「新社会兵庫」 2月25日号
 北欧フィンランドで昨年末、34歳の女性首相が誕生した。連立を組む5党のうち3党の党首が30代女性で、閣僚として政権に参画している。発足した新内閣は閣僚19人中、女性は12人(首相、財務相、雇用相、法相、内相、環境・気候変動相、地方行政相、教育相、科学・文化相、社会保健相、家族・社会サービス相、欧州担当・国営企業相)▼フィンランドに限らず北欧諸国では教育・経済・政治など社会のあらゆる分野で女性たちがリーダーとして活動している。長い「たたかい」の結果つかみ取ったのだと教えられたことがある。WEF発表の2019年版世界ジェンダーギャップ指数では、フィンランドはジェンダー格差が少ない順の3位。日本は総合121位(閣僚数139位、国会議員数135位)である▼いま開会中の国会では、                         「女性活躍」どころか、選択的夫婦別姓導入の検討を求めた発言に「だったら結婚しなくていい」とヤジが飛ぶ等、伝統的家族観絶対視の政権が政策を進める。家事労働ハラスメント(竹信三恵子氏著書より)をそのままに働く日本のジェンダーギャップは賃金格差67位、所得108位である。間もなく国際婦人デー。女性たちの声をあげていこう。
市民に冷たい久本神戸市政 久本市政を検証する(その1)
 久元神戸市長が誕生して7年目、その政治姿勢がだんだん明らかになってきた。
 阪神・淡路大震災から25年の取材に答えた「神戸は100%復興した」という会見には多くの市民が驚きとともに怒りを感じた。震災時に兵庫県副知事であった井戸知事の「100%果たしたかというと、胸を張って言うだけの自信は私にはない。復興住宅の高齢化などの課題がある」との会見とは、大きな認識の差を感じた。
 借り上げ復興住宅の住み替え問題でも、久元市長は、住み続けたいという被災者に明け渡しと損害賠償を求める訴訟を起こし、敗訴によって立ち退きを迫られている被災者が話し合いを求めても、「退去の是非については、話し合いの余地はない」と冷たい態度をとり続けている。一方、井戸知事は、借り上げ復興住宅については継続入居ができるような条件整備を行い、継続入居を求める対象者のほとんどが継続入居できている。
 市長と知事の認識や対応の違いは、震災を経験していない久元神戸市長だからというだけの問題ではない。ヤミ専従問題を利用しながら労働組合の権限を縮小させ、勤労市民センターを文化センターにして、とうとう勤労市民課も廃止。宮崎辰雄元市長時代の総決算を目指しているようだ。
敬老・福祉パス制度の見直し 「小さい声」を抑え込み
 予算市会に、敬老・福祉パス制度の見直し案が提案された。敬老優待乗車制度は当面存続だが、低所得者向け3万円無料券を廃止。近郊区の110円均一を廃止して小児料金に。また、障がい者などの福祉パス(無料)は継続だが、母子の福祉パスを廃止し、父子も含めた一人親家庭の高校生通学補助にする。
 今回の見直しは兵庫県バス協会からの要請から始まったが、敬老パス・福祉パスの申請者は増えても、利用者数は前回変更時の2008年当時と比べて、ほとんど増えていない。交通事業者の負担率も2008年当時は約25%であり、現在は27・5%とあまり変わりはない。
 同じ時期に敬老パスの見直し議論が行われている横浜市では、神戸市の「乗る度負担」制度と違ってフリーパス制度であり、利用者が増えて、当初の事業者負担が3割であったものが現在は7割になって見直し議論が始まっている。横浜市の事業者が見直してほしいとする事情は理解できるが、神戸市の場合は事業者の要請はまったく理解できないものだ。
 本来、前回の見直し時に矢田前市長が民間交通事業者にしたように、久元市長が兵庫県バス協会の要請の根拠を問いただし、説得するべきなのだ。ところが、根拠のない兵庫県バス協会の要請をたてに、今回の見直しを提案してくるのは本末転倒であるといわねばならない。しかも、今回の見直しでは、多くの高齢者が利用する敬老優待パスの見直しは将来課題にして、対象者が少ない母子の福祉パス制度や低所得者、距離料金利用者の制度を見直すのは、「小さい声」を抑え込んだ弱いものいじめだと言わねばならない。
須磨水族園の民間再整備で入園料が3100円に 「家族でいけない」と悲鳴の声
 スマスイで親しまれている須磨水族園の民間再整備によって、利用料金が大人1300円が3100円に。子ども料金も、これまでの無料が1回目は500円だが、その後は1800円に値上げされる。大人2人、子ども2人で約1万円だ。神戸では子連れの家族が気軽に行けると評判が良い須磨水族園と王子動物園だ。その水族園が市民から遠い存在になってしまうことに市民の反発が広がっている。
 しかも、民間再整備の目玉はシャチショーだ。シャチショーは動物愛護の観点からアメリカなど欧米を中心に反対の運動が広がり、シャチショーは廃止されている。また、海外からシャチを輸入することはできず、国内では繁殖に成功した例はなく、30年間の営業にはあまりにもリスクが高いことも市民の批判の広がりの原因になっている。海外からのインバウンドを求める余り、P―PFIという開発手法で、市民の財産を失う結果になってしまう。
 ※次回に「その2」として、@教師間いじめ事件等での久元市長の教育介入、A三宮再整備問題などを掲載します。 【編集部】
あわはら富夫(神戸市会議員)
先輩の貴重な闘いにも学んだ大会
 あかし地域ユニオンは2月9日、第22回定期大会を開催した。今年もまた、明石地労協人権平和センターをはじめ、県下の各地域ユニオンから激励と連帯のあいさつをいただき、さらに全国の多くのユニオンや明石市職労など関係する労働組合からもお祝いと連帯のメッセージが寄せられた。お礼を申し上げるとともに、引き続き活動を強化すべく、その決意を固めている。
 大会には約30名の組合員の出席があり、向こう1年間の活動方針と予算と役員を決定した。大会後も休むことなく活動を続けているが、あかし地域ユニオンの活動の柱を次の6点に定めている。@組織を拡大し専従者配置の展望を開く、A団結づくり・組織づくりを強める、Bユニオンに学ぶ作風を確立する、C全国の仲間・県下の仲間との連帯を強める、D憲法改悪反対・平和・民主主義・人権・反差別の闘いを強める、E2020春闘を仲間と共に闘う―。いつも、この6つの柱に立ち返り活動を強めていきたいと思う。
 大会の第2部として、ひょうごユニオン住友ゴム分会委員長であり、古くからあかし地域ユニオンの組合員でもある正木紀通さんから、長期間に及ぶ裁判闘争の報告を受けた。 その報告に先立ち、共に裁判闘争を闘ったひょうご労働安全衛生センターの西山和宏事務局長は、「この裁判闘争には2つの大きな意義がある」と具体的に説明し強調した。
 報告に立った正木さんは、みずからも詳細な資料を用意し、裁判闘争の経過だけでなく、その前史とも言うべき、職場での長く厳しい闘いを報告された。
 この報告に大会参加者は大きな拍手を送り、花束を贈呈して、感謝と慰労の気持ちを示した。会場には正木さんと共に闘ってきた白野さんも参加されており、正木ご夫婦と白野ご夫婦に対して再び大きな拍手を送ってその活動を称えた。先輩の貴重な闘いに学び、あかし地域ユニオンは闘い続ける決意である。
金平 博(あかし地域ユニオン委員長)
新社会党に感じる魅力
 まずは簡単な自己紹介から。僕は兵庫県で活動する「ユニオンあしや」の組合員です。兵庫や大阪で主に学習会に参加しています。
 僕のそれ以前の人生においても、何かと運動に縁がありました。まず、父が労働運動をしていた人で(他党派ですが)、家の本棚にある労働学校のテキストなどを、僕は中高生の頃から読んでいました。大学に入って学生運動と出会い(他党派ですが)、政治運動や学生自治会の経験をしました。卒業後は関西生コンの関連団体に就職し、2年半で辞めて、今度は某ユニオンで専従をして、それも2年で辞めて、今は38歳のフリーターです。
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 僕にとって新社会党の魅力の一つは、社会主義革命を掲げる党だということです。資本主義が永遠には発展せず、恐慌や戦争で多くの人々を不幸にする社会制度であることは、マルクスの時代から変わっていません。共闘関係も必要だと思いますが、社民主義でも改良主義でもなく、真っ向から「革命」を掲げたほうが今の時代に輝くのではないかと思います。
 もう一つの魅力は、労働運動を重視する党だということです。あくまで社会主義革命の主力部隊は労働組合なのだと思います。僕の浅はかな理解で言えば、労働者が社会を動かしている、だから労働者が団結すれば社会を変えられる、という単純明快な論理です。平和運動、人権運動、環境運動なども極めて重要であり、その分野で活動している人たちを心から尊敬していますが、労働運動と結合してこそ「人間解放」という共通の目的を実現できるのではないかと思います。
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 さて、現在の話に移りますが、昨年から僕の地元の芦屋市では地労協をめぐる問題が起こっています。産経新聞出身の自民党議員が市議会において、芦屋地労協事務所が庁舎内にあること、市から補助金が出ていること、政治的課題に取り組んでいることなどを疑問視する発言を繰り返しているという問題です。
 橋下による大阪市職の事務所退去問題もそうですが、僕は組合潰しに対して激烈な怒りを感じます。労働組合のおかげで今の自分があるという感謝があるからです。労働三権は、労働者階級の先輩方が血を流して勝ち取ってきた権利であり、そのおかげで僕を含む大勢の人たちが、それなりに人間らしい生活をできてきたのだと思います。
 しかし一方で、それらの「既得権益」に慣れてしまい、日常的な組織戦が疎かになるのも運動の常ではないかと思います。労働運動や反戦運動が当然である社会ならば、今回のような問題は起こらないはずだからです。
 僕はこの出来事を契機に、自分の愛する故郷の、自分を育ててくれた労働運動を守るため、芦屋地労協の問題に主体的に取り組んでいきたいと決意している次第です。                        
(西村 結生・38歳)