「新社会兵庫」 2016年9月27日号
大内裕和さんが講演 西神戸憲法集会
 今年で6回目となる憲法を生かす会・西神戸連絡会(兵庫、北、長田、須磨、垂水区の各憲法を生かす会が参加)主催の西神戸憲法集会が、今年は「大内裕和講演会」として9月11日、新長田勤労市民センターで開かれ、約130人が参加した。大内さんは中京大学教授で奨学金問題対策全国会議共同代表。今や教育ローンと化して返済困難が社会問題化している奨学金問題や高い学費問題にいち早く焦点を当て、この問題を貧困に起因する構造的な問題として広く訴え、奨学金制度の改善などに取り組んできた研究者。講演会は奨学金、学費、ブラックバイトなどの問題を取り上げ、深刻化する貧困問題を考えた。
「ブラック企業、ブラックバイト、奨学金という名の教育ローン、待ち受ける経済的徴兵制?」というタイトルの付いた講演会で、大内さんは「憲法集会としては奇異なタイトルだが、このテーマに取り組まないとこれからの憲法闘争には勝てない」と切り出した。
 そしてまず、日本社会の将来に大きく関わる奨学金問題が、なぜこれだけ深刻な問題になっているのに気づかれずにきたかについて、有利子貸与が主流となっている奨学金制度の変質の歴史や学費高騰の変遷を知らないことによる今の学生生活の実情への誤解、認識における世代間断層が強くあることを指摘した。また、奨学金の返済困難問題や高い学費問題を広く社会に伝えながら、その改善に取り組んできた運動の経緯も報告した。
 さらに、奨学金受給者が全学生の5割を超えている実情について、世帯収入の悪化や高卒就職の困難が背景にあり、就職のためにも大学に進まざるを得ず、そのために奨学金を借りざるを得ないこと、学費や生活費を得るためにブラックバイトにも直面していることなどをデータをもとに説明、問題の根本には深刻化する貧困問題が構造的にあると提起した。
 そして、こうした問題が広がる今こそ運動にとっては大きなチャンスだとも強調し、具体的な争点として、@富裕層に対する課税強化による給付型奨学金の導入、Aブラック企業、ブラックバイトの根絶、B最低賃金全国一律時給の抜本的値上げの3つをあげた。
 最後には、憲法25条と9条の連携の大切さを強調し、25条の「生存権」を生かすことが憲法9条の「戦争放棄」を実質化することになると締めくくった。
写真:(上)憲法を生かす会・西神戸連絡会が呼びかけた西神戸憲法集会には130人が参加し貧困問題を考えた=9月11日、神戸市長田区 (下)大内裕和さん
 8月29日から9月21日まで滋賀県の陸上自衛隊饗庭野演習場で行われた日米合同軍事演習に反対する「日米合同軍事演習反対!戦争法廃止・憲法改悪阻止!あいば野集会」が9月10日、高島市住吉公園で開かれ、近畿各地から約400人が参加した。
 1986年から始まった合同軍事演習だが、今回で15回目となった演習に反対するこの集会は、2016あいば野に平和を!近畿ネットワークとフォーラム平和関西ブロックが主催した。
 主催者あいさつに続き2人から連帯のあいさつが行われた。沖縄から参加した伊波洋一参議院議員は高江や辺野古で基地建設が強行されている状況に触れ、「アメリカは日本を第一列島網を守るための前線基地としようとしており、日本は、武力や経済力で大きく上回る中国を相手にしても仕方がない。アメリカ追随ではなく、憲法9条にもとづく平和外交が必要だ」と強調した。また、フォーラム平和・人権・環境の福山真刧代表は「安倍の暴走を食い止めるためには選挙で少数派に追い込みながら、大衆運動で引きずり降ろすし
かない。次の総選挙では野党共闘をどうつくり出すかが重要だし、日米間の軍事同盟強化を許さないためにも憲法全文と9条を守る運動が大事。戦争法廃止の署名は1400万人を超えた」と述べた。また、京丹後の米軍Xバンドレーダー反対運動からは、基地建設を憂う宇川有志の会の永井友昭事務局長からのメッセージも紹介された。
 集会決議を採択した後、参加者は市内をデモ行進した。
(伸)

写真:(上)沖縄から先の参院選で圧勝した伊波洋一参議院議員が駆けつけ連帯のアピール=9月10日、滋賀県高島市 (下)集会後は市内をデモ行進=9月10日、高島市
 新社会党青年学生委員会の第13回全国青年交流会が9月10日〜11日、千葉県柏市で開かれ、全国から若手の自治体議員を含む青年党員ら30数人が集まった。
 冒頭、長南博邦・新社会党中央本部書記長による講演が行われ、混迷する政治によって貧困・富の一極集中や社会の分断が進んだ社会情勢や、いま補強に向けて具体化を進めている党綱領の中期政策のポイントなどについて学んだ。
 その後、特別報告として民間委託化に抗う東京清掃労働組合のたたかい、この間4人の青年党員が増えた徳島県本部三好支部や三好市職労連での活動、来年11月に2期目を目指すみずま雪絵・葛飾区議会議員、ユニオンネットお互いさま青年部や私鉄京成労働組合の活動などの報告があった。
 各県からの報告では、山形・米沢市職、東京都北区や愛知県安城市で活躍する若い自治体議員、ミャンマーの子どもたちの支援をするNGO職員からの発言など、多様な活動が報告された。兵庫県本部からは、参加した2人が参加できなかった郵政職場の党員による文書報告も交えて発言した。
 高知からの参加者が集会の場で入党するといううれしい決意表明もあった。今回の交流会のスローガンの通り、「学び合い、力を蓄える」元気の出る交流会となった。
(彩)

写真:若手の自治体議員らも参加して元気の出る交流をした新社会党の全国青年交流会=9月9日、千葉県柏市
 ひょうごユニオンとNPO法人ひょうご労働安全衛生センターは、9月10日の世界自殺予防デーにあわせて9、10日の2日間、「職場のいじめパワハラほっとライン」を開設したところ、2日間で64件の相談が寄せられた。
 同ホットラインは前日や当日に新聞3紙に掲載されたことや当日、テレビ3局の昼のニュースで流されたことなどの影響もあって、1日目は37件、2日目も開始予定の10時前から電話が鳴り始め、19時までに27件の相談があった。
 取り組んだスタッフによると、相談の特徴の1つは、1件の相談時間が長いということだった。長い期間にわたっていじめやパワハラを受けてきた人の精神的なダメージの大きさがうかがえる。
 2つには、「深夜の1時や2時に上司から『態度がなっていない』などのメールが毎日送られてくる」や「仮眠室に監視カメラをつけられた」という事案などのように、異常に長い勤務時間とともに、異常な働かせ方が広がっていることだ。企業の“ブラック化”が広がっているといえよう。
 3つには、同僚からのパワハラも目立つという点である。職場での競争が激しくなるなかで立場の弱い人が同僚らからのストレスのはけ口になっている傾向があり、職場環境の改善が求められている。が、そのためには労働組合の存在はなんとしても必要でこれからも大きな課題だ。
 ひょうご労働安全センターでは、今回の相談に取り組むにあたり、9月5日に相談員向けの「相談スタッフ養成講座」を開催し、理事長の小西達也医師や西山和宏事務局長らが講義を行ってホットラインに臨んだ。
写真:ひょうごユニオンのメンバーらも相談スタッフを担い2日間で64件の相談の対応にあたった=9月9日、神戸市中央区
 県内の高齢者運動団体でつくる兵庫県高齢者団体連絡会は9月5日〜6日、昨年に引き続き2回目となる夏季合宿学習会を加西市のはりまいこいの村で開催した。
 1日目は「参議院選挙の結果と今後の高齢者福祉」と題して今村稔・熟年者ユニオン会長から、2日目は、「高齢者福祉の当面する問題と自治体について」と題して西村和平・加西市長からそれぞれ問題提起を受けた。選挙結果の分析では、アベノミクスのマジックは限界にきていることが強く指摘された。また、西村市長からは、加西市では介護保険料の増額と高齢化の中でも「高齢者の見守り・SOSネットワーク事業」を展開し、高齢者に優しい政策を進めているとの報告があった。と同時に、安倍政権の福祉切り捨て政策と地方自治体との間での矛盾点も出された。
 2日間の中で、参加者の共通した気持ちは「怒りの増幅」であった。高齢者はもちろんだが、若者への訴えも強化しなければならない。
 参加者の年齢は67歳から82歳。16人の参加者は夜遅くまで交流し、終了後には五百羅漢を見学、エネルギーの弾ける2日間となった。
(横林)

写真:67歳から82歳までの16人の参加者が高齢者福祉の問題などについて学び考えた=9月5日、加西市
インフォメーション
第14&15回ピース・セミナー
  • 10月14日(金)19時〜・神戸市勤労会館308
  • 11月11日(金)19時〜・神戸市勤労会館403
  • 講師はともに高作正博関西大学法学部教授
  • 参加費 各500円
『安心と笑顔の社会保障ネットワーク』結成総会
  • 10月15日(土)13時30分〜16時
  • 神戸市勤労会館308号
  • 第1部=記念講演 日下部雅喜さん(大阪社会保障推進協議会)
    第2部=結成総会
  • 参加費 500円(資料代)
第4回新治さかぐら寄席@太陽
  • 10月15日(土)14時開場 14時30分開演
  • 太陽酒造(山電・江井ヶ島駅から南へ徒歩4分)
  • 出演 露の新治、桂福車、伏見龍水 ほか
  • 落語会=2千円 (+試飲会=千円)
  • 申し込み=090・8884・1938(岡崎)
10.21国際反戦デー兵庫県集会
  • 10月21日(金)18時30分
  • 神戸市勤労会館・7階ホール
  • 講演「日本の民主主義を問う−辺野古・高江のたたかい」(仮題)仲村司さん(オール沖縄会議事務局次長・基地の県内移設に反対する県民会議共同代表)
  • 参加費=500円
  • 主催=平和憲法を守る兵庫県連絡会
第20回働く女性の交流集会

 今年で第20回を迎える「働く女性の交流集会」(自治労兵庫県本部臨職評などでつくる実行委員会主催)が10月23日、ひょうご共済会館で開かれる。
「アベノミクスにごまかされない!」と、中野麻美弁護士の講演に学び、職場報告と交流を行って女性労働者が働きやすい職場にしていくために労働組合運動の強化をめざす。
  • 10月23日(日)13時30分〜16時
  • ひょうご共済会館5F
  • 講演「アベノミクスにごまかされない−労働法改悪を許さないために−」中野麻美さん(派遣労働ネット代表)
  • 参加費=1000円
新社会党兵庫県本部結党20周年記念イベント
 「露の新治 お笑い人権高座と落語の会」

 新社会党兵庫県本部は、新春講演会(1月)、結党20周年の集い(4月)につづく結党20周年記念イベントの第3弾として、 10月1日、新社会党を応援される露の新治さんを招いて「お笑い人権高座と落語の会」を開く。露の新治さんは、昨年、文化芸術祭賞大衆芸能部門優秀賞を受賞している。
  • 10月1日(土)13時開場/13時半開演
  • 神戸アートビレッジセンター・2Fホール(神戸高速「新開地駅」南へ徒歩5分)
  • 他の出演者 豊来家玉之助、露の新幸
  • チケット お一人2000円
今年も労働大学講座が開校
 神戸・東播磨・姫路・但馬の4会場で

 労働大学近畿支局は今年も神戸、東播磨、姫路、但馬の4地区で「2016労働大学講座」を開講する。新社会党兵庫県本部、アイ女性会議ひょうご、社青同兵庫地区本部が後援している。
 開催要項は次の通り。問い合わせは労働大学近畿支局へ。電話・ファックス=078・361・5051
  • 《神戸講座》
    ▼開講日/時間=@10月19日(水)A27日(木)B11月1日(火)C10日(木)D16日(水)E24日(木)の全6回/午後6時30分〜8時30分
    ▼会場=兵庫勤労市民センター
    ▼講義テーマ/講師=@憲法改悪を許すな/鈴田渉A労働者の雇用と権利/菊地憲之B許すな原発再稼働/米岡史之Cアベノミクスの破綻/津野公男D沖縄問題を考える/森哲二E揺らぐ世界と若者/佐野修吉
    ▼受講料=4100円(聴講料=1回800円)
  • 《東播磨講座》
    ▼開講日/時間=@10月26日(水)A11月2日(水)B9日(水)の全3回/午後6時30分〜8時30分
    ▼会場=加古川市立勤労会館
    ▼講義テーマ/講師=@平和憲法と自民党改憲草案/鈴田渉A世界の経済―ヨーロッパを中心に―/津野公男B労働法改悪の動き/菊地憲之
    ▼受講料=2000円(聴講料=1回800円)
  • 《姫路講座》
    ▼開講日/時間=@10月12日(水)A19日(水)B26日(水)C11月2日(水)D9日(水)E16日(水)の全6回/午後6時30分〜8時30分
    ▼会場=姫路・花の北市民広場
    ▼講義テーマ/講師=@世界が変わる、世界を変える、ミレニアル世代/佐野修吉A自民党は日本国憲法をどう改「正」しようとしているのか/大西慶博B労働法制全面改悪に立ち向かう/赤松範夫C労働運動と市民運動/菊地憲之D原発―再稼働と運転期間延長の危険性―/米岡史之Eとりまく情勢と課題/今村稔
  • 《但馬講座》
    ▼開講日/時間=@11月4日(金)A11日(金)B18日(金)の全3回/午後6時30分〜8時00分
    ▼会場=豊岡市民会館
    ▼講義テーマ/講師=@平和憲法と自民党改憲草案/鈴田渉Aアベノミクス―格差拡大と更なる貧困の増加―/津野公男Bユニオンの闘い―金田組の闘い―/細川雅弘
    ▼受講料=2000円(聴講料=1回800円)