「新社会兵庫」 9月9日号
芦屋市で抗議集会と行動
 兵庫県と阪神7市1町による合同防災訓練が、在日米軍の参加という異例の事態の中で8月31日、芦屋市海洋町で行われた。初めてとなる米軍の防災訓練参加は井戸県知事が要請した。防災訓練への米軍参加に反対する市民らは30日に抗議集会とデモ、31日は現地で抗議行動を行った。

 合同防災訓練への在日米軍の参加を兵庫県が要請したことが今年4月、新聞報道で明らかになるや、共産党、新社会党、社民党の政党や多くの平和運動団体が兵庫県に対して抗議と米軍参加を中止するよう申し入れてきた。7月31日には当該の8市1町の自治体議員有志54人が超党派で県知事と関係自治体首長に対して米軍の参加を中止するよう申し入れた。
 いずれも防災訓練への米軍参加は訓練を口実にして日米軍事同盟の機能強化を図り、日米軍事一体化を国民に意識づけるものだと指摘している。
 だが、こうした申し入れにもかかわらず井戸県知事は8月4日、あらためて米軍の参加を表明、予定通り実施した。
 これに対し、地元の芦屋市では芦屋地労協、あたたかく民主的な市政をめざす芦屋市民の会、市民がつくる芦屋会議の3団体で構成する「防災訓練への米軍参加に抗議する芦屋地区実行委員会」が立ち上げられ、抗議集会・抗議行動を計画して広く参加を呼びかけた。
 これに応え、30日、芦屋市の宮塚公園で開かれた抗議集会には多くの団体から350人を超える人たちが参加。集会では主催者からこの間の行政とのやりとりや取り組みなどの経過が報告され、地元市民には米軍参加のことは市側からもほとんど知らされていないという問題点なども明らかにされた。
 集会後はJR芦屋駅前まで約1.5qをデモ行進し、「防災訓練を軍事訓練にするな」「住民主役の防災訓練にもどせ」などと市民にアピールした。
 また、31日の訓練日当日は朝9時から訓練会場近くで1時間にわたり抗議行動を行い、訓練に参加する市民らに米軍参加の問題点などを訴えた。
 そうしたなか、神奈川県のキャンプ座間を発った米軍のヘリコプター「ブラックホーク」1機が黒い機体を陽に照らされながら10時25分、訓練会場に着陸した。
 場所を変えて監視と抗議を続ける人々の眼前では、防災訓練そのものが本来の目的でないことを自ら証明するかのような、米軍機の見学会、撮影会さながらのキャンペーン風の光景も出現した。

写真上:訓練に参加した米軍ヘリ(黒い物体)の監視・抗議行動=8月31日、芦屋市
写真中:訓練会場付近で米軍参加抗議のアピール行動=8月31日、芦屋市
写真下:訓練の前日の抗議集会とデモには350人を超える市民らが参加した=8月30日、芦屋市
 今年で29回目を迎えた毎年8月15日に開かれる「平和のための市民の集い」が8月15日、神戸市中央区のあすてっぷKOBEで開かれ、約150人が参加した。主催は「戦争を起こさせない市民の会」(河村宗治郎代表)。
 集いでは、森正孝さん(記録映画『侵略』製作者)と鎌田慧さん(ルポライター)の2人から改憲、戦争国家づくりへと暴走する安倍政権の危うい政治などをめぐっての問題提起が行われた。
 森さんは「2014年〈8・15〉の現在、戦争の危機が迫る状況に思う」と題し、安倍極右政権の、@戦争政策、A歴史「修正」主義を両輪としながら領土問題で排外主義を煽り、国民の情緒に訴える危険な政治の側面を指摘、冷静な日中関係の構築の重要性などを解いた。
鎌田さんからは「戦争をさせない1000人委員会」の発起人の一人という立場から「1000人委員会」への賛同・結集の呼びかけも行われ、質疑討論を経て、安倍政権の「戦争する国づくり」を許さず、反撃を強めることを確認しあった。
写真:安倍政権の暴走に強い危機感を持つ市民約150人が参加=8月15日、神戸市
労働法制ひょうごアクションが実行委
 安倍政権が企む労働法制の総破壊≠許さないと、労働組合らでつくる「労働法制ひょうごアクション」(労働法制の総破壊に反対する兵庫県共同アクション実行委員会)は8月25日、神戸市内で実行委員会を開き、秋の取り組みについて協議した。
 この間、9カ所のターミナルを中心に取り組んできた数次にわたる街頭宣伝行動の継続的な取り組みに市民の反応も少しずつ出てきている。但馬ではビラの戸別配布が取り組まれるなど工夫もされている。
 また、西谷敏さん(大阪市立大学名誉教授)の講演録のパンフ「労働法制改悪と労働組合の役割」(頒価200円)を広げ、学習会を追求している。パンフは分かりやすいと好評で、500部を急きょ増刷した。
 秋の臨時国会では、労働者派遣法の改悪案が焦点となる。大阪では、9月から10月に大阪弁護士会や大阪労働者弁護団などが呼びかける集会が予定されているなか、兵庫では実行委員会が主体となり、10月14日に200人規模の集会とデモを行うことを決めた。それに向けて共同アピールへの賛同を募りながら、運動を広げていくことを確認した。
(T)
写真:街宣行動を実施=8月21日、JR元町駅前
新社会党兵庫県本部
 新社会党兵庫県本部の労働運動委員会は8月24日、神戸市内で労働者党員交流集会を開いた。
 まず、松枝佳宏・新社会党委員長が問題提起を行い、新自由主義による歴史的大転期の中で社会、地方自治、人間が破壊されているという現状認識をもとに、「公共と雇用を労働者の手に取り戻す」運動の方向性を強調。また、先細る正規労働者中心の企業別労働運動の限界を踏まえ、地域の非正規、福祉、環境、農業などをも視野に入れた社会的労働運動の必要性と実践が強調された。
 産別からの報告では郵政職場の新たな人事給与制度などが紹介された。DОSSという個人端末機で労働時間や作業量などを自主申告することで集配職員の業績手当が決まる仕組みなどだ。
 JRでは究極の合理化である無人化職場が広がっていることが報告された。みどりの発券機により出札窓口が廃止され、券つまりや乗り越し精算なども改札の無人化によってコールセンターからの遠隔改札となっており、今後は直轄駅も無人化されるなど、際限ない社員削減と利用者の安全が問題だと指摘された。
 全体で共通しているのは正規、非正規、派遣、委託など多様な雇用形態で、職場で団結しにくいという問題である。不安定雇用労働者の組織化と処遇改善の具体化という課題を確認した。
(K)
空襲・戦災を記録する全国連絡会議
 空襲・戦災を記録する会全国連絡会議第44回神戸大会が8月23日、24日の両日、神戸市東灘区の御影公会堂で「創る、伝える」をテーマに開かれ、全国から参加した約140人が報告・交流をしあった。
 同会は1971年から毎年、全国各地で開催され、今年は神戸空襲を記録する会(中田政子代表)が実行委員会をつくり受け入れた。
 23日は、神戸鈴蘭台高校の上田実乃理(みのり)さんと安江日菜さんが同校編集部の取り組みを発表。昨夏、学校新聞で妹尾河童さんの『少年H』を特集するため、その舞台の長田区を歩き、空襲を体験した安江さんの祖父らに話を聞くなどして取材を行い、連日新聞を発行したことを報告した。2人は「空襲を知らない人に私たちが伝えていこうと思います」と話した。
 静岡平和資料館をつくる会は、大学生のボランティアが参加したことで、若い人が入りやすくなったこと、ドイツ空爆展など新たな視点でお互いに討議をする場がつくれたことを報告。
 前日、同じ場所で開かれた「米軍資料の調査・活用に関する研究会」では、米軍は1945年2月4日の神戸空襲で焼夷弾の効果を試したことなどが報告された。
 大阪空襲弁護団の大前治さんからは「空襲は怖くない。逃げずに火を消せ」と命じた「防空法」についての説明が行われた。
 1945年7月28日の青森大空襲では市街地の9割が焼け、多くの犠牲者が出たが、市民は7月14日に青函連絡船が爆撃されて空襲被害の凄まじさを見、さらに「伝単」(米軍の空襲予告ビラ)がまかれたので郊外や山中などに避難したのに、当時の金井元彦青森県知事は「28日までに青森市に帰らなければ、町会台帳より削除し、配給物資を停止する」と通告したそうだ。
 「防空法」などの法律や通達、米軍や政府の資料などで事実を確かめ、戦争の恐ろしさや愚かさを伝え広げていくことで、秘密保護法や集団的自衛権行使容認の閣議決定など「戦争への道」を止めていくことができるのでは、と考えさせられた大会だった。
(K)
写真:大会1日目第3の単位では全国各地の会から豊富な資料も提出され熱心な取り組みの報告があいついだ=8月23日、神戸市立御影公会堂
ピースフェスタ明石
 8月6日から10日までの日程で行われたピースフェスタ明石(本紙前号既報)の最終日のメイン行事が折からの台風11号のために延期されていたが、8月17日、明石市立勤労福祉会館で行われた。
 ミニ「平和の集い」では、大型絵本の読み聞かせ、ダンス、東日本大震災復興応援のバンド演奏、さらに「届け、平和の歌声」として沖縄の心や平和の気持を歌う男性デュオが登場した。
 メインは、映画監督の井筒和幸さんが登場してのディスカッショントーク。「井筒監督、いまを斬る〜だまっておれるか、この日本」と題したトークで、井筒監督は主催者側の代表3人と話す形で約2時間にわたり、“井筒流”の辛口トークで熱弁をふるった。「いま、政府は地元の民意を無視して沖縄・辺野古の埋め立てのため、調査のブイを打ち込んだ。知事選が注目されるが、われわれも基地はノーと言い続けなければならない。為政者は『かもしれない論』を広げ、日本の平和憲法を変えようとしているが、だまされてはいけない」などと語った。
写真:主催者側の3人を相手に日本の現状を辛口の熱弁で切った井筒監督=8月17日、明石市
インフォメーション

京丹後・米軍バンドレーダー基地に反対する兵庫集会

  • 9月13日(土)13時30分〜
  • あすてっぷKOBE(JR神戸駅北へ7分)
  • 報 告 永井友昭さん(米軍基地建設を憂う宇川有志の会・事務局長)
  • 参加費 800円
  • 呼びかけ 憲法を生かす会・ひょうごネット 078-361-3655

Xバンドレーダー搬入反対!
9.28全国集会in京丹後 集会とデモ

  • 9月28日(日)13時〜14時30分 ※神戸からバス