「新社会兵庫」 11月26日号
国民の目と耳と口をふさぐ悪法
 「何が秘密か、それは秘密」、そしてそれを漏らしたり知ろうとする者には重い罰則―国民の目と耳と口をふさぐ悪法、秘密保護法案の国会審議は緊迫した局面を迎えている。この悪法の成立を許さない世論の盛り上がり、それをつくる大衆運動の広がりがいま問われている。「戦争する国」へと大きく突き進んでいく布石となる秘密保護法案の廃案を求める声は日々大きくなっている。県内でも反対運動が広がっている。

 新社会党灘総支部が毎週木曜日の朝、JR六甲道駅前で行なっている「なだ・平和のための木曜行動」を秘密保護法案反対≠訴える宣伝行動にしようと、11月7日からは「憲法を生かす会・灘」と共に木曜夕刻も行動を起こしている。7日は、秘密保護法と一体のものである国家安全保障会議(日本版NSC)設置法案が衆議院で可決され、秘密保護法案の審議が始まった日だ。チラシを配布しながら、秘密保護法案に対する「シール投票」や安倍首相への「抗議はがき」も呼びかけた。投票結果は1時間の行動で、反対65、賛成5、「知らない」が6。ようやく同法案への関心が高まっていることが感じられる行動となった。知り合いに声をかけるからと「抗議はがき」を20枚買っていく人もいた。
 10日には護憲勢力の結集をめざす「共生・連帯」近畿が、京阪神における連鎖行動の一環として、神戸のJR元町駅前で街頭宣伝を行い、新社会党、社民党、緑の党の地方議員らも参加して秘密保護法案反対を訴えた。
 新社会党は、さらに12日昼、独自の行動として神戸市協議会を中心に、三宮のマルイ神戸店前で2時間の宣伝行動を行った。あわはら富夫、小林るみ子両神戸市議らがマイクで秘密保護法案の危険な内容とその問題点を訴え、廃案にしようと呼びかけた。シール投票も実施したが、80人を超える人たちが反対に投票した。戦争を経験している何人かの高齢者からは「これでは戦前と同じようになる」という批判の声も聞かれた。
 新社会党は中央本部では衆議院での審議の山場となる18日から22日の5日間、国会前での座り込みをいろんな運動団体に呼びかけて行なう。
 また、兵庫ではひょうご憲法集会実行委員会が19日から3日間、神戸市三宮のマルイ神戸店前で同法案の廃案を訴える座り込み行動を呼びかけた。

(11月16日記)
写真上:シール投票も呼びかけながら行った新社会党の宣伝運動=11月12日、神戸市・三宮
写真中:憲法を生かす会・灘の行動=11月7日、JR六甲道駅前
写真下:「共生・連帯」近畿の行動=11月10日、JR元町駅前
 県内の7つの地区労(センター)、県職労やひょうごユニオンなど7有志労組、JPネットひょうごの15団体で構成する「ひょうご地域労働運動連絡会」(酒井浩二議長)は16日、神戸市勤労会館で第10回総会を開いた。約80人が参加して活動を報告しあったり、記念講演に学んだ。
 冒頭、酒井議長(尼崎地区労議長)があいさつし、「後退し、沈滞してしまった労働運動の現状のなかで、企業内労働運動、地域労働運動、政治活動のトライアングルをどのようにつなぐかが今後の労働運動の生命線だ。どうするかを考え合う総会に」と訴えた。
 総会議事に先立ち、解雇撤回の長期争議を闘う全港湾神戸支部姫路伊藤分会など3つの労組から闘争の現状報告が行なわれたのち、五十嵐仁・法政大学大原社会研究所教授が記念講演を行なった。「今日の政治社会情勢と労働組合の役割」と題する講演では、矛盾が先鋭化する政治・社会情勢全般に言及、労働組合が発揮すべき役割に大きな期待を寄せながら、労働と生活の破壊を押しとどめる、14春闘での社会的労働運動の課題を明快に提起した。
 総会議案は岡崎進事務局長が情勢と課題、活動の目標などを提起。その提起を受けて、明石、宍粟、神崎の3つの地区労や、ひょうご労働法律センター、ひょうご労働安全衛生センターの2つの共闘組織に係わる活動報告も行なわれ、宇野克巳副議長(神戸地区労議長)のまとめで閉会した。
写真:総会では多くの闘争報告や活動報告が行われ参加者を元気づけた=11月16日、神戸市
神河町長選挙
 任期満了に伴う神河町長選が12日に告示され、現職で無所属の山名宗悟さん(54)以外に立候補がなく、無投票で山名さんの再選が決まった。
 山名さんは前回の2009年、初出馬で当選。当選後は、町財政の健全化、学校統合問題、公立神崎総合病院の経営健全化・医師の確保などに取り組んできた。これらの政策課題はほぼ達成できたとして、2期目に向けては、人口減少対策としての若者の定住と子育て環境づくりの拡充や観光の振興など、地域資源で活気あるまちづくり≠公約に掲げていた。
やまな・そうご 1959年兵庫県神河町(旧大河内町)生まれ。県立生野高校を卒業後、旧大河内町職員に。労働組合委員長の傍ら砥峰高原四季祭実行委員長などを務め地域の活動にもかかわってきた。後援会連絡先=電話、ファックスとも0790‐35‐0180
第4回ピースセミナー第1講座
 「憲法ひょうご」(ひょうご憲法集会実行委員会)が、11月を「憲法月間」と位置づけ、その取り組みの一環として主催する「第4回ピース・セミナー」の第1講座が13日、神戸市勤労会館で開かれた。
 「安倍政権下の改憲動向」をテーマに中西裕三さん(憲法・兵庫会議)が講義を行なった。中西さんは、本紙2面に2005年1月から毎号連載している「改憲の動きをウォッチング」の筆者。
 講義では、第1次安倍内閣時の防衛庁設置法、自衛隊法改悪、教育基本法の改悪、改憲手続き法(国民投票法)の強行、集団的自衛権容認の企みなどの改憲策動を振り返り、いま、第2次安倍内閣が「戦争をする国づくり」をめざして暴走のアクセルを踏み続ける憲法破壊の動向を総合的に検討した。
 とくに今臨時国会で最大の焦点になっている秘密保護法案について詳しい解説がされた。国民の目と耳と口をふさぐことになる同法案は、国家安全保障会議(日本版NSC)設置法案と一体で、米軍と合同で海外での軍事行動に道を開くための布石であることが指摘された。次に来るのは、集団的自衛権行使の容認だ。
 また、同法案をめぐる最近の情勢に触れ、学者や弁護士をはじめ各界で反対表明が続出していることや廃案を訴える地方新聞の社説などを紹介しながら、急速に法案反対の世論が高まっていることを伝え、廃案に向けて全力をあげて大衆運動を盛り上げようと訴えた。
写真:改憲への道すじの中でも重大な意味をもつ秘密保護法案の危険性を考えた=11月13日、神戸市勤労会館
反貧困全国キャラバン2013 in 兵庫
 奨学金制度の問題を考える集会が「反貧困全国キャラバン2013」の一環として11月4日、神戸市勤労会館で開かれ、約70人が参加した。同キャラバン2013兵庫県実行委員会が主催した。
 「真に学びと成長を支える奨学金制度をめざして」と掲げたこの集会では、返済困難者が急増している奨学金制度の問題についていち早く問題提起を行ない、その改革のための運動を呼びかけてきた大内裕和・中京大学教授(奨学金問題対策全国会議共同代表)が「教育における格差と貧困」と題して基調講演。ローン化した奨学金制度や上昇しつづけてきた大学授業料の問題を明らかにしながら、有利子貸与型奨学金の無利子化や給付型奨学金の導入などを改善方向として提起した。
 その後、今年6月に発足した「奨学金問題と学費を考える兵庫の会」の佐野修吉事務局長が会の活動報告を行なったあと、返済困難をめぐる具体的な相談事例が坂本知可弁護士からも紹介された。
 さらに、辰巳裕規弁護士をコーディネーターに、大内、佐野両氏に反貧困キャラバン兵庫県実行委員会代表の松ア良喜・神戸女子大学教授や元高校教員の新原三恵子さんも加わり、パネルディスカッションが行なわれた。
 この中で、現行の奨学金制度がもたらす厳しい返済の実態や、生活のためのアルバイトに追われる現代の学生の困窮した生活実態などが明らかにされ、奨学金制度の問題点をより具体的にえぐり出した。また、日本は諸外国に比して授業料が高く、有利子奨学金という制度自体が特異であることなども指摘され、それらの改善が切実な課題であることが強調された。
 兵庫県では「奨学金問題と学費を考える兵庫の会」が電話で奨学金制度に関する相談を受け付けている。事務局の電話078‐362‐1166
写真:奨学金問題にさまざまな角度から関わる5人のパネリストでパネルディスカッションも行われた=11月4日、神戸市
ひょうご丹波・憲法を生かす会
 「ひょうご丹波・憲法を生かす会」は10月28日、篠山市内で第7回総会を開いた。
 総会では、講演会や映画の上映会に取り組んだこの1年半の活動を振り返るとともに、@来年1月に憲法講演会を「憲法たんば」と共催する、A例会(学習会)を定期的に開催する、B「憲法を生かす会・ひょうごネット(仮称)準備会」に積極的に参加することなどを確認した。
 総会の2部として、DVD「STOP 戦争への道」を上映した。また、10月4日に神戸・三宮で行われた山本太郎参議院議員の「秘密保護法」に反対する全国キャラバンの映像も鑑賞し、特定秘密保護法案の危険性を学んだ。この映像は、会員がビデオカメラを持参して撮影してきたもので、初心者の撮影にしては上出来と好評だった。
(K)
写真:秘密保護法反対の全国キャラバンで神戸入りした山本太郎参議院議員の街頭宣伝=10月4日、神戸市三宮
平和憲法を守る兵庫県連絡会
 平和憲法を守る兵庫県連絡会(事務局団体=全港湾関西地本、同神戸地協、自治労兵庫県本部、兵庫県医労連、神戸新聞デイリースポーツ労組、平和のための市民行動の6団体)は10月24日、海上自衛隊の護衛艦「くらま」が10月26日から29日までの間、神戸港に入港、27日には一般公開を行ったことに対し、矢田神戸市長(当時)に入港反対の立場から4点の申し入れを行なった。@商業埠頭への自衛艦入港を許可しないこと、A平和貿易港として推進する行政姿勢を明確にすること、B非核神戸方式を堅持すること、C自衛隊に対し、商業港である神戸港利用を前提とする入港計画の見直しを強く求めること、である。
 申し入れ書では、神戸まつりや海の記念日に合わせた入港のほか、ここ数年間は春と秋には必ず自衛艦の神戸港入港が行なわれており、自衛隊が商業港である神戸港を当然のように利用していると指摘。このことは軍事利用の日常化、戦争協力体制づくりの既成事実化であるとの強い懸念と危惧を持つと表明している。
憲法を生かす会・垂水
 今年で5回目を迎えた憲法を生かす会・垂水のフィールドワークが「戦争と平和そして朝鮮文化に触れる旅」という名で11月3日、京都市で行なわれた。参加者の報告を寄せてもらった。 【編集部】
◇            ◇
 11月3日、67年前、日本国憲法が公布された日にふさわしいフィールドワークに参加した。  先ずは、立命館大学国際平和ミュージアムで、戦争体験者のボランティアガイドの熱い解説を聞きながらの見学。十五年戦争以降の歴史を、被害、加害、平和への努力、戦争責任など多方向からとらえて展示されていた。「わだつみの像」など、見解の対立から他の施設で展示できなかった資料もあり、見応えがあったが、日本各地でこのような資料が堂々と展示できない現状に不安も感じた。しかし、現在の平和を考えるコーナーで大学生が解説をしていて、若い世代が反戦平和を引き継ぎ広めていってくれることに未来の希望を感じた。
 午後からは高麗美術館を訪れた。在日朝鮮人一世の故鄭詔文(チョン・チョムン)さんが日本で収集した朝鮮古美術を研究展示する美術館で、入口横の庭では苔むした石人、石塔が出迎えてくれた。朝鮮通信使がテーマの特別展(12月23日まで)の最中で、秀吉の朝鮮侵略を例外として室町時代から江戸時代、日本と朝鮮が「信(よしみ)」を通じていたことがよくわかった。
 最後に、敗戦のわずか半年前に福岡刑務所で獄死した韓国の詩人、尹東柱(ユン・ドンジュ)の詩碑を、同志社大学今出川キャンパスに訪ね、未来を奪われた詩人の思いと、その未来を生きてきた自分たちの現在を考えた。
(半澤恵子)
写真:尹東柱の詩碑を訪れた参加者=11月3日、京都市
インフォメーション

12.8平和の集い 神田香織さんの講談と講演

  • 12月8日(日) 14時〜16時
  • 須磨区役所・多目的ホール
  • 参加費=一般 1,000円 学生 500円
  • 078-360-4674(I女性会議)

平和憲法を守る12.16兵庫県集会

  • 12月16日(月) 18時30分〜20時
  • 兵庫県民会館・大ホール(元町駅北 徒歩7分)
  • 講演「安倍政権の憲法破壊と私たちの課題」
    上脇博之さん(神戸学院大学大学院教授)
  • 参加費 500円
【連絡先】平和憲法を守る兵庫県連絡会 078-392-4674(自治労兵庫県本部)