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「国葬反対」の声さらに大きく
市民デモ第2弾も400人  9.17神戸

2022/09/28
(​上)8月27日の第1弾と同じ400人が参加して国葬反対市民デモ=9月17日、神戸市中央区
(下)デモ前の集会では内田樹さんがスピーチ=9月17日、東遊園地
 
スピーチする内田樹さん

 9月27日挙行の安倍元首相の国葬を前に、「国葬反対」の世論がさらに広がっている。岸田首相自らが出席した9月8日の、国葬に関する閉会中審査のあとの世論調査(毎日新聞・9月17、18日)でも国葬「反対」が62%へと増え、「賛成」27%を大きく上回る。首相の説明は、かえって不信を広げただけの結果となった。国葬問題とも関連する旧統一教会問題への対応にも批判が拡大し内閣支持率は急落、同調査では29%と「危険水域」まで落ち込んだ。そんな中、憲法違反の国葬強行に反対する行動が全国で広がる。
 
 神戸では8月27日の「国葬反対市民デモ」に引き続き、「憲法改悪ストップ!兵庫県共同センター」と「こわすな憲法!いのちとくらし!市民デモHYOGO」の共催による「国葬反対市民デモ」の第2弾が9月17日、神戸市中央区の東遊園地を出発点に前回と同じ約400人の市民が参加して行われた。
 出発前の集会では内田樹さん(神戸女学院大学名誉教授)がときにはユーモアを交えてスピーチ。「これまでは圧倒的多数派に少数派として声をあげることが多かったが、今回は多数の世論を背にデモをするという初めての稀有な経験だ」と切り出し、「きっと岸田首相は国葬としたことを後悔しているだろう」と述べた。「超法規的なことを本気でやろうとするなら、いかに安倍元首相が国葬に値する大政治家であったかを首相は感情も込めて必死になって国民に訴え、納得させるべきだが、彼はそれをしようとしない。国葬を提案した首相本人が国葬に値するとは思っていないのだ。反対世論を作ったのは首相本人だ」と場を沸かせた。さらに「政権の支持率は急坂を転げ落ちていっている。今後、必ず政局は流動化する」とし、「今日のデモを、抵抗運動ではなく、新しい流れを作る希望のデモとして行おう」と結び、大きな拍手を受けた。
 集会アピールの採択後、デモに出発。前回と同じく三宮センター街を通ってJR元町駅の東まで「国葬反対」などのコールでデモ行進を行った。