:総会議事と活動交流)
  • 資料代=500円
いらんちゃ米軍基地 いらんちゃフェスタin丹後
  • 11月6日(日)13時30分〜
  • 丹後文化会館(京丹後市)
  • 参加の問い合わせは憲法を生かす会へ 078・361・3655
第15回ピース・セミナー
  • 11月11日(金)19時〜・神戸市勤労会館403
  • 講師 高作正博関西大学法学部教授
  • 参加費 500円
労働大学講座 神戸・東播磨・姫路・但馬地区
  • 《神戸講座》
    ▼開講日/時間=@10月19日(水)A27日(木)B11月1日(火)C10日(木)D16日(水)E24日(木)の全6回/午後6時30分〜8時30分
    ▼会場=兵庫勤労市民センター
    ▼講義テーマ/講師=@憲法改悪を許すな/鈴田渉A労働者の雇用と権利/菊地憲之B許すな原発再稼働/米岡史之Cアベノミクスの破綻/津野公男D沖縄問題を考える/森哲二E揺らぐ世界と若者/佐野修吉
    ▼受講料=4100円(聴講料=1回800円)
  • 《東播磨講座》
    ▼開講日/時間=@10月26日(水)A11月2日(水)B9日(水)の全3回/午後6時30分〜8時30分
    ▼会場=加古川市立勤労会館
    ▼講義テーマ/講師=@平和憲法と自民党改憲草案/鈴田渉A世界の経済―ヨーロッパを中心に―/津野公男B労働法改悪の動き/菊地憲之
    ▼受講料=2000円(聴講料=1回800円)
  • 《姫路講座》
    ▼開講日/時間=@10月12日(水)A19日(水)B26日(水)C11月2日(水)D9日(水)E16日(水)の全6回/午後6時30分〜8時30分
    ▼会場=姫路・花の北市民広場
    ▼講義テーマ/講師=@世界が変わる、世界を変える、ミレニアル世代/佐野修吉A自民党は日本国憲法をどう改「正」しようとしているのか/大西慶博B労働法制全面改悪に立ち向かう/赤松範夫C労働運動と市民運動/菊地憲之D原発―再稼働と運転期間延長の危険性―/米岡史之Eとりまく情勢と課題/今村稔
  • 《但馬講座》
    ▼開講日/時間=@11月4日(金)A11日(金)B18日(金)の全3回/午後6時30分〜8時00分
    ▼会場=豊岡市民会館
    ▼講義テーマ/講師=@平和憲法と自民党改憲草案/鈴田渉Aアベノミクス―格差拡大と更なる貧困の増加―/津野公男Bユニオンの闘い―金田組の闘い―/細川雅弘
    ▼受講料=2000円(聴講料=1回800円)