「新社会兵庫」 10月11日号
9.19全国集会に6万人が結集
 作家の大江健三郎さんら9人の呼びかけ人による「さようなら原発1000万人アクション」が呼びかけた「9・19全国集会」が9月19日、東京・明治公園で開かれ、福島をはじめ全国から6万人が参加した。集会後は3つのコースに分かれて都内をデモ行進。目標とした5万人規模を大きく上回った集会は熱気に溢れ、脱原発への大きなうねりをつくった。

 全国集会には「さようなら原発1000万人アクション兵庫県実行委員会」から70人がバス2台で、往復車中泊で参加。他の手段で現地合流した参加者も多くいた。
 集会では「1000万人アクション」の呼びかけ人の鎌田慧、大江健三郎、内橋克人、落合恵子、澤地久枝の5氏が発言したほか、ドイツの環境運動団体の代表、俳優の山本太郎さんらもアピール。最後に、福島から「ハイロアクション福島原発」の武藤類子さんが訴えた。「毎日毎日、否応なく迫られる決断。逃げる、逃げない。食べる、食べない。子どもにマスクをさせる、させない。洗濯物を外に干す、干さない。畑を耕す、耕さない。何かに物申す、黙る。さまざまな苦渋の選択がありました」。そして、「私たちは疲れとやりきれない悲しみに深いため息をつきます。でも、口をついて出てくる言葉は『私たちをバカにするな』『私たちの命を奪うな』です」。さらに、「福島県民は今、怒りと悲しみの中から静かに立ち上がっています。私たちは静かに怒りを燃やす東北の鬼≠ナす」―。
 この集会開会時点では署名は約100万筆が中間集約されていることが明らかにされ、来年3月まで残りの900万筆達成へ全力をあげ、3月24日には東京の日比谷野外音楽堂で「1000万人署名集約集会」を開くことが呼びかけられた。

写真上:6万人が結集した9.19全国集会=明治公園
写真下:デモをする兵庫県実行委員会からの参加者=9月19日、東京都新宿区
脱原発集会に1100人 10.2伊丹市
 「さようなら原発1000人集会in関西」が2日午後、集会実行委員会の主催で伊丹市・いたみホールで開かれ、会場を一杯に埋める1100人が参加した。
 集会はラジオパーソナリティの小山乃里子さんの司会で進められ、3人の講演・報告を受けながら、「核と人類は共存できない。今こそ脱原発へ。そのために一人ひとりが声を出し、行動しよう」と確認しあった。
 講演の一つは、原爆被害者の健康問題や原発労働者の被曝問題などに取り組んできた医師の村田三郎さん(阪南中央病院副委員長)による、「放射線汚染による健康への影響」をテーマに被曝≠考える講演。福島原発事故の食品、環境に及ぶ広範な放射能汚染の問題などについて述べ、「放射線障害の予防策は被曝をしないこと。原発を止めるしかない」と結んだ。
 二つ目は、「さようなら原発1000万人アクション」の呼びかけ人の一人、作家の落合恵子さんによる講演。落合さんは「原発は犠牲のシステム。命から考えて原発はノー≠ニ言うべきもの。それは私たちの、私たち自身との約束にしなければならない」、「反核も反原発も一体。すべて命から、一人から始まるものだ」などと語り、「もう私たちは騙されない。知らないとは言わない。一歩も後戻りはしない」と脱原発への決意を述べた。
 服部良一衆議院議員からは国会報告とともに脱原発の訴えがなされた。
写真:会場いっぱいに埋まった「さようなら原発1000人集会in関西」と講演する落合恵子さん=10月2日、伊丹市
さよなら原発東はりまのつどい
 「脱原発東はりまアクションの会」が呼びかけた「さよなら原発 東はりまのつどい」が9月17日、加古川市内で開かれた。これは、9月19日に開催された東京・明治公園での「さようなら原発1000万人アクション」の全国集会に呼応し、東播磨の地域でも行なおうと開催されたもの。
 イベントの準備を重ねてきた実行委員会は、台風による大雨の予報の中、予定していた屋外会場を急きょ前日に県加古川庁舎内のロビー「かこむ」に変更して集会を開催。会場の変更や悪天候にもかかわらず約100名が参加した「つどい」は、脱原発の歌をはじめ、歌、さまざまなスピーチ、若者の決意などを盛り込んで盛況のうちに終了、デモに移った。JR加古川駅前と商店街を歩くデモは、イラク戦争開戦反対のデモ以来8年ぶりのこと。
 商店街の店からも、「雨も小降りになってよかった。今、脱原発パレードがお店の前を通過」とブログに掲載するなどして支援をしてくれた。
 また、参加者からも「新聞を見て参加をしました、原発はいらない!またあれば参加します」などの感想が寄せられた。新聞を見て参加した人も多く見受けられ、関心の高さが感じられるイベントとなった。
(F)
写真:脱原発の歌やさまざまなスピーチなどで盛り上がった「東はりまのつどい」=9月11日、加古川市
平和in秋まつり 9.25中央区
 新社会党中央総支部が主催し、あわはら富夫後援会が後援する「第10回平和in秋まつり」が9月25日、葺合文化センターで開かれた。
 今年は福島原発の事故を受けて、第1部では原爆映画「ヒロシマ・ナガサキ」(岩波映画社)の上映が行なわれ、あわはら富夫神戸市議が「さようなら原発1000万人署名」の取り組みのお願い、呼びかけを行なった。
 第2部では、マジックショーやうた唄い≠ミらたたかしさんの歌などが披露され、会場は盛り上がった。マジックの仕掛けにも「STOP!原発」のスローガンが登場するなど、まつりの思いは脱原発に向けられた。
写真:マジックショーにも「STOP!原発」の仕掛けが登場した「秋まつり」=9月25日、神戸市中央区
西谷文和さんの講演会 平和憲法を守る高砂市民の会
 「平和憲法を守る高砂市民の会」主催の西谷文和講演会が9月10日、高砂市文化会館で開かれた。フリー・ジャーナリストとして果敢に戦火のアフガニスタン、イラク、リビアなどに取材に入り、テレビや新聞が伝えない生々しい現地の真実の姿を報道し続ける西谷文和氏を迎え、氏が撮影したビデオ映像や写真を交えて、戦争と原発について考えた。
 はじめに、昨年1月、アフガニスタンで撮影をしてきた「GOBAKU〜アメリカは誰と戦っているのか?」を上映。6千人以上が住むカブールの避難民キャンプの生活、カンダハール市内の病院での劣化ウラン弾やクラスター爆弾で傷ついた子どもたちの痛々しい姿。タリバンはアメリカの支援でできた軍事組織、アメリカの進めるテロとの戦いは自作自演の戦争ではないかと鋭く問いかけるビデオだ。
 次に「アフガニスタン、イラク、リビアそしてフクシマ〜あらたな被曝者を生まないために私たちができること」と題する西谷氏の講演。2週間前に帰国したばかりのパキスタンの様子が語られ、講演の後半は原発のウソを暴いた。原発の建設費用が高騰すればするほど電力会社が儲かる仕組み(総括原価方式)、大量のウソのCMで原発は安い∞クリーン≠ネどと国民を洗脳し、しかもそのCM料は私たちの払う電気料金に組み込まれている等の事実。使用済み燃料の処理さえできない原発に一刻も早くさよならし、「自然エネルギー中心のエコな日本に変えていくことが必要で、私たちがいま立ち上がり、この国の仕組みを変える時が来ている」と結んだ。
(嶋)
写真:映像を交えて講演する西谷文和さん=9月10日、高砂市
上関原発反対闘争に学ぶツアー 報告A
 「学ぶツアー」2日目の9月11日、一行19人は高島美登里さん(長島の自然を守る会代表)の案内で漁船2隻に分乗して祝島に向かった。途中、海上から原発建設予定地を見ながらその状況を説明してもらった。すでに建設に向けた工事が一部強行されているが、いまは福島原発事故の関係で一応は中断されている。
 長島の海は、これが瀬戸内海かと思うほど透明度は抜群。カンムリウミスズメ、ナメクジウオ、ハヤブサ、スナメリ、スギモクなど希少生物が生息している。これほど美しく、自然豊かな海をなぜ原発のために埋め立てるのか。こんな愚挙を絶対に許してはならない―辺野古の海を見た時と同じ気持ちが湧き上がってきた。
 祝島は原発予定地から約4キロ離れた対岸にあるハート型の島。人口約500人でこの島では9割が原発反対派だ。29年にわたって反対運動が取り組まれ、毎週月曜日の島内デモも1千回をはるかに超えて続いている。島の漁業者は総額10億円に及ぶ漁業補償金の受け取りを、「海は売らない」と拒否している。
 祝島では、町長選を前に、原発反対派候補の選対事務局長も務める山戸孝さん(上関原発を建てさせない祝島島民の会・事務局次長)が超多忙な中、祝島の原発反対運動や原発に頼らないまちづくりなどについて報告してくれた。原発からのカネに頼らず、島が自立するためには、島で生きるためには、何が必要かが根本命題だ。タイ、タコ、アジ、ヒジキ、モズクなどの豊富な海の幸や温暖な気候を利用したビワ、ミカンなどの特産品が誇りだ。
 今年からは「自然エネルギー100%プロジェクト」の取り組みも始まっている。
(憲法を生かす会・神戸 上野恵司)
写真上:祝島から対岸の上関原発建設予定地を望む(正面)=9月11日、山口県、上関町
写真下:山戸孝さんから祝島のことを学んだ=9月11日、上関町祝島
*           *         *
 9月25日投票の上関町長選挙では、原発反対派のリーダー山戸貞夫さんが以前よりやや得票減の905票で、1868票を得た推進派の現職に敗れる結果となった。