「新社会兵庫」 2月8日号
震災・石綿・マスク支援プロジェクトin神戸
 阪神・淡路大震災から16年。災害からの教訓のひとつとして震災時のアスベスト(石綿)対策という課題が浮かびあがっている。08年2月、阪神・淡路大震災後の倒壊建物の解体工事に従事した労働者が中皮腫を発症していたことが明らかになり、危惧されていた問題が予想よりも早く現われた。アスベスト問題に取り組む「NPOひょうご労働安全衛生センター」(神田雅之理事長)などが、昨年1月に取り組んだ「震災とアスベストを考えるシンポジウム」、「マスクプロジェクト」にひきつづき今年も1月17日を節目に、「2011地震・石綿・マスク支援プロジェクトin神戸」というイベントを行ない、被災地からアスベスト問題をアピールした。

 マスクプロジェクトは、@アスベスト用のマスクの備蓄活動、Aアスベストの危険性を知らせる啓発活動、B既存建物に存在するアスベスト建材の除去の推進を活動課題としており、「2011地震・石綿・マスク支援プロジェクトin神戸」では、@「パネルで考える震災とアスベスト」と題したパネル展、A講演会「マスクで考える震災とアスベスト」、さらにB街頭での宣伝行動の3つの企画が取り組まれた。
 1月6日から11日まで、JR神戸駅前の地下街デュオ神戸で開かれたパネル展では、震災時のずさんな解体作業の様子を撮影した写真や防じんマスクなどが展示され、災害時のアスベスト飛散の危険性とその対策の重要性を訴えた。パネル展には6日間で1500人を超す人たちが訪れた。
 また、1月10日の午前と午後の2回、ハーバーランドの神戸市産業振興センターで開かれた講演会「マスクで考える震災とアスベスト」では、震災後、被災地の児童に防じんマスクを無料配布する運動に取り組んだ国連ハビタット親善大使のマリ・クリスティーヌさん、東京労働安全衛生センター事務局長の飯田勝泰さん、中皮腫・じん肺・アスベストセンター事務局長の永倉冬史さんの3人が講師を務めた。3人はそれぞれにアスベストそのものの恐怖やアスベストがどこに使われているかなどについて説明しながら、災害時の飛散の危険性、その防止のための対策や災害に向けた防じんマスクの備蓄・配備体制の必要性などを訴えた。
 17日には、三宮センター街の入口付近で通行人にチラシを配りながら、300個以上の防じんマスクを配った。

写真上:災害時の石綿飛散対策を訴えながら防じんマスクを配ったプロジェクト=1月17日、神戸市中央区
写真中:パネル展=1月10日、神戸市中央区
写真下:講演会=1月10日、神戸市中央区
新社会党県本部が「旗開き」
 新社会党兵庫県本部(あわはら富夫委員長)は1月29日、神戸市内のホテルで「2011年新春のつどい」(旗開き)を開いた。集いには来賓や党員、支持者ら約70人が参加した。
 冒頭、あいさつに立ったあわはら委員長は、「地方自治の本旨である住民自治の実現へ、議会基本条例などを広げたい。4月の選挙で何としても全員当選をめざそう」などと訴えた。来賓の服部良一衆議院議員(社民党)も「一人ひとりが大切にされる政治へ、その政治潮流を大きくしよう」とあいさつした。新社会党中央本部からは栗原君子委員長が出席した。
 新社会党を激励する各界からのスピーチが続いたのち、4月の統一自治体選挙に新社会党公認候補として立候補する、井上力(県会・灘区・新)、小林るみ子(神戸市会・灘区・現)、あわはら富夫(神戸市会・中央区・現)、前田辰一(芦屋市議会・現)、永井俊作(明石市議会・現)の5人がそろって登壇(他に山口みさえ=芦屋市議会・現=も立候補予定)、それぞれから力を込めた決意表明が行なれた。
 兵庫では新社会党、社民党の候補を両党が相互に推薦し合って統一自治体選挙を闘うことも両党から紹介された。
 つどいは、ドジョウすくい、カンカラ三線、漫才など芸達者な党員が演じるアトラクションなども披露されてなごやかに盛り上がるなか、「団結がんばろう」三唱の締めくくりで統一自治体選挙の勝利に向けた決意を固め合った。
写真:統一自治体選挙へ決意を述べる井上力・県会予定公認予定候補=1月29日、舞子ビラ神戸
第16回 1.17追悼・連帯・抗議の集い
 阪神・淡路大震災から16年の1月17日、神戸市役所前では「第16回1・17追悼・連帯・抗議の集い」が早朝から始まった。主催は、兵庫県被災者連絡会、神戸の冬を支える会、日本基督教団兵庫教区、真宗大谷派(ネットワーク朋)など6団体が参加する実行委員会。
 記帳・献花・焼香のためのテントや被災者・被災地の現状を伝える展示コーナーが設けられる一方、午後からはステージでの訴えや歌・演奏による被災地への連帯・激励のイベントも展開された。
 連帯のあいさつでは新社会党神戸市議団からあわはら富夫議員(党県本部委員長)も訴えに立ち、2015年で契約が切れる借り上げ復興住宅問題に触れて、住民に対して住み替えを強要する神戸市の動きを強く批判した。「宝塚市や兵庫県では借り上げ契約の延長や買い上げなどの措置を検討するとしている。だが、神戸市は契約だからの一点ばり。なぜ延長できないのか。終の棲家≠ニ思って居住してきた人たちを追い出すようなことは人道上からも許されることではない」と訴え、参加した被災者から大きな拍手を受けた。
 冷え込みと寒風が厳しいなか、ステージではチョウ・バギさん、おーまき・ちまき&はるま・げんさんらお馴染みの顔ぶれによる歌・演奏などが夕刻まで続いた。
写真:新社会党神戸市会議員団を代表して訴えるあわはら富夫神戸市議=1月17日、神戸市役所前
「支える会」が署名活動などの取り組み
 市役所の窓口を訪れた市民から悪質な部落差別発言・差別記載を受けたことにより、外傷後ストレス障害(PTSD)を発症したのは公務災害である、として認定を求めていたAさんに対し、地方公務員災害補償基金兵庫県支部は、PTSD並びにうつ病について「公務上の災害」と認定し、1月11日付けで本人に通知した。
 事件の経過は、08年8月、芦屋市役所国民健康保険の窓口を訪れた市民(夫婦)が、「○○部落」と用紙に記載し、提出。応対した部落解放同盟芦屋支部執行委員でもあるAさんは、差別メモと判断し注意したところ、「おまえも部落か。インターネットに載せたる。死になさい」などと脅迫されるという事件が発生。その後、職場で何の対策やケアも取られなかったAさんは、めまいや動悸で出勤できなくなり、外傷後ストレス傷害(PTSD)を発症し、翌年4月まで長期の病気休暇を余儀なくされた。
 事件発生の翌月、Aさんは「自身の罹病は公務によるもの」として公務災害認定を申請。そのAさんを支えようと、労組・団体の枠を越えて支援の輪が広がり、09年6月には2370筆の認定を求める署名を提出したほか、幅広い労組・団体・個人が結集して10年9月、「Aさんの公務災害認定を支える会」が結成された。
 今後の取り組みは、「支える会」で議論していくことになるが、認定理由が一切明らかにされていないので、その開示を求めていく。
(Y)
 失業と非正規の増大、賃金切り下げ、福祉や税制度の後退などで、わたしたちの暮らしは一段と厳しくなっています。新社会党は、こうした動きにストップをかけ、市民が主役のまちづくりと平和・人権・環境を大切にする政治の実現をめざして自治体選挙をたたかう公認候補者(第1次)を発表、知人友人紹介など支援の強化を呼びかけています。
選挙日程:
県議会・神戸市議会=4月1日告示・10日投票
一般市議会=4月17日告示・24日投票
市民が主役のまちづくりへ   新社会党の政策
議会改革
  • 市民の目に見える議会とするために、市民参加と情報公開を基本とする「議会基本条例」の制定をめざします。
  • 「住民投票条例」の制度化で市民が主役の町づくりを推進します。
  • 議会のネット中継などを推進し市民の知る権利の保障に力を注ぎます。
仕事・雇用
  • 「公契約条例」の制定で、地域の労働条件を切り下げる「ダンピング競争入札」をなくすなど、人間らしく働ける条件づくりをすすめます。
  • 職や住まいなどの相談を総合窓口で受け付け、支援する態勢づくりを推進します。また、緊急雇用創出事業の拡充に取り組みます。
  • 自治体で働く非正規労働者の正職員化や均等待遇の推進など、処遇改善に取り組み、「官製ワーキングプア」をなくします。また、最低賃金の引き上げなどに、働く仲間とともに取り組みます。
  • 福祉職場や教育現場の人材確保へ待遇改善をはかります。
平和・人権
  • 「非核神戸方式」を堅持させるとともに、全国に広げます。
  • 人権教育啓発推進法の具体化と、部落差別をなくす取り組みを強化するとともに、第三者機関の確立など、実効ある人権侵害救済制度の制定を求めます。
  • 戦争の惨禍を風化させないために、「平和」をテーマにした記念館の設置など、反戦平和事業を推進し、戦争の悲惨さ、平和の尊さを伝えていきます。
  • 外国人への就労・就学・居住・社会保険加入等における差別をなくし、定住外国人の参政権の法制化に取り組みます。
  • すべてのステージでの男女平等の実現へ条例の制定などの取組をすすめます。
健康・福祉
  • 福祉サービスの点検・評価に当たっては、住民参加を基本として制度化をはかり、サービスのさらなる向上と利用者への情報開示を行います。
  • 介護費用の国庫負担割合の引き上げなど、介護保険制度の抜本的な改革を強く国に求めていきます。同時に、介護保険料や利用料の減免制度の確立に取り組みます。
  • 全国で40万人といわれる特別養護老人ホーム入所待機者の解消に向け、国と自治体による基盤整備を急ぐよう求めていきます。
  • ヘルパーやケアマネージャなどの人材育成と労働条件の向上・処遇改善に力を注ぎ、就労者を増やすなど、介護サービスの充実をはかります。
  • 後期高齢者医療制度廃止・代替新制度反対。75歳以上の医療費無料化をめざします。
  • 障がい者の自立生活支援のための支援センターの設置や障がい者向け住宅の充実などに取り組みます。
  • 市民に負担増を強いる医療制度改悪に反対します。また、急増している大腸癌や肺癌、乳癌などを中心とする癌検診事業の拡充をめざします。
  • 道路や公園、公共施設、交通機関等のバリアフリー化の推進に引き続き取り組みなす。
食・環境
  • 食料自給率50%達成のためには、すべての農家を応援し多様な担い手を育成していくことが必要です。そのための農家への抜本的な支援策を国に求めていきます。
  • 遺伝子組み換え食品や農薬、ポストハーベスト、添加物など、食品の安全の確保と不当表示などに対する自治体の監視態勢を強めます。
  • 地場産の米や野菜の活用で学校や病院などの給食の充実をはかります。
  • ゴミの減量化やリサイクルなど地域の実情にあわせてすすめます。
教育・子育て
  • 文部科学省が押しつける「心の教育」に反対、教育基本法をふまえた個性を大事にする教育の実現へ親、教師、地域の連帯を強めます。
  • 児童相談所の機能強化や児童福祉司の増員などで子どもの虐待を防ぐ態勢づくりに取り組みます。
  • 教科書における歴史教育、戦争責任などの正しい継承をはかり、アジアの人々との歴史認識を共有できるよう平和と友好の教育実現をめざします。
  • 入学金、奨学金など、自治体独自の貸付金・奨学金制度の確立・拡充をはかります。
  • 保育を求めるすべての子に、保育や子育て支援・サポート態勢の拡充に取り組みます。
  • 指導員の処遇改善と増員などで学童保育の充実をはかります。

県議会・灘区・定数2
井上 力(新・61歳)
 1949年三重県生まれ。三重県立津高校卒。神戸大学中退。神戸市議4期。御影高校PTA会長1期(99年)。現在、ろっこう医療生協監事。前回県議選で惜敗。家族=母(92歳)と妻(元小学校教員)。一男一女は独立。
灘区鶴甲2-4-4-407 電話078-811-4700


 07年の前回、4期務めた神戸市議から転身して県会に初挑戦。民主への追い風が強く吹き出したなかで善戦し、大きな手ごたえを得て9942票を獲得したが、約2千票差で惜敗した。
 井上力さんが何よりも強く、熱く持ち続けているのは、旧社会党時代にずっと維持してきた伝統の灘区の護憲の議席≠フ奪還という思いだ。95年の県議選で失ったままの、その議席の奪還の使命を進んで自らに課した。
 選挙後の07年8月、党灘総支部の書記長に就任する一方、毎週月曜日(「おはよう新社会党です」。旧社会党時代から36年続けてきた行動)と木曜日(「なだ・平和のための木曜行動」。01年11月、インド洋への自衛艦派遣に抗議して開始以来9年、400回を超えた)の、週2度の早朝駅頭宣伝行動をそれまで通り一度も欠かさずにビラの編集作業を受け持ち、マイクを握り続けてきた。
 今回の選挙に向けては昨秋、井上力後援会の主催で5回の連続講座「目からウロコの学習会―『希望と安心の自治』へ井上力とともに―」を開催。社会保障・年金・介護・空港・地方自治などの問題をテーマに里見賢治さん(大阪府大名誉教授)、児玉善郎さん(日本福祉大大学院教授)、玉井金五さん(大阪市大大学院教授)、中田作成さんらの学者の協力も得て、みんなで県政とその政策を一緒に学び、考える場をつくってきた。
 井上力さんの訴えの力点は、失業対策・雇用拡大の充実はもとより、医療・介護の問題にも強く置かれている。とくに力を入れたいのは「小規模多機能」(要介護の高齢者を対象にした地域密着の居宅介護施設)を県内に無数につくることだ。本人・家族・地域の人たちが住み慣れた地域を拠点に一緒に住み続けられる環境・コミュニティーづくりだ。高齢者の今後の暮らしにとって希望の灯の象徴だと熱く語る。
 また、議会改革も重要な課題にあげる。なぜ議会が住民から信頼されていないかという問題とも向き合い、定数は人口に応じて、議員歳費の理想は「労働者並み≠フ歳費だ」と言い切る。
◇                    ◇
 今回の選挙には、このほど引退を表明した自民の現職(6期)の後継の新人のほか、民主の現職、共産の新人と井上さんの4人が名乗りを上げている(1月末現在).
写真:毎週月曜と木曜の2回は欠かさず灘区の駅前に立って訴え続ける井上力

神戸市議会・灘区・定数6
小林 るみ子(現・59歳)
 1951年大分県生まれ。大分大学教育学部卒。17年間の教員生活を経て市議選に挑戦。99年に3度目の挑戦で初当選。現在2期目。 神戸ワーカーズユニオン委員長。家族=夫と3人の男の子。摩耶山や六甲山の山歩きが趣味。
灘区篠原中町3-6-21-302 電話078-882-0009

神戸市議会・中央区・定数5
あわはら 富夫(現・56歳)
 1953年石川県羽咋郡生まれ。神戸大学システム工学科に入学。87年、33歳で市議初当選、現在6期目。党兵庫県本部委員長、ろっこう医療生協東雲診療所運営委員会議長。ポートアイランド公団自治会会長。
中央区港島中町3-2-1、62-207 電話078-302-0861

芦屋市議会・定数22
前田 しんいち(現・59歳)
 1952年京都府生まれ。70年、電電公社(現NTT)入社、芦屋局勤務。82年から3期、芦屋市保育推進協議会会長。芦屋市議5期。監査委員、各常任委員長など歴任。憲法あしやの会世話人。党芦屋総支部副委員長。
芦屋市大東町11-20-111 電話0797-32-7766

芦屋市議会・定数22
山口 みさえ(現・47歳))
 1963年芦屋市生まれ。市立芦屋高校卒。89年芦屋市留守家庭児童会指導員に。嘱託職員の待遇改善を求めて指導員の労働組合結成、書記長として労働条件向上に尽力。地域では部落解放運動に取組む。市議3期。
芦屋市上宮川町8-3-306 電話0797-38-0273

明石市議会・定数31
永井 俊作(現・63歳)
 1948年大分県中津郡生まれ。関西学院大学商学部卒。明石市役所に勤務。明石市職員労働組合書記長・委員長、明石地区労議長、自治労県本部書記次長など歴任。95年明石市議初当選、現在4期目。党県本部副委員長。
明石市西明石町3-10-16 電話078-928-1645
インフォメーション
日米合同軍事演習反対!2・13あいば野集会
  • 日時=2月13日(日)午後2時〜午後3時10分
  • 場所=滋賀県・高島市民会館(JR湖西線・今津駅下車。東北側出口より徒歩5分)
  • 内容=岩国市「愛宕山を守る会」世話人代表・岡村寛さんからの訴えなど/集会後デモ行進(今津駅解散)
  • 主催=フォーラム平和関西ブロック、および2011あいば野に平和を!近畿ネットワーク(連絡先=080‐5713‐8629稲村)
神戸空港開港5年抗議集会
  • 日時=2月16日(水)午後0時15分〜午後1時
  • 場所=神戸市役所1号館前
  • 内容=参加団体によるリレートークなど
  • 主催=実行委員会(「新しい神戸をつくる市民の会」の呼びかけに賛同する団体で構成/連絡先=078‐371‐4595神戸再生フォーラム)
教育労働講座2011「『特別支援教育』を考える」
  • 日時=2月19日(土)午後1時30分〜午後4時
  • 場所=あすてっぷKOBE セミナー室5(JR神戸駅北、湊川神社西)
  • 内容=講演/松村敏明さん(えんぴつの家)
  • 主催=教育労働運動研究会(078‐361‐5051)
連続講座「三池・安保50年から学ぶ」最終回
  • 日時=2月27日(日)午後2時〜
  • 場所=神戸市立婦人会館(JR神戸駅北、湊川神社西)
  • 内容=講演「チッソ水俣の労働運動と水俣闘争の現在」石田博文さん(元新日窒労組執行委員)
  • 参加費=1000円
  • 主催=実行委員会(連絡先=090‐3976‐6605門永)