「新社会兵庫」 9月27日号
「東亜外業の仲間を支援する会」結成
 「組合つぶしの不当解雇は絶対に許さない」―業績悪化を理由に、労働組合との十分な協議もないまま希望退職、東播工場の休止、「整理解雇」を強行した東亜外業(本社=神戸市兵庫区)に対し、6月25日に不当解雇されたあかし地域ユニオン東亜外業分会の22人の組合員は8月、解雇撤回を求めて神戸地裁に提訴、裁判闘争に立ち上がった。この闘争を支えようと15日、「東亜外業の仲間を支援する会」の結成総会が明石市内で開かれた。集会には広く県内から81人が参加し、東亜外業分会の勝利に向けて最後まで共に闘おうと誓い合った。

 今回の一連の事態には、明らかに会社側の労働組合に対する嫌悪感が貫かれている。
 東亜外業東播工場には長らく労働組合がなく、前近代的な労務対策が続いていたが、09年11月にタイムレコーダー不正打刻をでっち上げ、ひとりの従業員を解雇しようとしたことをきっかけに、仲間が次々と組合に加入、10年2月に20人余りで、あかし地域ユニオン東亜外業分会が結成された。そして、同年8月に組合員数は従業員の過半数を超えた。
 この事態を引き金のようにして、組合結成から約1年後の1月20日、会社は一方的に、4月1日からの工場休止を宣言し、残務整理に必要な人員20人を除く65人の希望退職の募集を開始した。3月末で37人がやむなく希望退職に応じたが、組合は残った28人(うち組合員は22人)の雇用の継続を求めて労働委員会闘争や抗議行動に取り組んだ。しかし、会社は方針を変えることなく、6月21日の団体交渉の席で「20人を残して28人は6月25日で解雇する」と通告、25日に解雇通知を郵送してきたのである。残った20人の中には組合員は一人も入っていない。
 結成総会はこの間の東亜外業分会のたたかいの足取りを記録したDVDの上映から始まり、呼びかけ人を代表して岡崎進・明石地労協人権平和センター議長があいさつ。来賓あいさつののち、支援する会結成の趣旨や当面の取り組み方針などが中谷紀子・あかし地域ユニオン書記長から提案され、了承された。
代理人の上原康夫弁護士からは、今回の解雇がいかに特殊な「整理解雇」で、不当かが解説され、目的は組合つぶしにあることが明らかにされた。
 同じような組合つぶし、全員解雇の攻撃と闘う全港湾姫路伊藤分会、関西ソフラン化工労組の各代表からも共に闘おうと連帯の訴えが行なわれた。
 森崎分会長は「絶対に許せない。勝ちたい。ぜひ支援を」と訴えた。

写真:勝利するまで闘い抜こう」と誓い合った支援する会の結成総会=9月15日、明石市
さよなら原発 9・11神戸アクション
 東日本大震災と福島原発事故からちょうど半年の節目を迎えた9月11日、神戸市中央区のメリケンパークで「さよなら原発9・11神戸アクション」が行われた。
 午前11時開会の集会から午後9時までのキャンドルナイトとつづく盛り沢山のこの催しは、二度と原子力災害を引き起こさないため原発のない社会をめざしたい、少しでも被災者の力になりたい、子どもたちを放射能から守りたいと、これまで県内で学習会や集会などに取り組んできた団体・個人のネットワーク「さよなら原発神戸アクション」が呼びかけたもの。
 また、「さようなら原発1000万人アクション」が全国的に呼びかけた「脱原発アクションウイーク」の一環としても開かれたもので、労働組合や憲法・兵庫会議など市民団体で結成した「さようなら原発1000万人アクション兵庫県実行委員会」も協賛し、多くの市民が参加した。
 このアクションには県内の多くの政治家からもメッセージが寄せられ、集会でも各政党からアピールが行われた。その中で、新社会党のあわはら富夫・神戸市議は「神戸市長は議会で、中長期的な脱原発の必要性は表明したが、関電には原発中止は申し入れしないと言っている。まだまだ私たちの力が弱いからだ。自治体からも脱原発の声をあげていくことが大事だ」とアピールした。 集会には自民党の中で原子力政策に反対してきた河野太郎・衆議院議員も参加し、「国会の中で脱原発議員を多数派に」と訴えた。
 会場内では、各団体による放射能被害や自然エネルギー転換などに関するブースが設けられ、ステージでは歌や踊りなども披露された。約500人が参加した三宮まで往復のパレード、キャンドルナイトなど、イベントは夜遅くまで多彩な催しが繰り広げられた。
(N)
写真:新社会党の議員を代表してあわはら富夫神戸市議がアピールした=9月11日、メリケンパーク
平和憲法を守る兵庫県連絡会らが神戸市に申し入れ
 海上自衛隊が9月22日〜26日の間、護衛艦「きりしま」「いかづち」を神戸港に入港させ、一般公開、展示訓練を行う予定であることが明らかになるなか、平和憲法を守る兵庫県連絡会(自治労兵庫県本部など5事務局団体)は9月14日、神戸市に対して、平和的な商業港であるべき神戸港への自衛隊艦船の入港を許可しないよう申し入れた。
 また、今回の自衛艦入港に際しては南極観測船として使われている海上自衛隊所属の砕氷艦「しらせ」も総合訓練の一環として同時に神戸港に寄港、一般公開が予定され、そのことを神戸市が「神戸港に南極観測船『しらせ』がやってくる!!」と一般公開を紹介していることに対しても、その内容は不明朗で市民に大きな誤解を与えるものだと指摘し、抗議した。
 平和憲法を守る兵庫県連絡会は、「商業港である神戸港が軍事利用されることは商業機能の強化という本来の目的に反するものであり、地域住民にとって、軍事利用が日常化してくるのではないかとの不安を抱かせるもの」だとも表明。神戸まつりや海の記念日に合わせて入港するなど、自衛艦の入港が頻繁化していることに対して、神戸市の自衛艦入港を恒常化させている態度は許されないと抗議した。
 また、神戸地区労(青木昭憲議長)も、平和憲法を守る兵庫県連絡会とともに、神戸市に対して「神戸港への自衛艦の寄港に反対すること、一般公開や航海体験などは認めず、なし崩し利用を許さない」よう申し入れた。
写真:神戸市への申し入れ=9月14日、神戸市役所
さようなら原発1000万人アクション兵庫県実行委員会
 「さようなら原発1000万人アクション兵庫県実行委員会」(略称=さようなら原発・兵庫)は、「1000万人署名」運動をさらに盛り上げ、広げようと10月から来年3月までの間、毎月11日を統一行動日に設定し、県下の主なターミナル前で一斉の署名行動を行うことを決めた。実施時間は原則的には18時〜19時。場所によっては若干の変動もありうる。いま予定されている行動場所は以下の通り。
 また、県内を街宣車でキャラバン行動を行ない、脱原発をアピールする行動も計画中だ。
 詳細の問い合わせは実行委員会事務局(電話078‐335‐1182)まで。
【実施予定駅】
尼崎市=阪神尼崎、芦屋市=JR芦屋、宝塚市=阪急逆瀬川、三田市=JR三田、神戸市東灘区=JR住吉、灘区=JR六甲道、中央区=JR三ノ宮、JR元町、 兵庫区=JR兵庫、北区=神鉄鈴蘭台、長田区=JR新長田、須磨区=地下鉄名谷、垂水区=JR垂水、明石=JR明石、加古川=JR加古川、姫路=JR姫路
上関原発反対闘争に学ぶツアー 報告@
 「さようなら原発1000万人アクション兵庫県実行委員会」が9月10日〜11日に取り組んだ「上関原発反対闘争に学ぶツアー」(19人が参加)に参加した。2回に分けて報告する。
◇             ◇
 山口県の南東に位置する上関町(人口約3500人)に中国電力の原発建設計画が浮上したのは1982年。長島の西端の田ノ浦の山林を切り開き、14万平方キロメートルの海面を埋め立て、137・3万KW、2基の原発をつくる計画だ。
 予定地の田ノ浦は、温暖な気候と黒潮の流入、豊富な湾内の湧き水で独自の生態系をつくりあげ、カンムリウミスズメ、ナメクジウオ、スギモクなどの希少生物の宝庫で、生物学者からも「奇跡の海」と言われている。
 その後、町は29年にわたって原発推進派と反対派に二分されてきた。中国電力は07年以降、町に5回にわたって総額24億円の寄付を行い、町はこれを一般会計に組み入れるなどで原発計画の推進が工作される。祝br>島(約500人)では9割以上が反対だが、逆に本土側では割合は逆転。公然と原発反対の意思表示をしているのは10人に満たないという。それでも選挙時の得票率では全体で推進派6対反対派4の構図がほぼ固定化されているといわれる(町議会は推進派9、反対派3)。
 08年10月、山口県知事は中国電力に対して公有水面埋立許可を交付、中国電力による敷地造成工事も着手され、海面埋め立てへの準備の工事をめぐって陸上、海上で厳しい攻防が続いた。
 ツアー1日目は室津の公民館で高島美登里さん(「長島の自然を守る会」代表)と「原発に反対する上関町民の会」の6人の方々のお話を伺った。福島原発事故以降もあまり表面だった対応の変化はないと語る。さらに、これまでの反対派切り崩しのためのすさまじいまでの工作の話も詳しく伺った。仕事や就職のことなど、いろんなことに絡んで圧力、脅迫、嫌がらせなどが卑劣に、陰惨になされてきたという。原発建設計画は、親族、友人をはじめ人間関係をずたずたに切り裂き、破壊してしまったことが浮き彫りにされた。 (つづく)
(憲法を生かす会・神戸 上野恵司)
写真上:原発問題で人間関係がズタズタにされてしまったと語る「原発に反対する上関町民の会」のメンバー=9月10日、山口県上関町
写真下:船上で高島美登里さんから原発建設予定地(船の向こう側に見える場所)の説明を受ける=9月11日、上関町長島の海上
松枝佳宏委員長にインタビューA
―新委員長としてとくに力を入れていきたいことはありますか。
松枝 さっきも言ったが、みんなでつくっていくということ。自分ひとりでつくるのではなく、みんなが、どうすればいいのかを考え議論する。みんなで前を向いてがんばりたい。これは党だけのことではなく、運動はみんなでつくっていく。そのためには、しんどい局面だが、下がらずにきついことも言っていく。みんなでもう一歩、半歩でもいいから前に行く、ということをやりたい。
―悪態をつくとしたら何を言いたいですか。
松枝 ひとつだけある。うまくいかないことを他人のせい、ひとの責任にしないこと。これだけは大嫌い。それをやめないとみんなでつくっていくことはできない。
 どうしたらみんなで前にいくことができるか。まず知り合わないとダメ。だから、できるだけあちこちに行って話し合いたいと思う。結局、みんなでつくっていくということは、党の回りの人たちの意見も聞いたうえで議論して決めていくことだ。それができないことを他人の責任しないこと。できないなら、自分たちがそこをどう克服しようとしているのか、みんなで議論していくしかない。
―全体をまとめていくというのは大変ですね。
松枝 いやぁ、みんながまとめていってくれる。この間の参議院選挙をめぐる論争もそうだ。経験したなかでみんながそれぞれ考えていくから、この間の論争も無駄だと思ったことはひとつもない。みんなが弱さも含めて考えていった。だから、意見の違いについて「まあまあ」でまとめることはやめようと思った。議論すればわが党はまとまると思う。前は強引にまとめようとしたが……。まとめようなんて妙な重い責任感は感じていない。
―世間に対してもっと言いたいことがあれば。
松枝 うーん。なぜみんな怒らないのか。単純にそう思う。もっと素直に怒っていいのにと思う。
―若い人は怒り方がわからないかも知れません。とくに若い人は政治離れをしている。彼らを引き付けるためには何が必要だと思いますか。
松枝 青年に関して、絶対的に思っていることは、若い人が最終的に未来をつくるということ。絶対的に、未来は青年のものだ。若い人は何も考えていないのではなく、深刻に色々と考えている。
 組合活動もこの30年間、新自由主義でガタガタにされてきた。でも、もう一回、世話役活動などをきちんとやっていくしかないのでは。そのなかで必要なことに気がつくしかないと思う。それがないと残念ながら変わらない。やり方はいろいろあると思うが、結局、どういうつながり方をするのか。目と目を合わせるしかないと思う。インターネットの効用を否定する気はないが、最終的には目と目を合わせて話し合うしかない。
―若い人には「やりたいことをやれ」ということですか。
松枝 とにかく今の若者は生きていくのに必死。それは分かる。だからあまり、ああしろ、こうしろと説教のようにいろいろ言う気はない。
―若い人に「これが面白い」と言えるとすれば、それは何ですか。
松枝 権力に反抗することが一番面白い。ビビるし、恐いけど、面白い。自分を再発見できる。基本的には矛盾に立ち向かっていかないと人間は成長しない。生きることは闘いだ、と言ってきた。闘うということがないと、差別社会だから、ほんとうは明るくならない。反抗をすること、矛盾に対して闘うことをしんどいと思うか、楽しいと思うか。自分は楽しいと思う。裏表のようなところがあるが、うまく事がいかないから面白い。
―いまの若い人には冷めたところがあるのでしょうか。
松枝 諦めが先行しているように思える。僕は山本周五郎や藤沢周平などの時代小説が好きだが、それらを読んでいて思うのは、日本人は権力を一切信用していない。あてにもしていない。とくに庶民は。だから、割合、昔から権力と闘うというふうにはならない。自分でどうしようかと考えるが、権力に立ち向かっていくということがあまりない。庶民の哀歓や哀愁は大好きだが、権力に楯突くというのはない。基本的にはそういうものが底辺に流れている。どうも、日本人は決定的なときに決定的なことができない、と思ってしまう。
―月並みに、趣味は?
松枝 強いて言えばせいぜい息抜きに時代小説を読むぐらいかな。山登りも好きだし、絵も書きたいし、やりたいことはいっぱいあるが、時間がないからなかなかできない。
―好きな食べ物は?
松枝 そば。麺類が大好き。最近は塩鮭でお茶漬けを食べること。塩鮭は高いけどね、これが最高。魚の煮付けも大好き。
―では本当に最後に、好きな言葉は?
松枝 昔は「雑草」だった。「牛歩」もよく書いた。
―どうも長時間ありがとうございました。
(聞き手=岡崎彩子さん)
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パンフ「組合つぶし、モノ言う労働者の掃討作戦を許すな!」

1部 200円

申し込みは 078-335-1182

「9プラス25改憲阻止市民の会」会員集会
  • 10月8日(土)14時
  • ひょうご共済会館(元町駅北へ10分)