「新社会兵庫」 2月24日号
憲法を生かす会・垂水
 沖縄の民意をまったく無視して強権的に進められつつある辺野古新基地建設をめぐり、体を張ってでも工事を阻止しようと、陸上と海上で市民らの抵抗が続けられているが、警察や海上保安庁の過剰な警備、暴力により負傷者や逮捕者が続出するなど緊迫した状況が続いている。こうした沖縄を訪ね、辺野古や高江の闘いに直に触れて“沖縄”を考えようと、兵庫発の若者中心のツアーが1月に行われた。このツアーの若い参加者を招いた報告会が7日、憲法を生かす会・垂水の主催で神戸市垂水区内で開かれた。

 「この目で見た沖縄〜若者たちの報告を聞く会〜」と題された集会には、20代の若者3人が参加、スライドを使いながら沖縄ツアーの内容を報告、それぞれの感想を語った。
 ツアーの訪問先は、普天間、嘉手納の米軍基地が見える場所、2か所のガマ、高江と辺野古の基地建設反対運動の現場、さらに南風原の陸軍病院跡地など、沖縄戦の戦跡と現在の基地問題の焦点の場。3人ともはじめての沖縄訪問だった。
 27歳のKさん。「痛感したことは“戦争の可能性”。今まで考えもしなかったけど、沖縄の実際を勉強して肌で感じたら、危機感を持つようになった」。さらにもう一つ感じたことは、「すでに生活が脅かされている人たちがいること。高江で聞いたことは、ヘリパッド建設は高江の人たちにとっては死活問題だということだ」と述べる。
 26歳のAさん。「決して無関心ではなかったが、沖縄へのイメージが現実とはかなり離れていたことをこの旅で知った。このイメージのズレが沖縄が直面する問題を沖縄だけの問題にしてしまっている一因だと思う」「辺野古や高江のように生活者は生活者の視点から為政者の采配に不服を申し立てる権利を持ち、そうする必要がある」―。
 3人の報告後、集会参加者で沖縄の現状をどう周囲に伝え、どのように本土で連帯をつくっていくのかという点について老若交えた議論になった。とにかく沖縄の現実を知らせること、さまざまに声を上げること、行動すること―それぞれができることがあるはずだと確認しあった。

写真上:3人の若者の沖縄ツアー報告を聞いた=2月7日、神戸市垂水区
写真下:沖縄・高江で交流=1月11日、沖縄・東村
新社会党県本部が臨時大会
 新社会党兵庫県本部(粟原富夫委員長)は11日、神戸市内で臨時大会(第20回大会)を開き、県本部運営細則の一部改訂(大会代議員選出基準の変更)を行うとともに、当面する統一自治体選挙勝利に向けた闘争態勢の強化を決意しあった。
 冒頭のあいさつで粟原委員長は「安倍政権はいまや“戦争をしたい国”づくりへ突進している。その一方で格差・貧困は拡大し、国民生活は破綻寸前。平和と暮らしを守る強大な国民運動の構築が問われている。来年の参院選はまさにこの国の分水嶺だ。そのためにも党の命運さえかかるこの統一自治体選挙で何としても一人残らず勝ち抜かねばならない」と訴えた。
 党中央本部の松枝佳宏委員長も、参院選で3分の2の改憲議席を絶対に阻むための共同戦線の構築に向けた新社会党としての覚悟やそれにかける自らの思いを熱く訴えながら、その前段の統一自治体選挙勝利に向けた党員の奮起を呼びかけた。
 議案の提案ののち、各候補者選対からは選挙情勢や選対活動の報告、「憲法を生かす会」運動の広がりを報告する発言、さらに新しく入党した3人の若者の発言などが続き、会場を活気づけた。
 締め括りに、公認の予定候補が一人ひとり、それぞれが厳しい選挙情勢に置かれながらも必ずやそれを突破して勝ち抜くと、元気に力強く決意を表明して閉幕した。
写真:来年の参院選での共同の実現をも見据え統一自治体選へ決意固め=2月11日、神戸市
「高齢者の健康・社会の健康」テーマに
兵庫県高齢者団体連絡会が講演会
 兵庫県高齢者団体連絡会(熟年者ユニオン、明日を考える東播高齢者の会、西はりま熟年者の会)主催の講演会が2月8日、神戸市勤労会館で開かれ、約60人が参加した。同会が昨年から始めて3回目となる講演会。アベノミクスの毒矢が高齢者を狙っている情勢の中、「高齢者の健康・社会の健康」がテーマで、講師に鳴海妥(やすし)さん(ろっこう医療生協前理事長)を迎えた。
 「元気になろう」「声を出そう」と、菅野逸雄さんによるギターの弾き語りから始まった。
 高齢者の健康問題では、医療・介護機能の再編において、国は「負担を増やし、利用を抑制する」という考えで政策を進めている。医療現場での食費負担が1日260円から460円になるなど具体的な話も出された。
 社会の健康問題では、「高齢者には死んでいただく、女性には産んでいただく」が政府の本音で憲法違反。政府に責任がある問題を世代間の問題にすりかえていると指摘。「憲法25条に則って人らしく生きる権利が享受できる社会にしていこう。怒るのは今でしょ!」と提起された。熱い気持ちが伝わる質問も多く出された。
 最後に、主催者を代表して熟年者ユニオンの今村稔会長が、年金減額や福祉政策の後退に対して、「国や県、市に怒りを示していこう。そのために各組織の会員を増やそう」と訴え、元気の出る講演会になった。
(Y)
写真:ろっこう医療生協の鳴海妥・前理事長が講演した=2月8日、神戸市勤労会館
外国籍教員の任用差別を考える
 憲法を生かす北区の会の第36回憲法を考える集いが1月25日、北区民センターで開かれた。神戸市立中学校教員の韓裕治(ハン・ユチ)さんを講師に、外国籍教員の任用差別の問題を考えた。
 1991年の日韓両政府の協議に関する「覚書」に基づき、日本政府は同年、文部省通知により在日韓国人の教員採用への途を開いた。しかしそれは、定年まで働けて給与の昇級もあるが、「常勤講師」としての採用で、「教諭」採用の日本人とは異なり、校長・教頭・主任などの管理職にはなれないとした。
 神戸市は93年4月、韓さんを初めて正式に在日韓国人教員として採用。08年4月、韓さんは校長から学年副主任に任命されたが、市教委の指導を受けた校長は韓さんを即座に解任した。韓さんは日弁連に人権救済申し立てを行い、それを受理した日弁連は12年3月に「勧告」を出し、「憲法14条に反する不合理な差別的取り扱いであり、また、憲法22条が保障する職業選択の自由を侵害する」と、91年の文部省通知の違法性を指摘した。
 現在、韓さん副主任、進路主任として勤務しているが、文科省は今なお、最高裁判例は「公権力を行使する職に外国人が就くことを認めていない」と反論している。
(Y)
憲法ひょうご 第3回ピース・セミナー
 憲法ひょうご(ひょうご憲法集会実行委員会)が今年度は月1回のペースで開催しているピース・セミナーの第3回が1月29日、教育問題をテーマに神戸市勤労会館で開かれた。
 兵庫教育労働運動研究会の小城智子さんが講師を務め、「教育が変わる!〜安倍政権が進める教育改悪〜」と題して講演を行った。
 第1次安倍政権の手で2006年12月に教育基本法の改悪が強行されたが、安倍政権が主張する「戦後レジームからの脱却」にとって教育問題は重要な柱。新自由主義的再編のみならず国家主義的な色彩をも強めながら矢継ぎ早に教育に介入、攻撃をつづけている。
 小城さんは、第1次安倍政権が教育再生会議などの設置をテコにして順次進めてきた教育改悪から、第2次安倍政権の成立以降の教育改悪の足取りを詳しく振り返りながら、その流れのなかで、教科書検定基準の改悪、道徳の教科化、教育委員会制度の改悪(首長の権限強化)、大学改悪(国立大学改革プラン)などについて詳しく解説した。
 さらに、こうした教育改悪にどう反撃していくかについても問題提起。教育改悪の中身を保護者、労働者、市民に訴えて広げることや、憲法闘争などと共に闘うことの重要性などを説き、学校や教育のあり方にもっと声をあげようと呼びかけた。

写真:教育労働運動研究会の小城智子さんが第1次安倍政権以来の教育改悪の流れを振り返り批判した=1月29日、神戸市勤労会館
あかし地域ユニオンが第17回大会
 あかし地域ユニオン(西山和宏委員長)は第17回定期大会を2月8日、明石市の勤労福祉会館で開き、200人の組合員をめざすなど、200年度の運動方針を決定した。
 西山委員長はあいさつのなかで、かつてパワハラ被害でユニオンに相談にきた組合員の自死について触れ、「一番困っている人と結びつけていなかった」と反省、「相談のひとつひとつにはいろいろな思いが込められている。それらとどう向き合っていくのかが問われている」と訴えた。
 議案では、9つの分会の活動状況や、毎月のフレッシュセミナー、3カ月に1度のスタッフセミナーの継続など組織活動の前進面が報告された。
 大会の第2部は、ユニオンみえ書記長の広岡法浄さんによる記念講演。広岡さんは「ユニオン運動の可能性」と題して、ユニオンみえの専従書記長として長くユニオン運動に関わってきた経験を紹介。昨年、求人募集という方法で、若い、新たな専従者も配置した経験も伝えながらあかし地域ユニオンの展望と可能性をも示し、激励した。
写真:最近は労災にからむ相談が増えていると報告する西山和宏委員長=2月8日、明石市
丹波篠山
 映画「朝日のあたる家」上映会&はるまきちまきミニライブが1月29日、篠山市民センターで行われ、昼夜2回の公演に200人が参加した。主催したのは「丹波篠山で『朝日のあたる家』を観る会」。憲法たんば、ひょうご丹波・憲法を生かす会などが協賛団体として上映運動に取り組んだ。
 昼夜のライブと夜の映画の音響を自転車発電でまかなおうと、音響担当のかのうさんをはじめ、スタッフや参加者が自転車を漕ぐなど多くの人が力を出し合った。
 ライブも映画も大変好評で、以下は参加者から寄せられた感想の一部。 「最近、原発事故の報道がなくなったが、問題は何も解決できていない。このような映画をもっと手軽に見られるようにして、事故のことを風化させないようにしてほしい」「当たり前の生活や仕事、友人、ふるさとを失うことはどういうことか、よく伝わってきた。原発事故、原発災害は篠山、丹波地域にも関わることなので他人事とは思えない」「いつ同じ事が起こるかもしれない。忘れないことが大事だ。多くの人に観てもらいたい映画だ」「子連れで参加した。少し怖かったようだが、子どもでも見られる内容でよかった。『お母さん、放射能ってなに?』と質問された。それに答えられる親でありたい」「とても心が温まるライブで元気が出た」「心が和んだ。洗濯板が楽器になっていたのがおもしろかった」
(K)
写真:映画上映に先立って行われた、はるまきちまきのミニライブもたいへん好評だった=1月29日、篠山市
若い女性が“手づくり”で呼びかけ
 2月1日午後、西宮で開かれた「若者・憲法カフェ」を覗いてみた。その前の週に、I(アイ)女性会議が開いた「憲法カフェ」に参加してくれた若い女性のSさん(22歳)の呼びかけで10数人が参加する予定と聞いていたからだ。若い人たちは「憲法改正」についてどんな意見を持つのか、わくわくしながら参加させてもらった。
 会場はアート作品が飾られた作業場のようなスペースで、毎日放送の取材班が来ていた。会を主催するのは初めてというSさんだが、妹さんやお母さん、その友だちなど応援団の力も借りて、すてきな雰囲気で迎えてくれた。
 会は「あすわか」(明日の自由を守る若手弁護士の会)のK弁護士の憲法クイズから始まった。入念に準備された質問、映像などで憲法の基本、立憲主義、自民党改憲草案、集団的自衛権の問題がわかりやすく説明された。2時間余りとかなり長時間にわたったが、若者たちが皆、熱心に集中していたのが印象的だった。
 最後は「不断の努力」「イスラム国問題」の2つのテーマに分かれて若者・中高年入り交じってのトークタイム。政府は情報を十分出していない、ネット情報取得も偏っていては問題、「不断の努力」は自治体選挙から、などグループトークの報告が発表され、若者の力強さに感嘆した。
(HK)
写真:この憲法カフェはMBSの番組「VO」でも取りあげられ20日に放映された=2月1日、西宮市
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戦後70年。今こそ9条! −許すな!壊憲国民投票−

憲法68年 5.3兵庫憲法集会
  • 5月3日(日)13時30分
  • 神戸市勤労会館7F
  • 「沖縄から見える壊憲情勢」(仮)
    屋良朝博さん(元沖縄タイムス記者)
  • 500円