「新社会兵庫」 2月14日号
 安倍政権が呼号する「働き方改革」、その課題の一つにあげているのが長時間労働の規制だ。日本の長時間労働は世界中から批判の的だったし、「カローシ」は久しい以前から国際語になっている。紆余曲折を経てやっと過労死防止に関する法律もできた。それでもパワハラも伴う過労死・過労自殺は後を絶たない▼電通での事件などもあり、長時間の残業規制は待ったなし、政府だって看過はできない道理だ。年間を通して月平均60時間、年720時間、繁忙時は月100時間までを罰則付きの上限にしようという政府▼野党案に対しては上限規制が省令丸投げで無責任とは厚顔の安倍の悪罵だが、残業時間の「上限の規制」を言う前に労基法の「1週40時間、1日8時間を超えて働かせてはならない」という原則はどうなのか。協定さえ結べば残業は事実上青天井、変形労働時間で1日を単位とした規制も意味がない。さらにホワイトカラー・エグゼンプション、時間に関係なく成果が出るまで働けというのが狙いだ▼政権が残業を規制するというなら敢えて反対する必要もないが、本気度を全く感じないのもさびしい。というか、政府・財界が隠している意図はちゃんと見抜き、挫くのが労働者運動だ。
戦争と貧困の道を暴走する“アベ暴走政治”を止めよう
 今年1月20日、第193通常国会で安倍晋三首相が施政方針演説、そして米国では第45代大統領に就任したドナルド・トランプ氏が就任演説を行った。
 安倍首相は、今年が憲法施行70年の節目に当たることから憲法審査会で具体的な議論を深めようと、憲法9条の破壊を柱とする政策の推進を呼びかけた。一方、トランプ大統領は、国益を優先する「米国第一主義」を掲げて排外主義や保護貿易主義を強調した。大統領令によるテロ対策を名目にしたイスラム系7か国からの入国拒否については米国内外から抗議と批判の声が高まっている。
 ここでは安倍首相の施政方針演説への批判とともに、次期総選挙で兵庫9区から立候補を予定している私、きくち憲之の取り組み課題と決意の一端を明らかにしたい。
 行政府の長である首相には憲法擁護義務があるにもかかわらず、安倍首相は演説の最後に「次なる70年に向かって、……その案(改憲案)を国民に提示するために憲法審査会で具体的な議論を深めようではありませんか」と立法府である国会に改憲を再びかける愚行を行った。自民党幹部には今年5月3日までに改憲項目を絞り込み、民進党が乗ってこない場合には自民、公明、維新の3党で改憲発議に踏み込むという強行意見もある。
 当面は「お試し改憲」として緊急事態条項、環境権、家族条項、そして首相が注目する教育無償化などが浮上している。憲法施行70年の記念すべき今年、われわれは憲法を守り、生かす決意を固め、全力をあげて闘うつもりである。首相は共謀罪法案を一部手直ししたテロ等準備罪法案の提案に意欲を示しているが、特定秘密保護法、戦争法の延長線上にある、思想や内心の自由を脅かす「現代版の治安維持法」と言われる同法案は、今回の4度目も廃案にするしかない。
 最大のチャレンジとする「働き方改革」では、電通の新入女性社員の過労自殺について「二度と悲劇を繰り返さないとの強い決意で、長時間労働の是正に取り組みます」と演説したが、その後に明らかになった政府の実行計画案は、残業上限では月平均60時間、繁忙期は100時間まで認めるという従来の時間外労働規制とほとんど変わらないもの。過労死ラインである月残業80時間を超える繁忙期100時間までを認める案は、あまりに企業の言い分に配慮したものであり、直ちに撤回すべきだ。今後は、働き方改革実現会議や労働政策審議会の議論を経て今秋の臨時国会に労働基準法改正案が提出される。「命より大切な仕事はない」という過労死遺族の訴えを胸に刻み、過労死・過労自殺のない社会づくりに向けて労働者、労働組合とともに週40時間、1日8時間の原則を基本にした法改正を求める運動を強めていきたい。
 社会保障制度改革について、施政方針演説では「累次の改革が実を結び、かつて毎年1兆円ずつ増えていた社会保障費の伸びは、今年度予算に続き来年度予算においても、5千億円以下に抑えることができました」と年金削減や介護保険制度改悪を財政再建の大きな成果として評価している。アベノミクスの失敗により消費税引き上げも大きく延期、消費税引き上げに社会保障の財源を求める税と社会保障の一体改革も機能不全である。財政再建のために高齢者の暮らしを切り捨てる歳出削減ではなく、国民の生活ニーズに必要な歳出にもとづき歳入を確保するのが政治の役割である。アベノミクスによって働く者の貧困が進む一方、大企業の内部留保は377兆円と格差が大きく広がった。社会保障の財源は、大企業への法人税の引き上げで確保することが必要であり、不公平税制を正して所得の再分配を実現していく税制改革が強く求められる。
 衆議院解散・総選挙は今秋以降とみられているが、安倍自民党は、3月の党大会で総裁任期3期(9年)を可能とし、党是である悲願の憲法9条改正を実現するために衆参の憲法審査会での憲法改正議論を加速させようとしている。一昨年の戦争法反対、昨年の参議院選挙で培われた市民と野党の共闘が本格化している。中央段階では4野党による共通政策づくり、兵庫でも連帯兵庫みなせんなどで候補の一本化の議論も始まりつつある。戦争と貧困の道を暴走するアベ政治を止めるために、私は兵庫9区での野党統一候補をめざして存在感のある活動に全力を上げたい。  
きくち憲之(新社会党兵庫9区国政対策委員長)
詐欺師「アベ」に騙されるな
 相変わらずというか、オレオレ詐欺に騙されている人が増えている。あれだけテレビやいろんなところで「騙されたらアカン!」と呼びかけているにもかかわらず。そんなニュースを見ていたら、何で騙されるんやろう?お金を振り込む前にちょっと誰かに聞いたらええのに、と思ってしまう。でもやっぱりプロの詐欺師はよほど口が上手いのだろう。
 「アベ」はまさにその詐欺集団と同じだ。いやそれ以上だ。虫唾が走るほど口が上手い。考えは別にして、今起こっている事実さえまともにマスコミが報道しなくなっている中でのことだから、騙されるのも無理はないかもしれない。
 しかし、それにしても「日本人」は情けないぐらい騙されすぎだ。「アベ詐欺」の被害者は自分が被害に遭うまで気がつかない。怒らない。しかし、被害者になってからではもう遅いのだ。しかも気がつかないことは、加害者になってしまうこともある。
 オレオレ詐欺師は、お金は取るが命まで奪うわけではない。しかし、詐欺師「アベ」は「命」も奪う。そんなことは平気だ。アメリカと仲良くするためには、沖縄に危険なオスプレイを飛行させ、墜落しても「不時着」とのたまう。
 過労から若い方が自ら命を絶っても、ザルのような「働き方改革」で誤魔化す。私は教職現役時代に、月残業が90時間を超すことが続いた経験があるが、労働組合があったから心が持ったのだと思う。今は、ほとんどの職場に闘う組合がない。このままでは、毎日サービス残業で11時頃仕事から帰って来る東京の我が息子の命も危ない。
 日本は長寿国であれば必要経費なのに、あたかも増え続ける医療費、介護費が国家予算を圧迫しているかのように装い、抑制しなければとこれまたのたまう。防衛費は年々増大し、昨年に引き続き5兆円越え。人殺しの戦闘機購入には、湯水のようにお金を使っている。北朝鮮、中国が攻めてくるから必要だと煽って。財政は確かにひっ迫しているが、そうだからこそ人の命を守るために大切に使わないと。そのための血税だ。抑制し続けることは、お金のないものは長生きせず、早く死ねということだ。
 一方で、「奨学金給付制度」を開始したと得意げに国会答弁。そんなことは先進諸国ではとうの昔からやっていることだ。教育費は無償の国も多くある。前倒しとはいえ、雀の涙にもならない予算(70億円)。各高校に1人。危険なオスプレイ購入(4機391億円)を止めれば、もっと多くの学生に給付できる。
 詐欺師「アベ」の罪状を挙げれば切りがない。TVのワイドショーでは、毎日のようにトランプのことをエライこっちゃと報道している。「アベ」詐欺師はエライこっちゃではないのか。韓国の国民は本気で怒っている。少しでも見習いたい。もう騙されるのは、STOP!だ。
(新原三恵子)

きくち憲之の政策
   (新社会党兵庫9区国政対策委員長)


 ◎時給1500円で生活底上げ!
 ◎こわすな憲法、守ろう平和と人権!

●主な政策
  • 【憲法・平和】
    @安保法制(=戦争法)の発動はさせず、廃止に。
    A沖縄の民意を大切にし、基地をなくす。
    B自衛隊を災害救助隊に再編。
    C共謀罪の新設は許さない。
  • 【労働】
    @貧困を生む非正規雇用を正規雇用へ転換し、時給1500円で生活底上げ。
    A労働法を改正し、長時間労働をなくす。
    Bブラック企業やブラックバイトの根絶。労働者派遣法の抜本的改正。
  • 【社会保障】
    @暮らせる年金制度の確立を。
    A安心の医療・介護制度の実現。
    B保育士・介護士・看護師の処遇改善を。
    C空き家を公営住宅として有効活用。
  • 【教育・子育て】
    @奨学金制度を改善し、無利子奨学金や給付型奨学金を拡充する。
    A授業料の引き下げ・無償化を目指す。
    B子どもの権利条約にある「生きる・育つ・守られる・参加する」権利の4つの柱を大切にする。
  • 【公平・公正】
    @消費増税は中止。
    A所得税の累進課税強化と法人税率の引き上げで所得の再配分を。
    Bタックスヘイブンへの対策を強め、富裕税を新たに創設。
  • 【安全・安心】
    @脱原発社会の実現に向けて自然再生エネルギーへの転換を図る。
    A福島の原発事故被災者の完全救済と生活再建を。
    B日本の主権を奪うTPPに反対し、食の安全・安心と地域社会を守る。
    C地震・豪雨など自然災害被災者への公的支援制度を拡充する。