急きょ呼びかけた行動にもかかわらず180人の市民が集まって集会とデモ＝11月12日、神戸市

　菅首相による日本学術会議の会員任命拒否に抗議し、拒否を撤回して速やかな任命を求める市民の行動が11月12日、神戸市中央区で行われた。
　憲法改悪ストップ兵庫県共同センターと「こわすな憲法！いのちとくらし！市民デモＨＹＯＧＯ」の2団体が共同で呼びかけた「日本学術会議会員任命拒否の撤回を求める市民デモ」には約180人が参加。三宮センター街などを通ってＪＲ元町駅までをデモ行進した。
　デモに先立ち東遊園地で開かれた集会では、主催者を代表して共同センターの和田進・神戸大学名誉教授があいさつ。菅首相による今回の任命拒否は、日本学術会議だけの問題にとどまらず、政治が学問に介入して科学を利用し、日米一体となって戦争する国づくりに進むステップでもあると指摘し、必ずストップさせようと訴えた。
　続いて3人の学者からのメッセージも紹介され、それぞれに学問の自由の侵害に踏み込む菅政権の露骨な強権ぶりに対し、暴走する国家権力への危機感に満ちた批判が述べられた。
　集会の最後に集会アピールを採択し、①菅首相は、6人の任命拒否を撤回し速やかに任命すること、②政府は、憲法で保障された学問の自由を守ること、③日本学術会議は、政府から独立した機関として発展するよう求めた。