- 宮城・福島から現地報告/神戸地区労らが開催
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被災地で活動する労働組合と交流し連帯しようと、神戸地区労と神戸ワーカーズユニオンが主催した「東北被災地でがんばる労組と連帯するつどい」が7月13日、神戸市勤労会館で開かれた。集いには、宮城県仙台市の宮城合同労働組合(全労協全国一般)、福島県いわき市の全港湾小名浜支部(小名浜地区労)の仲間が参加して被災地の現状などを訴えた。
この日の集会が企画されたきっかけは、神戸地区労などがこれまでに2度、被災地を訪問したことにある。阪神・淡路大震災を経験し、被災労働者ユニオンの立ち上げなどに取り組んできた労働組合として東北の被災地の労働組合と繋がりたいと、第16回被災地メーデーで参加者に書いてもらった「応援花メッセージ」を携え、神戸地区労、神戸ワーカーズユニオン、全港湾神戸支部、被災地メーデー実行委員会の5人が5月19、20日に福島と宮城を訪問。さらに、6月18、19日にコミュニティユニオン全国ネットワークと宮城合同労働組合の共催で開設された「東日本大震災労働ホットライン」には3人が参加した。
それらの際に受け入れてくれた宮城合同労働組合と全港湾小名浜支部の仲間を神戸に招いて被災地の現状を報告してもらい、自分たちにどんな連帯ができるだろうかを考えようと、今回の集会の設定となった。
震災犠牲者への黙祷で始まった集会では、東日本大震災ホットラインの取り組みを神戸ワーカーズユニオンの木村書記長が報告。茨城県日立港でのボランティア活動の経験を全港湾神戸支部青年部の仲間が報告した。
被災地からは宮城合同労働組合の星野委員長が「各地の救援活動・雇用確保と労働組合の役割」と題して現状を報告。労働相談活動についてでは、大震災から少し時が経った3月下旬頃から休業補償や解雇予告手当ての相談が相次いだが、企業の解雇予告手当除外申請がほとんどフリーパスのように認められ、除外申請が乱発されたことを明らかにした。また、阪神大震災と同様、とくに非正規労働者の便乗解雇の横行が目立つとも報告した。さらに、今後の最重要課題として失業問題への取り組みが切実で、失業手当給付が切れたときの生活難にどう対処するかが大きな問題だとされた。
全港湾小名浜支部の草野書記次長と舟生さんからは、福島原発事故による雇用不安、避難をめぐる動揺や風評被害の実情、さらには生活破壊の状況などが率直に生々しく報告された。写真:宮城合同労組と小名浜地区労の仲間がそれぞれ宮城と福島の被災地の現状や活動を報告した=7月13日、神戸市勤労会館









「9プラス25改憲阻止市民の会」は7月6日、兵庫県私学会館で6月の世話人会を踏まえた拡大世話人会を開き、活動再開にあたって、「脱原発」運動への取り組みを含む当面の方針や新役員体制などを確認した。その皮切りとして8月3日に「『脱原発』を考える集会」を開く。「さようなら原発1千万署名」運動にも取り組む。
「憲法を生かす会・灘」が呼びかけ、「さよなら原発 神戸アクション」など多くの賛同団体・賛同人が加わって開かれた講演会「福島原発と放射能汚染」が6月30日、神戸市灘区の六甲道勤労市民センターで開かれ、約150人の市民が参加した。
尼崎地区労が主催した原発問題学習会が1日、尼崎市立労働福祉会館で開かれ、約40人が参加した。
コミュニティ・ユニオン全国ネットワークと宮城合同労働組合の共催で「東日本大震災労働ホットライン」が6月18、19日に開かれるため、16〜20日、仙台に行った。
この3件とは別に、宮城合同労組の女性組合員の職場は健康診断をする会社で、社屋が壊れたことや震災の影響で健康診断がなくなったことから、パート50人が解雇されたということだった。現在は、社屋が一部しか使えないため、移動健診車を使っているそうだ。解雇されたパートと偶然出会い近況を聞いたところ、失業給付が受けられないとのことだったようだ。この会社では、繁忙期となる4〜10月まではパートも週20時間を超えるため雇用保険に加入するが、11〜翌年3月までは閑散期で週20時間を切り雇用保険に加入していない。加入していない3月に震災で解雇されたから失業給付を受けられないということだった。ハローワークに相談に行ったが、ハローワークの優先順位は「自宅などが被災した人」からのようで相談もできず、会社からも失業給付はできないと言われ、あきらめていたということだった。
ひょうご労働法律センターは5日、神戸市勤労会館で第11回総会を開いた。総会の冒頭、代表の上原康夫弁護士は、「結成から10年が経ったが、この10年は労働者にとっては何もよくなっていない。諸悪の根源は非正規労働者が大量につくられてきたことにある。兵庫では大企業で働いている非正規労働者が声をあげてきた。まだ決着はついていないが、きっと大きな力になっていく」とあいさつした。
全国自治体労働運動研究会の第14回交流集会が、7月2〜3日、神戸市北区のみのたにグリーンスポーツホテルで開かれた。90人を超える全国からの参加者が集会基調で情勢と課題を確認し、記念講演や課題別分科会に学んだ。