改憲発議が可能となる、改憲派による3分の2議席確保を許すのか否かを最大の焦点とする参議院選挙の期間中、この選挙の重大な意義をより広げ、また、戦
争法廃止と立憲主義の回復への展望を考えようと、「選挙に行こう!戦争法は廃止! 憲法を生かす市民のつどい」が7月2、3日の両日、阪神(西宮)、東播
磨(明石)、神戸の3会場で開かれ、講演に学ぶとともに、兵庫選挙区の改憲阻止の立場の候補者からの支援の訴えも受けた。呼びかけたのは、憲法を生かす会
の当該エリアのネットワーク。連帯兵庫みなせんなどが協賛し、残りの選挙期間での奮闘を誓い合った。
3日、連帯兵庫みなせんとアベ政治を許さない市民デモKOBEが協賛して、神戸市中央区のあすてっぷKOBEで開かれた「選挙に行こう!戦争法は廃止!
憲法を生かす市民の集いin神戸」には約150人が参加し、関西大学法学部教授の高作正博さんの「戦争法廃止と立憲主義回復への展望」と題する講演に学
んだ。
講演に先立ち、来賓の新社会党兵庫県本部の菊地憲之書記長(兵庫9区国政対策委員長)は、「何としても野党共闘の勝利で改憲派による3分の2議席確保を阻止しよう」と呼びかけた。
講演では、高作さんはまず、安倍政権はナチスの手法に学んでいるとして、①マスメディアの制圧、②経済政策による選挙での勝利、③国内外における「敵」
の創出、④憲法破壊などの特徴を上げ、これへの危機意識をもっと広げる必要があると提起。さらに、平和を壊し、憲法を壊す安倍政権の動向として、いよいよ
動き出す「安保法制」の日常生活にも及ぶ危険性と、緊急事態条項の危険性の2つを取り上げて解説。そして、この動きを止める手段としての民主主義の意義や
それが持つ陥穽についても述べた。結びとして、「民主主義による立憲主義の回復は可能か」と問い、実践、とりわけ市民運動や労働運動による継続的な闘いの
意義などを強調した。
集会には参院選候補のみずおか俊一候補(民進党)の代理と金田峰生候補(共産党)があいさつと支援の訴えに駆けつけた。また、連帯兵庫みなせん世話人の松本誠さんやSEALDs(シールズ関西)、神戸ワーカーズユニオンの仲間からも参院選にかける思いがアピールされた。
写真上:神戸の集会には約150人が参加し、高作正博・関西大学教授の講演委学んだ=7月3日、神戸市
写真下:高作正博さん