「新社会兵庫」 6月14日号
- 安倍総理。あなたの心中を察すれば、権力に陶酔する人ならばみんな味わいたがる「同日選挙酒」、とうとう口にすることを止められましたね。アベノミクスの症状がここまで悪くなれば仕方ありませんね▼消費税を10%に再増税すれば、日本経済に何が起こるかをあまりにも明瞭に示す障害が前方に現れていれば、さすがの暴走車といえどもハンドルを切らざるをえない。暴走の修正はさらに一層の暴走を呼ぶと言われる。この車は止めるしかない▼ここにきて安倍政権のデタラメさはごまかしようも、隠しようもない。白日の下にさらされてしまったというのはこのことだろう。アベノミクスの破綻を世界経済の危機で取り繕うとして、メルケルさんにその証人になってもらおうとして断られた。財政再建を先送りにして財政出動という覚せい剤使用の容認を求めた▼2014年には、総選挙による信任によって消費税10%の1年半延期を求めたのに、今回は参院選も借用して2年半の延期だ▼消費税にもともと反対の者にとって、1年半か2年半かが問題なのではない。言うことや約束がまったくデタラメであることが大問題なのである。国民と約束する資格のないことを徹底暴露することが必要である。
- やっと労働組合らしく
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但馬ユニオンは今年の3月で結成から6年が過ぎた。
振り返れば準備期間から結成までには様々な不安と課題があった。最大の不安は労働相談に対応できるのか。それが発展して交渉になれば神戸から来てもらえるのか。それが確約できなければ結成することはできない等々、自分たちで何とかしよう、考えようではなく他力本願での不安と課題を抱えていた。しかも、準備会段階での但馬魚市場やJPロジサービスの問題で団体交渉を経験してきたが、経験したといってもユニオン側の席に座り、労資の主張を聞いているだけだった。
そうした中で豊岡自動車教習所の仲間が職場で上司のパワハラで悩んでいる報告があった。そのことが私たちの背中を押してくれることになり、2010年3月26日、豊岡市民会館で結成総会を開催した。
しかし、結成後も組織は増えて減っての繰り返し。総会もいつもの定例会の感じだったが、第6回目はかなり様子が違ってきた。2ケタの参加、若い人や女性の参加が初めてあった。やっと組合の総会という雰囲気にもなった。しかも、組織は2つの分会が誕生した。1つは近大、もう1つは郵政分会だ。2つの分会とも毎月1回定例会を開催している。また、基本組織(分会以外の組合員)も毎月1回定例会議を結成以降継続している(5月で73回)。定例会議の中ではいずれも学習会をしている。基本組織と近大分会は『成果主義とのたたかい』を教材にしている。基本組織の方は毎回チューターを決めて取り組んでいる。郵政分会は『月刊まなぶ』で始めた。どの学習会も大変不十分な点はある。学習会は続ける方も続けさせる方もしんどいが、継続していけるように努力したいと思う。
結成してから豊岡自動車教習所におけるパワハラと職場復帰に向けた団体交渉や裁判闘争、他労組や仲間への支援行動、安保法制反対・廃止の街頭宣伝行動を取り組む中で新しい仲間も増え、やっと組合らしくなってきたと思う。その経験を生かして5月9日に学校法人弘徳学園へ交渉を申し入れ、5月30日に第1回目の団体交渉を持った。
私はこうした組織内外の取り組みを地道に進めていくことが強く大きな但馬ユニオンとして発展していくと確信している。
岡田一雄(但馬ユニオン委員長)
- 原爆資料館で考えたこと
- 昨年の春休み、地元の生協主催の平和学習で広島への日帰りバスツアーに参加した。原爆資料館は数十年ぶりの2度目、そして初めて被爆者の方のお話を聞くことができた貴重な体験だった。
原爆資料館に入ってすぐ、「リトルボーイ」と呼ばれる実物大の原爆の弾頭が展示されていた。実は広島で爆発したウランはたった800gだったということを私は小出裕章さんの話で知っていた。たった800gなら、弾頭も小さくて済むだろう。でも展示されているリトルボーイは大人が1人横になって楽に入れそうな大きなものだった。疑問に思った私は傍の解説を丁寧に読んだ。そして驚いた!! なんと、米軍が元々搭載したウランは50sだったのだ。だけど49s以上は“たまたま”不発に終わり、800gだけ爆発したのだと言う。「アメリカ、酷い」―正直、そう思った。800gのウランで爆心地点から半径2qが一瞬にして何もない死の街となったのだ。もし50倍の爆発だったら半径100q。大きな広島県がすっぽりだ。
しかし少したって考え直した。「酷いのは戦争だ」。原爆の研究・開発はほかの国でも進んでいたらしい。でもお金がかかりすぎるからと断念し、アメリカに協力したらしい。戦争をしている時にものすごく強力な武器が手に入ったら、どんな国でも使うだろう。きっと日本も使っていただろう。戦争というものはそういうものなのだと思う。いつの間にか教育され洗脳され、普通の人が普通でなくなっていく。きっとほとんどの人が。きっとあなたも、私も。昭和35年生まれの私は直接には戦争を経験していない。が、経験された方のお話はとても深く心に届く。
今回、オバマ大統領が現職の米国大統領として初めての広島訪問を実行した。資料館見学が10分間というのは残念だったけど、被爆者の坪井直さん(91)が「今回の訪問は本当にちょっとしたことだからこれからも度々広島を訪ねてください」、「あなたはノーベル平和賞を取ったのだから遊んでいてはいけませんよ」というようなことを言われたらしい。うまいことを言ってくださった。拍手。
また、サミットでは先進7カ国の首脳が日本に来たが、広島訪問は米国だけだった。次の機会(8年後では遠いが)にはもっとたくさんの献花を見たいものだ。そして、サミットには参加していない中国の首脳は「日本の安倍首相も南京を訪問し虐殺記念館を見学するべきだ」と語った。オバマの発言に謝罪がなかったことを非難する向きもあるが、今の安倍内閣の閣僚の中には、中国に謝罪するどころか、南京大虐殺などなかったとする歴史修正主義者が多い。「原爆投下などなかった。日本人のねつ造だ」と言われたらどんな気持ちになるか、考えてみるべきではなかろうか。
(Y・T)
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