「新社会兵庫」 6月12日号
関電 露骨に不誠実な対応
憲法を生かす議員の会が申し入れ
 大詰めの局面を迎えている関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働問題をめぐり、兵庫を中心に近畿の新社会党、社民党、無所属市民派の自治体議員らが集まる「憲法を生かす自治体議員の会」は、関西電力に対して再稼動を行なわないよう求める申し入れを5月30日、関西電力本社に出向いて行なった。

 同会(世話人=あわはら富夫神戸市議、北上哲仁川西市議)は、反原発の立場に基づいて昨年11月からその関連テーマでの政策学習会を続けてきたが、具体的な行動にも取り組もうと今回の申し入れとなった。
 この日の申し入れに対し、関西電力本社は、再稼働反対派には応対はしないとばかりに、不誠実極まりない対応に終始した。面会予約に関する事前の折衝でも、同社の広報担当は「多忙のため当面お会いできません」「お越しいただいても責任ある対応はできません。申し入れ書は郵送してください」と面談を拒否する態度で応じた。当日も広報担当部局はビルの受付を通し、「お会いできません。申し入れ書も受け取れません」とおよそ社会的責任のある企業とは思えないような対応から始まった。しばらくのやりとりののち、1階フロアーに総務担当が出てきて、最終的には最初の対応を謝罪した上で広報担当が申し入れ書を受け取ったが、原発再稼働に躍起な関西電力の姿勢は何とも見苦しいと言うしかない。
 一方、がれきの広域処理問題をめぐっては、同会は、5月の第3回政策学習会を踏まえ、焼却灰の最終処分地と想定される大阪湾広域臨海環境整備センター(フェニックス)神戸沖埋立処分場の見学を6月6日に行った(7月にも行なう予定)。

写真:関電本社ビル(3月11日撮影。館内は撮影が禁止されている)
 「さようなら原発・兵庫」(さようなら原発1000万人アクション兵庫県実行委員会)は、焦点化している大飯原発3、4号機の再稼働は許さないと、「大飯原発再稼働阻止!5・19兵庫県集会」を5月19日、神戸市中央区の県立のじぎく会館で開いた。 約170人が参加した 集会では、「ストップ・ザ・もんじゅ」の大島茂士朗さんがアピール。大事故が起きた時の備えは何もない大飯原発そのものの問題点、とくに沸騰水型の福島原発に比してメルトダウンする時間がずっと早く、水素爆発は格納容器内で起こる加圧水型の危険性や、再稼働と夏の電力需要とは無関係であることなどを明らかにしながら、地元概念を拡大して「被害地元」としての京阪神の自治体と市民・労組が連携した反対運動の強化を訴えた。
 また、服部良一衆議院議員(社民党)も東京から駆けつけ、再稼働に向けた国の動きなどを報告、再稼働を止めようと呼びかけた。
 集会後、参加者は横断幕やノボリ、プラカードなどを手に「大飯原発再稼働は反対」、「原発は要らない」などとシュプレヒコールをあげながら、阪急三宮駅北側までをデモ行進した。
写真上:「大飯原発再稼働反対」とデモで訴える集会参加者=5月19日、神戸市中央区
写真下:約170人が集まり福井からの訴えを聞いた集会=5月19日、神戸市
東日本大震災がれき処理 新社会党近畿ブロック協議会
 東日本大震災のがれき広域処理をめぐって、関西の多くの自治体が慎重な姿勢を取っているなか、大阪府と大阪市は積極的に受け入れる態度を表明、岩手県内のがれきについて、大阪市此花区沖の人工島・北港処分地(夢洲)で焼却灰の埋め立て処分をする方針を固めたと伝えられている。
 放射性セシウムが水に溶けやすいことから、大阪湾の放射能汚染を防ごうと、フェニックスでの最終処分についてはさまざまな検討がされているが、夢洲での処分方針もこれと同等に検討されなければ意味がない。
 こうした大阪府と大阪市の処分方針に対して、新社会党近畿ブロック協議会は5月30日、両自治体に対し、@セシウムを含んだ浸出水が大阪湾、瀬戸内海に漏出した場合、海洋が放射能汚染され、漁場破壊につながる危険性があること、Aゼオライトなどによる埋め立ての安全性には科学的な根拠がないことなどをあげて、夢洲での処分を行わないよう申し入れた。
 申し入れには山下慶喜大阪府本部委員長、粟原富夫兵庫県本部委員長、池内光宏京都府本部委員長のほか、松枝佳宏中央本部委員長らが参加した。
写真:大阪府の担当者に申し入れ書を手渡す山下慶喜新社会党大阪府本部委員長=5月30日、大阪府庁
 今年で結成50周年を迎えたI(アイ)女性会議兵庫県本部(加納花枝議長)は5月27日、50周年記念講演会「辛淑玉(シン・スゴ)in神戸 だれかの犠牲の上に成り立つ社会を変えよう」を神戸市中央区のあすてっぷKOBEで開いた。
 この直前まで福島に入っていた辛さんは、阪神・淡路大震災の時にも現地入りした経験を踏まえ、17年前より良くなったこともある反面、今回も変わらない支配と差別が東日本大震災の被災地にも見られることを鋭い視点から明らかにした。
 在日3世として日本社会の差別性、排他性などを問い続けている辛さんらしく、死者・行方不明2万人の中に外国籍の人は入っておらず、これまで死亡者で確認されたのは23人だけで実数がなかなかつかめないことなどを紹介。被災地で生き延びるための外国人の法外な苦労として、在日朝鮮人でただ一人、「慰安婦」として国を相手に最高裁まで闘った人でさえ日本名で避難所にいたこと、彼女にしてそうしなければ被災地で生き抜くことがたいへんだと思ったことなども伝えた。
 また、今、「福島」に対する差別が広がっている諸事実を取り上げ、福島への支援を訴えた。
写真:講演する辛淑玉さn=5月27日、神戸市
加西市 公契約条例づくりへ一歩
 官製ワーキングプアの解消に向けた組織と活動が一歩前に踏み出した。「加西市を豊かにする公契約条例づくり連絡会議」結成集会が5月23日、加西市健康福祉会館で開かれ、昨年5月の市長選挙で当選した西村和平市長の公契約条例制定のマニフェストを実現する取り組みが動き始めた。
 北播磨地域の連合や自治労などから参加した約90人を前に、連合北播の山本議長は同会議を代表したあいさつで「この連絡会議は兵庫初の公契約条例制定に一番近いのではないか。委託労働者の改善や公共サービスの確立に向け多くの労働者、市民に協力を呼びかけ、西村市長の背中を押そう」と力説した。
 「公契約条例入門―地域が幸せになる新しい公共のルール」と題した記念講演では、元自治労オルガナイザーの小畑精武さんが、公共サービスを担う委託労働者の処遇悪化と不安定雇用の現実を説明し、尼崎市の条例制定の取り組みや野田市の条例内容を参考に、最低賃金保障や雇用継続の努力義務などの労働条項を明記した条例の実現を訴えた。
 同会議事務局長の藤原・加西市職委員長が、今後の取り組みとして署名活動、委託労働者の実態調査と運動参加、入札改革の現状調査、条例内容の検討、市民への宣伝活動、市長への要請行動などを提案、参加者の拍手でこれらの提案を確認した。
(K)
写真:約90人が参加して公契約条例実現への今後の活動の展開などを決めた集会=5月23日、加西市
「高山裁判を支援する会」結成
 NTTによって不当な配転を強いられた高山賢輔さんを地元・熊本へ返せ、と闘っている裁判闘争を支えようと、「高山裁判を支援する会」の結成総会が5月20日、西宮勤労会館で開かれた。
 NTTは昨年4月、妻が乳癌再発の恐れ、息子さんがうつ病、母親は軽度の痴呆性という高山さんの家庭の事情を全く無視して、熊本から大阪の情報体系化センターへ配転を強行。これに対し、高山さんは昨年9月、大阪地裁に不当配転だと提訴した。  これまで、高山さんが所属する西日本NTT関連労働組合(N関労西)を中心に裁判を支えてきたが、もうひと回り多くの支援者を結集しようと、準備会を重ねてこの日の結成総会に至った。総会には、高山さんとともに熊本から配転させられた3人の職場の仲間や、大阪、兵庫のNTTの仲間、天六ユニオン、大阪電通労組、郵政ユニオンなど25人が参加した。
 総会では、呼びかけ人の小谷誠さんが「隣の仲間に働きかけ、会員拡大を」とあいさつ。N関労西の兼広英治委員長が裁判の経過などを報告した。
 代理人の森博行弁護士は、「NTTが敗北した『高松裁判』とよく似ている。裁判は勝てる可能性がある」などと、判例も紹介しながら裁判闘争を熱く励ました。
 最後に高山さんが「うつ病の息子が借りている部屋には高く積まれた段ボール、ゴミなどが散乱し、もしかしたらこの下に……と悪い想像をしてしまう」と不安感をにじませながら生々しい状況も報告し、裁判闘争勝利に向けた決意表明を行なった。
(小)
写真:NTTの労働者をはじめ他の労働組合の仲間も参加して高山さんを激励した=5月20日、西宮市
インフォメーション

■アジア労働者交流集会in神戸

〜韓国から労働運動活動家を迎えて〜

  • 6月20日(水)18時30分
  • 神戸市勤労会館
  • 資料代 1000円