「新社会兵庫」 2016年3月22日号
高浜原発運転差し止め 大津地裁決定を弾みに
 東日本大震災、東京電力福島第一原発事故から5年が過ぎた。いまなお避難生活を強いられている人々は17万を超える。それでも安倍政権は、原発事故などなかったかのように原発の再稼働に躍起だ。昨年の九州電力川内原発1、2号機の再稼働に続き、関西電力高浜原発3、4号機も今年1〜2月に再稼働された。だが、4号機は稼働直後にトラブルが発生して運転停止に。さらに、3月9日、大津地裁は福井県に隣接する滋賀県の住民の訴えを認め、稼働中の原発に対しては初めてとなる運転差し止めを命じた画期的な仮処分決定を出し、運転は停止された。こうしたなか、13日には大阪市で「さよなら原発関西アクション」が開かれ、大阪市中央公会堂で開かれた本集会には近畿各地から1300人が集まった。

 「NO!高浜原発再稼働 『もんじゅ』を廃炉に!」をスローガンに掲げた「さよなら原発関西アクション」は、午前中の「さよなら原発コンサート」や武藤類子さんを囲んでの「女のひろば」などのプレ企画から始まった。
 午後の本集会では、主催者を代表して「ストップ・ザ・もんじゅ」の池島芙紀子代表があいさつに立ち、「高浜原発の運転を差し止めた大津地裁の仮処分決定は私たちの地道でねばり強い反原発のたたかいが実ったものだ。次の課題は『もんじゅ』の廃炉。若狭の全原発、日本の全原発を止めるために力を合わせてがんばろう」と訴えた。
 その後、福島原発告訴団団長の武藤類子さんとノンフィクション作家の広瀬隆さんの講演が蝦名親子による津軽三味線のライブを挟んで行われた。
 武藤類子さんは、「原発事故は終わらない」と題して、福島現地の写真をたっぷり使い、6年目のフクシマの実情や原発事故の責任をただす福島原発告訴団の裁判の取り組みなどを報告。責任を問う裁判は、ようやく検察審査会による勝俣元東電会長ら3人の強制起訴にこぎつけ、今年1月、その裁判のために福島原発刑事訴訟支援団を発足させたことを報告し、その支援を呼びかけた。そして、「私たちはあきらめません」と強調、たたかいの希望を語った。
 広瀬隆さんは「日本の破滅を防ぐ」と題して講演。電力自由化は原発に対する「国民的な住民投票」だととらえて原発推進の電力会社に打撃をと、話を切り出した。

写真上:集会後は、子どもたちのみこしも参加して御堂筋のパレードに出発=3月13日、大阪市北区
写真下:満席で熱気が溢れた本集会=3月13日、大阪市中央公会堂
2016パート春闘キャラバン
 非正規労働者の運動団体である兵庫県パート・ユニオンネットワークは、コミュニティ・ユニオン全国ネットワークが呼びかけた「最賃いますぐ時給1000円に!生活できる賃金を!ユニオン全国同時アクション」を今年のパート春闘キャラバンと位置付けて2月27日、神戸市内で取り組んだ。60人が参加し、「時給はいくらにすべきか」とシール投票で訴えた。
 13時半から三宮・花時計前で始まったミニ集会では、スローガンが書かれた横断幕、手作りのプラカード、色とりどりの各団体ののぼりなどが集会を盛り上げた。キャラバンに先がけてこの日午前中に行ったJR尼崎駅前、神戸市須磨区・板宿商店街、JR明石駅前、JR姫路駅前の4カ所での行動報告が行われ、また、各労働組合の闘いも紹介された。とくに芦屋非正規3単組の闘いはまだ解決していなかったため、参加者からの支援と激励の拍手が一段と大きく起こった。
 集会後はJR元町駅までデモ行進。「パートにも生活できる賃金を」「ワーキングプアをなくせ」「時給いますぐ1000円に」などの元気なシュプレヒコールが響いた。
 JR元町駅前では時給はいくらにすべきかを問いかけるシール投票を呼びかけ、この日1日で545人から協力を得ることができた。
(塚)
写真:シール投票のJR元町駅前に向けてデモ行進で最賃アップをアピール=2月27日、神戸市
丹波市内で座間宮ガレイ選挙講座
 「今の政治って何だかおかしくない?でもどうやって変えていけばいいの?」というテーマで2月26日夜、「座間宮ガレイ選挙講座@丹波・篠山」が丹波市内で開かれた。この選挙講座は、今年1月に丹波市で行われた憲法カフェの参加者などで構成された実行委員会が主催したもので、80人が参加した。
 講師の座間宮さんは、豊富なデータを紹介しながら、参院選や衆院選の仕組み、選挙の結果が平和や暮らしを直撃していることなどをわかりやすく解説し、野党の共闘によって、改憲をもくろむ安倍政権の横暴を止めようと力強く訴えた。
 参加者からは、「選挙に対する考え方が変わった。とても参考になった」「過去のデータを使って分かりやすかった」「元気の出る講座だった。政治を動かすのは私たちだと強く思った」などの感想が寄せられた。
 3月7日には、選挙講座の反省会が行われ、「ミナセン篠山・丹波」準備会を立ち上げた。準備会は、3月28日に会を正式に発足させ、立憲主義、平和主義、民主主義を実現するために、参院選、衆院選に向けて野党協力を働きかけていくための活動等を予定している。
(雄)
写真:座間宮ガレイさんの講座には80人が参加し「ミナセン」の立ち上げへと歩を進めた=2月26日、丹波市
憲法を生かす阪神連絡会
 憲法を生かす阪神連絡会は2月28日、川元志穂弁護士(あすわか兵庫)を講師に招き、「憲法の危機と新しい市民運動の流れ」をテーマに学習会を行った。この学習会は、「戦争法廃止2000万署名」、同連絡会が主催する「5・22藤田孝典講演会」、そして7月の参議選を一体の取り組みとするためにあらためて憲法を学習しようとの趣旨で行ったものだ。
 川元弁護士は「連帯兵庫みなせん」の代表世話人も務め、「市民運動の新しい流れ」でそのことが少し触れられた。
 講演前半の「憲法の危機」では、特に安倍首相が憲法改定のテーマにあげている緊急事態条項について、「立憲主義を停止して政府に権限を集中させるもの」で、「戦前、反対者の弾圧や国家による戦争の道具となった」こと、また、「緊急事態の内容に限定が無い」ことなどから、その危険性が強く指摘された。
 後半の「新しい市民運動の流れ」では、シールズ、ママの会、ミドルズ、あすわかなど新しい市民運動の台頭があること、「2000万署名」は、その延長の総がかり行動であること、でもそれだけでは足りず、だから市民の立場で自分も選挙に関わり始めたと話された。
 西宮では、その川元弁護士の呼びかけで後日、「みなせん西宮・芦屋(仮称)」の立ち上げに向け、この間の運動に起ち上った多様な人達が参加し、議論が始まっており、4月16日に結成の集いが持たれることになった。いろんな苦労も予想されるが、「安倍政治を許さない!」の一点で手を繋ぎ、歩んでいきたい。
(篤)
写真:「あすわか兵庫」の川元志穂弁護士を講師に新しい市民運動の流れを考え合った=2月28日、西宮市
 これまで連帯のエール交換などはしながらも、神戸では潮流ごとに2つの集会が開かれていた5・3憲法集会が、今年は“総がかり”の集会として「戦争させない、9条壊すな!5・3兵庫憲法集会」の名称で5月3日、神戸市の東遊園地で開催される。
 戦争法の強行成立にみられる、安倍政権による立憲主義、平和主義、民主主義無視の暴挙に対して、その後も一段とヒートアップさせる安倍首相の明文改憲の野望に対決して、全国各地で世代や分野・立場を超えて多くの人々が手をつなぎ、総がかりの行動が繰り広げられている。「戦争法の廃止を求める2000万人統一署名」運動や「19日行動」がその柱だ。
 こうした気運と、強く寄せられた共同への期待に応え、「戦争をさせない1000人委員会・ひょうご」「憲法改悪ストップ兵庫県共同センター」「9条の心ネットワーク」の3団体が呼びかけた「戦争させない、9条壊すな!5・3総がかり行動兵庫県実行委員会」(事務局連絡先=中神戸法律事務所)が立ち上げられて集会要綱を決定、1万人規模の実現をめざして取り組みが始まった。まさに共同行動の前進である。
 いま、賛同団体(賛同金=団体1口3千円、1口以上)を募り、運動の輪を広げているところだが、「5・3兵庫憲法集会」の成功に向けた事前の取り組みとして、4月8日(金)には「戦争させない、9条壊すな!5.3プレ集会」が神戸市勤労会館で開かれる。
 さらに、4月12日(火)には午後6時から県下約60カ所のターミナルなどで一斉に宣伝行動が取り組まれる。
借上げ復興住宅問題
 借り上げ復興住宅をめぐり、神戸市は1月30日で20年のURとの契約期限が切れるとして、継続入居要件を満たさない、キャナルタウンウェスト(同市兵庫区)の3世帯に対し、「明け渡しと損害賠償」を求めて提訴したが、この裁判に抗議する集会が3月6日、兵庫勤労市民センターで開かれた。
集会では最初に、借上復興住宅弁護団事務局長の吉田維一弁護士が、兵庫県や宝塚、尼崎、西宮市のこの問題への対応について説明。それぞれ違いはあるが、神戸市のように市議会に諮らず市長の専決で被災者を訴えるのは全くの暴挙だと指弾した。しかも、今後は裁判中であるとして神戸市は一切交渉はしないということだ。吉田氏は、この問題の根本には、被災者の人権を守る法律がないために今回のように自治体によってバラバラの対応が起こっていると問題を提起した。
 次に兵庫県震災復興研究センターの出口俊一事務局長が、借り上げ住宅退去問題が表面化した5年半前からの調査・研究と神戸市への要請について、この間の経過や内容を報告。兵庫県被災者連絡会の河村宗治郎会長からは、21年前の大震災以降の神戸市に対する被災者支援の交渉の経過についての報告があった。
 その後、いま提訴されているYさんや灘区の復興住宅に住む人から、不安と怒りがまじる切実な声が出された。
 今後、広く市民に知らせていくとともに、東日本大震災の被災者とも連携した取り組みにつなげていくことを確認して集会は終わった。
(山)
写真:市議会にも諮らず市長の専決による提訴は暴挙だと神戸市の姿勢を糾弾=3月6日
兵庫県農業問題懇話会が総会
 兵庫県農業問題懇話会(中井常男会長)の第21回総会が2月27日、神戸市内で開かれ、反TPP運動や食の安全確保の取り組みなど当面の運動方針が確認された。
 冒頭、中井会長は「県内の就農人口は最盛時の18万人から5万人に減っている。TPPになると3万人台になると予想されている。すでに休耕田のうち3割は原野化している。実効ある再生策の確立が課題である」と強調した。
 また、来賓の近畿食料・環境ネットワークの鳥居隆太郎会長は、全国交流集会(鳥取で開催予定)や近畿交流会(篠山市)への協力要請を行った。総会はこれに積極的に参加していくために、反TPPや安全・安心な食の確保、農地の中間管理事業と放棄田再生などをテーマにした地域学習会を積み上げることや県内各地の情報を集めたニュースの発行などに力を注ぐことになった。
 参加者からは、神戸に残された貴重な里山(垂水・須磨区にまたがる多井畑西地区)での保全運動の報告、担い手不足や後継者不足、耕作放棄地の拡大など深刻化する篠山市の農業の現状と課題、定年後の野菜づくり、海外農業視察など多様で内容豊富な報告が行われた。
(浩)
写真:さまざまな角度から農業に関わる立場での活動の報告や交流が行われた=2月27日、神戸市
3月31日に偲ぶ会(六甲道勤労市民センター)
 神戸空港反対運動をはじめ幅広く神戸の市民運動をリードしてきた元大阪工業大学助教授の中田作成(なかた・なりしげ)さんが2月26日朝、老衰のため亡くなった。77歳。専門はドイツ文学。
 中田さんは1985年、住吉川の景観保護をめぐって「住吉川の環境を守る会」を結成、環境問題から市民運動への関わりを始めた。1990年には「神戸空港を考える会」を結成して事務局長に就き、いち早く神戸空港反対運動に取り組んだ。やがてその運動は、阪神・淡路大震災後、1998年の神戸空港建設の是非を問う住民投票の実施を求める運動につながり、条例制定を求めて30万人を超える署名が集まった運動では終始その中心的な位置で運動を支えた。それに引き続く2000年の神戸市長リコール運動でも「市長リコール・神戸の会」の事務局長として運動をリードした。
 その後は「新しい神戸をつくる市民の会」を結成、空港問題をはじめ、情報公開、議会改革、住基ネット問題など幅広く市民運動を支えた。また、憲法改悪の動きに深い憂慮を示し、「憲法を生かす会・灘」の共同代表に就任、毎月発行の同会ニュースには「人声人語」の名のコラムを続けた。
 神戸新聞は3月1日の「正平調」(1面コラム欄)で中田さんを偲び、「中田さんの(活動)スタイルは確かに神戸の住民運動に息づいている」と結んでいる。
 なお、3月31日(木)18時30分から、実行委員会(実行委員長・あわはら富夫神戸市議)の主催で中田作成さんを偲ぶ会が六甲道勤労市民センター・大会議室で開かれる。
写真:中田作成さん
 新社会党兵庫県本部(粟原富夫委員長)は4月10日、第22回定期大会を神戸市中央区の学校厚生会館で開く。
 安倍首相が自らの在任中の明文改憲への意欲を公言して参院選での争点化を打ち出している中での今夏の参院選、さらにはその気配が濃厚な衆参ダブル選挙に向けて、党県本部としての方針を決定する。安倍政権の改憲暴走を止めるための3分の1以上の改憲阻止の議席確保のためには野党共闘が不可欠の課題。衆院選でも野党共闘、候補者調整が不可欠だ。新社会党は、これまでもそのための協議を他党や市民との間で積み重ねてきたが、今後、衆院選では自前の候補者の擁立の構えと決意を携えて共同のテーブルの実現の追求とそこでの論議に加わっていくことを再確認する。
 なお、新社会党兵庫県本部は今年3月で結党20周年の節目を迎えたことで、大会後は兵庫県民会館に会場を移して記念レセプションを開く。
4月9日、大阪市で
 2014年1月に結成され、昨年末の総選挙で一気に69議席を獲得したスペインの新政党「ポデモス」(英語では「We Can」、私たちはできるの意)。スペインの民衆が生んだ新政党ポデモスの躍進は、街頭での市民の声、とりわけ若い人たちの声が議会での勢力として直接反映されたものだ。
 この夏に参院選を控え、ポデモスの躍進の背景、手法を彼ら自身の言葉を通して何かを学ぼうと、ポデモスから学ぶイベントが大阪市で開催される。スカイプ(インターネット回線を利用したテレビ電話)を介して、スペインのバレンシア大学留学中の廣田裕之さんがスペイン情勢の解説を行い、ポデモスのバレンシア事務局長からも直接、話を聞く。
 呼びかけ団体は、おおさか社会フォーラム実行委員会と社会主義ゼミナール実行委員会(1月27日現在)。
インフォメーション
戦争させない、9条壊すな!5.3プレ集会
  • 4月8日(金) 18時30分〜20時30分
  • 神戸市勤労会館7F大ホール
  • 講演 「憲法を守る力を造る−総がかり行動の意義と課題」
  • 講師 清水雅彦・日本体育大学教授
路上から議会へ ポデモスから学ぶ市民シンポジウム
  • とき=4月9日(土)18時30分
  • ところ=大阪ドーンセンター1F・パフォーマンススペース
    (大阪市営地下鉄・谷町線天満橋から徒歩5分)
  • 参加費=500円
  • 連絡先=090-3995-0666(前田)
戦争させない、9条壊すな!5.3兵庫憲法集会
  • 5月3日(火・祝日) 13時開場/14時開始
  • 神戸市三宮・東遊園地
  • メインスピーカー 秋葉忠利 元広島市長
  • 15時からパレード