「新社会兵庫」 3月26日号
- 「フクシマ」から2年...
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東日本大震災、福島第一原発事故から丸2年。安倍内閣はまるで原発事故などなかったかのように、原発再稼働へ前のめりの姿勢を見せている。こうしたなか、原発再稼働を許さず、脱原発運動を再強化していこうと、3・11を前後して各地で脱原発を訴える集会や行動が取り組まれた。兵庫では3月11日、「さようなら原発・兵庫」が呼びかけた後藤政志さん(元原子力プラント設計者)の講演会が神戸市中央区の私学会館で開かれた。
さようなら原発・兵庫(さようなら原発1000万人アクション兵庫県実行委員会)が呼びかけた「3・11公開学習会」にはさまざまな運動団体から250人を超す人たちが参加。「原発再稼働は安全か―原子力技術者からの指摘―」と題する後藤政志さんの講演に聞き入った。
学習会の冒頭、主催者を代表して酒井浩二・ひょうご地域労働運動連絡会議長があいさつ。「福島の現状を知り、可視化させることが、核のない社会をつくるために最も必要なことだ。あらためて『核と人類は共存できない』という言葉の意味をかみしめ直そう。3・11は終わっていないし、終わりなどない、と自覚しよう」と訴えた。
後藤さんは、「原発関連死789人(東京新聞・3月11日)。果てしなく続く汚染水処理―汚染水タンクがすでに26万トン分。あと2年で確保場所がなくなる」と、福島の現状から話を切り出し、福島第一原発事故の原因、構造上の問題、事故対応の問題など、元原子力プラント設計技術者という視点から多面的にその安全性について問題点を指摘した。
そのなかで、原発の安全目標は、事故の発生確率でなく事故の被害の規模で判断すべきこと、さらに「安全は哲学を必要とする」として、「論理的に起こりうることはいつか確実に起きる。安全の考え方はグレーゾーン問題への対応の問題だ」と述べ、「一度、環境に放出された放射性物質はなくならないし、放射性廃棄物の処理はまったく見通しが立たない。核燃料サイクルはより危険で技術的に無理だ」と提起した。
最後に、「未来に向けて」として、脱原発・再生可能エネルギーの時代に向け、生活スタイルの転換と環境のシフトなどを提起。再生可能エネルギーの可能性として「洋上風力発電」に注目していると述べた。
学習会では最後に、「私たちは未来への責任を果たさねばなりません。全原発の廃炉にむけ全力をあげよう」と結ぶアピールを採択して閉会した。
写真上:参加した250人は元原子力プラント設計技術者の視点からの原発再稼働の危険性の指摘を熱心に聞いた=3月11日、神戸市 写真下:講演する後藤政志さん=3月11日
- 3.10大阪
関西規模では3月10日、「さよなら原発3・10関西2万人行動―大飯原発すぐ止めろ!全ての原発を廃炉に―」と銘打った行動が、大阪市の中之島公園内の水上ステージ、女神像前エリア、剣先公園エリアと3つの会場で行なわれ、折からの寒風と雨で冷え込みが厳しいなか、約1万1千人が参加した。市民団体「ストップ・ザ・もんじゅ」を連絡先とする実行委員会主催で、市民運動グループ、労働組合、民主団体、政党など党派的な系列を越えて集まった。
女神像前エリアと剣先公園では運動グループからつぎつぎと3分アピールが行なわれたあと、「福島はいま」と題して武藤類子さん(ハイロアクション福島40年実行委員会)が福島の現状を報告した。武藤さんは、いろいろなところで放射線量が再び上昇していること、低賃金と不十分な防護策のまま被曝しながらの除染作業のことなどを伝え、いま避難や賠償問題などで人々の分断が新たに進み、段々ものが言えなくなってきている状況などにも触れた。そして、それでも声を上げることの大切さを訴え、10万人を突破した、福島原発告訴団の「厳正な捜査と起訴を求める緊急署名」(福島地検に提出)への協力感謝を述べた。
集会後、参加者は3つのコースに分かれ、シュプレヒコールを繰り返しながらデモを行なった。
写真:中之島公園内の3つの会場に分かれて進められた「さよなら原発関西2万人行動=3月10日、大阪・剣先公園
- 2013兵庫たたかう仲間の集会
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「脱原発・働くものの権利 立ち上がろう つながろう」をスローガンに掲げた「2013兵庫たたかう仲間の集会」が3月9日、神戸市内で開かれ、約250人が参加した。若い人の姿が目立った。主催は、ひょうごユニオンやひょうご地域労働運動連絡会などでつくる集会実行委員会。青年団結集会実行委員会も集会に合流した。
塚原久雄・ひょうごユニオン事務局長の主催者あいさつを兼ねた基調提起ののち、各地で闘う仲間の闘争報告が続いた。
まず、毎週金曜日に関西電力神戸支店前で行動する脱原発運動グループから2人の若者が活動紹介。つづいて、解雇撤回闘争を闘い続ける全港湾神戸支部姫路伊藤分会の仲間らが県労働委員会での証人尋問のやりとりの一コマを劇にして闘争の一端を紹介し、6月26日に裁判の判決を迎えると報告。さらに、2年近くにわたる闘争の末、2月27日に神戸地裁で解雇無効の全面勝利の判決を勝ち取ったあかし地域ユニオン東亜外業分会の闘争の歴史がDVDで紹介され、分会員が「勝利判決」という垂れ幕を手に勝訴報告を行なった。
今集会の特徴は、「新たに労働組合を結成した人たち」として、過酷な労働条件や劣悪な雇用環境のなかで新たに組合を結成した組合員が多く登場したことだ。全港湾神戸支部に新加入した山陽バス分会、同支部後藤回漕店分会、神戸ワーカーズユニオン上野紙料分会、ひょうごユニオン読売不動産分会、自治労加古川市職労パート分会、武庫川ユニオン西宮食糧分会の仲間たちがつぎつぎと自己紹介を行なった。
たった1回の遅刻で不当な賃下げを受けて提訴した日本郵便非正規ユニオン委員長の福本慶一さんも裁判闘争への決意表明を行った。
最後に酒井浩二・ひょうご地域労働運動連絡会議長がまとめを行なったあと、参加者は元町、三宮とデモ行進を行なった。
写真上:新しく労働組合を結成した仲間たちがつぎつぎと自己紹介=3月9日、神戸中央港湾労働者福祉センター 写真下:集会後は元町を通って三宮までデモ行進=3月9日、神戸市
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神戸地区春闘とひょうご地域労働運動連絡会は3月15日、「2013春闘講演会」を神戸市勤労会館で開いた。東海林智(とうかいりん・さとし)さん(毎日新聞社会部記者、前新聞労連委員長)による「99%の労働運動を始めよう〜今、労働組合に求められること」と題する講演に学んだ。東海林さんは2008年末の「年越し派遣村」に記者の立場でなく、実行委員として運営に携わるほど労働運動に熱い思いを持った人。
講演では最初に、橋下「維新の会」にみられる労働組合攻撃の意図は民主主義への攻撃だとして、労働組合は民主主義の砦であることを改めて強調。さらに、最近の資本の乱暴な解雇攻撃や取材でつかんだ非正規雇用、非正規労働者の実態などに触れつつ、安倍政権の登場で小泉政権時代の規制緩和の悪夢が再来しつつあることを指摘。こうした中での労働組合の役割について、「声をあげることが大事」と提起。「沈黙はどんな事態もなかったことにされる」と述べるとともに、労働契約法の改正を活用し、非正規労働者を大胆に組織することが求められていると強く訴えた。
写真:労働組合の重要な役割について熱いメッセージをおくる毎日新聞記者の東海林智さん=3月15日、神戸市勤労会館
- 3回目の要請・相談行動 神戸市役所前
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阪神・淡路大震災時の借り上げ復興住宅が2015年度から順次、20年の入居期限を迎える問題で、被災地と被災者を考える懇談会と兵庫県震災復興研究センターは、「希望するすべての入居者の居住の継続を!」と、居住継続を神戸市に求めて、今回で3回目となる「請願行動&交流・相談会」を3月4日〜6日の3日間、神戸市役所1号館前で取り組んだ。昨年の7月2日〜3日、10月29日〜31日の2回の行動に続くもの。
今回の行動には、入居者と支援者合わせて延べ150人が参加、神戸市長宛の「請願書」75人分を提出した。相談に来た入居者からは「80歳で引越しはつらい」「同じような悩みを抱えている人がいることを知れただけでも気持が落ち着いた」「このまま住み続けてもいいのですね」などの声が聞かれた。
この間の運動の積み上げによって、これまで契約期間終了での転居をかたくなに迫ってきた神戸市は今年になってようやく要介護者など転居困難者の入居継続を第三者委員会(非公開)で検討することを発表、動きを見せ始めた。ただ、このことがまた新たな線引きとなり、さらなる選別・差別で混乱が生じることが懸念される。新社会党は神戸市議団を先頭に居住者らの相談活動に携わりながら、希望者すべての居住継続を認めるよう神戸市に求めている。
この問題では、兵庫県は昨年末に高齢者や障がい者を対象に居住延長の検討を公表。また、宝塚市がすでに希望者には居住継続を認めることを表明しているのにつづき、伊丹市でもこのほど希望者の意向を受け止める旨の方向を表明している。
写真:神戸市役所1号館前に張られたテントに述べ150人がかけつけた=3月4日、神戸市役所前
- 憲法を生かす北区の会が開催
憲法を生かす北区の会(山ア貢代表)は3月10日、27回目の「北区憲法を考える集い」を北区民センターで開いた。テーマは「安倍政権下の改憲動向」。安倍政権による「壊憲」の動きが現実味を帯びてきたなか、一人でも多くの参加者をと、「カツケンひろば」ニュースの発送、駅前での朝ビラ、電話での誘いなどを事務局で話し合い、呼びかけの行動に取り組んだ。
当日は、折からの雨と寒風が吹きすさぶ悪天候だったが20人が参加。冒頭、東日本大震災の犠牲者に黙祷を捧げて開会。講師は、本紙「改憲の動きをウォッチング」欄を毎回執筆されている中西裕三さん。中西さんからは、第1次安倍内閣でやり残した集団的自衛権の行使容認や改憲をまさに蛇のような執念深さで目論んでいること、改憲発議要件の緩和のためにまず96条改憲を狙っていること、軍事費は11年ぶりに増額、武器輸出3原則の緩和など、軍国主義、国家主義への「先祖返り」だとの指摘があった。
講演後、参加者から質問や意見が多く出て、現憲法の存在意義が改めて確認された。最後に山ア代表が「自分の回りの憲法に関心のない人に、一緒に考えるように話していこう」と訴えた。
(W)
写真:分かりやすくまとめられたレジュメを見ながら中西裕三さんの話を聞く参加者=3月10日、神戸市・北区民センター
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新社会党兵庫県本部(粟原富夫委員長)は4月14日、第18回定期大会を午前10時から神戸市勤労会館で開く。2月下旬の全国大会を受け、参院選に向けた闘争方針を議論しあうとともに、脱原発、憲法9条・25条にかかわる大衆運動の強化、さらには党の主体的な力量を拡大するための党員・機関紙拡大、党活動の活性化などについての活動交流と総括の上に、新たな方針を決定する。
参院選をめぐっては、安倍内閣による改憲策動に対していかに護憲勢力の存在感のある共同戦線を実現していくのか、兵庫で何を準備していくのかなど、時間が切迫するなか、しかも簡単には切り開けない困難な局面で向き合わなければならない重大な課題を考える。
- 4月28日(日)、長田区・若松公園で開催
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第18回被災地メーデーの開催要項の概要が決まった。開催日時は4月28日(日)午前11時〜午後2時30分(予定)、場所は昨年と同じ長田区の若松公園(JR新長田駅・南西の鉄人28号モニュメントのある広場)のグラウンド(多目的広場)。テーマは「傾いた天秤、押し戻す力は連帯」。
被災地メーデー実行委員会はメーデー成功のために賛同人(賛同金の協力)を募っている。賛同金は1口1千円で何口でも。郵便振替か近畿労働金庫への振り込みを。
▼郵便振替口座/口座名=被災地メーデー実行委員会、口座番号=00950‐2‐327665 ▼近畿労働金庫神戸支店/口座名=神戸ワーカーズユニオン メーデー実行委員会、口座番号(普通預金)=3819244
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