- 高浜原発運転差し止め 大津地裁決定を弾みに
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東日本大震災、東京電力福島第一原発事故から5年が過ぎた。いまなお避難生活を強いられている人々は17万を超える。それでも安倍政権は、原発事故などなかったかのように原発の再稼働に躍起だ。昨年の九州電力川内原発1、2号機の再稼働に続き、関西電力高浜原発3、4号機も今年1〜2月に再稼働された。だが、4号機は稼働直後にトラブルが発生して運転停止に。さらに、3月9日、大津地裁は福井県に隣接する滋賀県の住民の訴えを認め、稼働中の原発に対しては初めてとなる運転差し止めを命じた画期的な仮処分決定を出し、運転は停止された。こうしたなか、13日には大阪市で「さよなら原発関西アクション」が開かれ、大阪市中央公会堂で開かれた本集会には近畿各地から1300人が集まった。「NO!高浜原発再稼働 『もんじゅ』を廃炉に!」をスローガンに掲げた「さよなら原発関西アクション」は、午前中の「さよなら原発コンサート」や武藤類子さんを囲んでの「女のひろば」などのプレ企画から始まった。
午後の本集会では、主催者を代表して「ストップ・ザ・もんじゅ」の池島芙紀子代表があいさつに立ち、「高浜原発の運転を差し止めた大津地裁の仮処分決定は私たちの地道でねばり強い反原発のたたかいが実ったものだ。次の課題は『もんじゅ』の廃炉。若狭の全原発、日本の全原発を止めるために力を合わせてがんばろう」と訴えた。
その後、福島原発告訴団団長の武藤類子さんとノンフィクション作家の広瀬隆さんの講演が蝦名親子による津軽三味線のライブを挟んで行われた。
武藤類子さんは、「原発事故は終わらない」と題して、福島現地の写真をたっぷり使い、6年目のフクシマの実情や原発事故の責任をただす福島原発告訴団の裁判の取り組みなどを報告。責任を問う裁判は、ようやく検察審査会による勝俣元東電会長ら3人の強制起訴にこぎつけ、今年1月、その裁判のために福島原発刑事訴訟支援団を発足させたことを報告し、その支援を呼びかけた。そして、「私たちはあきらめません」と強調、たたかいの希望を語った。
広瀬隆さんは「日本の破滅を防ぐ」と題して講演。電力自由化は原発に対する「国民的な住民投票」だととらえて原発推進の電力会社に打撃をと、話を切り出した。
写真上:集会後は、子どもたちのみこしも参加して御堂筋のパレードに出発=3月13日、大阪市北区
写真下:満席で熱気が溢れた本集会=3月13日、大阪市中央公会堂









非正規労働者の運動団体である兵庫県パート・ユニオンネットワークは、コミュニティ・ユニオン全国ネットワークが呼びかけた「最賃いますぐ時給1000円に!生活できる賃金を!ユニオン全国同時アクション」を今年のパート春闘キャラバンと位置付けて2月27日、神戸市内で取り組んだ。60人が参加し、「時給はいくらにすべきか」とシール投票で訴えた。
「今の政治って何だかおかしくない?でもどうやって変えていけばいいの?」というテーマで2月26日夜、「座間宮ガレイ選挙講座@丹波・篠山」が丹波市内で開かれた。この選挙講座は、今年1月に丹波市で行われた憲法カフェの参加者などで構成された実行委員会が主催したもので、80人が参加した。
憲法を生かす阪神連絡会は2月28日、川元志穂弁護士(あすわか兵庫)を講師に招き、「憲法の危機と新しい市民運動の流れ」をテーマに学習会を行った。この学習会は、「戦争法廃止2000万署名」、同連絡会が主催する「5・22藤田孝典講演会」、そして7月の参議選を一体の取り組みとするためにあらためて憲法を学習しようとの趣旨で行ったものだ。
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兵庫県農業問題懇話会(中井常男会長)の第21回総会が2月27日、神戸市内で開かれ、反TPP運動や食の安全確保の取り組みなど当面の運動方針が確認された。
神戸空港反対運動をはじめ幅広く神戸の市民運動をリードしてきた元大阪工業大学助教授の中田作成(なかた・なりしげ)さんが2月26日朝、老衰のため亡くなった。77歳。専門はドイツ文学。