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ひょうご地域労働運動連絡会らが23春闘講座を開催

2023/03/22
(写真説明)鈴木一さん(札幌地域労組副委員長)が講演=3.1 神戸市内

 物価高を超える賃上げが求められる23春闘のなか、国民春闘神戸地区共闘会議とひょうご地域労働運動連絡会共催の「23春闘講演会」が3月1日、兵庫県民会館で開かれた。中小労組や個人加入者でつくる札幌地域労組の鈴木一副委員長(写真)が、「春闘と労働組合の社会的役割 23春闘で私たちがなすべきこと」と題して、オルガナイザーとしての豊富な経験に基づいて組合活動について分かりやすい講演を行った。
 講演に先立ち、ひょうご地域労働運動連絡会の酒井浩二議長の主催者あいさつに続き、3つの労組から活動報告があった。武庫川ユニオン阪神クリエート分会による賃上げのために委託元の尼崎市に委託料の引き上げを求める取り組み、全港湾神戸支部山陽バス分会の運転手不足による長時間労働や公休出勤の解消に向けた賃上げの取り組み、神戸ワーカーズユニオン神戸電化工業分会の組合つぶしをねらう不当解雇の撤回を求める裁判闘争の取り組みだ。
 講演で鈴木さんは、団結権の必要性や労使対等の原則を分かりやすく説明し、「しかし、現実はどうか」「『絵に描いた餅』の労使対等を実現する団結とは」などについて自身の組合活動の事例をいくつも報告。介護職場での腰痛防止対策をめぐり、法人からは「歳のせい」や「太っているから」と個人の体質とされたが、「休めば腰痛は治るもの」を根拠に15日間の腰痛特別休暇を要求、4年目の春闘交渉でその要求が実現し、人手不足の解消につながったという成果も紹介された。(菊地)