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認知症予防サークル「メモったクラブ」
住民交流の拠点 隣保館を存続させたい

2021/09/28
サークル活動で隣保館の利用頻度や活動内容を豊富化し隣保館を存続させようとの思いも込めた「メモったクラブ」=9月10日、高砂市
 高砂市で、女性たちを中心に認知症を予防しようとひとつのサークル活動が始まった。認知症予防サークル「メモったクラブ」だ。その第1回目の会合が9月10日、高砂市米田町にある隣保館「みのり会館」で開かれた。地域の女性たちが集まり、認知症予防体操やおしゃべりをしながら、あっという間に約1時間が過ぎた。
 「物忘れが多くなったこの頃、必要に迫られて発足を決意した」と話す代表の上田めぐ美さんの目的は、同時に、隣保館の利用頻度や活動内容を豊富化させることで、隣保館を存続させていきたいことにもある。
 高砂市でも、「まちづくり計画」の中で隣保館の廃止が言及されている。若い頃からずっと「みのり会館」を活動拠点としてきた上田さんは危機感を感じ、部落解放運動の女性の仲間や新社会党の加古川・高砂の女性会のメンバーとともに、隣保館を存続させる活動を始めた。これからの活動として、会館利用者にアンケートを取ったり、高砂市にも申し入れすることを考えている。
 「『メモったクラブ』は、住民交流拠点として隣保館の役割を発展させていきたいとの思いも込めたものだ。同時に、部落差別をはじめとする人権課題の拠点である隣保館活動を守り続けたいという切なる思いがある」と上田さんは語る。
(岡崎彩)