「新社会兵庫」 6月25日号
- 神戸で護憲団体が講演会
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安倍内閣による、改憲の発議要件緩和のための「憲法96条改正」の目論見に抗し、9条の心ネットワーク、平和憲法を守る兵庫県連絡会、憲法・兵庫会議の県内3つの護憲運動団体が主催した講演会が6月8日、神戸市勤労会館大ホールで開かれた。「改憲派が斬る!96条改正(=改悪)に異議あり!」と題して、講師には憲法9条改正論者として知られる改憲派の憲法学者、小林節慶応大学教授が招かれた。集まった310人の聴衆を前に、小林教授は立憲主義の立場から96条改正論を厳しく批判した。
講演に先立ち、兵庫県弁護士9条の会の羽柴修弁護士が主催者を代表してあいさつし、2006年11月3日に神戸ワールド記念ホールで7500人が集まった集会を呼びかけた護憲運動団体が、昨年の総選挙で再び浮上した改憲への危険な動きを受けとめて話し合いを重ね、「ひょうご憲法アピール」の呼びかけ(5月3日発表)や今回の講演会の開催に至った経過などを報告した。
講演では、小林教授はまず、今年5月の憲法記念日を節とした論争で「96条改正」反対論が多くなった、今後たとえ国民投票になったとしても必ず討ち取れる≠ニ、「96条改正」論をめぐる情勢認識と自信を示した。
同氏はさらに憲法について、権力者が権力を乱用しないよう権力者をしばるという目的性をもった最高法規だと立憲主義を力説。改憲の発議要件を下げることは憲法の本質を変えてしまうものだと強調し、「96条先行改正論」は邪道だと批判した。こうした発想の根本には、法と道徳の区別が分かっていない、誤った憲法観に基づく自民党改憲案があるとも斬った。
また、外国の例を紹介しながら、世界的にみても日本の憲法改正要件は決して高くないとも指摘。「96条改正」阻止へ、国民がもっと主権者意識を持って憲法教養≠高めよう、憲法を考える人を増やそう、と訴えた。
写真:310人の聴衆を前に「96条改正は憲法が憲法でなくなることを意味する」と訴える小林節教授=6月8日、神戸市勤労会館
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新社会党兵庫県本部(粟原富夫委員長)は6月16日、神戸市内で総支部・支部代表者会議を開き、この夏の参院選に臨む方針を確認した。
比例代表選挙については、護憲共同の「共同名簿方式」などの構想が実らず、新社会党としては、5月21日に社民党との間で結んだ参院選についての協定にもとづき、「社民党の比例代表候補を支援することを基本に当該都道府県の条件に応じて対応する」などの方針を確認している。兵庫県本部ではこの方針に沿い、憲法問題、とりわけ沖縄の基地問題を重視する立場から、社民党の比例代表予定候補の山シロ博治さん(新・60歳)を重点的に支援して闘うことを決めた。また、同じく鴨ももよさん(新・64歳)の選挙にも地域ユニオン運動や女性運動を通じて関わることもあわせて確認した。
兵庫選挙区については、兵庫県本部は、中央段階での護憲共同の比例代表候補の擁立が断念されたのちも、兵庫選挙区での共同候補擁立にぎりぎりまで努力してきたが、自前の候補@i立には至らず、また、近畿での護憲共同推進の闘い方をさぐってきた「『共生・連帯』近畿」などとの共同歩調で、選挙区候補の推薦の方向を確認していたが、その後の経過のなかで関係5者による政策協定の締結に至らず、6月28日、最終的には自主投票とした。** 6月28日、記事を一部修正しました。
- 護憲・脱原発・反貧困へ
参院選 新社会党が支援する予定候補 -
■比例代表予定候補(社民党)
山シロ博治(やましろ・ひろじ)=沖縄平和運動センター事務局長、自治労沖縄県本部副執行委員長。1952年沖縄県生まれ。沖縄県庁に26年間在籍。辺野古新基地建設、東村高江のヘリパッド建設反対運動など多くの平和・市民団体と連携、県内外に幅広いネットワークをもつ。沖縄の平和運動の象徴的存在。
■比例代表予定候補(社民党)
鴨ももよ(かも・ももよ)=前全国ユニオン会長。1948年静岡県生まれ。保育士として千葉市の保育所に勤務。退職後1人でも加入できる労働組合「なのはなユニオン」をつくり、委員長を務める。25年間、非正規労働者や労働組合のない職場での問題解決に取り組む。著書『非正規労働の向かう先』(岩波書店)ほか多数。
■兵庫選挙区予定候補(緑の党)
松本なみほ(まつもと・なみほ)=環境政策コンサルタント(自営業)、 緑の党運営委員、緑の党ひょうご共同代表。1974年兵庫県生まれ。28歳で神戸市議会議員選挙に立候補するも次点落選。市議会会派の政務調査員をしながら緑の党設立に向けて活動してきた。
- 尼崎市議選 新社会党推せん
任期満了に伴う尼崎市議選(定数42)は6月16日投開票で行なわれ、新社会党兵庫県本部が推薦した現職のつづき(都築)徳昭さん(60歳)は2406票(前回2690票)を獲得して32位で当選、3選を果たした。
投票率は41・38%で、過去最低だった前回をさらに5・96ポイント下回った。
選挙は、定数が2減になったのに加え、54人が立候補、兵庫進出をねらう日本維新の会(5人)やみんなの党(3人)がはじめて公認候補を擁立するなど大激戦の様相を呈した。
つづきさんは、2005年に初当選以来、「大切にしたい!環境・いのち・くらし」を合言葉に、市民と労働者の目線で地道に活動をつづけ、武庫川ユニオンの議員としても公契約条例制定運動などに精力的に取り組んできた。
当選者の党派別内訳は、自民6、民主2、維新4、公明9、みんな1、共産7、社民2、無所属11。
- 有事法制に反対するネットワーク東播磨 結成10周年
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2003年5月22日に立ち上げられた「有事法制に反対するネットワーク東播磨」は10周年を迎えた6月2日、第10回総会と記念講演会を加古川市の県総合庁舎「かこむ」で開催した。記念講演の講師には元神戸大学副学長の浦部法穂氏を招き、主に自民党の改憲案についてその内容と本質を詳細に教わった(=写真)。
参加者は決して多くなかったが、質問時間も含めた約2時間、一言も聞き漏らすまいとする聴衆との間にかつてない緊張感が生まれた。
最も印象に残ったのは、改憲案が過去(戦前)の名誉回復のために国内外の「現在」を著しく傷つけているとの指摘。そのほか、「自衛隊」「自衛軍」と「国防軍」の違い―「国防軍」では武力の行使に歯止めをかけられない―など詳しい解説があった。「人権」の項に関しては、「公益および公の秩序」を何よりも優先させるあまり「人権」の否定そのものだとバッサリ。また、「96条改正」で改憲案をゴリ押しし、その後は自分達の手でもう一度ハードルを上げ固定化させることも考えるなど、権力の先を見越した魂胆にハッとさせられた。総じて、改憲案は国民不在の国家主義そのものであり、絶対許してはならないと改めて確信させられた。
(加古川M・H)
- 映画「ひまわり」上映会に500人 丹波・篠山
1959年6月に沖縄で起きた米軍ジェット戦闘機墜落事故をモチーフに、オスプレイ配備に揺れる今の沖縄、日本に平和とは何かを問いかける映画が、「ひまわり〜沖縄は忘れない、あの日の空を〜」である。
今年4月に「ひまわり」たんば上映実行委員会を結成。上映実行委員会には、憲法たんば、ひょうご丹波・憲法を生かす会や、9条の会・ささやま、平和コンサート実行委員会など趣旨に賛同する多くの団体・個人が参加し、6月に丹波市と篠山市の2会場で上映会を行うこととなった。
5月には丹波市内で特別試写会を開催。これに参加した約60人の人たちが中心になって、上映会の成功に向け、前売券の販売に精力的に取り組んだ。
上映会は7日に丹波市・ポップアップホール、13日には篠山市民センターで開催。両会場とも午後と夜の2回上映を行い、のべ430人が参加した。5月の試写会も合わせると約500人が鑑賞したことになる。
各会場では、映画上映前に三線の演奏と歌による沖縄音楽ミニコンサートが行われ、「心が落ち着いた」「耳になじむ音楽で良かった」と、たいへん好評であった。
映画「ひまわり」も好評で、「生まれも育ちも沖縄だが、丹波に住んで12年。この映画を観て、改めて子供達へしっかり伝えていかなくてはと思った」「沖縄がとても近く感じた。忘れてはいけないと思った」「涙が出て、とても感動した」など、沖縄の基地問題を真剣に考えたいという感想が多く寄せられた。
(K)
写真:映画上映前の沖縄音楽ミニコンサートも大好評=6月13日、篠山市民センター
- ひょうご労働安全衛生センターが総会
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NPO法人ひょうご労働安全衛生センター(神田雅之理事長)の第8回総会が6月8日、神戸市勤労会館で開かれた。総会は、前半が総会議事、後半が記念講演という2部構成で行われた。
総会では、同センターが中心課題として位置づけてこの1年間取り組んできた過労死、メンタルヘルス、アスベスト問題に焦点をあて、「地震・石綿・マスク支援プロジェクト」などの具体的な活動内容が報告された。
また代議員からは、神戸港におけるアスベスト被害者救済の取り組み、東日本大震災の復興に向けて派遣された職員の自殺問題、阪神・淡路大震災のガレキ処理に従事した市役所職員の中皮腫発症と公務災害の取り組みについての報告があった。
第2部では、「胆管がん」をテーマに産業医科大学の熊谷信二准教授の記念講演が行われた。熊谷氏は、胆管がんだけでなく職業がん全体の問題について、「有害物質の安易な使用が職業がんをひき起こすが、潜伏期間があるため退職後に発症することがあり、仕事との関係で気付きにくい」という特徴がある。そのため、「動物実験で発がん性が示される場合は、その段階で直ちに使用禁止等の予防措置を取るべきである」との力強い言葉が印象的であった。
(N)
写真:総会議事と記念講演の2部構成で行われた第8回総会=6月8日、神戸市勤労会館
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結成から15年を迎えた姫路ユニオン(森山容光委員長)は8日午後、姫路労働会館で第16回定期大会を開いた。
労働・雇用環境をめぐっては、非正規労働者が3分の2以上を占める職場が出てきたり、さらにいま、いつ解雇になっても文句を言わない≠ニいう「限定正社員」制度が政府の産業競争力会議や規制改革会議などで提案・審議されており、労働運動が低迷するなかで、解雇までもが資本の意のままに行われようとしている。
大会では、こうした情勢をも確認しながら、来賓あいさつを通じて各地域ユニオンの闘いに学ぶとともに、姫路ユニオンで現在闘っている新しい仲間も紹介。労働組合は闘わなければ存在できなくなるということを改めて意思統一し、新たな闘いにつなげていこうと誓い合った。
役員は森山委員長をはめ4役全員が留任した。
(M)
写真:新しい仲間も迎えて労働組合の意義を再確認した大会=6月8日、姫路市
- 神戸空襲を記録する会が主催
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神戸大空襲を風化させてはならないと、神戸空襲を記録する会(中田政子代表)は毎年6月に神戸空襲の傷跡≠ネどを訪ねて回る「戦跡ウォーク」を続けているが、15回目となる今年は6月2日、中央区の湊川神社から大倉山公園を経て湊川公園までのコースを歩いた。参加者の多くは高齢の戦争経験者だが、中にはベビーカーを押しながらの女性や若者の姿も見られた。
約3時間半の行程の途中、数か所で語り部さんが体験談を話した。ある女性は、まさに火の海≠逃げまどい、防火水槽の中に入って命拾いをしたことを自作の絵を見せながら語り、またある男性は、たくさんの人がまるで炭のように真っ黒になって亡くなっていたことが目に焼き付いていると語るなど、つらい場面を思い出しながらの語りだった。
7カ所の戦跡をめぐったウォークはさらに、同会が取り組んできた「神戸空襲を忘れない―いのちと平和の碑―」の建設予定地をも訪ねた。大倉山公園の最も北側、甚大な空襲被害を受けた市街地を一望できる高台で、桜と楠の樹木に囲まれた場所だ。今年8月15日、集まった1743人の犠牲者名が刻まれた慰霊碑の建立式典が行われる予定である
(る)
写真:7カ所の戦跡をめぐったウォークの中で自らの空襲体験を語る女性=6月2日、神戸市中央区
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