「新社会兵庫」 2月14日号
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- 経済評論家の内橋克人氏は、基礎的な社会保障からも排除された人たちが多数派となる「貧困マジョリティー」と呼ぶ新たな階層が生まれてきている問題をとりあげ、その特徴として「うっぷん晴らし政治」を渇望すると述べている。橋下・大阪市長の「ハシズム現象」も彼らの心情的瞬発力に支えられている面が大きいと分析する(朝日新聞・1月8日)▼選挙で大きな民意を得たと自任する橋本市長の突進はさらに勢いを増している。閉塞状況下の「うっぷん晴らし政治」を渇望する民衆≠フ欲求不満に応えていくやり方そのもので、公務員労働組合がその餌食にされている▼こんななか、お隣の大阪で新社会党大阪府本部委員長の山下けいき(慶喜)茨木市議が、4月1日告示、8日投票の茨木市長選への立候補を表明した。市長選に向けて今のところ橋下・維新の会以外の動きはみられず、このままでは無投票で茨木市長の席までが「ハシズム」にさらわれてしまうという危機感が決断への一つバネとなった▼9期目の市議としての実績と資質はまさに市長にふさわしく、現状に甘んじず課題に立ち向かう、まっすぐな心意気と熱い情熱こそ山下氏の持ち味の一つだ。心から応援したい。
- “自分軸”の発見
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社会人になって楽になったことの一つに、1人の楽しさを味わえるようになった≠ニいうことがある。学生時代は周りの目を気にしていたのか、いつも同じメンバーとお昼を食べ、話に同調し、放課後は同じパターンで遊び、と、集団の中の1人という意識が付きまとっていた時には感じられなかったことだ。自分で収入を得られるようになったこともあるのだろうが、今は、平日の勤務時以外は、自分の予定だけを考え、好きなように行動することができる。
社会人なので、1人で行動しなければどうにもならないのだが、それがとても心地いい。たとえば、些細なことだが、服や身の回りのものなど、買い物は1人のほうが、必ず効率よく、後悔のない買い物ができる。外で食事を済ませないといけないときに、ラーメン屋や立ち食いそば等を気軽に利用する。そしてそれが夜なら、ついでにいっぱい飲む。見たい映画があれば、退社後でもふらりと行く。最近では、皆とカラオケに行ったときに、もっとうまく歌いたいという欲望が高まり、休日に1人でカラオケの練習をしにいくことまではじめてしまった。
きっとこの快適さは、私が成長したこともあるだろうが、世の中全体で、女性が働いたり1人で行動することが多くなって、供給側もその状況にあわせるようになったこともあると思う。母に聞いた話では、昔は女性の一人暮らしも一人旅も今のように当たり前ではなかったという。家を出るときは大体結婚するときだったし、一人旅は傷心旅行での自殺をイメージさせ泊まれるところがなかったらしい。もっと遡ると、戦前生まれで専業主婦の私の祖母は、誰かに誘われないかぎり、遊びに行ったり外食をすることはなかった。
最近、孤独力≠ノついて書かれた本や雑誌をよく見かける。そこで言われていることは、孤独力≠つけることは、考える力が高まり、勇気や決断力が湧き、自分軸≠ェ出来るために人間関係が円滑になることにつながるということのようだ。私もそれに共感した。1人でいて楽しいと思うのは、自分がどう考え、どう行動するのか発見があるし、自分の選んだことに責任を取ることで自信になるのを感じられるからだ。きっと、孤独力≠つけることと、自立することは両輪なのだ。だから、世の中が女性一人≠受け入れようとしている状況は、より多くの女性が自立しつつあることとの証明だともいえる。そして、男の人も女の人もどんどん1人で行動して、それが積極的な社会参加につながるのなら、もっと楽しいと思う。
(岡崎彩子)
- 解決遅らせる“労働法を知らない弁護士”
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前回も報告したが、Aさんが勤める警備会社が姫路市と「市川美化センター夜間休日常駐警備業務委託」の契約を交わし、昨年4月から2ヵ月間、Aさんともう一人にその勤務を命じた時の「仮眠」の扱いをめぐる簡易裁判のその後の報告である。
簡易裁判は、昨年12月13日、第4回期日を迎えた。この日は、提出された準備書面に従って被告人弁護士による陳述が行われたが、その準備書面に驚くべきことが書かれていたのである。
「原告は、平日勤務では日給6500円、日祭日勤務は日給10500円とする日給制で賃金が定められていたところ、その所定労働時間は、平日勤務においては16時間、日祭日勤務においては24時間である。(中略)割増賃金算出の基礎となる時給は、平日勤務は407円(切上げ)、日祭日勤務は438円(切上げ)となる」と言うのである。つまり、日給を単純に労働時間で除し、仮眠時間にもちゃんと賃金が支払われていたと主張しようとしたようであるが、この弁護士、「最低賃金法」という法律があることを知らないらしい。また、仮眠時間に賃金が支払われることを自らが認めたということにもなる。
西脇市の東洋水産・叶フーズ闘争の裁判の傍聴支援に行った時も、会社側の弁護士が労働基準法を知らず、傍聴席が一時騒然となったことがある。
後で聞いたところによると、司法試験では、労働法は必須ではなく選択だから、勉強していない弁護士がいてもおかしくはないということらしい。
しかし、労働問題で争っている場に、労働法を知らない弁護士に顔を出されるのは大変迷惑だし、混乱を招き、解決を遅らせるだけだ。
労働問題は、労働者の今現在の生活がかかった問題で争う場合が多いので、1日も早く解決したいわけだが、これによって裁判は、約2ヵ月半も先送りされた。そして、すぐに解決するだろうと思っていた簡易裁判は、本裁判に切り替えられることになった。
森山容光(姫路ユニオン委員長)
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