「新社会兵庫」 1月24日号
憲法施行70年 2017
市民と野党の共同の力で安倍政権を倒そう
貧困・格差を是正し人間らしい社会への底上げを
「平和」と「格差のない社会」への前進の年に
立憲主義・民主主義にもとづく国へ
新社会党兵庫県本部
あわはら 富夫(神戸市会議員)
 冒頭から個人的なことで失礼します。新年のご挨拶をしなければならないところですが、私の母が昨年12月12日に老衰で亡くなりました。96歳の大往生でした。母は幼い時に両親を亡くし、嫁いでからは私が16歳の時に私の父である夫を亡くし、田んぼや畑仕事に朝早くから夜遅くまで働き続けた苦労の人生でした。晩年は兄夫婦や姉夫婦、そして孫たちに囲まれた幸せな老後を能登半島でおくっていました。小言も言わず物静かで自分のことを何も語らない母で、私は叱られた記憶はなく、遠くから見守っている母でした。96歳で与えられた寿命を全うしました。遺品を整理していると、大学ノートが大量に出てきました。50年間近くの日記で、苗代づくりや田植えの時の天候や畑作物の成長状況など克明に記載されていました。横には国語辞典があり、独学で漢字を学んでいた様子がうかがわれました。新聞の連載小説を読むのが最大の楽しみと言っていた母は「読める」こと自体を楽しんでいたのです。モノづくりへのこだわりと一生学び続けることの大切さを改めて母から学びました。
 さて、昨年は熊本地震で始まり、鳥取での地震、福島での余震による津波など災害を想起させられる1年でした。日本は地震国で活断層は無数に走っており、「原発は事故があればすべてが終わってしまう。完全廃炉するしかない」との決意を新たにしました。
 さて、今年の干支は酉です。「実が熟して漏れ出す」という意味があるそうです。まさに、飛躍の年であり、商売繁盛の年とも言われます。しかし、現状は若者を中心に貧困と格差が拡大し、子育てもままならない状況です。年金切下げ法案が国会で強行成立させられ、後退した介護保険制度が4月から始まるなど、高齢者は将来の生活に大きな不安を抱えています。また、成立した戦争法の下で南スーダンのPKOに交戦権をもって自衛隊が派遣されるなど、戦争への危機が更に高まりました。また、イギリスのEU離脱やアメリカでのトランプ大統領の誕生で、今年は国際情勢の混乱も予想され、日本の私たちの暮らしにどんな影響が出るのか心配です。
 今年は夏には兵庫県知事選挙が、10月には神戸市長選挙があり、衆議院選挙も予想されます。衆議院選挙に向けては連帯兵庫みなせんの活動の再出発など、この兵庫でも野党共闘への取り組みが本格化しています。私たち新社会党は、野党共闘の一翼を責任をもって担うために、兵庫9区での「きくち憲之」の擁立を決定しました。「きくち憲之」を野党統一候補に押し上げ勝利を目指します。そして、貧困・格差の是正、脱原発や平和を求め、立憲主義、民主主義にもとづく国にしようとする勢力の前進を果たさなければなりません。「酉年」を「平和」と「格差のない社会」への「飛躍」の年にしましょう。

写真:安倍政権の「壊憲暴走政治」を批判するとともに、「時給1,500円で生活の底上げを」と訴えるきくち憲之さん(右端)='16年12月17日、JR明石駅前
2017年・年頭に思う
続けたい憲法カフェ
憲法を生かす会・ひょうごネット 共同代表 奥山 篤
 ◆私の活動の場である「憲法を生かす阪神連絡会」は、市民と野党の共同行動で参議選に勝利しようと結成された「みなせん@西宮・芦屋」にその結成時から他の市民運動グループや市会議員、弁護士の方々などと共に参加しています。
参議選後は、「みなせん@西宮・芦屋」として沖縄に連帯する請願署名行動の応援とともに、10月から12月にかけて「憲法カフェ」を7か所で開き、そのうちの3カ所を「阪神連絡会」が受け持ちました。
参議選の敗北の要因に「憲法が選挙の争点にならなかった」ことがあげられますが、「憲法カフェ」が誰でも気軽に参加できて、「憲法を政治に生かす」、「生活から憲法を考える」場所になればとの思いで取り組んできました。
以下は、「憲法カフェ」を取り組んでの報告と私の思いです。
◆「憲法カフェ」を振り返って
チラシやニュースなどを使っての呼びかけの結果、3カ所で約60人の参加がありました。そのうちの3分の1ほどが「カフェ」初参加の方でした。それに、「憲法カフェ」の開催場所の近隣の知人などが顔を見せてくれたことも嬉しい成果でした。
宝塚では「みなせん宝塚」の方と、西宮では「安保関連法に反対するママの会」の方と打ち合わせから一緒に議論し、本番でも司会を担当してもらうなど、「みなせん」の仲間と一緒に取り組めたのも大きな成果です。
◆参加者の発言から
・「1か月先の事もわからないのに、憲法のことなど考えられない」(20代男性・派遣) ・「普段、生活の中で憲法を意識することはほとんどないが、憲法があることで守られている権利が沢山あるんだと気付かされた」(30代男性・非正規)
・「正規でも中小企業は労働組合がないから、会社に文句を言えない。働きすぎの夫が心配だけど、話を聞いてくれない」(40代女性)
・「44年間も働いてももらえる年金は少なく生活は苦しい。妻はバイトをしているがそれでも足りず、自分も今仕事を探している」(60代男性・年金)
このように、先の見えない生活に若者や年金生活の高齢者まで、全世代から「怒りや不安、悲鳴」が聞こえてくるようです。
講師の「あすわか」の弁護士さんが「すべての問題が労働問題につながっている。ここから憲法を考えていくことも必要だ」と語られていたことが印象に残っています。
◆地域の隅々に広げたい、続けたい憲法カフェ!
「『憲法カフェ』、とても楽しかったです。もっと堅い感じなのかと思っていましたが参加しやすい雰囲気でした。ニュースを見たり聞いたりすると悲しいことが多かったけど、考えたり、行動されたり、そういう方々がいらっしゃることを知ることができて、とても嬉しかったです。ありがとうございます」。―これは、幼いお子さんを連れて初めて「憲法カフェ」に参加された若い女性の感想です。このような想いを持つ市民が私たちの周りにはたくさんいます。だから誰でも気軽に参加できる「憲法カフェ」が必要です。困難はあっても続けていきたいと考えています。


小さなあかりをつなごう
連帯兵庫みなせん
共同代表 川元 志穂
 今年、アメリカではトランプ大統領が就任し、ヨーロッパでも次々と選挙があります。1%の資本家が99%の富を保有する新自由主義的グローバリズムと、その反動で力をつける右翼的排他主義の間で、大きな揺れが続きます。
 国内では、両議院の3分の2以上の議席をもつ改憲勢力が、数の力を使って、さらに立憲主義を骨抜きにする方策を進めてくるでしょう。年明けの通常国会には、いわゆる「共謀罪法案」や「家庭教育支援法案」が提出されるであろうと言われています。これらは、戦前のような思想統制や軍国主義教育の下地になりかねないとても危険なものです。そして、憲法改正も具体化してくると考えられます。
 すでに抱えきれないくらいあった危機感が、さらにふくらみそうですが、焦りにかられて激しい批判をしたり、実力行使に出たりすることは、かえって逆効果かもしれません。憲法改正の国民投票や総選挙で必要な「数」を考えると、改憲勢力支持層、無党派層、無関心層に拒絶感を与えることなく、彼らから賛同を得る必要があるからです。また、実力行使に関しては、共謀罪法案が通ってしまえば護憲団体などですら検挙される危険が高まるからです。
 状況が暗くなるほど、小ささ、明るさ、多様性、横のつながりなどが有効だと思います。そうすれば、拒絶感をもたれることもないし、弾圧も受けにくい。統制が強くなれば、マスコミにも、内部告発にも、強いリーダーにも頼りにくくなります。今、みんなが自由に幸せを求められる社会にするために、私たち一人ひとりが、いかに、自立しながら、違いをこえて、つながるかが試されているのだと思います。
 という訳で、私は、今年、今まで知り合った方々とつながりながら、まだ知り合っていない多くの方々に「憲法のよさ」を伝えていきたいと思います。
 夜明け前が一番暗いといいます。決してあきらめることなく、小さなあかりを消さずにつながっていきましょう。


希望の持てる尼崎へ
尼崎市会議員
つづき 徳昭
 昨年はイギリスのEU離脱、アメリカ大統領選挙でのトランプ勝利など揺れ動きました。現代社会への不平・不満が、現状を変えたいとする多くの人々の怒りとして吹き出て今年も続きそうです。しかし、それは自国の権益を最優先にした排外主義の流れです。国民の雇用や権益を守るとする「ウソ」に、平和や環境、人権などが失われていくのではと危惧します。
 国内に目を転じれば、2兆円を超えるともいわれている東京オリンピックの開催費用が話題になる一方で、介護保険の改悪、年金の改悪など社会保障制度の劣化が進んでいます。 こうした中、この6月には尼崎市議会議員選挙が行われます。私自身は4期目への挑戦で、政務活動費の不正使用で政治家への信頼は地に落ちている中での選挙です。信頼される政治への転換が市民への約束では恥ずかしい限りです。
 今回、私自身は、これまで取り組んできたことをさらに伸ばしていきたいということで、「ベターからベストへ!私の仕事はまだつづきます」をスローガンに選挙に臨んでいきます。
 その第1が、議員になってから10数年間にわたって取り組んできた公契約条例の制定の活動です。
 公契約条例をめぐっては、尼崎市では公共調達基本条例という名称で昨年の9月議会に提案され、可決されました。この条例の基本方針は、市内事業者優先、適正履行及び品質の確保、公共調達に係る労働者の労働環境の確保、発注者・受注者の責務などを明らかにする条例です。残念ながら賃金条項が含まれていないために公契約条例としてカウントされるかどうか議論のあるところです。
 10月からはこの条例が施行され、早速、効果が現れています。一般家庭ゴミ収集業務の入札は4年に1度で、昨年12月に入札が行われました。その結果を見ると、最低制限価格が上昇しています。これまでは推測ですが70%前後であったものが10数%の上昇です。あまりにも安い最低制限価格の設定に、これまでも議会でその改善を訴えてきましたが、条例制定によって変わってきたといえるでしょう。ただ現状では、契約金額が上がったとはいえ、賃金条項がないために労働者への賃金支払いに反映しているかどうかを見極める必要があります。政策目的で「労働者の労働環境の確保」が言われている以上、賃金条項を条例文に盛り込むことはこれからの課題です。
 第2に、尼崎市は平坦な土地で自転車の利用がたいへん多い都市ですが、これまで重要な移動手段としての位置づけがなく、放置自転車、自転車の盗難、自転車事故などが多く、都市課題の一つでした。私の住んでいる阪急武庫之荘駅の周辺は放置自転車が多く、全国でワースト15位という不名誉なターミナルでしたが、地域住民の努力から行政も本気で取り組み、随分改善されました。これからは自転車対策でなく自転車の利用しやすい街として取り組みを強化していきます。
写真:連帯兵庫みなせんの街頭宣伝行動「市民と野党の共同アピール」=2016年6月21日、元町・大丸前

新社会党兵庫9区国政対策委員長
 きくち憲之さんにインタビュー
こわすな憲法、守ろう平和と人権!みんなの声を聞く力
 今年の政治の焦点のひとつは解散・総選挙がいつ行われるかである。安倍首相は年頭から、「憲法施行70年の今年こそ、新しい時代にふさわしい憲法をつくる年」などと悲願である明文改憲への意欲をあからさまに語っている。当面の解散は見送るようだが、秋以降の解散・総選挙を強く匂わせながら政権の求心力をさらに強めようともしている。野党や市民は共同の力で、立憲主義を蔑ろにする“安倍政治”を止めようと、次期総選挙での共闘態勢について協議を進めている。こうしたなか、昨年4月に兵庫9区(明石市・淡路3市)での立候補を表明、野党統一候補を目指して奮闘中のきくち憲之・新社会党兵庫9区国政対策委員長に準備の活動などを聞いた。【編集部】

―立候補の表明からすでに8か月以上。この間、主にはどういう活動に力を入れてきたのか。
きくち 主には宣伝活動と大衆運動へのかかわりの強化。永井俊作明石市会議員と一緒にJR駅頭で週1〜2回の早朝宣伝行動、戦争法廃止総がかり行動・明石の仲間などとともに署名活動や宣伝行動を続けている。さらに、高齢者切り捨ての介護保険制度の改悪に抗して昨年10月、「安心と笑顔の社会保障ネットワーク」を結成、神戸市や明石市など自治体への申し入れも行った。11月からは明石や淡路で連日の街頭宣伝行動に取り組み、これまで450か所以上でアベ政治を批判するなどのスポット演説を積み重ねてきた。
―そこでは何を重点に訴えているのか。また、そのことにかけるきくちさんの思いは。
きくち 戦争と貧困の道を暴走するアベ政治を止めるために訴えていることは、一言でいえば「こわすな憲法、守ろう平和・人権」という内容だ。 具体的には、ひとつは内戦状態の南スーダンへ武器使用を認めた自衛隊のPKО派遣による犠牲者を出さないためには戦争法を廃止し、憲法9条を変えてはならないという訴えだ。来るべき解散・総選挙では野党と市民の共同で、自民党、公明党、維新の会など改憲議席を少数に追い込んでいくことが大切だと訴えている。
 憲法を変えるのではなく、憲法を暮らし、労働、社会保障、税制などに生かしていく政治の実現をめざすべきだ。
 ふたつ目は、最低賃金時間給1500円を実現しようという訴えだ。戦争を進めていく根底には貧困への不満がある。自民党など支配層には、貧困から若者を徴兵制に追い込んでいく考え方が垣間見える。全世代にわたる貧困の背景には非正規化による20年来の大幅な賃金引下げがある。他方で大企業には史上最高の377兆円もの内部留保が積み上げられている。戦争への道を止めるためにも貧困の解決は何よりも重要な取り組み課題だ。健康で文化的な最低限度の生活ができるよう最低賃金引上げの政策と運動づくりが必要だと思う。
―課題が山積していて、訴えたいことはそれこそ山ほどあるだろうが、その他には何を訴えている?
きくち 年金カット法の強行採決など高齢者切り捨ては許さないという訴えだ。今年度予算でも財政健全化にむけて社会保障費の自然増を1400億円も削減する動きがある。税と社会保障の一体改革では社会保障制度は破綻する。高齢者をはじめ国民生活を支える財政出動は不可欠だ。デフレも克服できず、経済の好循環もないアベノミクスはやはり失敗だと言わねばならない。社会保障財源は消費税引上げではなく、大企業の内部留保への法人税や富裕層への累進課税の引上げに求めるべきだ。所得の再分配を進めるためには不公平税制を正していくことこそが必要だと思う。
―手応えはどうか。
きくち 明舞センターなど高齢者の多い所で年金カット法反対を訴えると「どこの政党の議員や」「チラシ30枚を配りたいからもらえないか」「あんたの訴えの通りや」など声をかけてもらうことがよくある。70代の女性からはいつも缶コーヒー2本の差し入れをいただく。高齢者にはアベ政治は気に入らないという空気を強く感じている。「街角からマイクで訴えている姿を見かけたよ」という言葉も地域の人々からいただけるようになった。
きくち 新社会党結党の精神のひとつは護憲の共同戦線だ。戦争法反対や昨年の参院選で培われた市民と野党の共闘からは、わが党の出番だと受け止めている。昨年4月に立候補を決意し、駅頭や街頭でアベ政治批判を数多く訴え続けていく姿勢を明らかにしていくことがきくち憲之の存在感を高めていくことになると確信している。兵庫9区ではこれまで自民、共産と3人が立候補の名乗りを上げているが、ぜひとも野党統一候補となれるよう全力をあげたい。
―最後に、疲れをいやすために何か心がけていることはあるのか、趣味はどうか。
きくち あまり趣味のようなものはないが、半日とか時間があると新開地のパルシネマを休憩所として活用している。映画を観るとともに非日常のなかに自分を置くという感じだ。それとテレビ番組では「ブラタモリ」が好きで、それに触発されたのか地域を何気なく歩くのもストレス解消にはなる。
―きくちさんの最も好きな言葉を教えて。
きくち 「継続は力なり」だ。目標に向かって努力を積み重ねることが一番の近道なのではないかと思っている。
―今日はお忙しいところありがとうございました。

きくち・のりゆき
1956年広島県生まれ。60歳。神戸大学理学部物理学科卒。自治労兵庫県本部書記、執行委員などを経て新社会党兵庫県本部専従に。2014年4月から同書記長。他に、憲法を生かす会・ひょうごネット運営委員、ひょうご労働安全衛生センター監事、神戸ワーカーズユニオンたるみ支部事務局長など
きくち憲之の政策

写真:新成人に訴え=1月9日、明石市

年頭寄稿 ロシア革命100周年に寄せて
人民の力、階級の力、民主主義
学ぶべきもの−政治の弁証法
社会主義協会代表
今村 稔
 100年前の1917年、世界史に消えることのない刻印を焼きつけたロシア革命は、2月革命と10月革命とからなっている。2月、10月というが、当時のロシアは現在のグレゴリー暦とは13日遅れのロシア暦を用いていたため、実際には3月と11月であった。
 第1次世界大戦がもたらす生活窮迫に耐えられず怒りを爆発させたペトログラードの労働者に兵士が合流して、帝政を打倒したのが2月革命(3月12日)であり、その後、8カ月経っても「パン・土地・平和」の要求に応ええない臨時政府を労働者、兵士が打倒し、社会主義をめざしたのが10月革命(11月7日)であった。
 2月革命の報がチューリヒに亡命中のレーニンの耳に達したのは3日遅れの3月15日であった。俄かには信じ難い情報であったが、確認されるや否や、レーニンはあらゆる困難を克服して帰国に努めた。
 1カ月後、レーニンはフィンランド駅頭(ペトログラード)に降りたっていた。
 帝国主義世界戦争が革命を不可避にするという歴史の法則的進行を、レーニンはこの時点で読みきっていた。すでにレーニンは『帝国主義論』を著していたし、その実践的帰結として「帝国主義戦争を内乱に転化せよ」と訴えていた。
 しかし、レーニンにとってさえ世界革命がロシアから点火することは予測しきれなかった。歴史法則が自らを貫徹させるやり方は、緩急、強弱、直曲などそれほどに複雑多様なのである。法則を把握し、適応させるということは、占いや予言ではなく底深く流れている力を捕捉し、生みだされる運動、作用、方向に分析、修正、強調などを施すことである。
 4月の革命現場への帰国から、11月のソビエト権力の樹立にいたる間のレーニンの革命指導は、政治情勢の中から発展・変化の運動モメントを見出し、それを大衆の階級的成長にからみ合わせるという弁証法の模範であった。〈革命がつくり出した「二重権力」という特殊な政治情勢の解明〉〈大衆の階級的成長を中心の柱とした「すべての権力をソビエトに」というスローガンの提起〉〈統一戦線問題の卵ともいえる、コルニロフ反乱への対処〉〈生死を賭けた緊張感に満ちた手術のような10月蜂起〉等々は、政治的大衆闘争に関わる際の尽きない教訓の宝庫である。レーニンの唯物弁証法の実践的把握なくしてロシア革命は成功しなかったであろう。

理想こそ光の発信地
 レーニンはのちに、『左翼小児病』などの著述の中で、ロシアは歴史のめぐり合わせで20世紀の世界革命の時代の先駆けを柄にもなくつとめることになったが、ヨーロッパの先進国が革命の大道を闊歩するようになれば、喜んで後をついていくであろう、と言っている。先進国革命がリードする20世紀・革命の時代というのが、レーニンのイメージであったろう。しかし、ソ連は革命によって生まれた国家・社会という歴史的特徴をもつ光と影を残し、先進国革命に席を譲ることなく崩壊した。
 ソ連の崩壊が、資本主義に新たな生命を与えたものでないことは、人類の全歴史を見ても、ソ連崩壊後4半世紀の歴史を見ても、さらにここ10年の世界の動きを見ても明らかである。資本主義が行き詰まり、変革されざるをえないシステムであることは、ますます明らかである。
 これに反して資本主義から社会主義への流れの中での事象(失敗、敗北も含めて)は、総括・反省することによって、新しい、一段高い道を切り拓くバネにすることができる。  ロシア革命によって開かれた社会主義への道は、いまは本来もつべき輝きを失い、暗いイメージに覆われているように見える。たとえば「プロレタリアートの独裁」、たとえば「前衛党」。
 いきなりでは、理解の域を越えるかもしれないが、マルクスもレーニンも社会主義・共産主義の理想を、階級の消滅はもちろん、政治や民主主義も消滅することとしていた。民主主義や平等ということが、あたり前すぎて人々の要求にならなくなる状態を想定していた。無論、そこに到達するためには、階級としての成長を経た全人間の成長が不可欠である。複雑、困難な過程を正しく把握するために、革命過程やプロレタリアート独裁や前衛党の存在が必要とされたはずである。理想を見失うことのない地図のしっかりとした読みとりと、全階級の成長という裏打ちも、また必要である。
 ロシア革命以来100年の過程で、人による人の支配を消滅させるための多くの営為がいつの間にか逆転していたのではないか。社会主義にとって階級全体の成長を生命線とすること、階級全体を政治の主体とするように努めることが、二の次、三の次にされていたのではないか。
 社会主義のための20世紀の苦い実践は、階級全体の成長にとって大切な民主主義という鍵を取り出し、21世紀に託しているのではないか。
新社会党 阪神・淡路大震災22年アピール
(1)阪神・淡路大震災から22年を迎えた。県内の復興公営住宅の高齢化率は5割を超え、全国平均25%を大きく上回っている。自治会の担い手もなく地域コミュニテイの崩壊が始まり、独居死も後を絶たず、日本の将来を先取りしている状況だと言わねばならない。
 また、借上げ復興住宅の問題で、行政は入居者との契約を理由に20年での返還を迫り、神戸市は昨年2月と11月に、計7世帯に対し明け渡しと損害賠償を求める訴訟を起こし、西宮市も5月に7世帯を提訴した。借り上げ住宅の明け渡しをめぐって自治体が被災者を提訴するのは初めてのことである。入居者には何らの非もなかったにもかかわらず、家賃滞納者と同じ扱いを行い、即提訴というのはあまりにも理不尽で、冷たい対応だ。継続入居を求める居住者は多く、今後も提訴される世帯はさらに増えることが予想される。神戸市や西宮市は提訴という手段に訴えるのでなく、あくまで話し合いでの決着をめざすべきである。
(2)震災アスベストによる健康被害も露わになっている。健康被害問題は2008年に初めて明らかになり、これまで解体現場などで働いていた4人が労災認定されている。そこで働いていた労働者はもちろんのこと周辺住民への影響も十分考えられる。今は、労働現場だけの発症例となっているが、潜伏期間が長いため、震災23年目に入る中、住民も含めた健康被害が一層顕在化する可能性があり、早期に発見できる検査体制が自治体や国に求められている。
(3)まもなく東日本大震災から6年を迎える。昨年は熊本地震、鳥取県中部地震など大きな地震が相次ぎ甚大な被害をもたらした。日本列島が地震活動期に入ったと言われる中、いつどこで大規模地震が起こってもおかしくない状況である。しかし、政府は震災の教訓を顧みず、原発の再稼働に向けて突き進んでいる。さらに政府は、廃炉や賠償、除染などの福島第一原発事故の処理費が、従来想定の倍の21・5兆円に膨らむとの試算を昨年末に示した。増大した費用は電気料金を通じて国民にも負担を求めるものだ。「原発は安い」としてきた論理は完全に破綻した。
(4)阪神・淡路大震災の教訓や運動をもとにつくられた「被災者生活再建支援法」は、対象者は全壊・大規模半壊のみで、半壊以下世帯の救済は盛り込まれていない。さらに一定基準以下の小規模災害には適用されず、支給金額も含め今後の大きな課題として残されており、この間の大きな自然災害を経験した自治体からは改善の声があがっている。
(5)安倍政権は憲法違反の戦争法を成立させ、日本がいつでもどこでも戦争できる国にし、駆け付け警護などの新たな任務を南スーダンPKO活動に付与した。いま日本がやるべきことは、「戦争できる国」づくりではなく、海外にも緊急展開できる大規模・総合的な消防・救助能力を持つ、非軍事の「災害救助隊」の創設ではないだろうか。
 新社会党は今後も被災者の立場に立った震災復興の検証を市民とともに進め、脱原発社会の実現、くらしや生活の再生をめざし、多くの皆さんと手を携え全力で奮闘する決意である。
 2017年1月17日 新社会党兵庫県本部
 『週刊新社会』新年号で松枝佳宏・新社会党委員長と対談した藤田孝典氏の新著『続・下流老人 一億総疲弊社会の到来』(朝日新書)を読んだあとだった。「『死ぬ直前まで働く』社会がはじまる?」「下流老人は過労で死ぬ?」(同書の帯のコピー)と、世界一老後が過酷なこの国の高齢者の実情が告発されていて、安倍政権が掲げる「1億総活躍プラン」の真意を再確認したような思いだった▼日本老年学会と日本老年医学学会の高齢者の定義に関する提言が今月5日、発表された。現代人は心身が若返っているとして、これまで65歳以上とされていた高齢者の定義を75歳以上に変更し、65〜74歳は準備期間として新たに「准高齢者」という区分を設置すべきだという提言だ▼筆者はまさに「准高齢者」の年代。まだ提言の段階だとはいえ、「ああ、もう今年で古稀か(通常、数え年)」と思っていた身が、突如、まだまだ高齢者への「準備期間」の人間だと宣告されてしまった▼だが、これはけっして唐突ではなく、すでに昨年には内閣府が同様の提案をしていて通底している流れとみてとれる。たんに医学的な観点からと断っても、年金制度をはじめ社会保障の切り下げへの一つの布石と考える方が妥当だろう。
ユニオン対策を真剣に考え始めた資本側
 昨年秋、70代の女性パート労働者からの労働相談を受けた。自宅にユニオンのビラが投函されていてユニオンを知ったという(ビラ配布の大切さを再確認)。
 聞けば、社員寮で調理の仕事をしていて、寮母のパワハラがひどいとのこと。例えば、気に入らない、自分より年長のパートを2時間立たせることも平気で行い、多くのパートはモノが言えない職場環境の中で働き、すでに2人が退職したという。
 パワハラの実態を克明にメモ化することを要請するとともに、東京本社に組合加入通知および団体交渉の申し入れ書を送ると、「貴団体が労働組合法に基づく団体であるか否か判断できませんので規約等を郵送されたい」という「回答並びに申し入れ書」が送られてきた。
   「コミュニティ・ユニオン全国ネットワーク」に加盟している労働組合であることを再び通知するも、再度、規約の提出を求めてきた。聞けば、この種の、団体交渉を先延ばしさせる手法をとる企業は増えているとのこと。規約を送ると、次は会計資料、そして会計監査を実施した公認会計士のデータの送付など次第にエスカレートして、結局、団交を断念させる戦術のようだ。ユニオン対策を資本の側が真剣に考え始めたということだろう。 いたずらに文書のやりとりで時間を費やしても意味がないと思い、県労働委員会発行の労働組合資格審査決定書(写し)を送りつけたところ、半月経って返事が来た。
 その間に、翌月の勤務シフト表に当該組合員の氏名が消されていることが判明。本人と共に職場に抗議に行くと、事業所長は「録音させてもらいます!」と冒頭から対決姿勢の構えだった。即、そのやりとりが報告されての本社の対応だったと思われる。
 今年は年頭から団体交渉が開始されるが、当該組合員との絆を深めながら、精いっぱい闘っていきたいと決意を固めている。   
大野克美(ユニオンあしや執行委員)
いろいろあった昨年
 私は介護保険制度発足の2000年から現在の訪問介護事業所の主任をさせていただいているので今年、18年目に入った。
 職員17名の小さな事業所だが、ヘルパーさんもほとんどが非常勤のまま、10年以上の選手もたくさん居る。
 ご利用者様も軽度の要支援の時から10年以上のお付き合いの方もおられ、ヘルパーへの信頼も厚い。そんな方々が昨年、続けて大往生を遂げられ、寂しい限りだ。最期までご自宅で日常の生活の中で、ある方はデイサービスのお迎えを車イスに座り待っている間に、また、ある方はいつものように前日夕方にヘルパーが用意した夕食を済ませ、就寝しようとされた途中に静かに逝かれたそうだ。また、ある方はヘルパー訪問時にいつものように元気に出て来られず、連絡して駆けつけたご家族に鍵を開けていただくと、発熱で寝込んで動けなくなっておられ、ご家族と共に診療所にお連れして、入院後しばらくして逝かれた。
 どの方も90才前後の高齢なので、最近は家族葬が多い。私たちヘルパーはなるべく式等の場は遠慮して、その前にご自宅や斎場に御花を持ってお別れに行くことにしている。担当ヘルパーはそれまでご家族の次にお身体に触れるケアをしていたので(ナースと一緒にお身体を拭いてきれいにしたり、お顔に紅を引いたりエンゼルケアという死後の処置をさせていただくこともある)、お棺の中のお顔を見て、手を合わせお礼を言ってお別れをする。そしてヘルパー自身の気持ちにも区切りをつけるようにしている。時にはヘルパーのユニフォームのまま、ご出棺の時にご家族の次に御花をお棺に入れさせてもらい、涙のお別れをすることもある。先日はお寺さん無しでご家族やご親戚、そしてヘルパーも故人に呼びかけたりしてお別れをするセレモニーだった。思い出を語り合ったり、お若い時の写真を見てご家族にご様子を聞いたりというとてもアットホームであたたかいお式もあった。長年のケアと信頼関係があってこそのお別れだと思う。
 が、最近の介護保険制度の国のやり方は高齢者と私たちヘルパー等の介護職を軽んじているとしか思えない。高齢者が増えて制度を破綻させないため、として軽度の要支援者のケアを介護保険から外して市町村の総合事業へと移行し(当然、全国一律サービスではない!)、ボランティアや住民どうしの助け合いを強調している。また、介護保険料や利用料の負担を増やしていく。制度発足当初の「介護の社会化」を忘れ果て、家族の負担は増え『介護離職ゼロ』どころではない。要支援者への生活支援サービスはわずか12時間の研修を修了した人に担わせようとしているが、事業者への報酬を8割に減らすのだから当然、手挙げをする事業者は少なく、結局、時給を下げたヘルパーが担わざるを得ないのではないかと危惧する。
 月収が上がるどころでなく、本当に安部政権はまやかしばかりだ!防衛費だの五輪だのへの予算を介護保険への国の拠出分に回せば、充分に安心して最期を迎えられる「人間の国」がつくれるはずだ!
(菊地真千子)

きくち憲之の政策
   (新社会党兵庫9区国政対策委員長)


 ◎時給1500円で生活底上げ!
 ◎こわすな憲法、守ろう平和と人権!

●主な政策
  • 【憲法・平和】
    @安保法制(=戦争法)の発動はさせず、廃止に。
    A沖縄の民意を大切にし、基地をなくす。
    B自衛隊を災害救助隊に再編。
    C共謀罪の新設は許さない。
  • 【労働】
    @貧困を生む非正規雇用を正規雇用へ転換し、時給1500円で生活底上げ。
    A労働法を改正し、長時間労働をなくす。
    Bブラック企業やブラックバイトの根絶。労働者派遣法の抜本的改正。
  • 【社会保障】
    @暮らせる年金制度の確立を。
    A安心の医療・介護制度の実現。
    B保育士・介護士・看護師の処遇改善を。
    C空き家を公営住宅として有効活用。
  • 【教育・子育て】
    @奨学金制度を改善し、無利子奨学金や給付型奨学金を拡充する。
    A授業料の引き下げ・無償化を目指す。
    B子どもの権利条約にある「生きる・育つ・守られる・参加する」権利の4つの柱を大切にする。
  • 【公平・公正】
    @消費増税は中止。
    A所得税の累進課税強化と法人税率の引き上げで所得の再配分を。
    Bタックスヘイブンへの対策を強め、富裕税を新たに創設。
  • 【安全・安心】
    @脱原発社会の実現に向けて自然再生エネルギーへの転換を図る。
    A福島の原発事故被災者の完全救済と生活再建を。
    B日本の主権を奪うTPPに反対し、食の安全・安心と地域社会を守る。
    C地震・豪雨など自然災害被災者への公的支援制度を拡充する。