「新社会兵庫」 6月11日号
- 全港湾神戸支部山陽バス分会
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山陽バス(本社・神戸市垂水区)の運転手など140人余で組織する全港湾関西地本神戸支部山陽バス分会は、年間の休日増を求めて5月15日始発からストライキを決行した。15日は早朝から全港湾関西地本の各支部の組合員のほか、地域からもひょうごユニオンに結集する地域ユニオンの仲間ら約200人が本社車庫前に集まり、ストライキを支援した。ストライキを背景にした現場での折衝によって、会社側はこれまでかたくなに拒否してきた交渉の席を確約し、午後12時35分、ストライキは解除された。
- 公休出勤で40日弱の休日が常態化
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組合側の要求の中心は、年間73日のバス運転手の休日を104日に増やせ、というもの。
現場の運転手には「4労1休」のローテーションで年間73日が休日として割り振られているが、実態は頻繁な公休出勤が繰り返され、ほとんどの運転手は40日弱の休日しかとれず、年配者だけでなく日常的に過労、健康への不安を訴える労働者が多い。管理部門の事務所の年間休日は104日となっており、組合側は公共交通の安全のためにも104日は不可欠と主張してきた。会社側はしぶしぶ年間89日を提示したものの、現状のダイヤ・人員でも月1回程度の公休出勤なら104日の休日は可能だとする全港湾側が提案した案を一顧だにせず、交渉にも応じないため、今回のストライキ突入となった。
運転手の大半のストライキ突入と説得活動で路線バスはほぼ全面ストップした。
なお、このストライキに対して垂水警察署が目に余る不当介入を行い、出庫しようとしたバスを妨害したとして支援のユニオン組合員1人を不当にも逮捕するという事態も起きた。
山陽バスは今年3月、高速バスの運転手に1日の休みもなしに連続119日間の運転をさせたとして会社幹部が神戸西労働基準監督署から送検されるなど、その労働者酷使、安全軽視が社会的にも指弾されている。
同社の既存労組である山陽電鉄労組自動車支部(私鉄総連)は何ら改善に動こうとはせず、昨年11月に運転手の大半が同労組を脱退、全港湾神戸支部山陽バス分会を結成し、劣悪な労働条件の改善を求めていた。
今回のストライキについて、全港湾神戸支部の宇野克巳書記長は、「全港湾だけでなく地域の仲間も数多く駆けつけてくれたおかげで、会社から『交渉のテーブルに着く』という回答を引き出すことができた。山陽バス分会のみならず、労働者が連帯し、団結した力を会社が目の当たりにしたからこその結果だ。ストライキ後の分会集会では『楽しかった』『はじめてストライキを経験したが、有意義で有効な取り組みだった』という声が出されており、組合員の自信にもつながっている。今後、会社との交渉がスムーズに進むかどうかは未知数だが、このストライキで培った力を糧に、元気に闘いを進めていきたい」と語っている。
写真:地域の仲間の支援も得てストライキを決行した山陽バスの運転手たち=5月15日、神戸市垂水区
- 橋下市長は謝罪・辞任を
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「慰安婦制度が必要なのは誰だって分かる」、(沖縄の米軍司令官に)「風俗業をもっと活用してほしい」など、信じられない人権感覚で女性だけでなく男性をも侮辱する暴言を臆面もなく次々と発した橋下徹・大阪市長(日本維新の会共同代表)に対し、国内だけでなく、国際的にも批判が集中している。
こうした一連の発言に抗議するため5月17日夕刻、日本軍「慰安婦」問題・関西ネットワークの呼びかけで大阪市役所前には400人以上の人が集まった。怒りのアピールを次々と行なった後、人間の鎖で大阪市役所を取り囲み、「橋下辞めろ!」コールを続けた。
24日に予定されていた日本軍「慰安婦」生存者(ハルモニ)との面談は、橋下市長の謝罪パフォーマンスに利用されることになると、ハルモニ側が拒否。同ネットワークが大阪市内で主催した翌25日の集会(日本軍「慰安婦」被害者証言キャンペーン)では、会場が溢れんばかりの500人の支援者を前に、2人のハルモ二は「私たちは立ちたくてここに来たのではない。日本の過ちを糺しに来た」と、強く堂々と証言した。
橋下発言に抗議し、発言の撤回や市長辞任を求める声明は多くの運動団体から出されているが、新社会党兵庫県本部やI(アイ)女性会議兵庫県本部も橋下市長宛てに抗議文を送った。
この機を逃さず、橋下市長を辞任に追い込む声を広げると同時に、日本軍「慰安婦」に対して真の謝罪と補償を求める意見書を各自治体から国に上げる運動をさらに広げねばならない。(K)
写真:橋下大阪市長の一連の暴言に抗議するため400人を超える人々が大阪市役所を取り囲んだ=5月17日、大阪市役所前
- 5.11神戸
「共生・連帯」近畿の共同代表である仲尾宏さん(京都造形芸術大客員教授)などの呼びかけによる「どうする?日本の政治〜ほんとにできないのか、オリーブの木〜」と題した集会が5月11日、神戸市内で開催され、100人を超える参加者が詰めかけた。
この集会は、昨年末の総選挙で自民や維新の会が躍進し護憲政党が大敗北を喫したが、このままでは参院選でも同じ敗北は避けがたいとの危機感から、「平和、リベラル、護憲、脱原発の諸勢力が共同してたたかえないのか」、「参院選後の政界再編はありうるのか」などについて、各党の意見を聞こうと企画されたもの。
9プラス25改憲阻止市民の会・世話人代表の原和美さんのコーディネートで行われたフリー討論では、新社会党の松枝佳宏委員長をはじめ、前衆議院議員の辻恵、中川治、服部良一の各氏、緑の党代表などがそれぞれの意見を述べたが、共同してたたかうことの必要性については一致するも、それ以上に突っ込んだ議論にはならなかった。
「共生・連帯」近畿では、選挙区選挙における共同候補の擁立に最後まで努力することや護憲・左派勢力の総結集に向けた取り組みをつづけていくことにしている。
(N)
写真:新社会党、社民党、緑の党の代表らが意見を述べあった討論集会=5月11日、神戸市
- 西宮で憲法集会開く
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改憲の動きが強まる危険な情勢を受け止め、9プラス25西宮市民の会は5月25日、西宮市内で「憲法9条と25条について考えよう」と題する集会を開いた。
まず原和美さんが、小泉構造改革以降の労働者攻撃や社会保障のスリム化、企業の内部留保拡大、さらには貧困率を軸に格差の拡大などについて、社会の歪みを鋭く告発。また、奨学金問題や生活保護をめぐる最新の情勢についても怒りを込めた問題提起を行なった。
次に、沖縄出身の新垣亀一さん(89歳)が沖縄戦の凄まじい実態を語った。わずかな食糧と幼い子どもを抱え、壕の中に逃げ込んでも日本軍に追い出され、地獄のような光景の中で戦争を体験した家族への思いと、深い悲しみの中にも静かに戦争を告発する新垣さんの姿に参加者の多くが感動。沖縄戦の「語り部」に拍手がいつまでも続いた。
日本を「戦争ができる国」にしていかないためにも、憲法を守る取り組みを西宮の地で強めていくことを確認した。
(大)
写真:原和美さんらが今日の社会の歪みについて憲法を軸に問題提起=5月25日、西宮市
- 2013年社会主義ゼミナールin近畿
「2013社会主義ゼミナールin近畿」が5月26日、大阪市内で開かれ、「今なぜ、生活保護基準切り下げか?!」と題して生活保護制度の改悪問題を考えた。講師はこの問題の第一人者で、生活保護問題対策全国会議代表幹事を務める尾藤廣喜弁護士。
尾藤さんは、生活保護基準の切り下げの前哨戦として、利用者の孤立化をねらった凄まじい生活保護バッシングの展開を取り上げ、その背景には財務省の用意周到な準備がある、との指摘から講演を切り出した。生活保護利用者が増え続け、最多数を更新し続けている実態(12年12月で215万余人)をもとに、人気お笑いタレントの母親のことなどを悪用した「不正受給横行キャンペーン」と生活保護バッシングが展開されているが、事実として不正受給横行の実態はなく、11年で不正受給件数は全体の1・80%、不正受給額では0・38%であることを紹介。バッシングは、「生活保護=『悪』」のイメージ化、生活保護利用者とワーキングプアとの分断・対立、さらには最低賃金、年金など他制度との関連を考慮して生活保護への攻撃によって社会保障全体の切り下げなどをねらうものだと提起した。
また、問題の根本にある貧困の深刻化についても考え、生活保護制度は憲法25条が保障する生存権であることに立脚し、当面する生活保護制度の改悪に反対する運動をさまざまな取り組みを通じて強めようと強調した。
写真:講演する弁護士の尾藤廣喜・生活保護問題対策全国会議代表幹事=5月26日、大阪市
- 県パート・ユニオンネットワークが総会とフォーラム
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兵庫県パート・ユニオンネットワークは5月18日、神戸市勤労会館で定期総会を開いた(=写真)。非正規労働者の権利向上に向けた各地の活動を報告・交流するとともに、「均等待遇の実現」「どこでも誰でも時給1200円」「使い捨ての有期雇用反対」などのスローガンに基づく方針を確認した。
総会終了後のパート・フォーラムでは、小劇による芦屋3単組の闘いのほか、自治労臨職評の加古川市職労・パート分会の学校給食調理員の継続雇用を求める闘い、淡路市職労の臨時職員の採用試験廃止・雇用継続の闘い、ユニオンあしや・ポオトデリカトオカツ分会の取り組みが報告された。
その後、県ネットの運動を作ってきた黒崎隆雄顧問から「県ネット20年の歩みとこれからの運動の課題」と題する講演を受けた。これまでの運動を振り返りながら「非正規問題」が提起され、いま急速に若年層での非正規雇用が拡大しているが、最大多数は主婦パートであることを踏まえ、それが存立する税や社会保障制度の課題を指摘。具体的な経験も紹介しながら、均等待遇に向けた運動の強化が提起された。日本の非正規労働者に対する扱いは「世界の非常識」であり、フィラデルフィア宣言やディーセントワークがグローバルスタンダードであることを確認した。
(T)
写真:定期大会=5月18日、神戸市勤労会館
- I 女性会議県本部が大会
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I(アイ)女性会議兵庫県本部(加納花枝代表)は5月26日、第52回定期大会を神戸市内で開催した。
同会議は結成から半世紀、女性解放運動や平和運動を続けているが、大会では1年の活動をふり返り、各支部の状況や会員の活動などを交流した。この間、日本軍「慰安婦」問題の早期解決を求める運動を続けているが、慰安婦制度を容認する橋下維新の会共同代表の発言は許せないと抗議をした会員も多かった。
また、イラク戦争から10年、元女性兵士がPTSDに苦しみながら立ち上がろうとする姿を描いたDVD「ポスターガール」も上映。貧困と戦争、奨学金問題などすべてがつながっていることを再確認した。
新年度の運動方針には教育の課題にもっと力を入れることを盛り込んだ。
大会終了後は街頭で橋下発言に抗議するビラを参加者全員で配布した。
(K)
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