「新社会兵庫」 3月10日号
- 勢いを増す新型コロナウイルスの感染拡大は確かに怖い。安倍首相は2月27日、全国のすべての小中高校などを3月2日から春休みまで一斉に臨時休校するよう前代未聞の要請を行った▼突如の「要請」で、教育現場はもちろんのこと、市民生活での混乱や対応の困難さ、不安は計り知れない。「子どもをどうする」「収入がなくなる」……▼だが、首相の独断による「要請」は、「お上からのお達し」としてほぼそのまま受け入れられた。そして、こんな市民の不安や苦労に対し、翌日の首相の記者会見は応えることがなかった。休職補償などの具体案は示されないまま、「ご理解」と「お願い」を繰り返すだけの演説に終わった。質問も打ち切り早々と自宅に帰った。「私の責任で」と言われたところで、これまでの彼の言動からは納得も信用もできない。空虚な言葉だけの「責任」で押し通してきた人なのだから▼怖さはまだ他にある。”惨事”を利用して、権力者の独断や独裁的な政治対応がさらに常態化していくことだ▼そして、「桜を見る会」問題や検事長の定年延長問題などで窮地にある安倍首相への追及が、この“非常事態”の名の下で、世論によっても脇に追いやられてしまわないかという恐れだ。
- 市民に冷たい久本神戸市政 久本市政を検証する(その2)
教師間いじめ事件等で久元市長の教育介入が強まる。
垂水区の女子中学生自死事件での「隠ぺいメモ」問題や、東須磨小学校での教員間いじめ事件など、教育委員会関連の不祥事が多発している。
とくに東須磨小学校での教員間いじめ事件では、「加害教諭に給与を払っていいのか」とのマスコミ報道やSNSによる異常な煽りに押され慌てた久元市長は、加害教員への給与支給停止を目的にした分限条例改正案を議会に提案した。「刑事事件で起訴された職員」を「重大な非違行為をおこし、起訴される恐れがある職員」に拡大したのだ。この見直しは、今回の事案だけでなく「当局が恣意的に対象者を拡大することが可能」となり、しかも全職員が対象になるものだ。そのうえ、手続きも拙速で、議案提案から1週間で可決・成立させてしまった。共産党市議団までがこれに賛成する中、私たち「つなぐ議員団」だけが反対した。
そもそも分限処分は、長期の病気など公務に支障が出る場合に科せるもので、懲戒を目的にしたものではない。この処分の妥当性を諮問された第三者諮問機関は「本来、懲戒処分で行うべきで、分限処分には不相当」との結論を出したのは当然と言える。議会もさすが成立はさせたものの、当局の恣意的な拡大を防ぐために「第三者諮問機関に諮問し意見を求める」との付帯決議をつけたが、諮問機関の「不相当」の結論を無視し、市長の意向を忖度した教育委員会は4人に給与支給停止などの分限処分をしてしまった。
すでに、憲法違反や法律違反の疑いの声も出ている。この間、教育委員会の不祥事を盾に、教育委員会の上に市長が座長を務める総合教育会議を置き、教育への介入を強めている。
三宮再整備に伴う大規模な公共施設再編が財源等の見通しも示さず見切り発車
JR京都駅やJR大阪駅の再開発は、JRが主導して自らの余剰用地をタネ地にし、自治体の協力も得ながら周辺の開発へと広げていった。ところが三宮再整備は、中央区役所と勤労会館の移転など市が主導してタネ地を用意したために、その移転地として市役所第3庁舎を解体せざるを得ず、その前に市役所内各局の移転が必要になった。また、それら移転した市の各局が再び市役所に戻ってくるために第2号庁舎の建て替えが必要になるという、まさにドミノ倒しだ。市役所全体の建て替えという公共施設の大再編に発展する。
各局の移転費と賃料だけで95億円。その総事業費は概算700億円、市負担は500億円にもなる。これに、雲井地区再開発計画の費用も含めると市民負担は1千億円に近づくといわれる。本来は、その財政計画などが事前に議会に諮られるべきだが、すでに庁舎内での各部局の市内各所への移転が始まり、中央区役所などを受け入れるビル建設のために第3庁舎の解体が始まってしまっている。
首長と議会は二元代表で、大きな事業の是非を決めるには、その計画の総事業費と市民負担額、その財源と財政見通しは、事業の出発の前にできる限りの公開に努めるのが、議会に対する首長の側の役割だ。見切り発車であり、議会軽視の姿勢をとり続けている。
市民はもちろん、市役所内や議会でもこうした久元市長への不満が高まっており、私たちは来年秋の市長選挙に向けた準備を、候補者づくりを含めてとりかかり始めなければならないと決意しているところだ。
あわはら富夫(神戸市会議員・つなぐ神戸市会議員団)
- 介護労働者の処遇改善制度で金儲け?
- 介護・保育などの職場では人手不足が深刻だ。原因は、仕事内容と労働条件とが釣り合っていないからだ。そのため、政府も介護労働者や保育労働者に対する助成金制度を作り、労働条件の改善を図ることによって離職者を抑えようとしている。しかし、労働者の処遇改善のための制度が、企業の金儲けになっているのではないかという疑念がある。
今年に入り、グループホームで組合員が拡大し、新しい分会を結成した。労働契約の内容と賃金明細に違いがあったからだ。契約書には時給920円とされているが、「処遇改善経費70円を充当する」と記載されている。県最賃が899円であるから、加算がなければ時給は829円だ。また、契約書には夜勤手当「5千円」とされているが、賃金明細では夜勤手当2千円と夜勤処遇加算3千円に割り振られていた。
ユニオンは、「時給に処遇加算するなら、最低賃金額に加算すべきだ」「加算がなければ、最低賃金違反ではないか」「夜勤手当5千円と契約書に明記されており、1回につき3千円の未払い賃金が発生している」などと厳しく追及した。しかし、施設側は「違法ではない」の繰り返しである。
政府が意図した処遇改善加算は、急増する介護需要に対して、介護労働者の定着を図り、離職率を押し下げるような処遇改善を図ることを事業者に求めている。
しかし、いまや福祉を食い物にする者たちが、ネットに氾濫する「儲かる介護ビジネス」という広告につられ、異業種からの参入が相次いでいる。
現場で働く人たちの姿を見ていると人手不足と仕事量が多いため、まったく余裕がなく痛々しい。
義父は、自力でトイレに行きたいと希望しても、行かせてもらえない。トイレ介助するパンパワーが足りないからだ。足腰が弱り、寝たきり一歩手前である。
現場の実態を国会が取り上げ、介護労働者の処遇改善を通じて、介護サービスの向上と社会保障費の削減につなげてほしい。
塚原久雄(武庫川ユニオン書記長)
- 街頭行動を続けて
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私には毎月7回、街頭宣伝行動に立つ機会があります。1つは作家の澤地久枝さん提唱の「アベ政治を許さない毎月3の日行動」(JR加古川駅)。2つめは「福島原発事故を忘れない毎月11日行動」(JR加古川駅)。3つ目は「戦争法廃止加古川駅前行動」。4つ目は「関電さん原発やめて毎週金曜行動」(JR姫路駅)です。4つ目の姫路行動は孫の守りで休むことがありますが、それ以外は休むことはありません。
これらの街頭行動ではチラシ撒き、スピーチ、署名と3つの行動をしているのですが、私は大半、「署名行動」の方に回っています。メンバーには署名行動は苦手という方が多いです(知らない人との会話が苦手?)が、私はまったく苦にはなりません。署名行動をしていると大げさですが「人間模様」のようなものも見ることもあります。
これらの街頭行動をしての感想です。やはり一番いやなことは嫌がらせです。「邪魔だ!」が一番多く、次に「どこの政党や、共産党か!」です。もちろん大半が無視ですがね。残念ながら「新社会党か」は今までゼロです。また、「応援しています」の方が、悲しいですが、少ないです。
先日(2月14日)の姫路での「原発やめて金曜行動」では、通行人がわざわざ110番通報したそうで、警官が「110番があった」と、5〜6人も出てきて主催者との押し問答が行動の終わる直前まで続いていました。なぜ、市民・国民の正当な権利の街頭行動をわざわざ警察へ垂れ込むのか、日本人の「権利意識の低さ」につくづく考えさせられた日でした。
これらの行動をしているメンバーは、もちろん高齢者が多く、いつも「若い人の参加が少ない」との声があり、「どうすれば若い人が参加してくれるか」が議論になります。私は署名行動の時、とにかく話すようにしています。なかでも、署名の比率では「高校生メンバー」など若い人が一番多いです。脱原発の署名行動では「放射能は怖くないですか?」から声掛けを始めています。高校生は、個人情報で住所を書かないようにと言われることが多いのですが、署名後には必ずチラシを渡し、「将来考えてくれる」ことを信じています。
現に約2年前ですが、加古川駅前行動の時に一緒に行動していた党員のIさんが広島原爆のことにすごく関心を持っていた“当時22歳の青年”(K君)と知り合い、その後は「加古川高砂女性会」として何度も出会うまでになりました。彼には一昨年の8月6日の広島原爆の日に広島・平和公園内を案内してもらったり、今月15日の「平和憲法を守る高砂市民の会」総会の日のメイン講師を務めてくれるまでにつながってきました。
地道に活動を続けることがいずれ各方面につながって行くかなと思っている毎日です。
(菅野順子)
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