(写真説明)ジャーナリストの西谷文和さんコーディネートのパネルディスカッションもあった近畿集会＝2月23日、大阪市 

　共同テーブル近畿が主催する「大軍拡への暴走を許すな！近畿集会」が2月23日、大阪市のＰＬＰ会館で開かれた。集会には約100人が参加。非武装非同盟の平和力構築へ、「命の安全保障」政策の構築と市民レベルの東アジアにおける交流拡大などの必要性が強調された。
　共同テーブル近畿の呼びかけ人である池田直樹弁護士の主催者あいさつで始まった集会では、纐纈（こうけつ）厚さん（山口大学名誉教授）の講演と与那国島で活動する山田和幸さんの現地報告があった。
　引き続いて、フリージャーナリストの西谷文和さんのコーディネートで、纐纈、山田の両氏に加え、木戸衛一さん（大阪大学教授）、Ｉ（アイ）女性会議奈良の大野京子さんの4人によるパネルディスカッションが行われた。
　このうち、山田さんからは、ミサイル基地を軸に島全体の要塞化がすすむ与那国の現状が報告された。自衛隊員が目立つようになる一方で離島の準備を始める市民も出始めていることや、昨年11月には小中学校生を対象にしたミサイル避難訓練が、何の事前連絡もなく実施されたことが報告された。
　また、山田さんは中学生の修学旅行先が台湾の花蓮市であることや台湾、中国、ベトナムなどとの交易の歴史に触れながら、「市民レベルでアジアとのつながりを強め与那国を東アジア平和交流の島にしていきたい」と述べ、与那国を軍事要塞の島にしないために「今後も交流を」と呼びかけた。（鍋島）