「新社会兵庫」 7月11日号
 安倍さん、あなたの呆れる発言には慣れてきましたが、神戸を発信地にするのはやめてください。6月24日のあなたの発言「改憲作業を急ぐ」というのは従来発言の延長であるにしても、「今治の加計の獣医学部新設については『妥協』で1つにしぼったので、今後は2、3と増やしていきたい」という発言は、報道各社の誤報であろうと思いました▼誤報でなければ、加計学園が今治以外にも、あっちにもこっちにも獣医学部を増設する、ということなのかと推量しました▼今治一つにしぼることがいかに正しい判断であるかと説明するための官邸、官僚の悪知恵は、いったい何だったのでしょうか。世間はちゃぶ台返しだといっています▼厳しい風が吹きすさぶ国会の論議からまるで別荘のような読売新聞に逃げ込んで、気持ちよさそうに本音を吐いたのは、5月のことでした。このたびの神戸での発言は、産経新聞の論調を支持する人達の集まりでのことだったというじゃありませんか。天下の公器といわれる新聞なのに、読売新聞や産経新聞を心地よい避難所にしていいんですか▼稲田防衛相が自衛隊を使ったように、「わが故郷である読売も産経も安倍政権を応援していますのでよろしく」ですか。
安倍内閣の早期打倒へ力関係に揺さぶりを
安倍政権の籠城、逃げ込みを許すな
 まるでお粗末な戦記絵巻を見るようである。入り乱れての城外の戦いは、軍勢の多寡とは逆に、政権・与党軍は死傷者多数。今村復興守は自らの刃によって討死。鉢巻だけは凛々しい稲田防衛御前、甲冑を後ろ前に着けて出陣したような金田法務介などは生きているのが不思議なほどの満身創痍。森友、共謀罪、加計などの旗指物は折れて散乱。
 城内の櫓からは遠眼鏡片手の菅官房左衛門が大音声。「急ぎ引き返せ、門を閉ざすぞ」「籠城」。閉じた城内からは「撃って出てはならぬぞ、時を待て」という示し合わせが盛ん。
 籠城と言っても、干殺しに耐えた三木城とは大違い。戦意は旺盛ならず、殿の御意向を忖度していた郎党も、御威光に陰りがうかがえたり、支持率という風向きに変わる気配が感じられれば、脱走、内応、内訌も起こしかねない。頼るべき城壁も都議選の震度に耐えられるか、弾丸を蓄えているマスコミの砲撃に崩壊の危険はないか。
「1強」は幻覚、国民の積極性をこそ
 「1強」と言われてきた安倍政権を支えてきたものは何だったのか。その権力はどのような構造をもっていたのか。
 この間の政治情勢の特色は、一言でいえばそれらの本体が姿を現し、音を立てるように露呈、崩壊しようとしていることではなかったか。
 施行20年になる小選挙区制が、わが国の政治劣化を促進したことは多くの識者が認めるところである。その劣化を、自らの権力強化に際立って結びつけたのが安倍晋三であった。危険な権力主義者である安倍は、その行使を「お友達」と言われるグループに集中させた。かつては保守政治にとって、鋭い平衡感覚、安定的な二枚腰、信頼できる安全弁と讃えられた官僚機構は、安倍政権の下で矜持と相対的な独立を腐食させ、政権への忖度に浮身をやつす体たらくになった。
 その結果、安倍政権は外見上の強さやカッコ良さはどうあれ、ブレーキや各種変速装置を取り外した危うい自動車となり、国民を説得する粘着力を失ってしまった。反対に、安倍政権は何でも出来るという力を誇示することを運営の特質とするようになり、国民を引き付ける力は固くもろいものになった。
 そうした変化の進行に対して、錯覚を生じさせ、目くらましの役割を果たしたのが、安倍政権の高い支持率であった。自らを飾りたてる「高支持率」を自惚れ屋で権力主義者の安倍がこれをどう考えたかは明らかである。自らへの批判には「高支持率」をもって反論している。
 私たちは、七不思議でもあるかのようにこの「高支持率」についてしばしば尋ねられた。この答には多方面にわたる検討が必要であろう。第1は「支持率」という言葉が、語意においても、人の心に与える刺激においても正しいかどうかという問題である。「支持」というからには、賛成、共感、応援、前向きなどの積極的なニュアンスが含意されるが、現在の調査の支持率にはそのような性格のものはあまり感じられない。「支持しないとまではいわない」「態度表明をしないわけにはいかない」ということとほぼ同義であり、紙一重であろう。そうであるならば、安倍政権の高支持率は、国民の政治的積極性が衰え、主体性が弱まっていることの裏側からの表明であると言えば言い過ぎであろうか。安倍の権力政治は国民の政治的消極性に助けられているのである。
 われわれの働きかけを強化しよう
 安倍政権に対する高支持率という傾向に変化の兆しが見られるという。これを国民の政治的積極性として顕在化させることが、私たちの任務のスタートであろう。
 安倍1強体制を成り立たせているものは、院内の圧倒的多数であるが、これといえども院外の大衆を無視して機能できるわけではない。院外の大衆的な強力であれば規制されるし、眠り込んでいれば奔放にふるまえるであろう。
 安倍政権の大衆に対する魔力は解けかけようとしている。この機を失することなく、大衆への宣伝活動を強め、大衆の意識の動き出しに働きかけなければならない。
 籠城を決め込んだとはいえ、城内からなおとんでもない騒動が起こり続ける気配は濃厚である。
 国会休会中の追及はもちろんのこと、たんなる汚職の問題にとどまらず、腐敗する権力の問題として、目を向け始め、耳を傾け始めた大衆に食い込んでいく努力を強めよう。
今村 稔(前熟年者ユニオン会長)(6月30日記)
“ワガママな相談者”との対応は?
 4月中旬、外資系の船のエンジン部品製造会社の契約社員が雇い止めされたと相談に来た。
 昨年11月に4ヵ月契約で採用され、2月中旬、日本法人の社長から正社員での登用を打診された。次期更新の3月21日から正社員で働けばよかったのだが、先輩社員と折り合いが悪いため、社長が業務分担の再編成を行うことになった。相談者の希望で2ヵ月間契約を延長し、5月21日から正社員として働くことが決まった。
 ところが4月7日、外国の本社からCEOが来日し、日本法人社長が解任され、相談者も「5月20日で契約満了雇い止め」を通告され、すぐに会社から追い出された。契約期間の賃金は補償されるが、会社から追い出された理由もわからず、犯罪者のように扱われたことに憤慨していた。
 会社に非はあるが、勤続年数の短さ、契約期間内の賃金補償、正社員で登用する文書なしなど、争うにはテンションが上がりにくい事案だった。
 諦めきれない相談者は、ユニオン加入を希望した。ユニオンは「雇い止めの本当の理由は、交渉してもわからない」「交渉は妥協することも必要だ」と繰り返し言い、相談者が来るたびに2〜3時間は話し合った。
 会社に要求書を送ると、交渉するとの回答。ところが、その回答を見た相談者が「言った、言わないの不毛な争いになるから、交渉はしたくない」と言い出した。「解決は厳しいよ」と何度も言ってきたのに、今さら「やりたくない」ってどういうこと?って感じだ。 解任された社長が「証言する」と言っていたが、急に「協力しない」とハシゴを外されたことも、相談者が自信を失った原因だった。それでも相談者のワガママを聞き入れるだけでは労働組合としての役割は果たせない。きちんと交渉し、受け入れるべき事実と働く者の人権を主張すべきだと思う。
 私の視点では「ワガママな相談者」だが、相談者は素直に思ったことを声に出しただけだろう。それも、コミュニケーションが取れなかった一因だと考えてしまう。テンションを上げたいが、かなりの低空飛行。何かいいことが起きますように。
木村文貴子(神戸ワーカーズユニオン書記長)
有期雇用、本当になくしたい
 毎年、年度末が来るたびに、有期雇用の仲間を「雇い止め」で失ってきた。その淋しさ、悔しさ、悲しさと言ったら。もう何べん繰返し味わってきただろう。本当に毎年、毎年(涙)。一緒に机を並べて働いて来たのに、「期間満了」という納得のいかない、訳のわからない理由で仲間を見送らなければならない。そして、新しい職員が雇われる。
 仕事面で言えば、経験がものをいう仕事なので、長く働く=雇用を保障することが何より会社にプラスになるのに、たくさんの人材を年度ごとに、本当に気前よく手放し、素人集団化まっしぐら、繁忙にいっそうの拍車をかけてきたと私は感じている。
 感謝こそすれ、非情な雇い止めなど、やはり納得がいかない。わたしの同僚が「わが社は有期の仲間でもってるねん。わかっとんか、アホ会社」と、LINEで名言を吐いた。少々乱暴だけれど、全く同感だ。
 さらには、有期雇用の仲間に業務を頼りきっているくせに、労働条件の悪さは本当に天下一品だ。ハローワークその他、求人を出しても求人枠は埋まったためしがない。だから職場はいつも欠員状態。残業につぐ残業で、時給の安い有期雇用の仲間まで残業に駆り出される始末だ。わたしはいわゆる正規職員だけれど、いい年齢の正規職員の残業が時給3千円なら有期の仲間は千円ちょっと。正規職員には賞与はあるけれど、有期雇用職員には1円もない。忌引き休暇や病気休暇など、ありとあらゆるものに格差がある。なぜか、勤務時間だけは同じ。業務の線引きは曖昧で、中には正規職員と同じ業務を担う仲間もいる。  そんな中に身を置いていると、変な言い方だけれど、普通に考えたら普通にいられない。無関心、無神経を決め込めたなら、無遠慮に仕事も押し付けられるかもしれないけれど、わたしは到底そうしたいとは思えずやってきた。
 更新3回まで、最長5年など、いけしゃーしゃーと就業規則に書いてある。「ちょっと待てよ!現実を見ろ!現場を見ろ!」と言いたい。いや、言ってきた。飽きるほど言い続けてきた。
 一部無期雇用化が図られたけれど、最初は当局に都合よく「窓口職員から」の案だった。本当に驚いた。窓口業務につくか、内部事務につくか、配置は当局が決めたことで、本人が希望したものではない。撤回させ、どちらからも無期化させたけれど、「なぜわからないか」がわからなかった。いや、「雇用不安を抱える職員の気持ちなど、何とも思ってないからわからないのだ」ということだけはわかった。残念の極みだった。どれだけ上から目線で、どれだけ身勝手なんだろう。
 悩みに悩んだ時、自治体の臨時職員の役員の先輩に相談に乗っていただいたことがあった。「わたしたちは、ダメもとで雇用がほしいの。労働条件はあとから」
 負けを嫌がり、落としどころを先に考える男性役員が多い中(決して全員ではないです。本気で取り組んでいる役員も中にはいます)、何か大きな壁を感じ、そして無関心、無神経、ある意味、無邪気な正規職員たちを覚醒させる苦労を正直感じていたわたしには、このひとことは大きな支えになった。
 有期雇用、本当になくしたい。
 わたしは長く働きたくてこの職場を選んだ。誰だって自分の希望する限り働きたいはずだ。
 有期雇用、いつかきっと、なくしたい。  
(M・M)


きくち憲之の政策
   (新社会党兵庫9区国政対策委員長)


 ◎時給1500円で生活底上げ!
 ◎こわすな憲法、守ろう平和と人権!

●主な政策
  • 【憲法・平和】
    @安保法制(=戦争法)の発動はさせず、廃止に。
    A沖縄の民意を大切にし、基地をなくす。
    B自衛隊を災害救助隊に再編。
    C共謀罪の新設は許さない。
  • 【労働】
    @貧困を生む非正規雇用を正規雇用へ転換し、時給1500円で生活底上げ。
    A労働法を改正し、長時間労働をなくす。
    Bブラック企業やブラックバイトの根絶。労働者派遣法の抜本的改正。
  • 【社会保障】
    @暮らせる年金制度の確立を。
    A安心の医療・介護制度の実現。
    B保育士・介護士・看護師の処遇改善を。
    C空き家を公営住宅として有効活用。
  • 【教育・子育て】
    @奨学金制度を改善し、無利子奨学金や給付型奨学金を拡充する。
    A授業料の引き下げ・無償化を目指す。
    B子どもの権利条約にある「生きる・育つ・守られる・参加する」権利の4つの柱を大切にする。
  • 【公平・公正】
    @消費増税は中止。
    A所得税の累進課税強化と法人税率の引き上げで所得の再配分を。
    Bタックスヘイブンへの対策を強め、富裕税を新たに創設。
  • 【安全・安心】
    @脱原発社会の実現に向けて自然再生エネルギーへの転換を図る。
    A福島の原発事故被災者の完全救済と生活再建を。
    B日本の主権を奪うTPPに反対し、食の安全・安心と地域社会を守る。
    C地震・豪雨など自然災害被災者への公的支援制度を拡充する。