「新社会兵庫」 3月22日号
- 1960年の日米安保条約批准阻止闘争は、史上空前の大衆デモを呼び起こした。批准阻止こそならなかったものの、岸政権は止めを刺された▼さらに見落とされがちであったが、いまひとつ打撃を蒙ったのは、鳩山―岸政権と続いた日本国憲法改悪の企みであった。それを推し進めるために、改憲の世論づくりを狙った憲法調査会(高柳賢三会長)を起ち上げ、攻撃のレールを敷こうとした▼社会党、総評その他の護憲・平和勢力の反対にあい、その進捗ははかばかしくなかった。併行して勤務評定攻撃をはじめとする反動教育や警察官職務執行法の改悪(オイコラ警察の復活と言われ、たちどころに挫折した)に?がる改憲の既成事実化が進められようとした。それらの改憲推進の画策は60年安保闘争の大衆的な盛り上がりによって、当面、真っ向からの改憲策動は無理であろうという焼印が押された▼それ以降、正面改憲は迂回作戦へと避けられ、もっぱら空洞化の道が選ばれた。いま安倍首相が「私の政権のうちに改憲」と言うのには、岸の夜な夜なの亡霊のなせるワザかもしれない。改憲は岸・安倍家の家訓なのだろうか。安倍の心によどんでいるものは、民主主義とは縁のないものだろうか。
- 実情無視の週休2日提案
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ポオトデリカトオカツ分会はポオトデリカトオカツ神戸工場(東灘区深江)にあるユニオンあしやの分会である。
同社は神戸市に本社を置き、関西、北陸、九州のコンビニに調理パン、おにぎり、弁当等の中食食品の供給を行っている企業。東灘区深江に新たに別の工場を建て、昨年11月から本格稼働しようとする10月、工場長が突然パート従業員に話をした。「新工場はチルド部門専門の工場で、それに伴い今あるパンとスパゲッティを移転する。以前から会社は親会社のトオカツから週休2日にしろと指導されてきた。また、残業がものすごくあって、そのことが労災事故にもつながっていると労基署から指導されている。新工場ができることに伴い、神戸工場の業務量も全体的に減るこの時に週休2日にしたい」ということだった。
ユニオンは「組合に何の提案もなく一方的にパート従業員に話をするとはどういうことだ。何度同じことをするのか」と抗議し、交渉になった。
交渉の中では、残業時間の計算方法がトオカツグループの3・6協定に基づいて行われていることやその計算方法が独特であることがわかった。
今の神戸工場の業務量、人員の配置を考えれば週休2日にするのは到底無理な状況である。パート従業員を募集してもなかなか集まらず、派遣従業員に頼らざるを得ない状況なのだ。人がいないなかでどうやって週休2日にしようというのか。
また、年末は例年、発注量も減り、仕事量も少なくなることがわかっている中で、この提案は絶対にのめる話ではないことをユニオンは会社に伝えた。
会社は「年末から年明けの業務の状況は理解している。また、夜間は人を減らせる状況ではないこともわかっている。組合の指摘もあり、もう少し年末から年明けの業務の状況を見て考えたい。新工場が出来てからの状況も見たい。今回の提案は一時棚上げしたい」と回答してきた。
ユニオンは、3・6協定の協定書を見せること、組合抜きにパート従業員の労働条件の変更は許さない、の2点を会社に伝えた。
森口道夫(ユニオンあしや執行委員)
- セーフティネットは労働組合
- 最近は、労働組合に入り、人として生き生きと生活をし、働き続けるために必要な権利を仲間とともに勝ち取り、よりよい職場環境を築いていくということが奪われていっていると思う。
そんな情勢の中で、働く者として当たり前の権利さえ、要求しても保障されない、あっても権利行使ができない職場が蔓延している。
私は、学童保育の指導員として42年働き続け、来年退職の年を迎える。1年契約の嘱託職員である私が、これほど長く働き続けてこられたのは、27年前に労働組合を結成し、雇用を守り、年休や忌引休暇、そのほかの様々な休暇制度など一つ一つ仲間とともに勝ち取ってきたからだ。
私はこの仕事が大好きで、雇用が不安定な中でも働き続けたいと願っていた。労働運動へのエネルギーはそこから始まり、運動する中で、「雇用形態の違いによる差別」に怒りがわいてきた。そして、同じ悔しい思いをして闘っている多くの仲間とも出会うことができ、支えられている。
今、私のそばに、何年も正規職員と同じ責任をもって、働き続けているのに1か月の雇用中断を取らされ、年休は毎年10日しかなく、療養休暇もないためインフルエンザやノロなどどうしても休まないといけない病気になると、たちまち欠勤・無給となり、労働組合がない時の私と同じように悔しい思いをしている臨時職員の仲間がいる。
私たち芦屋市で働く臨時、嘱託職員の3つの労働組合は、力を合わせ「全ての臨時職員に感染症の特別休暇の保障」と「実質継続して働き続けている臨時職員の年休を労基法通り認めること」を要求して、年末一時金を含めた交渉を妥結せずに闘いつづけている。
労働組合が妥結していないのに、一方的に支給された年末一時金を組合員38人が受け取り拒否をし、抗議FAXや市役所前朝ビラ行動、支援決起集会など、自治労や地域ユニオン、I(アイ)女性会議……と多くの仲間から支援を受け、頑張ることができている。労基法で定められている権利さえなかなか保障されない厳しさを痛感しているが、私たちには労働組合があり、応援してくれる仲間がいて、あきらめなければ少しずつでも改善の光が見える。
しかし、労働組合がない、また、労働組合が機能していない職場で、働く者の人権は守られているのだろうか!?
森口知子(芦屋指導員労組)
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