「新社会兵庫」 8月9日号
さようなら原発1000万人アクション/兵庫県実行委を結成
 内橋克人、大江健三郎、落合恵子、鎌田慧、坂本龍一、澤地久枝、瀬戸内寂聴、辻井喬、鶴見俊輔の9氏が呼びかけ人となって活動が始まっている「さようなら原発1000万人アクション」の運動を兵庫県でも広げようと、「さようなら原発1000万人アクション兵庫県実行委員会」の結成会議が7月22日、兵庫県私学会館で持たれ、「さようなら原発1000万人署名」の取り組みを軸に活動を進めていくことをなど決めた。

 「さようなら原発1000万人アクション兵庫県実行委員会」結成会議には、労働組合、市民団体、個人などさまざまな立場から約70人が集まった。  結成会議では開会にあたり主催者あいさつに代わって「呼びかけアピール」が朗読され、実行委員会結成の趣旨をまず確認した。
その後、原発問題の学習として、小林圭二さん(元京都大学原子炉実験所講師)の「原子力と人類は共存できない(福島原発事故から)」と題する講演に学んだ。小林さんは、福島原発事故後の経過や放射能汚染の問題とその影響などを解説しながら、「いまが原発を止める最大のチャンス。核ヘのノーを一人ひとりが責任をもって訴えていこう」と締めくくった。
 講演後、実行委員会の結成について、自治労兵庫県本部の森哲二さんが実行委員会の構成や取り組みの柱などを提案し、全体で確認した。
 実行委員会の事務局は、憲法・兵庫会議、平和憲法を広げる兵庫県民会議・阪神、憲法を生かす会・神戸、全港湾神戸支部、自治労兵庫県本部、ひょうご地域労働運動連絡会、平和友好祭兵庫県実行委員会の7団体が担い、連絡先は憲法・兵庫会議に置く(神戸市中央区北長狭通4‐7‐1 元町駅前ビル2階 TEL078‐335‐1182 FAX078‐335‐1183)。
 当面の取り組みとして、@さようなら原発1000万人署名の運動Aさようなら原発5万人集会(9月19日、東京・明治公園)への参加(バス2台を計画)B山口県・上関原発建設反対運動との交流として上関原発建設反対交流ツアー(9月10日〜11日)の実施などを決めた。署名は9月10日が第1次集約、来年2月28日が第2次集約。今後、統一行動日も決めて街頭署名行動の促進を図る。
 このほか、他の反原発運動との交流・連携も積極的に進めることや、自治体等に対する脱原発の申し入れなどを各地域で取り組んでいくことなども確認した。

写真:実行委員会結成会議では小林圭二さん(元京都大学原子炉実験所講師)の講演も行われた=7月22日、兵庫県私学会館
憲法を生かす会・神戸西連絡会が開催
 原発問題を考えようと、映画「ミツバチの羽音と地球の回転」の上映と講演の集いが7月23日、神戸市長田区の新長田勤労市民センターで開かれ、昼の部と夜の部合わせて約250人以上が参加した。
 主催したのは、憲法を生かす会・神戸西連絡会。神戸市西部の4区(垂水、須磨、長田、兵庫)の各「憲法を生かす会」が共同して脱原発の取り組みとしてこの映画の上映会とそれに合わせた講演会を5月中頃から企画し、取り組みを始めた。
 講演は、映画の舞台である山口県・上関で原発建設に反対して自然を守る活動を続けている高島美登里さん(上関町・長島の自然を守る会代表)に依頼した。
 映画は、中国電力による上関原発建設計画が明るみに出て以降28年間、祝島の人々が自然環境と生活を守るために原発建設を実力で阻止し続ける姿と島の暮らしや美しい自然の風物を映し出す。スウェーデンでは、まず電気エネルギーへの依存を少なくする取り組みを盛り込んだドキュメンタリー映画であった。
 高島さんは、埋め立て予定地・田ノ浦の、世界遺産にも匹敵するような自然のすばらしさとそこから生み出される多くの海の幸の豊かさを伝えながら、瀬戸内海は豊後水道と紀伊水道から黒潮が入り込み、海水が入れ替わるのに2年近くかかることから、福島第一原発のような事故が起こるともっと大変な事態になると訴えた。
 当日、偶然にも神戸市内の映画館でこの映画の自主上映会があり、この映画の監督、鎌仲ひとみさんが挨拶に来られるということで、こちらの会場でも挨拶を受けた。鎌仲さんは、放射能被曝による甲状腺がんや下痢が止まらない被害が顕在化するのに何年とかかり、その症状が放射能によるものであることを証明できない事態が起きてくることなどを述べ、原発の危険性を訴えた。
(I)
写真:上関原発建設予定地の長島の自然の豊かさを紹介して原発反対を訴える高島美登里さん=7月23日、神戸市長田区
「憲法を生かす会尼崎」が主催
 「憲法を生かす会尼崎」が主催した原発問題の学習会が7月23日、尼崎市の勤労女性センター「トレピア」で開かれ、「環境といのちの危機 福島第一原発から見えるもの」と題して神谷杖治さん(元熊本大学理学部助手)が講演を行なった。学習会には71人が参加した。
 講演では「原発のコストは安い」「CO2削減」「電力不足」などの宣伝がいかにまやかしであるかの根拠や、「原発は核開発という隠れた軍事的目的から開発が行なわれたこと」「原発の構造」「放射能による遺伝子への影響」等々、話は広範囲に及んだ。
 参加者からは「なぜ電力会社は原発にこだわるのか?」、また、福島県の二本松から避難してきた人からは「今後の福島は?」といった質問も出された。 折しも放射能汚染の稲わらを食べた牛の食肉が全国に流通していたことが明らかになったこともあり、地域・街頭でのチラシを見て来た参加者も多く、関心の高さが伺われた。
 起きてしまった原発事故と拡がる放射能汚染はもう避けることができない。その対応はわれわれにとっても大きな重い課題である。今後の活動として、「脱原発1千万人署名」の協力の呼びかけも行なった。このような事故を起こしながらもまだ原発の再稼働を目指す動きは認めることは出来ないと改めて感じた。
(つづき徳昭)
写真:講演では「原発のコストは安い」「電力不足」等の宣伝のまやかしが明らかにされた=7月23日、尼崎市
武庫川ユニオンが定期大会
 武庫川ユニオン(上山史代委員長)は7月24日、尼崎市立労働福祉会館で第24回定期大会を開き、組合員、来賓ら100人を超える人々が参加した。
 今年度は、組合員数は実人員では減少したが、新たな展望も見出した。
 ダストマンサービスでは2年間の闘いで県労委、裁判で完全勝利し、団体交渉を通して大きな前進を果たした。分会組合員たちの自信は、彼らの目からも明らかだった。職場での組織化、そして業界での組織拡大へと問題意識を持ち始めている。
 また、今大会には滋賀支部から参加があった。いま、滋賀では1人の組合員が地域で武庫川ユニオンを必死で広めている。そのJさん曰く「ユニオンはもっとマーケティングを考えないといけない」。彼はポルトガル語のチラシを大量に作成し、店に置かせてもらっている。酒屋には看板まで設置したという。相談は着実に増え、年内に100人の滋賀支部をめざすと張り切っている。
 大会では、11年度は大きく前進を図ろうと意思統一した。それぞれの闘いの報告や機関紙編集委員会、学習委員会からの発言もあり、組織活動の前進が実感できた。
 武庫川ユニオンには阪神大震災での反撃から前進してきた歴史がある。「3・11」は日本社会の転換点だという認識が広がり、脱原発運動の強化を確認し1千万人署名の取り組みも決定した。
 第24回定期大会は温かくほっとした感じの大会になった。それには、ダストマンサービスの組合員たちが率直に思いを述べたことにも一因がある。会社の弾圧に「もうやめて楽になりたい」と思ったときもあったが、分会員や他の組合員たちが励まして闘い続け、「今は闘ってよかったと、心から思う」と発言した。
 ユニオンにはさまざまな職場の仲間が集うが、すべてが前進することはできない。しかし、自分の職場での闘いではうまくいかなくても、他の組合員が、他の分会が、勝利すればみんなで喜び合うことができる。これがユニオン運動の面白さだ。元気は広がる。だからユニオン運動はやめられない。
(小西)
写真:100人を超える大会参加者で記念撮影=7月24日、尼崎市