「新社会兵庫」 9月8日号
国会12万 大阪2.5万 全国300カ所大行動
 「戦争法案廃案!安倍政権退陣!」―違憲の戦争法案は何としても廃案にと国会周辺を中心にしたさまざまな行動を呼びかけてきた「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」(戦争をさせない1000人委員会、解釈で憲法9条を壊すな!実行委員会、戦争する国づくりストップ!憲法を守り・いかす共同センターらで構成)は、国民の圧倒的な反対と怒りの声と行動をつきつけることで安倍政権に痛撃を与え、退陣と法案廃案に追い込もうと8月30日、「戦争法案廃案!安倍政権退陣!8・30国会10万人・全国100万人大行動」を呼びかけた。国会包囲行動には全国から12万人が集まり、安倍政権への怒りの声を国会周辺に響き渡らせた。この国会行動に呼応する行動が全国各地で持たれ、実行委員会に集約されただけでも全国で300箇所にのぼった。

 12万人が集まった国会包囲行動には兵庫からも多数が参加する一方、これに呼応する行動が各地で取り組まれた。
 大阪では午後4時から大阪市北区の扇町公園で「戦争法案を廃案に!アベ政治を許さない!8・30おおさか大集会」が超党派の呼びかけで開かれ、これまでで最大規模の2万5千人が参加。扇町公園はまさに立錐の余地がないほどに人で埋まった。
 兵庫からも労働組合や憲法を生かす会・ひょうごネットなど多くの市民運動団体も「おおさか大集会」に参加した。
 集会の節々で参加者全員が「戦争アカン!」と黄色の文字で書かれた赤いボードを一斉に掲げる光景は壮観。立憲主義、民主主義を無視する安倍政権への市民の怒りが大きく一つに集中した姿そのもののように映った。
 男女の2人の学生の司会で進行した集会では、呼びかけ人のあいさつ、民主、共産、社民の各党の国会議員のあいさつのほか、弁護士、落語家、宗教家などの各界からも、さらには創価学会会員からも、それぞれに「憲法違反の戦争法案は絶対に認められない。廃案に」との訴えが続いた。
 集会後は3つのコースに分かれて大阪市内をパレード。「戦争法案絶対廃案!」「9条守れ!」「安倍内閣は今すぐ退陣!」などの大きなコールを響かせながら午後7時過ぎまでパレードは続いた。

写真上:立錐の余地なく人の波で会場が埋まった「大阪大集会」=8月30日、大阪市
写真下:兵庫の「憲法を生かす会」メンバーも大阪のデモに参加=8月30日
兵庫県弁護士会呼びかけ第2弾
 兵庫では「全国100万人行動」の前日の8月29日午後4時から、兵庫県弁護士会が呼びかけた「『安保法制関連法案』&『特定秘密保護法』反対兵庫パレード」の第2弾が神戸、尼崎、姫路、豊岡の4市で同時に行われ、計6千人が参加した。6月21日に神戸で9千人が集まった兵庫大集会&パレードに続くもの。
 神戸の集合会場となった東遊園地・噴水広場には、「戦争法案を何としても廃案に」の思いを持つ老若男女、民主団体、市民運動団体、労働組合などさまざまな団体から4千人が集まった。
 パレードに先立ち、めいめいの思いを記した横断幕やボードが掲げられ、のぼりが林立するなか、兵庫県弁護士会の幸寺覚会長のあいさつに始まりリレートークが行われた。大学教員、学生、若手弁護士などから、立憲主義と平和主義を壊し戦争への道を敷く安保関連法案を廃案にしようとの訴えが続いた。
 パレードは2つのコースに分かれて出発。「安保法案絶対反対」「違憲の法案絶対反対」など、熱いコールで“戦争法案”廃案を訴えた。

写真上:神戸の会場には4千人が参加して「戦争法案は廃案へ」と気勢をあげた=8月29日、神戸市
写真下:2つのコースに分かれてデモ行進=8月29日、神戸市
 32の市民団体が呼びかけ団体となった「アベ政治を許さない市民デモKOBE」が8月23日、神戸市で行われた。320人が参加した。7月18日の「アベ政治を許さない」全国行動がきっかけで、その第2弾。
 デモに先立ち神戸市中央区の私学会館で開かれた集会では元自衛官の泥憲和さんが講演を行い、自衛隊での体験をもとに大義なき戦争法案を批判し、反対した。
 各界からのスピーチとして、水岡俊一参議院議員、学生、安保関連法案に反対するママの会@兵庫の羽田尚子さん、72年前の東遊園地での出陣学徒壮行会で答辞を読んだ山本善偉さん(94歳)がそれぞれの立場から戦争法案に反対する意見、思いを述べた。
 デモは、会場から花隈、元町商店街、三宮センター街、フラワーロードを通り最後は三宮デコボコ広場までの約4`のコース。「ママの会」の親子たちを先頭に、「戦争法案絶対反対」「アベ政治を許さない」などとコールしながらデモ行進で訴えた。
写真:ママや子どもたちがデモの先頭に立った市民デモKOBE第2弾=8月23日、神戸市
 8月16日、多くの市民が明石公園に集い、戦争法案反対の大きな声をあげた。
「戦争法案を今国会で成立させない明石実行委員会」(明石地労協、明石9状の会、憲法を生かす会・明石など多数の団体で構成)は、「戦争法案を必ず廃案に8・16明石大集会とパレード」を開催。午後5時、思い思いのプラカードや各団体の旗・のぼりを持って450人が明石公園に集まった。
 集会では、主催者あいさつに続き、新日本婦人の会、市民まちづくり研究所、そして若者の代表が発言。それぞれの立場から戦争法案の危険性を指摘し、成立を許さない闘いの強化と安倍政権の退陣を訴えた。
 続いて集会アピールを採択し、「戦争反対、憲法守れの声を全国の運動と呼応し、明石でも大きなうねりとしてつくり、安倍政権の暴走をストップさせ退陣に追い込む」との決意が確認された。
 事務局からは8月29日の「兵庫パレード」(兵庫県弁護士会主催)への多数の参加の呼びかけと、翌30日の「国会前10万人、全国100万人大行動」に呼応する明石市内JR各駅での宣伝行動の取り組みが提起された。
 パレードは、明石公園から明石駅の南側周辺を歩く短いコースであったが、参加者はプラカードを高く掲げ、「戦争法案反対」「憲法を守れ」など大きな声で訴えた。
(金)
写真上:超党派の実行委員会の呼びかけで450人が集まったデモ=8月16日、明石市
写真下:集会=8月16日、明石市
戦争をさせない1000人委員会・ひょうご
 「戦争をさせない1000人委員会・ひょうご」主催の豊岡地区集会が8月10日夕、豊岡市民会館で開かれ、100人余が参加した。
 集会は、安保関連法案に反対して行動を起こしている学生グループSEALDs(シールズ)の活動のDVDの上映から始まった。
 続いて、「『自衛権』は国家の当然の権利?」と題して、憲法学者で神戸大学名誉教授の浦部法穂さんの講演が行われた。
 浦部さんはまず、「自衛権」とは何かを提起。戦争は各国が政治の手段としてできるものとしてきたが、第1次大戦以後に国際的な「戦争違法化」論が高まり、1928年には不戦条約が成立。しかし、戦争を全面的に違法としないために出てきたのが「自衛権」だと紹介し、過去の帝国主義的植民地支配や争奪を正当化するために「自衛権」という言葉が使用されてきたと指摘した。
 また、現在の問題として、集団的自衛権は日米安保条約によってすでにできており、安倍政権がやろうとしていることは自衛隊の活動をさらに広げていこうとしていることだと指摘。敵国への抑止力を集団的自衛権に求めているが、これでは軍拡競争になり抑止力にはならないと批判した。現憲法では武力以外の方法で対処するのが万全の措置であると結んだ。
 以下は一参加者の感想。「自衛権は権利なのか、集団的自衛権は自衛権なのか、自衛権があるのは国家として当然なのか?―との設題のもとの講演で、安倍政権の強行する集団的自衛権行使への危機感を強く覚えた。豊岡でもデモなどを行い、国民の声を国会に届けていくことが必要だ」。
(岡)

写真:100人を超える人たちが集まり、憲法学者の浦部法穂さんの講演を聞いた=8月10日、豊岡市民会館
憲法を生かす会・ひょうごネット
 憲法を生かす会・ひょうごネットは8月27日、神戸市内で第9回運営委員会を開き、戦争法案廃案に向けて9月も毎週木曜日午後5時から6時の1時間、JR元町駅前での「戦争させない木曜行動」を続けて取り組むことを決めた。また、たたかいの大詰の局面に向け、節目となる大集会への参加や、各地域での共同行動に積極的に取り組んでいくことなどもあわせて確認した。
8.15平和のための市民の集い
 「戦争を起こさせない市民の会」が呼びかけた、今年で30回目となる「8・15平和のための市民の集い」が8月15日、あすてっぷKOBEで開かれ、約100人が参加した。
 集いでは、「沖縄の闘い」をテーマに、辺野古基金運営委員長で、県政野党知事選候補者選考委員会座長も務めた県会議員の新里米吉氏が講演した。
 新里さんはまず、普天間基地や嘉手納基地が、県民が収容所に収容されている時につくられ、住民が生活や農業するにも良い場所を奪われてきた歴史的経緯を紹介。また、基地返還跡地利用の経済波及効果は返還前に比べて10〜20倍にも上っており、経済界からも基地は沖縄の発展を阻害しているという声が大多数だと報告。辺野古新基地は強襲揚陸艦が接岸できる護岸や燃料桟橋も計画され、普天間基地には無い機能も備えられて県内の海兵隊基地が集約されようとしている中、建設反対の座り込みも1年以上続き、辺野古基金は4億2千万円集まり、新基地反対世論が高まっていることも紹介した。さらに、「県外土砂規制条例」も成立し、第三者委員会も埋め立て承認には法的瑕疵があるという報告書を出し、9月9日以降に承認取り消しが行われるだろうと述べた。
 また、昨年の県知事選挙での経験から、来年の参議院選挙でも保守を含めた“オール沖縄”で闘う準備を進めていることを報告し、全国でも戦争法案廃案の闘いを進める中から参院選を護憲の共同の闘いとして進めて欲しいと訴えた。
(中)
写真:“オール沖縄”のたたかいの報告をその中心的な立場で活動する新里米吉県会議員から聞いた=8月15日、神戸市
西谷文和さんの講演に学ぶ
 「ピースフェスタ明石」の最終日のメイン行事が8月9日、明石市立勤労福祉会館で行われ、250人が参加した。
 午前中のミニ平和集会では“憲法とは何か”を紙芝居にした読み聞かせ、沖縄音楽、ダンスなどが披露され、メインイベントでは「届け、平和の歌声」と題するはるまきちまきのミニコンサートと、フリージャーナリストの西谷文和さんによる映像を交えた講演が行われた。
 西谷さんはマスコミでは報道されることのない、民間人が犠牲になる戦争の実態や、中東の内戦の取材から得た事実を紹介しながら、「なぜ戦争が起き、なぜなくならないのか」のからくりを明快に分析した。現在も死者や避難民が増え続けているシリア内戦の背景には、石油パイプラインをめぐる欧米の利権争いがあること。間違ったイラク戦争の結果、イスラム国(IS)が台頭する経過を知りながら儲かる空爆をやめたくないアメリカはあえてISを取り締まらずにいること。そして、権力と癒着するメディアにより、全ての戦争は広告によって正当化されていて、いま私たちが直面する原発再稼働や戦争法案の問題は、まさに同じ手法で進められていることを暴いた。
 利権争いをする為政者の下でいつも一番弱い者が犠牲になる不条理を見ている西谷さんの言葉には説得力があり、講演後は大きな拍手が起こった。
 取材に来ていた城西高校新聞部の生徒2人は、「戦争をしたい人がいるということにショックを受けた。今、日本の政治を見ても民主主義が崩れている気がしてとても怖い。学校でもこういうことを話す場があれば」と感想を述べていた。
(彩)
写真:フリージャーナリストの西谷文和さんが「世界からみた日本」を講演=8月9日、明石市
たるみ・平和のつどい
 「憲法を生かす会・垂水」が夏に取り組んでいる平和のつどいが今年も「戦争法案と沖縄」をテーマに8月23日に行われた。
 参加者は30人ほどだったが、今回のつどいは、たんに講演を聞くというよりは参加者自身が沖縄のことをどう考えるか、沖縄の闘いに連帯するために自分は何ができるのかを参加者同士で語り合うことに主眼が置かれた企画だった。
 沖縄現地のコント集団「お笑い米軍基地」のコントをDVDで観て、最近沖縄現地に行ってきた8人の若者から短い報告、提起をうけて参加者それぞれが意見を出し合った。
 「オール沖縄は沖縄でこそ成立しても本土でオールジャパンとなるとナショナリズムに陥る危険性もあるのではないか」「沖縄と本土、やはり溝がある。意識的に埋める努力が必要」「現在の戦争といえばテロを想像する。就活が終り、これから海外で勤務する機会もあるだろうが、そこでテロにあったら誰が助けに来てくれるのだろうかと思ったりする」などなど、サポーター手製のサータアンダギーをほおばりながらの3時間がアッという間に過ぎた集会だった。
(門)
写真:沖縄をたずねた8人の若者から感想や報告を受けて「沖縄」を考えあった=8月23日、神戸市垂水区