「新社会兵庫」 9月22日号
「市民デモKOBE」の第3弾に1千人 神戸 9.12
 戦争法案である「安保関連法案」の国会審議も大詰めを迎え、自公与党は9月18日までの成立をにらみ16日にも参院特別委員会での強行採決を目論む一方、野党も徹底抗戦で断固成立を阻むと構えるなか、「戦争法案廃案!安倍内閣打倒!」を訴える市民の運動は一段と広がりと高まりを見せた。強行採決の動きが迫るなか、全国各地で戦争法案に反対する行動が連日、大規模に展開された。大阪では13日、学生、高校生、社会人ら関西の11の若者のグループが主催した関西大集会には約2万人が集まった。兵庫でも12日、神戸と明石で市民らの行動があった。たたかいは今後も終わらない。(9月13日記)

 呼びかけ団体が35に増えた「アベ政治を許さない市民デモKOBE」の第3弾が9月12日午後5時から神戸市中央区で行われ、約1千人が参加した。
 東遊園地南側の噴水広場で開かれた集会では、呼びかけ団体代表あいさつののち、まず学生グループ「SEALDs KANSAI」(シールズ関西)の教員希望の女子学生が「戦争の加害者になりたくないから」と、「安保関連法案に反対するママと有志の会@兵庫」の1歳の子どもを持つ若い母親も「“だれの子どももころさせない”というコピーに強く心を打たれたから」と、運動参加の動機などを語り、共感を呼んだ。
 集会には堀内照文衆議院議員(共産党)と福島瑞穂参議院議員(社民党)の国会議員も参加し、それぞれ国会論議のポイントを紹介しながら、「審議が進むほどに憲法違反が明らかになったこの法案は廃案しかない。与党の当初の予定を大きくズラせてきたのは反対運動の大きな盛り上がりだ。廃案まであきらめずに頑張り抜こう」と訴えた。
 さらに、6つの呼びかけ団体の代表が、リレートークで「アベ政治を許すな」「戦争法案は絶対廃案」などを訴えた。この中で、尼崎、宝塚、芦屋、篠山の4市の市長が強行採決はすべきではないとの声明文を10日に発表したことも紹介された。
 集会後のデモには、途中で高校生のグループが合流する光景も見られた。

写真上:デモは5つの梯団ごとにコールがされ、音も交えたにぎやかなアピールが鳴り響いた=9月12日、神戸市中央区
写真下:学生や若いママさんからも「なぜ自分が反対運動に起ちあがったか」が自分の言葉で語られた集会=9月12日、神戸市・東遊園地
ストップ戦争法案 明石市民大集会 明石 9.12
 明石では、「ストップ戦争法案!安倍内閣打倒!明石市民大集会」が9月12日夕、明石公園の西芝生広場で開かれ、550人が集まった。「戦争法案を今国会で成立させない明石実行委員会」などが呼びかけた集会で、8月16日の行動につづく「第3弾」となる。
 集会では、地方裁判所職員、医者、新社会党の永井俊作市会議員や共産党の市会議員、そして若者などさまざまな立場の人がスピーチし、「憲法を守らない安倍を許してはならない。民主主義も壊されようとしている」「子どもには友達と仲良くするように教えているのに、国はけんかすることを教えるのか」などと“安倍政治”を批判し、戦争法案の廃案を訴えた。また、ある市民は「もしこの法案が通ってしまっても、あきらめないでがんばろう。廃案にするまでたたかいは続く」と決意を述べた。最後に、法案の廃案まで「全国の人々や団体と連帯してねばり強く闘い続けよう」と訴える集会アピールを採択。
 集会後は、明石公園から国道2号線沿いを西へ1`ほどパレードし、「戦争法案絶対反対!アベはやめろ!」などのコールで気勢をあげた。
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写真:集会では安倍政治を批判するさまざまな人のスピーチが続いた=9月12日、明石市
500人が集会とデモ 加古川 9.5
 7月の行動に続く「戦争しない、未来をつくる二市二町総がかり行動」第2弾が9月5日、JR加古川駅前で取り組まれ、500人を超える人が集まり、戦争法案に反対する集会とデモ行進を行った。
 呼びかけたのは「戦争させない・9条壊すな二市二町総がかり行動懇談会」で、加古川市、高砂市、播磨町、稲美町の2市2町の個人や団体が参加する超党派の集まり。
 集会スピーチではSEALDs KANSAI(シールズ関西)の女子学生(19歳、神戸女学院大学2年)が平和をつないでいくことの大切さを訴え、元従軍看護婦の藤田きみゑさん(95歳)は、「多くの負傷兵を見てきたが、彼らが2度と戦争を起こさせないでくれと夢枕に出てくる」と語った。「有事法制に反対するネットワーク東播磨」事務局の長谷川公英さんは、「イラクに自衛隊が派兵されるときもこの駅前で集会・デモを行った。戦争法案を廃案に追い込み、安倍を退陣させよう」と訴えた。元労働大臣の永井孝信さんも参加し、「次の選挙で自公に入れないことが大事だ」と呼びかけた。
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写真:加古川、高砂市の2市と播磨、稲美町の2町の団体・個人が呼びかけた行=9月5日、加古川市
「戦争させない市民行動」に170人 芦屋 9月10日
 芦屋では9月10日夕、「戦争法廃案 戦争させない市民行動」が行われ、170人が集まった。主催したのは芦屋地労協、芦屋「九条の会」、市民がつくる芦屋会議、あたたかく民主的な市政をめざす芦屋市民の会の4者でつくる「戦争させない市民行動」実行委員会で、7月23日に続く第2弾。
 午後6時から芦屋市役所前の広場で開かれた集会では、主催者あいさつとして4団体から1人ずつが発言した。このうち、市民がつくる芦屋会議の佐治孝典代表(87歳)は、「戦後70年の政治のなかで安倍のやり方は最悪。今、若い人と一緒になって安倍政治をひっくり返さないと日本は破滅してしまう。安倍は正真正銘の戦争屋だ。ひとりひとりの反対行動をねばり強く行い、次の選挙では安倍を支持する者を倒さないといけない」と訴えた。
集会は、「法案を廃案にするまで闘う」と宣言する集会アピールを採択して終了。
 その後、JR芦屋駅までの約1`余りのコースを「戦争法案絶対反対」「強行採決絶対反対」などとコールしながらデモ行進。最後は同駅北側の歩道デッキでリレートークをしながら法案の廃案を訴えた。
写真:7月23日行動に続く4者の共同による市民行動の第2弾=9月10日、芦屋市
孫崎享氏が神戸で講演会
 「子どもたちの未来が不安! ヤメテ!戦争法案」と掲げた集会が8月29日、神戸市中央区の県民会館で開催され、約250人が参加した。主催したのは、ちびくろ保育園の田中英雄さんをはじめ、高校生や子どもを持つ親などでつくる実行委員会。
 集会では元外務省国際情報局長の孫崎享(うける)さんが講演。孫崎さんは、俳優の渡辺謙さんがツイッターで「一人も兵士が戦死しないで70年を過ごしてきたこの国。どん な経緯で出来た憲法であれ僕は世界に誇れると思う、戦争はしないんだと!複雑で利害が異なる隣国とも、ポケットに忍ばせた拳や石ころよりも最大の抑止力は友人であることだと思う。その為に僕は世界に友人を増やしたい。絵空事と笑われても」と述べ、多くの国民が、今が日本の危機だと思っていることを紹介した。
 そして、今の安倍政権は「歴史の中での一番の失政だった第2次大戦の経緯を踏まえた上で、戦争法案、原発、秘密保護法などウソと詭弁を使って国民が望まない政策を行おうとしているが、今まで動かなかった学生や女性、労働者も立ち上がって潮目が変わり、今、分水嶺を迎えている。民主主義は与えられるものでなく、日々の努力で掴み取っていくものだ。それが今だ」と述べた。
 また、尖閣諸島問題では「経済規模で見ても中国と戦争できる状況でない。仲良くするしかない」と述べた。
 集会では引き続き、反原発かごしまネット事務局長の向原祥隆さん、那覇市会議員の上原カイザさん(沖縄社会大衆党)から川内原発や辺野古の闘いについての報告を受け、集会終了後、参加者は兵庫県弁護士会が呼びかけた集会とパレードに合流した。
(中)

写真上:小さな子どもを持つママたちも実行委員会の中心を担った集会=8月29日
写真下:孫崎享さん
憲法を生かす会尼崎らが呼びかけ
 戦争法案と沖縄基地問題をテーマに「みんなで考えよう!戦争法案・沖縄基地問題を!」と題した集いが9月2日、憲法を生かす会尼崎などの呼びかけで尼崎市内で開かれた。  集会では、辺野古新基地建設反対闘争の最新の情報を伝えるDVDを観たのち、沖縄を訪ねた若者から感想が述べられた。「沖縄では苦しい歴史が過去から現在に貫かれているが、沖縄に行って、沖縄の目線で歴史を見ることが大事。国が上からの目線で見ることとのたたかいだと思う」「集団的自衛権反対にはなるが、本土では日米安保反対にはなかなかならない。それが沖縄の負担を軽くできない一因だと思う」
 続いて、12万人が集まった8・30国会包囲行動に参加した都築徳昭尼崎市議がその状況を報告。
 さらに、在阪の沖縄出身の若者(22歳)の発言で沖縄の若者の”素の思い“にも触れたのち、質疑・交流が行われた。
 最後に、尼崎地区労議長の酒井浩二さんからまとめが行われ、「戦争法案をめぐっては、この国の将来の破滅への不安や恐れか、何かを感じて今、若者たちも街に出て、行動している。私たちも、とにかく行動しないといけない時だ。正しいことを伝える方法も考えよう」などと提起があった。

写真:若い人の参加も目立った沖縄を考える集い=9月2日、尼崎
憲法を生かす会・長田が平和の集い
 憲法を生かす会・長田は8月29日、新長田勤労市民センターで「平和の集い」を開いた。神戸新聞の情報欄を見て参加したという人もあり、22人が参加した。
 会場には神戸空襲を中心とした写真パネルや図書を展示。神戸空襲を記録したDVDを観て、その当時、学童疎開を経験した米倉澄子さん(神戸空襲を記録する会)に戦中・戦後の体験を話してもらった。米倉さんは、戦争のための訓練と音楽は軍歌という「少国民」(子どもを意味する当時の言葉)教育と生活ぶりを、防空頭巾をかぶりモンペを着た自作の人形で紹介。「淡路島のお寺に学童疎開。食糧不足で本堂の天井が汁に映る雑炊ばかり、海水も飲んだ。淡路も危なくなり、さらに出石のお寺に疎開。栄養失調と地元の子どもたちのいじめにあい、風呂にも入れず、シラミつぶしが日課だった。戦争が終わり、秋に神戸に帰れた。家族は無事だったが、家は焼かれてバラック生活。ヤミ米を食べ、必要な物はヤミ市でしか手に入らなかった」と、当時のたいへん苦労した体験を話してくれた。
 貴重な体験談を聞いた若い仲間からは「戦争って本当に人間を野獣化させてしまうものだと、恐ろしく思った。なんとしても今の戦争法案は阻止しないと」という感想が出された。
(I)
写真:学童疎開を経験した米倉澄子さんがその体験を語った=8月29日、神戸市長田区
護憲円卓会議ひょうごが開催
 護憲円卓会議ひょうご(佐藤三郎世話人代表)は8月29日、神戸市兵庫区の兵庫勤労市民センターで「民主主義を守る連携の輪をどう創るか」をテーマに政党と市民の対話集会を開いた。民主、社民、新社会、緑の4党の代表が戦争法案の廃案や参議院選挙への取り組みを語ったが、時間の制約もあり、護憲共同候補づくりの議論は今後の課題となった。
 主催者あいさつで佐藤代表は「オール沖縄の闘いに学び、参議院選挙での連携に向け活発な討論を」と訴えた。参加が呼びかけられた共産党、生活の党からの参加はなかった。 民主党県連の水岡俊一代表は「自衛隊は違憲ではないが、戦争法案は違憲である」と会場からの質問に答えた。社民党県連の小柳久嗣顧問は「戦争法案反対でも党を前面に出すのではなく、市民中心の集会スタイルが大切だ」と強調した。
 新社会党県本部の粟原富夫委員長は「小選挙区制で護憲政党が後退した。戦争法案反対の盛り上がりで安倍政権への怒りの受け皿として護憲共同候補の議席拡大を大胆に取り組むべきだ」と力説した。みどりの党県本部の松本なみほ代表は、前回の参院選比例区選挙の経験から大同団結の必要性を述べた。
(K)
写真:民主、社民、新社会、緑の4党の代表者が参加した=8月29日、神戸市兵庫区
近畿食料・環境ネットワーク
 近畿食料・環境ネットワーク(鳥居隆太郎代表)の現地視察交流会が8月29、30日の両日、京都市の京北町で開催された。京都、兵庫、奈良を中心に約20人が参加し、農業では生活できない現状や放棄田対策と後継者確保など、農業再生への課題について交流した。
 「バター不足とTPP」と題して講演した農業問題全国連絡会の河村洋二事務局長は、「米韓FTAや北米FTAは米国以外の農業破綻とともに大量の非正規労働者を生み出した」、「すでに国内でも輸入乳製品に押され、国内の酪農家は年1千軒単位で離農している」などと指摘し、「TPPは働く者や第1次産業を大企業のために売り渡すものだ」として、反TPP運動をさらに強化するよう訴えた。
 交流では、「一生懸命働いても何も残らない。機械代は年金で払っている」、「営農組合を立ち上げたが後継者が確保できず、開店休業状態になっている」など、厳しい現状の報告が相次いだ。
 その一方で、都市住民を中心に、市民農園ネットワークや有機農家のネットワークの試みについて報告があった。
 現地視察では、農協をやめて水稲や黒豆の栽培に取り組んでいる大南農場を見学。「二重に電気柵を設置するなど獣害対策が大変だが、何とか黒豆の産地となるよう頑張りたい」と語る大南さんにエールを送った。
 また、面積の97%が山林という京北で、近い将来に、木質ペレットによる発電をめざし、ペレット製造に取り組んでいる「森の力・京都(株)」を視察。中山間地における地域再生の動きに触れることができた。
(N)
写真:農協をやめて黒豆栽培に取り組んでいる大南農場を見学=8月30日、京都市