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【安心ネット総会&講演会】
コロナ禍の介護現場を考える 白崎朝子さん(介護ライター)がビデオ講演 安心と笑顔の社会保障ネットワークが講演会

2020/11/15
約40人が参加して開かれた「安心ネット」の第5回総会と公開講演会=10月18日、神戸市

 安心と笑顔の社会保障ネットワーク(略称=安心ネット、菊地憲之代表)は10月18日、約40人が参加して第5回総会と講演会を神戸市内で開いた。
 講演会の講師には33年間介護現場で働いてきた介護福祉士でライターの白崎朝子さんを東京から迎える予定だったが、講師の体調不良のために講演が実現できず、白崎さんのビデオレターの上映で話を聞くことになった。
 総会後に上映された白崎さんのビデオレターでは、「コロナ禍で明るみに〜介護職場の問題」として、コロナ禍の介護職場に寄り添う「希望を紡ぐ会」の取り組みや4つのクラスターとなった介護職場の実態が報告された。
 「利用者と職員の51人が感染し利用者5人が死亡。4〜5人いる看護師は感染者ゼロ、介護職は7人が感染した。医療職より高い感染率だ」と、ある特養の実態が報告された。理事長は法人負担で利用者の家族までPCR検査400件を実施、「人の命を救うのに、そろばんを弾いている場合じゃないだろう」と語ったという。
 白崎さんは、「医療崩壊が起こらなかったのは、介護職員が命がけで感染防止に努力したお蔭だと感じている。介護職に物資の充足と経済的な補償がされるべきだとの意識を広げていくことが大切だ」と最後に強調した。
 質疑応答では9人から「理事長のそろばんの話には感動した」、「コロナ検査は自費で4万3千円かかる。首相の『自助』という発言は問題が大きい」、「コロナから逃げなった介護職は宝だ。介護にもっと光を当てるべきだ」、「医療職には100%出る雇用調整助成金が、介護に出ないのはおかしい」などの意見が出された。
(菊地)