「新社会兵庫」 12月25日号
 2018年が暮れる。何かにつけて「平成最後の」がつく年の瀬である。平成元年(1989年)から今日までを振り返ると政治の在り方が大きく動いた時期である▼消費税、リクルート事件等で自民党が過半数を割った参議院選挙で幕を開け、政治改革を旗印にした細川非自民連立内閣で成立した「政治改革関連法」の一つ小選挙区制導入、政党助成金制度がその後の政治を大きく変えた。導入から20年余、8回の総選挙を経て、一強与党が、遵守すべき憲法の改悪を掲げる政治状況になっている▼強者のための政治がまかり通っていると多くの人が感じている。目先の利益で動き失敗しても、優遇してもらえるのは巨大資本と為政者だ。弱者には自助自立が求められ、失敗は自己責任である。生活を保障すべき制度が改悪され続け、「己ひとりのことで精一杯の暮らし」のはけ口は、敵を作り、敵より優位にいると思うことだ▼今年の漢字が「災」となった平成最後の年の瀬、民意も自治も無視して辺野古への土砂投入が、国会では入管法改悪、水道法改悪が強行された。年間流行語大賞の一つ「ボーっと生きてんじゃねーよ!」。考えずやり過ごすことは「平成」で終わりにしようと大人たちへの警告か。
辺野古土砂投入糾弾 
   安倍政権による美ら海と民意の圧殺を許すな
 なんという暴挙、なんという蛮行であろうか。沖縄の美(ちゅ)ら海と日本の民主主義が、政府の強権によって無残にも圧殺されていくようで、怒りと悲しみに強く襲われる。
 安倍政権は12月14日、沖縄の民意を押し潰すように辺野古への土砂投入を強行した。この本格的な埋め立て作業によって辺野古の原状回復は難しくなる。自らの「政策」の遂行のためには手段を選ばない、民主主義無視のこれほどの強権的な振る舞いはこれまでの政権にあっただろうか。またもや、“安倍政治”の本性なるものを見せつけられた思いだ。
 つい2カ月半前の県知事選で政権側が推した候補が大敗したばかりである。「辺野古新基地建設NO!」の沖縄の民意が改めて示されたのだ。だが安倍政権がとった対応は、首相自らが言い続けてきた「沖縄の皆さんの心に寄り添う」という言葉とは真逆のことばかりであった。沖縄県の埋め立て承認の撤回に対して、本来、私人のための権利利益の救済制度である行政不服審査法を沖縄防衛施設局長が私人だとして悪用し、身内ともいうべき国交相に執行停止を申し立てて国交相が執行停止の決定をするという、まさに“自作自演”の茶番劇を演じ、知事選の1か月後には工事を再開したのである。
 異論や批判はいっさい受け付けず、力づくで押し切ってしまうという、安倍政権の問答無用型の政治手法が常態化している。2月の県民投票やその後の選挙なども意識したうえで、今回の土砂投入強行の目的が、既成事実をつくり、もはや後戻りはできないと基地反対の人々をあきらめさせることにあるとするなら、それはあまりにも幼稚で、姑息で、浅はかな判断であると言おう。基地反対の人々だけではなく、沖縄の尊厳までを傷つけ、安倍政権に対する怒りの炎をいっそう大きくするだけだったということを思い知らされるのではなかろうか。きっと、そのような結果を沖縄の民意は見せつけることだろう。2月の県民投票、4月の統一自治体選挙、沖縄3区の衆院補選、さらにそれにつづく参院選で、政府の強権に屈することなく、変わることのない沖縄の民意を示すに違いない。
 安倍政権はただちに土砂投入をやめ、沖縄県との対話の場につくべきだ。まだ引き返すことは可能だ。基地の完成まで、工事はあと13年はかかり、総工費も計画とはけた違いの約2兆6千億円という沖縄県の試算がある。辺野古への移転計画はすでに破綻している。
 玉城デニー知事は12月15日、キャンプシュワブのゲート前での抗議行動の前で訴えた。「打つべき手は必ずある。われわれの闘いは止まらない。……決してひるんだり、おそれたり、くじけたりしない。絶対にあきらめない。勝つことはあきらめないことだ」―。全国への熱いメッセージとしても受け止めたい。
 今、私たちに問われているのは、辺野古の基地問題だけにとどまらない。それを通じて民主主義の否定、地方自治の無視に立ち向かい、これを取り戻す全国からの闘いである。たしかにこの政権の延命とここまでの横暴を結果的に許してきたのは日本の有権者であることもまた事実だ。しかし、この安倍政権の暴走を、いや、その存立自体を一刻も早く止めなくてはならない。もはや「日本の民主主義を守るために」とまで言わねばならないほど安倍政権は民主主義の敵対物となっている。
 安倍政権を追い詰める大きな道は、来年の参議院選挙である。その選挙で改憲勢力の3分の2確保を許さないだけでなく、野党が大きく勝利することによって安倍改憲の目論見を挫くことである。それによって安倍政権の求心力の低下と弱体化は必ず進むだろう。その意味でも参院選は野党共闘の成否にすべてがかかっていると言っても過言ではない。そして、その前段、自民党の力を後退させていくためにも統一自治体選挙で自民党を追い詰めていかなくてはならない。辺野古をめぐって見られるような民意や民主主義を無視する強権・強圧的な政治のツケを政権側に回すような結果を、これらの選挙で民意として示していかねばならない。
 重ねて言いたい。辺野古新基地建設問題で問われているのは、まさに日本の民主主義であり、有権者の政治的良心である。 (12月16日記)
上野恵司(新社会党兵庫県本部副委員長)
結成20周年へ課題を確認
 2018年も間もなく終わろうとしているが、あかし地域ユニオンは、今年も活発に活動を続けてきた。いわゆる、「2018年問題」を心配していたが、どのような理由か、われわれの周辺では問題として表面化しなかったようである。
 主な活動は以下の通り。
 @労働相談は多くはなかったが、相談者の悔しさや怒りの気持ちを重く受け止め、打ち合わせや交渉を繰り返し、特筆すべき成果はなくとも組合員には納得してもらえる内容で解決できたのではないか。そして、解決後も引き続き組合員として参加してくれているのがうれしい。課題はもう少し広い相談体制と交渉体制の確立である。
 A労働組合らしく春闘期に少数の分会ではあるが基本賃金の改定、手当の拡充、定期昇給の実施などを求めて団体交渉を強化した。成果は大きくはないが、この活動を継続し強めていきたい。
 B明石地労協人権平和センターの一員として、春闘行動やメーデー、平和や憲法を守る活動にも積極的に参加してきた。春闘交流会、学習会、ホットライン、ピースフェスタ明石、毎月19日の駅頭宣伝行動などに参加してきたが、参加者は多くなく固定化しているのが問題である。
 Cレクレーション活動も楽しく開催できた。今年は夏のバーベキュー、秋のさつまいも掘りにとどまったが、どちらも組合員以外の仲間や多くの子どもたちの参加があり楽しい時間を過ごすことができた。子どもたちがカマキリを見て歓声を上げる光景は楽しいものである。
 Dここ数年の学習活動は、相談や交渉スタッフの強化を念頭にスタッフセミナーを開催している。雇用保険の基礎知識、老齢年金の知識、改正派遣法、退職時の社会保険等手続きなどである。しかし、以前の学習活動と比較するとずいぶん少ない。
 こうして、今年も活動を続けてきたが、強化すべき課題、克服すべき課題はまだ多い。
 そして、あかし地域ユニオンは2019年2月に結成20周年を迎える。
 金平博(あかし地域ユニオン委員長)
闘う組織へまず団結
 今の職場で働き始めて10年目、労働組合の加入からも10年目となる。
 加入したきっかけは、労働組合の意味を考えることなく、職場の先輩に「みんな入っているし、いろんな職員と顔見知りになれるから」と言われて、正直なんとなく加入したと思う。
 はじめて参加した組合活動は、新入組合員歓迎会だったか、反核平和の火リレーの後の懇親会だったかと思う。
 同期が少なく、出先機関に出向していた私にとって、いろんな先輩に出会って話ができる機会でもあったし、おいしい料理が食べられ、お酒が飲めるいい機会だなとしか思っていなかった。
 賃金学習会や春闘集会などの参加呼びかけは1年目の時からあったが、当時の僕にとっては特に興味のあることではなく、年休を取って平日の集会に行こうとは思わなかった。
 そんな思いをもったまま6年ぐらいが過ぎたとき、青年女性部の役員さんから「単組からブロック組織へ役員を出すことになっているが行ってくれへん?年4回の会議と年2回の集会に出るだけでいいし、2年1期したら終わるから」と言われ、何も考えずに「いいですよ」と返事をした。4年後に県本部の役員をしている自分がいるとも思わずに。
 役員となり、いろいろな学習会に参加し、いろいろなことを学んだ。ある学習会に参加したときに、「労働組合は闘う組織でないといけない」と講師が言われていた。たしかに労働組合は闘う組織であって、懇親だけを目的にしている組織ではない。でも、闘う組織を維持するには、組合員の団結がまず必要であると思う。
 私は、まず人と人とが繋がることが重要であり、それを抜きに職場改善を可能にする闘う組織にはならないと思う。
 私が県本部の役員として心がけていることは、後輩組合員に「労働組合は、役員だけが頑張れば労働環境がよくなるということは絶対にない。組合活動を行うのは組合員みんなである。みんなで声を上げていくことで、労働環境の改善に繋がる。組合員は職場の不満や疑問を一人で言っているうちはただの「グチ」、組合を通してみんなで言えば「要求」になる。みんなでいろいろな「グチ」を共有するために、交流会に積極的に参加しよう。組合員の代表である役員は、どうせ役員をするならイヤイヤでするのではなく楽しんでしよう」ということだ。
 労働環境を改善するのは簡単ではないが、みんなからのグチをまとめ、要求し続けることが、結局は、労働環境をよくする道筋なのだと思う。
いろいろな人に会い、いろいろな意見を聞くため交流会に参加し、労働環境の改善を勝ち取ろう。
(29歳・U)