「新社会兵庫」 1月18日号
- 「民主主義の学校」となる自治体に
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新社会党兵庫県本部 委員長 粟原富夫
新年明けましておめでとうございます。
昨年の「今年の漢字」は「暑」でした。この何年間は政治が背景にある漢字が採用されるケースが多かったように思います。さすがに昨年の暑さは皆が堪えたのでしょう。また、2009年の漢字一文字は「新」でした。新政権の「新」、民主党政権への期待の高まりを象徴していました。この期待が失われたことが「暑」という、政治には関係のない、ひねりのない表現になったのかもしれません。
さて、今年は4月に全国一斉の統一自治体選挙があります。地方政治への関わりを維持し続けてきた新社会党にとっては正念場の戦いになります。
地方政治をめぐる情勢の特徴は、大阪府の橋下知事の「大阪維新の会」による議会乗っ取り策動や、名古屋市の河村市長による市議会解散直接請求の成立、そして、ついには解職された阿久根市の竹原市長による専決処分の連発による議会無視など、地方自治の原点である2元代表制そのものを否定する動きが全国に広がっていることです。その狙いは、市民に広がる「議会不信」を背景に、首長の権限強化と議会の翼賛化を推し進め、「民主主義の学校」と呼ばれる地方自治の本旨を根底から覆そうというものです。しかも、議会攻撃を行いながら、片方では、押し並べて公務員の「厚遇」攻撃を伴っています。阿久根市では「市職員が年収800万、市民が年収200万」「市職員の給与を削って福祉に回す」と訴えて、竹原市長は選挙で当選してきました。「貧しさの原因」を問題にするのではなく、市民の「ねたみ」「差別」意識を組織して、しかも大衆動員で自分の意思を通すというやり方は、ナチス政権の誕生をもたらしたヒトラーのやり方に通じるものがあります。
このような動きを許してしまっている背景には、地方議会や地方自治体が「民主主義の学校」を実践してきたとは到底言えない実態があります。住民からの請願や陳情があっても、それを住民の意見として前向きに受け止めるのでなく、握りつぶしてしまう市当局や議会。数を頼みにろくな審議もなく議案を承認してしまう議会の在り方が市民から問われているのも事実です。とくに、神戸市では35万人の署名を集めた神戸空港の是非を問う住民投票直接請求を市長と議会がはねつけたことは、今も残念でなりません。
こういう議会や地方自治体の在り方の反省がいま始まりつつあります。「住民の意思」を代表した議会、「民主主義の学校」としての地方自治体を再構築しようと、議会基本条例や住民自治基本条例を制定する自治体が増えてきています。今回の統一自治体選挙は、憲法で定められた地方自治の本旨が問われる戦いであり、議会の翼賛化や首長による地方自治体の私物化に対する戦いでもあります。新社会党は憲法に定められた地方自治の本旨を実践する自治体づくりに全力をあげます。
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失業と非正規の増大、賃金切り下げ、福祉や税制度の後退などで、わたしたちの暮らしは一段と厳しくなっています。新社会党は、こうした動きにストップをかけ、市民が主役のまちづくりと平和・人権・環境を大切にする政治の実現をめざして自治体選挙をたたかう公認候補者(第1次)を発表、知人友人紹介など支援の強化を呼びかけています。
選挙日程: 県議会・神戸市議会=4月1日告示・10日投票 一般市議会=4月17日告示・24日投票
市民が主役のまちづくりへ 新社会党の政策
議会改革
- 市民の目に見える議会とするために、市民参加と情報公開を基本とする「議会基本条例」の制定をめざします。
- 「住民投票条例」の制度化で市民が主役の町づくりを推進します。
- 議会のネット中継などを推進し市民の知る権利の保障に力を注ぎます。
仕事・雇用
- 「公契約条例」の制定で、地域の労働条件を切り下げる「ダンピング競争入札」をなくすなど、人間らしく働ける条件づくりをすすめます。
- 職や住まいなどの相談を総合窓口で受け付け、支援する態勢づくりを推進します。また、緊急雇用創出事業の拡充に取り組みます。
- 自治体で働く非正規労働者の正職員化や均等待遇の推進など、処遇改善に取り組み、「官製ワーキングプア」をなくします。また、最低賃金の引き上げなどに、働く仲間とともに取り組みます。
- 福祉職場や教育現場の人材確保へ待遇改善をはかります。
平和・人権
- 「非核神戸方式」を堅持させるとともに、全国に広げます。
- 人権教育啓発推進法の具体化と、部落差別をなくす取り組みを強化するとともに、第三者機関の確立など、実効ある人権侵害救済制度の制定を求めます。
- 戦争の惨禍を風化させないために、「平和」をテーマにした記念館の設置など、反戦平和事業を推進し、戦争の悲惨さ、平和の尊さを伝えていきます。
- 外国人への就労・就学・居住・社会保険加入等における差別をなくし、定住外国人の参政権の法制化に取り組みます。
- すべてのステージでの男女平等の実現へ条例の制定などの取組をすすめます。
健康・福祉
- 福祉サービスの点検・評価に当たっては、住民参加を基本として制度化をはかり、サービスのさらなる向上と利用者への情報開示を行います。
- 介護費用の国庫負担割合の引き上げなど、介護保険制度の抜本的な改革を強く国に求めていきます。同時に、介護保険料や利用料の減免制度の確立に取り組みます。
- 全国で40万人といわれる特別養護老人ホーム入所待機者の解消に向け、国と自治体による基盤整備を急ぐよう求めていきます。
- ヘルパーやケアマネージャなどの人材育成と労働条件の向上・処遇改善に力を注ぎ、就労者を増やすなど、介護サービスの充実をはかります。
- 後期高齢者医療制度廃止・代替新制度反対。75歳以上の医療費無料化をめざします。
- 障がい者の自立生活支援のための支援センターの設置や障がい者向け住宅の充実などに取り組みます。
- 市民に負担増を強いる医療制度改悪に反対します。また、急増している大腸癌や肺癌、乳癌などを中心とする癌検診事業の拡充をめざします。
- 道路や公園、公共施設、交通機関等のバリアフリー化の推進に引き続き取り組みなす。
食・環境
- 食料自給率50%達成のためには、すべての農家を応援し多様な担い手を育成していくことが必要です。そのための農家への抜本的な支援策を国に求めていきます。
- 遺伝子組み換え食品や農薬、ポストハーベスト、添加物など、食品の安全の確保と不当表示などに対する自治体の監視態勢を強めます。
- 地場産の米や野菜の活用で学校や病院などの給食の充実をはかります。
- ゴミの減量化やリサイクルなど地域の実情にあわせてすすめます。
教育・子育て
- 文部科学省が押しつける「心の教育」に反対、教育基本法をふまえた個性を大事にする教育の実現へ親、教師、地域の連帯を強めます。
- 児童相談所の機能強化や児童福祉司の増員などで子どもの虐待を防ぐ態勢づくりに取り組みます。
- 教科書における歴史教育、戦争責任などの正しい継承をはかり、アジアの人々との歴史認識を共有できるよう平和と友好の教育実現をめざします。
- 入学金、奨学金など、自治体独自の貸付金・奨学金制度の確立・拡充をはかります。
- 保育を求めるすべての子に、保育や子育て支援・サポート態勢の拡充に取り組みます。
- 指導員の処遇改善と増員などで学童保育の充実をはかります。
県議会・灘区・定数2 井上 力(新・61歳)
1949年三重県生まれ。三重県立津高校卒。神戸大学中退。神戸市議4期。御影高校PTA会長1期(99年)。現在、ろっこう医療生協監事。前回県議選で惜敗。家族=母(92歳)と妻(元小学校教員)。一男一女は独立。 灘区鶴甲2-4-4-407 電話078-811-4700
神戸市議会・灘区・定数6
- 小林 るみ子(現・59歳)
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1951年大分県生まれ。大分大学教育学部卒。17年間の教員生活を経て市議選に挑戦。99年に3度目の挑戦で初当選。現在2期目。
神戸ワーカーズユニオン委員長。家族=夫と3人の男の子。摩耶山や六甲山の山歩きが趣味。
灘区篠原中町3-6-21-302 電話078-882-0009
神戸市議会・中央区・定数5
- あわはら 富夫(現・56歳)
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1953年石川県羽咋郡生まれ。神戸大学システム工学科に入学。87年、33歳で市議初当選、現在6期目。党兵庫県本部委員長、ろっこう医療生協東雲診療所運営委員会議長。ポートアイランド公団自治会会長。
中央区港島中町3-2-1、62-207 電話078-302-0861
芦屋市議会・定数22
- 前田 しんいち(現・59歳)
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1952年京都府生まれ。70年、電電公社(現NTT)入社、芦屋局勤務。82年から3期、芦屋市保育推進協議会会長。芦屋市議5期。監査委員、各常任委員長など歴任。憲法あしやの会世話人。党芦屋総支部副委員長。
芦屋市大東町11-20-111 電話0797-32-7766
芦屋市議会・定数22
- 山口 みさえ(現・47歳))
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1963年芦屋市生まれ。市立芦屋高校卒。89年芦屋市留守家庭児童会指導員に。嘱託職員の待遇改善を求めて指導員の労働組合結成、書記長として労働条件向上に尽力。地域では部落解放運動に取組む。市議3期。
芦屋市上宮川町8-3-306 電話0797-38-0273
明石市議会・定数31
- 永井 俊作(現・63歳)
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1948年大分県中津郡生まれ。関西学院大学商学部卒。明石市役所に勤務。明石市職員労働組合書記長・委員長、明石地区労議長、自治労県本部書記次長など歴任。95年明石市議初当選、現在4期目。党県本部副委員長。
明石市西明石町3-10-16 電話078-928-1645
- 会社解散攻撃と闘う/絶対に後悔はしたくない
関西ソフラン化工労組・書記次長 橋本 哲さん (33歳)
- 「12月末で会社を解散したい」―昨年8月末、関西ソフラン化工(株)(兵庫県稲美町、従業員17人)から販売会社の事業撤退を理由に、いきなり会社解散が提案された。同社は硬質ウレタンフォームを製造・加工する会社で業界大手。親会社は東洋ゴム。組合つぶしのねらいが見え隠れする。
一気に雇用不安を突きつけられた労働組合(宮田泰司委員長、組合員15人)は、解散の撤回と謝罪、そして雇用保障を求めて会社と交渉を重ねるが、会社は「雇用については親会社や再就職支援会社にお願いする」だけの回答で解散へ突き進む。親会社も団体交渉には応じない。昨年末、会社から「仕事は年内限り。年明けから就業義務免除で1月20日までは賃金100%を保障する」との考えが示され、年明けからは業務は止まっている。
会社解散の提示後、組合は上部組織などと相談しながら、東洋ゴム本社(大阪市)前での宣伝行動(11月から毎週月曜日)、会社の最寄駅であるJR土山駅前でのビラ配布行動(10月から毎週水曜日)などに取り組んできた。また、年末には不誠実な対応を続ける会社と親会社を相手に、大阪府労働委員会に団体交渉拒否などの不当労働行為救済申し立てを行なった。
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そうした闘いのなかで労組書記次長として奮闘する橋本哲さん(33歳)。
これまで言われるままに組合活動に参加してきたが、執行部に入るまでは労働組合の意義もそれほど深く考えることもなかった。そして今回の事態に直面。「まさか。ここまでやってくるか」と最初は愕然とした。活動経験も浅く、闘うにも何をどうしていいのか、初めてのことばかりで戸惑った。しかし、「ここで引き下がったり、泣き寝入りをしたら、絶対にあとで後悔をする。こうなったら自分で納得するまで徹底的にやるしかない」―次第にこの思いが強くなった。また、地域で交流している労組(東播地区労組交流会)の仲間たちの評価や期待も裏切りたくはなかった。「逃げたのかとは思われたくなかった」。
実は、奥さんも同じ会社に勤めている。夫婦で同時に失業したら、小学2年と2才の2人の子どもを抱え、生活が立ち行かなくなる。奥さんは10月13日の決起集会で、社長に向け、マイクで抗議の声をあげた。「社長、私らには小さい子どももおるんやで」。奥さんも闘う気は十分だった。
ただ、子どもには闘争の負担はかけたくない。だから、小学生の子どもにもわかる範囲で説明し、心配をかけないようにと気をつかっている。
いま、必死で組合活動に取り組んでいることは、自分にとってはいい経験だと思える。人とのつながりが感じられることもうれしいことのひとつだ。集会に参加してくれる他労組や地域の仲間。全港湾姫路伊藤分会の高Mさんが激励に横断幕を持ってきてくれた。駅前のビラ配布でも「がんばって」と声をかけてくれる住民もいる。「自分たちを守るのは労働組合しかない」―いま、労働組合の意義を実感している。
写真:会社解散攻撃に抗して駅頭での宣伝活動に取り組む関西ソフラン化工労組の仲間たち=1月6日、JR 土山駅前
- 組合つぶしの解雇を許さない/組合活動やれば面白い
全港湾神戸支部 姫路伊藤分会・分会長 高M健太さん (30歳)
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全港湾姫路伊藤分会が結成されたのは09年3月。伊藤運輸(姫路市)の経営者、伊藤一族のあまりにも高圧的、暴力的な態度にいつ首を切られるか分からないという不安や残業代も支払われないという劣悪な労働環境に、労働組合をつくるしかないと、若い仲間3人が相談して決意。回りに呼びかけ、13人で出発した(現在9人)。
伊藤運輸は伊藤興業の専属の運輸部門の会社。
組合の結成によって、残業代の支払いなど、確かに職場の改善は進んだが、会社は直ちに労組への敵対姿勢をむき出しにし、組合員には差別的な待遇を強要。些細なことで顛末書を書かせるなどの嫌がらせが続いた。
やがて、経営状態の悪化を言い出し、同年9月末、会社解散・全員解雇という暴挙に出た。一方で、伊藤興業は事業を継続するとも表明した。
解散の翌日、抗議の座り込みに会社に向かおうとした組合員が目にしたものは、これまでと同じダンプに非組合員が乗車し、これまでと同じ業務を行なっている光景だった。伊藤運輸がやっていた業務を別の業者に回しただけの話で、会社解散の狙いは明らかに組合つぶしだった。組合は、組合つぶしのための解散だと兵庫県労働委員会に不当労働行為救済を申し立てた。その後、さらに「イトウメタル」という新会社が設立され、伊藤興業はそこに営業譲渡を行ない、逃げ込みを図った(10年3月)。
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労組結成からわずか半年で会社解散、全員解雇。その攻撃と闘ってすでに1年3カ月が経つ。節々に集会やデモでのアピールを重ね、全港湾や地域ユニオンの仲間も支援に駆けつけてくれる。
この闘争の中で闘争専従を担っているのが分会長の高M健太さん(30歳)だ。結成前から中心的な役割を果たし、労組結成にあたってはこれまで口を利いたこともない職場の人たち一人ひとりに会って組合への結集を呼びかける取り組みもした。いま、闘争専従としてあちこちの集会などに闘争報告や交流に出歩く一方、毎週水曜日には2人で会社前で抗議の座り込みを続けている。たいへんだが、意地がある。労働委員会の審問では証人として証言も行なった。
組合結成でも、その後の闘争でも、高Mさんを駆り立てるものは「なぜここまでされなければならないのか」という会社への怒りである。組合結成後も、半ば覚悟はしていたとは言え、組合員への露骨な差別扱いに日々、怒り心頭だった。それは組合員誰もが感じた気持ちだ。しかし、解雇によって、それぞれアルバイトに就くなどバラバラになるなかで、組合としてのまとまりを維持していくにはたいへんな苦労が必要とされている。
そんな時、結成前から何でも話し合ってきた3役(副分会長、書記長とも29歳)での相談が力強い支えとなっている。
闘争のなか、高Mさんは労働組合について今の気持ちをこう述べた。「とにかく労働組合は必要なもの。そして、組合活動はやればおもしろい。いまは、組合としてまとまってきたみんなが将来、職場復帰できて一緒に仕事することが楽しみだ。また、やってきたことが形となって残っていくのがうれしい。この二つが今の支えだ」。
写真:全港湾姫路伊藤分会を支援する集会=10年、姫路市
労働大学副学長 今村 稔
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(一)
正月の空に凧を見かけない。50年ほど前ならば武者凧、奴凧、30年ほど前ならばゲイラーカイトが、正月の空に揚がっていた。「糸の切れた凧」というのも、凧揚げがなくなれば、やがて死語となるのかもしれない。
しっかりした糸に繋がっているかどうか疑わしいが、大阪や名古屋の空には奇妙な凧が揚がっている。橋下知事や河村市長の言動、振舞いを見ていると連想は一挙に時空を超えて160年前のパリに飛んでしまう。そこで民衆の耳目を一身に集めているのは、大統領ルイ・ボナパルトである。彼は政治が混乱の極みにあったフランスにおいて、出口の見えない混迷を、伯父ナポレオンが40年前に実現した帝国の栄光を一変させうるかのような幻想をまきちらしながら登場した。驚異的な得票で大統領になった彼は、その後、憲法の停止、普通選挙制の廃止、クーデターをおし進め、皇帝ナポレオン3世となった。民衆の人気なしに強い支配を保持できない彼は、国威発揚のために侵略戦争、植民地戦争をつづけなければならなかったが、ついに1870年の対プロシア戦争で皇帝自身が捕虜になるという敗北を喫し、帝政を終焉させた。歴史はさらにすすんでフランスでは1871年3月18日、世界史上最初の労働者国家、パリ・コミューンが成立する。今日にいたるも「インターナショナル」の歌を残しているパリ・コミューンは、今年3月18日で140年記念を迎える。
(二)
ポピュリズムは、大衆を必要とし、大衆に依拠しているように見えるが、それは自主的、能動的な大衆ではない。政治的に成長していく大衆ではない。ポピュリストは政治的には高くないアジテーション的要求を提示し、われこそ大衆の要求の代弁者なりというポーズをとり、自分への支持の集中を求める。彼が大衆に求めていることは「強い」指導者に熱狂することであり、大衆自身の政治的成長ではない。衆愚としての大衆である。
彼は自らが溢れるほどの指導力の持ち主であることを示すパフォーマンスを見せなければならない。大阪都構想を提示したり、議会と対決しなければならないのはそのためである。凧は舞い上がろうとするが、風に乗ることのみが意識され、意識ある大衆という糸がなければ凧は揚がらないという発想は失われている。凧の行方はおのずから明らかであろう。
(三)
国会ではねじれで大騒ぎであるが、1年前につくり出された総選挙の「熱狂」がなぜ1年後の参院選の結果になるのか。政治の力を最終的に決定するはずの「民意」がなぜかくも不安定なのか。民意を反映するはずの選挙制度がはたしてそうなっているのか。民意を安定させるはずの政党の末端での日常活動が失われているのではないか。地下の根が腐り、細りつつある政治の大木が、上の方の枝葉を揺るがす風まかせになってしまっているからではないか。
国会のねじれも、ポピュリズムが現れるのも深因はひとつであろう。そこに一鍬入れる視点を持って、統一地方選挙への取り組みを強めるべきであろう。
【蛇足】昨年は、大逆事件100年ということが言われたが、幸徳秋水以下11人が処刑されたのは1911年の1月24日であり、管野すがが処刑されたのは翌25日である。この新聞が発行された頃が処刑満100年である。
- 新社会党・震災16年アピール
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阪神・淡路大震災から16年を迎えた。
県内の復興公営住宅では、65歳以上が占める高齢化率は5割近くに達し、入居世帯の4割強が単身高齢者世帯である。全国平均を大きく上回り、コミュニティ維持や見守り対策が大きな課題となっている。
さらに、兵庫県や各自治体が20年契約で民間から借り上げた復興公営住宅、約6700戸の契約期限切れが2015年から始まる中、行政は被災者の声も十分に聞かないまま住み替えを迫ろうとしている。終の棲家として入居した多くの被災者はこのまま住み続けたいと考えており、復興県営住宅の県の調査でも、高齢化・病気・体調不良などの理由で住み替え困難と回答した住民は半数にのぼっている。住み替えを強要することは人権上も問題があり、居住の安定を定めた国際人権規約にも違反するものである。借り上げ住宅へ居住希望者には、契約延長などあらゆる手段を尽くして引き続き居住できるようにすべきである。
一方、2006年が返済期限の災害援護資金も全体の4分の1が未だ返済途上で、多くの被災者にとって生活再建は道半ばである。また、生活保護率は、神戸市では震災時より2倍に増え、全国平均を大きく上回っており、復興県営住宅では生活保護受給世帯が2割を超えている。市民生活の再建より、神戸空港建設に象徴される開発優先の復興が招いた結果であり、いまだに「復興」という言葉が実態が伴っていないのが現実である。
阪神・淡路大震災の教訓や運動をもとにつくられた「被災者生活再建支援法」は、相次ぐ自然災害を背景に、この12年間に2度の大改正が行われ、年齢・年収要件の撤廃や、住宅本体の再建に使えるようになった。しかし、対象は全壊・大規模半壊のみで、半壊以下世帯の救済は盛り込まれておらず、支給金額も含め今後の大きな課題として残されている。さらに一定基準以下の小規模災害には適用されず、そのため多くの県は国の適用条件を満たさなかった被災者を支援するため、独自支援制度を設けざるをえない状況になっている。今年は3度目の支援法見直しの年でもあり、全ての被災者を救うためにも、いっそうの適用条件緩和が求められている。
昨年も中国やハイチで大地震が発生し、多くの犠牲者がでた。日本列島が地震活動期に入り、地球温暖化によると言われる局地的な豪雨が多発している。いま全国の自治体では「有事」に備えた国民保護計画にもとづく様々な訓練が行われているが、今求められているのは、より身近な自然・事故災害に備えた地域防災計画・マニュアルの見直しや訓練である。そして、大規模災害に備えた、海外にも緊急展開できる大規模・総合的な消防・救助能力を持つ、非軍事の「災害救助隊」の創設である。
今年は統一自治体選挙の年。新社会党は今後も被災者の立場に立った震災復興の再検証を市民とともに進め、くらしや生活の再生をめざし、この選挙を多くの皆さんと手を携え全力で奮闘する決意である。
2011年1月17日 新社会党兵庫県本部
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武庫川ユニオン(上山史代委員長)は第2回レイバーフェスタを12月18日、尼崎市立労働福祉会館で開いた。09年、それまで16回続いた国際連帯フェスタから、組合員同士の連帯や交流をより重視した内容のレイバーフェスタに衣替えした。
フェスタでは、恒例の武庫川ユニオン音楽隊による合唱をはじめ、尼崎市学校分会の、子どもたちも一緒になった合奏、さらに阪神クリエート分会によるみんなで踊る河内音頭などの音楽ほか、組合員たち自作の手による劇も演じられた。劇は、いまセクハラ謝罪と不当解雇撤回を求めて闘争中の猪名葬祭分会の闘争を再現した「猪名葬祭物語」。会場は大いに湧いた。
フェスタの4時開会に向け、担当者は午前10時から準備作業を開始。今回は、新しい企画として、武庫川ユニオンの闘いの歴史を示す写真展示や、組合員がつくった絵手紙、木版画、刺繍などの作品展もロビーで同時に行なわれた。
写真:てっぱんダンス”で連帯強化=10年12月18日、武庫川ユニオン・レイバーフェスタ
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